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「Scream」のショートフィルムの中で、マイケルがイスに座って見ていた3つの作品。2番目に登場したのは、ジャクソン・ポロックの「Number 32, 1950」でした。


最初にウォーホル、そのあとポロック、一旦ジャネットの方に移って、再びマイケルに戻ったとき、もう一度ポロックの絵が映って、マグリットの絵になるという構成なので、ウォーホル、ポロック、マグリットという順番にも意味がありそうですね。


Andy Warhol 1928年8月6日 - 1987年2月22日

1961年、身近にあったキャンベル・スープの缶やドル紙幣をモチーフにした作品を描く。


Jackson Pollock 1912年1月28日 - 1956年8月11日

1943年頃から「ドリッピング」や、「ポーリング」という技法を使い、アクションペインティングというスタイルを確立させた。


René Magritte 1898年11月21日 -1967年8月15日

1926年の『迷える騎手』が最初のシュルレアリスム的作品とされ、1960年代には、マグリットの作品への一般の認識が大幅に高まった。


彼らの生年や、作家としての個性が確立した年代からもわかるように、美術の中心がヨーロッパだった時代にベルギーで生まれたマグリット、美術界の中心がパリからニューヨークに移った時代、抽象主義ムーブメントを先導したジャクソン・ポロック。そして、ポップアートと呼ばれるアメリカンアートを創生したウォーホル。という歴史の逆順になっています。


つまり、これはビジュアルアーティストでもあるマイケルにとっての、ルーツを遡るシーンであり、ウォーホルの次に、自分を位置づけていることを表明した場面でもあるわけです。


マイケルが常に、システィナ礼拝堂や、ミケランジェロを意識していて、ミュージックビデオではなく、ショートフィルムなんだという強いこだわりを持ち、アルバム「HISyory」のティーザーでも遺憾なく発揮された歴史への深い洞察を知っている方なら驚くに値しないと思いますが、




今ではクラシックになっていて、大衆芸術ではないように思われていても、当時のワーグナーとオペラの関係は、マイケルとショートフィルムのようなものですからね!


ただ、抽象絵画は、マイケルのビジュアル感性とは相容れないというか、同時代のアーティストと比べても、彼の美術的趣向は古典的で、


参考記事:好きな画家は誰?と尋ねたワイエスに、マイケルは・・・



ネバランに飾ってあった美術品も、自分で描いた絵や、自分を描かせた絵も、すべてが具象的ですし、マイケルほどイメージではなく、必ず「物語」として表現しようとするアーティストもめずらしいですよね。


その謎を解くために、ポロックについてちょっぴり掘り下げてみましょう。


ジャクソン・ポロックは、アイルランド系アメリカ人として、アメリカ西部に生まれ、ロサンゼルスのアーツ・ハイスクール、1930年からはニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグでも美術を学ぶ。ヨーロッパの抽象主義やシュルレアリスム、またネイティブアメリカンのアートにも影響を受け、無意識的なイメージを重視するようになり、1943年頃から、キャンバスを床に広げ、刷毛やコテで空中から塗料を滴らせる「ドリッピング」や、線を描く「ポーリング」という技法を使いはじめ、「アクション・ペインティング」の代表的な画家というだけでなく、自由で大胆不敵なスタイルは、アメリカそのものを象徴するアーティストとして評価されるように。


製作中のポロックの様子がわかる動画

(音楽がフィットしてないのが残念)





「自分の絵画技法は、欲求に従って自然に発展した、自分の感情を絵にしたいのではなく、それ自体を表現したい。技法は手段にすぎず、ステートメントがあって、初めて活かされる、絵を描いている間、私は自分が何者であるかを全面的に理解する。絵の具の流れに従って描く。そこに偶然はなく、始まりも終わりもない、絵の具を飛ばしたり、すでにあるイメージを壊すような変更も恐れない、絵画にはそれ自身の生命があり、私はそれを生かそうとしている ー ジャクソン・ポロック」


彼のテクニックは、塗料の粘性や、その重力、キャンバスへの塗料の吸収を組み合わせて、彼がコントロールする身体の動きという、制御可能な要素と制御不能な要素の混合物でした。彼はまるでダンスのように精力的にキャンバスを動き回り、見たいもの現れるまで止まらなかった(とある美術評論より)


ただ、元祖ビート・ジェネレーションと評され、アルコールによる奇行でも知られたポロックは、名声が高まると同時に激しい批判にもさらされ、徐々にメディアの餌食となっていく。その自由奔放な技法は「チンパンジーでも描ける」と揶揄され、タイム誌は、ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)をもじって、「ジャック・ザ・ドリッパー」と呼ぶようになり、インチキで胡散臭いパフォーマンスといった悪評は、ポロックの精神を蝕むほど大きくなっていった。


ビート・ジェネレーションに影響を受け、70年代のニューヨークでパンクの女王と呼ばれたパティ・スミスの伝説的なアルバム『イースター』に収録された「Rock 'N' Roll Nigger」。パティは反抗的で名誉あるアウトサイダーを「黒人(Nigger)」として歌っているのですが、そこに登場したのは、


Jimi Hendrix was a nigga.

Jesus Christ and Grandma, too

Jackson Pollock was a nigga

Nigga, nigga, nigga, nigga

Nigga, nigga, nigga


ジミ・ヘンドリックスと

イエス・キリストとおばあちゃん

そして、ジャクソン・ポロックでした。





ポロックが、絵筆を自由にすることで語らせようとした無意識の世界は、マイケルがダンスについて語っている言葉とどこか似ていて、先人から多くを学びながら、新しいアートを開拓しようとした革命者を、メディアが面白おかしく餌食にするのも今とまったく同じ・・。


ポロック作品の中で「Number 32」が選ばれた理由については、まだわからない点が多いのですが、実はこの番号のタイトルは、「Number 32, 1949」と、Number 32, 1950」の2つあるんですね。


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「Number 32, 1949」


ジャクソン・ポロックのキャリアの中でもピークとされる、この1949年の作品は、明るい色彩が用いられ、ポロック全作品の最高の特徴であるすべてがここにあり、抽象表現主義の圧倒的で議論の余地のない傑作で、現代美術の試金石と評されることもある作品。


一方、「Scream」に使われたNumber 32, 1950」は、黒の塗料のみで構成され、これ以降の黒の絵画シリーズに先行する作品として、1956年にポロックが事故で亡くなるまでの最後の嵐を予感させる、とみなす人も。


マイケルが、1949年の傑作ではなく、1950年の作品を選び、本来なら、アニメやアート作品でカラフルに彩られるはずのショートフィルムを、モノクロで撮影したのも、もしかしたら、Number 32, 1950」にインスパイアされたからかもしれません。


ポロックとマイケルに共通する「叫び」が少しは伝わったでしょうか?

次回は、3番目のルネ・マグリットを取り上げます!


by yomodalite | 2019-08-24 11:51 | MJ考察系 | Comments(0)
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「Scream」のショートフィルム全体を見たところで、マイケルがイスに座って見ていた3人のアーティストの作品に集中してみましょう。


ヒストリー期は、作品ごとに別のキャラクターになっていくマイケルが楽しみだったというよりは、これからどうなっちゃうんだろう、と心配するファンも多かった時期でもあるんですが、今振り返ってみると、「自分の顔をアートとして考えていた」という皮膚科医の発言どおり、一作に込められたアートの完成度が極限にまで達した時代でした。


ショートフィルムを監督したマーク・ロマネクは、優れたMVを創り出すことで有名で、アートにもこだわる人ですが、マイケルもBad期にはすでに相当のアート通。一見、ここで選ばれた3人のアーティストは、文房具屋のポストカード売り場でも見かける、誰もが一度は見たことがあるものから、写真、抽象画、具象画という3つの分類で選ばれているようで、特に意味があるようには感じられないのですが、


でも、そこまで有名だからこそ、マイケル・ジャクソンという人にとっては意味があるというか、むしろ、彼はそういった作品から多くを学んでいたと思います。


まずは、最初に登場したアンディ・ウォーホルから、その理由を探ってみましょう。


ここで使用されたのは(一番上の写真)、ウォーホルが亡くなる1年前の「Self-Portrait in Fright Wig, 1986」。連写されているせいか、微妙に異なる写真が何作もあるのですが、彼の最後の自画像といえる作品です。


銀髪のかつらはウォーホルのトレードマークで、彼はよくズラだとすぐわかるような、ポリエステル製のチープなものを被っていたのですが、ここでは、よりふざけた感じの「Fright Wig」と呼ばれるものを使用しています。



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Fright Wig(wiktionary)


今年になって、スクリームのSFを見直していて「ハッ」と気付いたんですが、マイケルが「THIS IS IT」の記者会見で被っていたMJ史上最低の変なかつら・・・もはや、マイケルかどうかすら疑わしく見えたアレは、そんなおちゃめなウォーホルから影響を受けた???



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ちなみに、翌日プライヴェートでミュージカルを観に行ったときは、きれいにブローされていました。ですから、この頃の彼の美意識が狂っていたからではなく、最後のツアーを発表し、世界中の人が見る記者会見だから、マイケルは「あえて」あれを選んだんですね(当時は気づきませんでしたが)。ウォーホルが晩年の自画像に、団子鼻のピエロが身に着けたら似合うような「Fright Wig(恐怖のかつら)」を選んだように。




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ウォーホルは、自分の容姿にとてもこだわっていて、こういった明らかにズラとわかる代物をあえてカブっただけでなく、薄毛や、鼻へのコンプレックスを表現した作品も多く見られます。



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えんぴつで鼻と薄毛を“整形”している)


本人が劣等感を認めていることもあってか、メディアも彼の鼻に言及することも多く、ウォーホルのプロフィールには、「外見への強迫観念から、鼻の整形手術を受け続けた」と書かれているものも。


えっ、まさか、そんなところにもMJとの共通点が?と思って調べてみると、1977年のセルフポートレイトではぽってりしていた鼻が、1979年のセルフポートレイトでは、「鼻筋が通ったように」見える・・・



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Self-Portrait 1977



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Self-Portrait 1979



でも、結局、 表紙の写真のように1986年には、鼻は元の形に戻っているって、以前、「マイケルの顔について」でも似たようなことを書いたような気がするんですけど(笑)


ただ、これらの写真ではわかりにくいんですが、実はウォーホルには、マイケルと同じように白斑の症状もあったんです。



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「ウォーホルは、幼少時に、顔や手足に痙攣が起こる神経系疾患「シデナム舞踏病」にかかり、突発的な衝撃発作に見舞われたり、色素を失う症状にも苦しめられ、赤く腫れた鼻から「赤鼻のアンディ」 という残酷なニックネームで呼ばれることもあった。その後、心気症も酷くなり、母親の側で寝たきりの生活も長く続いた」


幼年期に、大きな鼻を父親にからかわれ、思春期には酷いニキビに悩まされ、その後、白斑症や、紅斑性狼瘡にも苦しめられたマイケルには、ウォーホルのプロフィールに通じるものがあったのではないでしょうか。


マイケルも、ウォーホルも、外見へのコンプレックスと、美への願望があったのは確かだと思いますが、醜形恐怖や、さまざまな強迫観念ではなく、また、若さや美を追求するという以上に、ふたりとも、本当に自分の顔を「アート」として捉えていたんだと思います。


マイケルが「Scream」でウォーホルの自画像を使ったのは、「自分の顔はアートなんだ!」という叫びだったのかもしれませんね!


(※ウォーホルの白斑症については、長年のMJファンで文学博士のウィラ・スティルウォーターの『M Poetica』で初めて知りました。こちらは近々、別ブログで連載開始しますので、告知をお見逃しなく!)


次回は、ジャクソン・ポロックをとりあげます!




by yomodalite | 2019-08-21 06:00 | MJ考察系 | Comments(3)
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「Scream」は、これまでになくマイケルの怒りが感じられる曲でした。

当時の彼が感じていたストレスは、想像を絶するものだったと思いますが、彼はそれらすべてを音楽で表現し、ビジュアルアーティストとしてもより一層進化した傑作を生み出しました。

実際、この歌詞の内容が切実に感じられる人は、今の時代の方が多いのではないでしょうか。

また、この曲のショートフィルムは、史上最高額の予算で作られたことでも有名ですよね。今回は和訳の前に、そこに登場したアートにも注目して聞いてみてください。






オープニングの文字と、壁のモニターに映し出されるグラフィックと、そこから変化して現れる、“gravity(重力)” “habitation(住居)” “gallery(ギャラリー)” “media(メディア)” “meditation(瞑想)” “observation(観察)” “recreation(レクレーション)” という文字。“gravity”という文字が映し出されると、無重力状態のマイケルが現れるなど、ここで描かれている映像の見出しのような役目になっていて、デザインしたのは、ソニーやナイキのCMや、映画『ファイトクラブ』のオープニングシーンなど、マルチメディアデザイナーとして有名だったP. Scott Makela。



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マイケルとジャネットは、世間とは隔絶した宇宙船の中にいながら、ヘッドフォンから聞こえるノイズに苦痛を感じて叫ぶ。宇宙船の中の一番大きなスクリーンでは、アニメ(『バビル2世(1992年版OVA)』、『赤い光弾ジリオン』、『AKIRA』)、ニュース番組や、ふたりの映像が映しだされる。また何本もコレクションされているギターは、フライングVギブソンと呼ばれるもの(マイケルはそれを破壊する)


“habitation(住居)”


ふたりが暮らしている無重力の住まいのインテリア、壁にかかったスーツ・・


“gallery(ギャラリー)”


マイケルとジャネットはそれぞれ壁を隔てたラウンジにいる。



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ロン・アラッドがデザインした “Big Easy Chair”と呼ばれるイスに座ったマイケルがリモコンを操作するとモニターには、アンディ・ウォーホルの顔が映り(後述)、


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次にジャクソン・ポロックの絵(後述)。


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(ここで一旦ジャネットの方へ移る)




同じイスに座ったジャネットが操作するリモコンは、二次元画像ではなく、彼女の意思から具現化したホログラムのようで、



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これは、キクラデス文明時代の女性像の頭部

https://www.louvre.fr/



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そのあと釈迦像になって(ジャネット笑顔になる)、


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(この腕や手の形は、川崎大師の金の仏像を始め、タイでも多く見られ、写真左側はブータンの「Buddha Dordenm」。右側の木製の商品画像は衣装が最も近かったものの、残念ながら元モデルは不明)


その次は、ギリシャ時代の女神像。

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元になっているのはヴァチカン美術館にある「ジュスティニアーニのアテナ」のようですが、



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ここで、槍や足元の蛇が消去されているのは、その時代に合わせた物語を剥ぎ取りたかったからかな。釈迦像以外は、すべて「女性像」を見ていたジャネットは、戦いの女神とされるアテナ像の後、厳しい怒りの表情に。

そのあと、またマイケルに戻って、ジャクソン・ポロックの次は、ルネ・マグリットの絵(後述)



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“media(メディア)”


たくさんの座席の前方で、ビデオゲームをするふたりは、メディアとの対決を表現しているよう。


“meditation(瞑想)”


ストレスを解消しようとしてか、マイケルは円形の石庭の中心に造られた小さな茶の湯の座敷で座禅を組んでいる。


“observation(監視・観察結果・意見)”


「プレッシャーをかけるな」という声が響く。ジャネットはトイレの中まで覗かれ、その耐えがたい状況に中指を立て、最大限の怒りの表情。大スクリーンにニュース映像が映し出されると、ジャネットの声で「信じられない・・」そして、瞑想中のマイケルも我慢ができなくなり叫びだすと、天井のガラスが割れ、その破片が座禅中に彼に降りかかる。怒りのマイケルが大スクリーンに映ると、その前ではジャネットが踊っていて、ジャネットがスクリーンに映し出されたときは、マイケルが踊っている。宇宙船の中の重力はコントロール不能に陥り、ギターや家具の一部が空中を飛んでいる。


“recreation(レクレーション)”


観客席の前のスカッシュルームのような部屋では、お気に入りの7番がついたスポーツウエアに着替えたマイケルが美術品のように陳列されている黒い壺をめがけてラケットを振り、壺は次々に割れていくが、怒りが収まらず、何度も叫び声をあげるふたり(スクリーンのアニメも常に叫んでいる)。オープニングと同じ「Scream」の文字が現れ、それが破裂すると、ヘッドフォンからのノイズの苦痛に激しく首を振るジャネット、ジャネットの肩を優しく抱き支え合うふたり、しかし、同じヘッドフォンをつけたマイケルは、ジャネットよりもさらに激しく首を振り、もはや分裂する寸前・・。


マイケルが、アンディ・ウォーホル、ジャクソン・ポロック、ルネ・マグリットといったアーティストから、表現したかったものについては、また次回ということで、

下記は、どんなストレスもカッコイイ曲にしてしまうことがよくわかる「Scream」の和訳です。


Scream

by James Harris III, Terry Lewis, Michael and Janet Jackson


[Michael]

Tired of injustice

(I'm) Tired of the schemes

The lies are disgusting

So what does it mean? damn it

Kicking me down

I got to get up

As jacked as it sounds

The whole system sucks damn it


不公平なことはもうたくさん

策略にもうんざり

嘘にはむかつくし

いったいどんな意味があるわけ?(くだらない)

(君は)僕を蹴落とそうとしているけど

僕はジャッキで持ち上げるように

立ち上がるよ

すべての仕組みが腐っていてもね(くそっ!)


[Janet]

Peek in the shadow

Come into the light

You tell me I’m wrong

Then you better prove you’re right

You’re selling out souls but

I care about mine

I’ve got to get stronger

And I won’t give up the fight


影からコソコソ覗いてないで

明るいところに出なさいよ

私が間違っているというなら

自分が正しいことを証明しなさいよ

あなたは魂を売っても平気だけど

私は自分の魂を大事にするから

私は強くなる

そしてこの戦いをあきらめない


[Michael]

With such confusions don’t it make you wanna scream?

Your bash, abuse, and victimize within the scheme


こんな混乱した世の中で、みんな叫びたくならないか?

攻撃し、不当に扱い、枠組みに沿って犠牲者を作り出す


[Janet]

You try to cope with every lie they scrutinize


あなたは、彼らが詮索するあらゆる嘘にいちいち対応しなくちゃならない


[Michael & Janet]

Somebody please have mercy

‘Cause I just can’t take it

Stop pressuring me, just stop pressuring me

Stop pressuring me, make me want to scream!

Stop pressuring me,

just stop pressuring me

Stop pressuring me, make you just want to scream!


誰かひとりでも優しい心をもってくれないか

もう我慢できないんだ

プレッシャーをかけるな、押しつぶそうとするな

圧力をかけるのは止めろ、もう叫ばずにはいられない

プレッシャーをかけるのを止めろ

押しつぶさないでくれ

圧力をかけるな、もう叫ぶ寸前なんだ


[Chorus: Michael & Janet]

Stop pressuring me, just stop pressuring me

Stop pressuring me, make me want to scream!

Stop pressuring me, just stop pressuring me

Stop pressuring me, make you just want to scream!


プレッシャーをかけるな、押しつぶすのを止めろ

圧力をかけるのは止めろ、もう叫ばずにはいられない

プレッシャーをかけるのを止めろ、押しつぶそうとするな

圧力をかけるな、もう叫ぶ寸前なんだ


[Michael]

Tired of you tellin’ the story your way

It’s causin’ confusion

You think it’s okay, damn it!


おまえたちの作り話にはうんざりだよ

混乱を招いているだけじゃないか

君はそれでいいんだろうけど、そんなのクソだよ


[Janet]

Keep changing the rules

While you’re playing the game(もしくは、you keep playing)

I can’t take it much longer

I think I might go insane


ゲームのルールを

あんたたちはいつだって変えていく

そんなのもう耐えられない

頭が変になりそう


[Michael]

With such confusion don’t it make you wanna scream?

(Make you want to scream?)

Your bash, abuse, and victimize within the scheme


こんな混乱した世の中で、みんな叫びたくならないか?

(なるわよね?)

攻撃し、不当に扱い、枠組みに沿って犠牲者を作り出す


[Janet]

You find your pleasure scandalizing every lie


どんな嘘にも食いついていくことに楽しみを見出してるんでしょ


[Chorus: Michael & Janet]

Oh father, please have mercy

’Cause I just can’t take it

Stop pressurin’ me

Just stop pressuring me

Stop pressuring me

Make me wanna scream

Stop pressuring me

Just stop pressuring me

Stop fuckin’ with me

Make me wanna scream


父なる神よ、どうか憐れみを

もう我慢の限界です

プレッシャーをかけないで

本当に止めてくれ

プレッシャーをかけるな

叫ばずにはいられない

圧力をかけるな

マジで止めろ

叫ばずにはいられない状態の

俺をなめんなよ


[news man]

“A man has been brutally beaten to death by

Police after being wrongly identified as a

robbery suspect. The man was

an 18 year old black male … ”


ニュース映像「不当な容疑をかけられて強盗犯にされた男が、警察官の暴行によって死亡しました。彼は、18歳の黒人男性で・・・」


[Janet]

Oh my God, can’t believe what I saw as I turned on the TV

This evening,

I was disgusted by all the injustice


ああ、なんてこと!

今晩、テレビに映し出されたものを信じるなんて絶対に無理

何もかも不公平で吐き気がする


[Michael & Janet]

All the injustice


すべてが正義とかけ離れている


[Michael]

With such delusions don’t it make you wanna scream

(Make you want to scream?)

Your bash, abuse(abusing), and victimize within the scheme


こんな嘘情報ばかりで叫びたくならないか?

(なるよね?)

計画的に、攻撃されたり、虐待や不当に苦しめられる犠牲者が作られている。


[Janet]

You try to cope with every lie they scrutinize


あなたは、彼らが詮索するあらゆる嘘に、いちいち対応しなくちゃならない


[Outro: Michael & Janet]

Oh brother please have mercy, cause I just can't take it!

Stop pressuring me,

just stop pressuring me

Stop pressuring me,

make me want to scream!

Stop pressuring me,

just stop pressuring me

Stop pressuring me,

make me want to scream!

Stop pressuring me,

just stop pressuring me

Stop pressuring me,

make me want to scream!

Stop pressuring me,

just stop pressuring me

Stop pressuring me, make me want to scream!


なぁみんな、ひとかけらの優しさを持ってくれないか

もう我慢できないんだ

プレッシャーをかけるな、押しつぶすのを止めろ

圧力をかけるのは止めろ、もう叫ばずにはいられない

プレッシャーをかけるのを止めろ、押しつぶそうとするな

圧力をかけるな、もう叫ぶ寸前なんだ


(訳:yomodalite)





by yomodalite | 2019-08-19 00:00 | ☆マイケルの言葉 | Comments(2)

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これは1993年、ツアーでモスクワに滞在していたときに書かれた曲ですが、この年にあったことについて知らないファンはいないでしょう。没後十年という節目を狙ったかのように、それはまたもや繰り返され(On and on and on it came)・・・


でも、この曲で描かれたのは、マイケル自身の哀しみだけでなく、多くの「見捨てられた人」たちのこと。


そして、それを思ったとき、彼自身の心の中の止まない雨は、これほど美しい曲へと形を変え、怒りを洗い流すものになったのではないでしょうか。


この曲の和訳で、一番長く時間をかけたのは、アウトロの “Lord・・・”(*)


・Lord have mercy

 主よ、我をあわれみたまえ

・Lord, I'm the same(Oh, not the same)

 主よ、私は(今も)同じです

・Lord, I must say

 主よ、私は言わなければなりません。


マイケルの発音はネイティブでもわからないことが多く、ネット上でも上記のような異なる歌詞があります。私が調べた印象では、英語圏では上記の2つが多く、日本では、Lord, I must say が支持されている?


そこで、マイケルと同年代で、永年のファンというだけでなく、彼の作品についての本の著者で、学術的なサイト「Dancing with the elephant」のオーナーである、ウィラにも聞いてみたところ、今ひどい罪によって疑われているけど、自分は何も変わっていない、という意味で、 “Lord, I'm the same” だと思って聴いていた。でも、質問をきっかけに再度聴いてみたら、最後に "m"の音がないので、Lord, I must say が正しいと思う、と。


想像ですが、これは日本のファンの方が歌詞をよく読むからなのかもしれませんね。曲の最後のロシア語まで、訳して読んでいるのは海外ファンの方が多く、英米のファンは当時の激しい疑惑報道により晒されていた・・。


何度も主語が移り変わり、第3バースで、これまでとは違ったことを言い出す・・というのは、マイケルの歌詞ではよくあることなので、この “Lord, I must say” のことも大分考えたんですが、


ここは、マイケルの個人体験に合わせた深読みよりは、最後のロシア語の尋問に対して、そして、日本の隠れキリシタンの「踏み絵」にも似た・・ひとりの人間と、国、そして神(信仰)の間にある普遍的な悩み、にとどめようかと。


色々と想像させながら、最後まで謎を解かない、というのは、この不世出の天才の特徴で、それは地上から居なくなって何年経っても、彼が圧倒的に存在し続けている理由のひとつだと思います。


そして、マイケルに降り注いだ雨は、私たちの心の雨となり、決して降り止むことなく強い哀しみをもたらすけれど、その美しさが永遠であることも・・。






Stranger in Moscow

by Michael Jackson


[Verse 1]

I was wandering in the rain

Mask of life, feeling insane

Swift and sudden fall from grace

Sunny days seem far away

Kremlin’s shadow belittling me

Stalin’s tomb won’t let me be

On and on and on it came

Wish the rain would just let me be


仮面の人生に、狂気を感じながら

僕は雨の中を彷徨っていた

神の恵みから一転、奈落の底に突き落とされ

輝かしい日々は遠く彼方へ

クレムリンの影は僕を蔑み

スターリンの墓は僕を縛る

延々と降りそそぐ雨が

僕を自由にしてくれたら・・


[Chorus]

How does it feel

(How does it feel)

How does it feel

How does it feel

When you’re alone

And you’re cold inside


どんな

どんな気持ちになる?

どんなふうに

どんなふうに感じるかな

君がもしひとりぼっちで

身も心も冷え切ってしまったら


[Verse 2]

Here abandoned in my fame

Armageddon of the brain

KGB was dogging me

Take my name and just let me be

Then a begger boy called my name

Happy days will drown the pain

On and on and on it came

And again, and again, and again

Take my name and just let me be


僕の名声はここでは打ち捨てられた

頭の中ではハルマゲドンが始まり

KGBにも付きまとわれてる

名前なんかいらないから、僕を放っておいて

それでも、物乞いの少年が僕の名を呼ぶ

幸せな日々が続くなら、痛みも和らぐのに

雨はいつまでも止むことなく

何度も何度も降りかかる

名前なんかいらないから、僕を放っておいて


[Chorus]

How does it feel

(How does it feel)

How does it feel

How does it feel

How does it feel

How does it feel

(How does it feel now)

How does it feel

How does it feel

When you’re alone

And you’re cold inside

How does it feel

(How does it feel)

How does it feel

How does it feel

How does it feel

How does it feel

(How does it feel now)

How does it feel

How does it feel

When you’re alone

And you’re cold inside


どんな

どんな気持ちになる?

どんなふうに

どんなふうに感じるかな

君がもしひとりぼっちで

身も心も冷え切ってしまったら


[Outro]


Like a stranger in Moscow

Lord, I must say(*)

Like a stranger in Moscow

Lord, I must say

We’re talking danger

We’re talking danger, baby

Like a stranger in Moscow

We’re talking danger

We’re talking danger, baby

Like a stranger in Moscow

I’m living lonely

I’m living lonely, baby

A stranger in Moscow


まるで、モスクワにいる異邦人のように

(主よ、私は言わなくてはならない)

まるで、モスクワにいる異邦人だね

(主よ、言わなかったら私は・・)

ぼくらは危ないことを話している

危険なことを話してるんだ、ベイビー

まるで、モスクワにいる異邦人みたい

まるで、モスクワにいる異邦人みたい

ぼくらは危ないことを話している

危険なことを話してるんだ、ベイビー

僕は孤独に生きている

孤独なんだよ、ベイビー

まるで、モスクワにいる異邦人のように


[spoken outro in Russian]

KGB Interrigator - Russian to English Translation :

"Why have you come from the West? Confess! To steal the great achievments of the people the accomplishments of the workers....


(KGBの尋問:ロシア語からの英語翻訳)

「なぜ西側からやってきたんだ?

正直に言え!

人民の偉大な業績と

労働者の成果を盗みに来たんだろう?」


(訳:yomodalite)


by yomodalite | 2019-06-25 14:50 | ☆マイケルの言葉 | Comments(0)

和訳 This Time Around

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インヴィンシブルの和訳は、あと2曲を残すのみ。

それなのに、「Speechless」に手をつけようとすると緊張してしまうし、「Unbreakable」はラップが一番の難問なので、Notorious B.I.G(別名ビギー・スモールズ)の生前のアルバムを繰り返し聴いたり、同じ時代のヒップホップのリリックを調べたり、自分でも呆れるほど遠回りして考えているんですが、なかなかビギーの魂が降りてこないこともあって、


「Unbreakable」よりも前、MJが初めてビギーを使った「This Time Around」から取りかかることにしました。


Notorious B.I.G(本名Christopher George Latore Wallace)は、犯罪とクラックが蔓延する環境に育ち、17歳で銃の不法所持により逮捕され、その後はお決まりのようにドラッグディーラーの道へ。しかし、その頃からラッパーとしても注目を集め、1994年のデビューアルバム『レディ・トゥ・ダイ』は大成功をおさめます。


当時のヒップホップ業界は、西海岸(デス・ロウ・レコード)と、東海岸(バッド・ボーイレーベル)が争っていて、それぞれを代表するスターとなった2pacとビギーは交友をもちながらも激化する両者の抗争の渦に巻き込まれ、


94年に、2pacが何者かに銃撃されると、ビギーは犯行に関わったと疑われ、96年に2pacが射殺されると、翌年ビギーも同じように亡くなってしまう。


マイケルは、再び王冠を手にするために、『Dangerous』をチャートのNo.1から蹴落としたニルヴァーナや、インダストリアル・ロックのナイン・インチ・ネイルズらだけでなく、ブラックミュージック界を席巻していたラップをも取り入れようとしたわけですが、


X世代と呼ばれた当時の若者の気持ちを代弁していたカート・コバーンや、2pac、ビギーにとっては、成功の重圧や、周囲の変化にやりきれない思いを抱いている時期でもありました(カート・コバーンは、2pacが銃撃された94年に猟銃自殺によって亡くなった)。


批評家は、『HIStory』に対して、様々な批判を繰り広げましたが、マイケルは再びNo,1に返り咲き、この曲から数年後の裁判ではすべてにおいて無罪を勝ち取りました。


この曲は、ビギーとマイケルふたりのスターダムの苦悩が歌われていると言われていますが、本当に劇的な「This time around」を演出できたのは、マイケルだったのではないでしょうか。






This Time Around

song and lyrics by Michael Jackson


[Verse 1]

This time around I’ll never get bit

Though you really wanna fix me

This time around you’re making me sick

Though you really wanna get me

Somebody’s out

Somebody’s out to get me

They really wanna fix me, hit me

But this time around I’m taking no shit

Though you really wanna get me

You really wanna get me


今度は絶対にひっかからない

君は心底僕をハメたいだろうけどね

今度ばかりはうんざりだよ

君は僕をいいようにしたいんだろう

外に誰かがいる、僕をつかまえようと、うろつく誰かが

彼らは、心底僕を捕らえて、ぶちのめしたいのさ

でも、今度ばかりは君の相手はしてられない

君はマジで、僕を本当に捕まえたいだろうけどね


[Chorus]

He really thought he really had

Had a hold on me

He really thought he really had

They thought they really had control of me


彼はでかしたと思った

僕を仕留めたってね

彼はでかしたと思った

マジで僕を自由にできると思ったのさ


This time around I’ll never get bit

Though you really wanna get me

This time around I’m taking no shit

Though you really wanna fix me

Somebody’s out

Somebody’s out to use me

They really want to use me

And they falsely accuse me

This time around

They’ll take it like spit

‘Cause you really can’t control me

You know you can’t control me


今度は絶対にひっかからない

君は心底僕をハメたいだろうけどね

今度ばかりはうんざりだよ

君は僕をいいようにしたいんだろう

外に誰かがいる、僕を利用しようとする誰かが

彼らはマジで僕を利用して、偽りの罪で僕を告訴する

今度ばかりは、彼らに言ってやる

君に僕を自由にはさせないって


[Chorus]

He really thought he really had

Had a hold on me

He really thought he really had

They thought they really had control of me

He really thought he really had

A hold on me

He really thought he really had

They thought they really had control of me

He really thought he really had

Had a hold on me

He really thought he really had

They thought they really had control of me

He really thought he really had

A hold on me

He really thought he really had

They thought they really had control of me


彼はでかしたと思った

僕を仕留めたってね

彼はでかしたと思った

マジで僕を自由にできると思ったのさ


[rap by The Notorious BIG]

Listen

I’ve got problems of my own

Flashin’ cameras

Taps on my phone

Even in my home

I ain’t safe as I should be

Things always missin’

Maybe it could be my friends

They ain’t friends

If they robbin’ me

Stoppin’ me

From makin’ a profit, see

Apology

Shallow like the ocean

I guess I’ll resort to gun totin’

If I was dead broke and smokin’

I’d probably be by my lonesome

I’m a killer nigga

I ain’t jokin’

Endo smoke got me choked

And I’m hopin’

The fool comes slippin’

So I could blow ’em open

This time around

I changed up my flow

Got rid of the rocks

Got Pitts by the door

I’ve raised other people

To watch my back

Stay away from strangers

So I won’t slack

And I know my nigga Mike like that

Baby


聞いてくれ

俺には俺の悩みがある

カメラのフラッシュ、電話の盗聴

自分の家でさえ、安全とは言えず

いつもモノがなくなるんだ

たぶん、やったのは俺のダチさ

でも、俺から奪うなんて、ダチとは言えないな

俺が儲けようとすれば、足を引っ張り

しょっぱい謝罪は、海のごとく(*1)

俺は銃を持って歩くしかないのかも

もし俺が死ぬほど貧乏で、煙でもふかしてたら

だれもそばには寄ってこないんだろうけどな

俺は最高の黒人(*2)

冗談なんかじゃないぜ

マリファナの煙でむせてるけど

そうありたいって思ってる

バカなヤツがうっかりやって来たら

そいつをぶちのめしてやる

今度こそは、俺が流れを変えるんだ

ドラッグとはおさらばして(*3)

ピッツに表に立ってもらう(*4)

今までとは別のやつらを引き立てて

俺を背後から守ってもらい

知らない奴らからは離れて、気を緩めたりしない

俺のダチのマイク(MJのこと)もそうしてるんだ、ベイビィ


This time around, yeah

He really thought he really had

Control of me

He really thought he really had

They thought they really had control of me

He really thought he really had

A hold on me

He really thought he really had

They thought they really had control of me

He really thought he really had

Had a hold on me

He really thought he really had

They thought they really had control of me

He really thought he really had

Control of me

He really thought he really had

They thought they really had control of me

He really thought he really had

A hold on me

He really thought he really had

They thought they really had control of me

This time around yeah

He really thought


今度こそは・・

彼はでかしたと思った

僕を仕留めたってね

彼はでかしたと思った

マジで僕を自由にできると思ったのさ・・・


(訳:yomdalite)

_________


(*1)CD訳の「お詫びは大洋のように空っぽ」とは別の訳を考えてみました。

(*2)このkiller は凶暴ではなく最高!という意味。(MJインタビューでの使用例→)

Rod Temperton came into the studio and he came up with this killer

ロッド・テンパートンがスタジオに現れたとき、彼はあのスゴい曲を持ってきたんだ。

(*3)rocks は、クラックや、コカインといったドラッグのことだと思う。

(*4)Pitts は、落とし穴や、ピッツバーグではなく、ビギーのマネージャーであり、プロデューサーでもあった、Mark Pitts のことだと思う。→ https://en.wikipedia.org/wiki/Mark_Pitts



by yomodalite | 2017-04-14 09:01 | ☆マイケルの言葉 | Comments(0)

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昨日の記事にも登場した “They Don't Care About Us” の和訳です。

この曲は、マイケルにはめずらしいプロテストソングとして知られていて、2015年から立て続きに起きた、武器をもたない黒人の射殺事件への抗議運動(BlackLivesMatter)の中でも多く歌われるなど、MJファン以外の人にとっては、発売当時よりも有名になっている曲のようです。


ただ、「彼らは、私たちのことをまったく気にしていない」という「彼ら」を、権力者や、為政者といった「他者」のことだと感じている人も多いようですが、

スキンヘッズも、頭を使ってない人も、誰もが悪くなってて、家の中も、ニュースも、みんな酷い・・・みんなが「私たち」のことを考えていない。

というところが重要なんだと思います。マイケルは、白人が黒人差別で、黒人を撃っていると言っているんじゃない。

これまでもずっと、時代を超える曲だと思っていましたが、今聴くとより一層そんな気がして驚いてしまうぐらいです。



Munich 1997- Live





They Don't Care About Us

Written by Michael Jackson


Skin head, dead head

Everybody gone bad

Situation, aggravation

Everybody allegation

In the suite, on the news

Everybody dog food

Bang bang, shot dead

Everybody's gone mad


スキンヘッズも、頭が死んでる奴も

みんな悪くなってる

状況は深刻化していると

誰もが主張する

家の中でも、ニュースでも

みんな酷いものさ

バンバン、射殺される

誰もが狂ってる


All I want to say is that

They don't really care about us

All I want to say is that

They don't really care about us


僕が言いたいのは

彼らは、僕たちのことなんか気にしてないってこと

僕が言いたいのは

みんな、僕たちのことなんか考えてないってこと


Beat me, hate me

You can never break me

Will me, thrill me

You can never kill me

Jew me, Sue me

Everybody do me

Kick me, kike me

Don't you black or white me


僕を叩いたり、憎んでも

君が僕を壊すことは絶対に出来ない

僕を脅せるか、やってみればいい

君が僕を殺すことは絶対に出来ない

誰もが、僕にするように

騙したり、訴えたりすればいい

僕を黒人だとか、白人とか

ユダヤだとか差別して、蹴ったりすればいい(*1)


All I want to say is that

They don't really care about us

All I want to say is that

They don't really care about us


僕が言いたいのは

彼らは、僕たちのことなんか気にしてないってこと

僕が言いたいのは

みんな、僕たちのことなんか考えてないってこと


Tell me what has become of my life

I have a wife and two children who love me

I am the victim of police brutality, now

I'm tired of being the victim of hate

You're ripping me off my pride

Oh, for God's sake

I look to heaven to fulfill its prophecy…

Set me free


教えてくれ、僕の生活はどうなってしまうのか

僕には妻と愛するふたりの子供がいるのに

今は、野蛮な警察の犠牲者さ

憎しみの犠牲になるのは、うんざりだ

君たちは、僕からプライドを奪い取った

ああ、僕は神に

預言を果たしてくださいと天を仰ぐ

僕を自由にしてください、と


Skin head, dead head

Everybody gone bad

Trepidation, speculation

Everybody allegation

In the suite, on the news

Everybody dog food

Black man, black mail

Throw your brother in jail


スキンヘッズも、頭を使わない奴も

誰もが悪くなってる

恐怖や、憶測で

誰もが主張する

部屋の中でも、ニュースでも

みんな酷いものさ

黒人が、黒人を脅して

仲間を刑務所へぶち込む


All I want to say is that

They don't really care about us

All I want to say is that

They don't really care about us


僕が言いたいのは

彼らは、僕たちのことなんか気にしてないってこと

僕が言いたいのは

みんな、僕たちのことなんか考えてないってこと


Tell me what has become of my rights

Am I invisible because you ignore me?

Your proclamation promised me free liberty, now

I'm tired of being the victim of shame

They're throwing me in a class with a bad name

I can't believe this is the land from which I came

You know I really do hate to say it

The government don't want to see

But if Roosevelt was living

He wouldn't let this be, no, no


教えて欲しい、僕の人権はどうなったのか?

無視されている僕は、見えない存在なのか?

宣言書によれば、僕の自由は約束されたはずだろう

恥辱にまみれた犠牲者でいるなんて、うんざりだよ

彼らは、僕に汚名を着せようととしている

ここが、僕が生まれた国だなんて信じられない

こんなことを言うのは、本当は嫌だってわかるよね

政府は、僕を見ようともしないけど

もし、ルーズベルトが生きていたら

こんなことはしない、ありえないよ(*2)


Skin head, dead head

Everybody gone bad

Situation, speculation

Everybody litigation

Beat me, bash me

You can never trash me

Hit me, kick me

You can never get me


スキンヘッズも、頭を使わない奴も

誰もが悪くなってる

状況は相場次第で

誰もが訴える

僕を殴っても、非難しても

僕をクズ扱いには絶対に出来ない

僕を叩いても、蹴り飛ばしても

僕は絶対にやられない


All I want to say is that

They don't really care about us

All I want to say is that

They don't really care about us


僕が言いたいのは

彼らは、僕たちのことなんか気にしてないってこと

僕が言いたいのは

みんな、僕たちのことなんか考えてないってこと


Some things in life they just don't want to see

But if Martin Luther was living

He wouldn't let this be, no, no


彼らは見たくないものは見たくないんだ

でも、もし、キング牧師が生きていたら

こんなことはしない、ありえないよ


Skin head, dead head

Everybody gone bad

Situation, segregation

Everybody allegation

In the suite, on the news

Everybody dog food

Kick me, kick me

Don't you wrong or right me


スキンヘッズも、頭を使わない奴も

誰もが悪くなってる

状況は分断しているというのが

みんなの主張

部屋の中でも、ニュースでも

みんな酷いものさ

僕を蹴ったり、軽蔑して

僕が間違ってるとか正しいとか、決めたいんだろう


All I want to say is that

They don't really care about us

All I want to say is that

They don't really care about us


僕が言いたいのは

彼らは、僕たちのことなんか気にしてないってこと

僕が言いたいのは

みんな、僕たちのことなんか考えてないってこと


All I want to say is that

They don't really care about us

All I want to say is that

They don't really care about us


僕が言いたいのは

彼らは、僕たちのことなんか気にしてないってこと

僕が言いたいのは

みんな、僕たちのことなんか考えてないってこと


All I want to say is that

They don't really care about us

All I want to say is that

They don't really care about us


僕が言いたいのは

彼らは、僕たちのことなんか気にしてないってこと

僕が言いたいのは

みんな、僕たちのことなんか考えてないってこと


(訳:yomodalite)


2番目に創られた「Brazil Version」




(*1)Jew me, Sue me

Everybody do me

Kick me, kike me

Don't you black or white me


Jew、kike にはともに「騙す」という意味がありますが、どちらも、ユダヤ人への蔑称で、特に「kike」は、黒人を「nigger」と言うのと同じような侮蔑的表現。


当時、ニューヨークタイムス紙は、この曲の発売前に、「反ユダヤ主義の噴出である」と記事にし、ADL(ユダヤ名誉毀損防止同盟)をはじめ、メディアはこぞって、マイケルを批判し、放送中止にもなりました。


マイケルは誤解だと弁明し、苦痛を受けた人への謝罪を表明し、また、スタッフや友人のユダヤ人に、自分が反ユダヤではないことを説明してほしいと頼んだようですが、スピルバーグを始め、ユダヤ人の知人全員から断られたそうです。(『MICHAR JACKSON, INC』p257)


これは、あくまで推測ですが、


ニューヨークタイムスの記者は、その記事の中で「マイケルは存命中のアーティストの中で最も才能のあるひとり」とも書いていて、曲の発売前ということも考えれば、ある意味「宣伝活動」の範囲内と言えるのかもしれませんし、マイケルも抗議されることを想像していなかったとは言えないと思います。


なぜなら、ADLは常にこういった活動をしてきたからです。


もちろん、この曲のテーマを考えれば、マイケルが売れるためだけにそうした行為をしたのではないことも確かでしょう。マイケルの曲を訴えたことで、ある種の人権団体は、人々を思う気持ちを踏みにじっても「差別語」を取り締まるのだということが、世界中に知れ渡りました。


米国大統領の選挙中、ヒラリーが、トランプ支持者たちを蔑んだときの言葉、「人種差別主義者、女性蔑視、同性愛者嫌い、外国人恐怖症、イスラム恐怖症・・」といった差別は、ユダヤの名誉を守るADLと同じように、すでに強力な圧力団体として存在し、政治家や、議会の決定を動かしています。


米国では、寄付には税金がかからないという制度があり、高額納税者は税金を軽くするために、こういった非営利団体に多額の寄付をするため、都市生活者にとっては、魅力的な就職先であり、クライアントでもあり、自らのアイデンティティと帰属を確認する場でもあり、何より「反・・」と批判されないためにも、彼らを批判することは不可能になっています。


黒人が入れない場所も、ユダヤ人や、女性がなれない職業もなくなり、政治で撤廃すべき「差別」がなくなっても、「差別撤廃を訴える」団体は、より政治との関わりを強め、誰もが、被害者や、マイノリティになるチャンスをうかがい、起訴を起こそうとする状況は、マイケルがこの曲を発表した1995年よりもずっと拡大しているようです。


死後に発売されたユダヤ教のラビとの録音会話を納めた本の中で、マイケルは、このときのことをこう語っています。


MJ:僕が言いたかったのは、誰からも見捨てられていて、不当な扱いを受けている人々、結婚していない両親から生まれたり、「ニガー」(黒人への差別用語)なんて言われたり、これは、僕が言ったことで、誤解を受けた言葉だけど「カイク」(ユダヤ人への差別用語)もね。


少年の頃、ユダヤ人の弁護士と会計士が、僕が寝ているベッドの隣で、お互いに “カイク” と呼び合ってた。僕が「それはどういう意味?」と聞くと、彼らは「ユダヤ人に対する悪い意味の言葉だよ。黒人に対して “ニガー” というのと同じさ」って、僕は「ああ、そうなんだ」と答えた。だから、“ニガー” も “カイク” も、人々が不当に扱われるときの言葉だって知っていて、そう言ったんだ。大勢の人に誤解されたけど、僕は決して… わかるだろう?


SB:君は声なき人たちのために、立ち上がろうとしたんだね?


MJ:そう。声なき人のためにね。僕は憎むことは決して教えない。それは僕が言いたいことじゃない。(『MJTapes』より)


マイケルが一貫して守ってきた子供たちは、その「声なき声」の代表ですが、マスメディアは永年マイケルを、常に「変人」として扱い、その証拠を突きつけるかのように、子供を守るという「正義」を装って、マイケルに「性的幼児虐待」の罪を着せ、全メディアがそれを後押ししました。


「FAKE NEWS」は、ネットから生まれたのではなく、マスメディアの手法を誰もがカンタンに真似できるようになったからにすぎません。


(*2)前日の記事の「註」もお読みくださいませ。


最初に創られた「Prison Version」




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by yomodalite | 2017-02-10 08:52 | ☆マイケルの言葉 | Comments(0)
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トランプ大統領の就任を記念して、「Money」を和訳しました。

「大統領の政治(1)」の中でも紹介したバックグラアウンドの声から、「ほら、やっぱり、マイケルはトランプを批判してるじゃない!」と思う人も少なくなかったようで、ハリウッドリベラルの影響下にある、アイデンティティ政治の申し子のようなMJファン(マイケルを「黒人」にすることに血道をあげる人が多いw)を、反トランプへと駆り立て、

また日頃から、資本家の強欲を悪魔化することで、自らの正義心を保っているような人の中にも、トランプの政策がまやかしという印象が広まり、そのカビが生えたような批判精神を安定させることにも役立っているようですが、

落ち着いて歌詞を読んだ方なら、これが、少し前に紹介した「問題はトランプではない。我々自身だ」と、同じ精神に基づくもので、記事で紹介した1番の歌詞の最後にもあったように、

自分(マイケル)も「金のためなら、何でもする」と言ってる点を見逃さなかったと思います。

彼の歌詞は、そのほとんどに「I You We」という精神が貫かれています。これは非常に大事な視点で、彼と同い年のクイーンのように、常に自分が「正義」の側にあると確信してしまう人は、敵を発見しては、相手を「悪魔化」してしまいます。

誰からも「いいひと」だと思われるオバマが、どれだけ多くの罪のない子供を殺したかを考えれば(→参考記事)、正も悪も同じ人間の中にあることがわかるはずなのに・・・

前回の記事で、ウィラは、「私はマイケル・ジャクソンが本当に彼を尊敬したり、彼に大きな愛情を持っていたなら、彼をリストに含めたとは思わない」と言っていますが、マイケルのイメージがどん底で、誰も彼に会いたがっていないときも、トランプが、マイケルとのつきあいを続けていたことも指摘しています。また、トランプは、「マイケルは、自分に興味をもっていた」と語っていますが、実際に『MJTapes』にも、マイケルの言葉として記録されています。

一方、メラニア夫人だけでなく、最近、マドンナも、マイケルとのキスについてメディアに話し、ふたりの仲が良さそうな写真も多く見られますが、マイケルは、その当時のマドンナについて、こう語っています。

彼女はマスコミに僕のひどい悪口を言い、僕は、彼女は意地悪な魔女だって言った。彼女にはとても親切に接したんだけどね。・・・彼ら(ハリウッドの人々)は僕が関わりたくないって思うような馬鹿げた事をたくさんするからね。・・・彼女は大きな衝撃を与える事を好んでいて、どんな風に人々の心をつかむかを知っていると思うんだ。彼女は心から僕を好きになってくれたけど、僕にはそういう気持ちはなかった。彼女は常軌を逸した事をたくさんやってきたし、それが、彼女のやり方なんだ。僕たちには、なんら共感しあえるものがないと、僕にはわかっていた。・・・彼女はちっともセクシーじゃない。僕は、セクシーさっていうのは、その人のあり方、内面から醸し出されるものだと思うんだ。(『MJTapes』より)

また、リシャは、「リストに載っている他の企業家や金融業者に比べ、トランプは小者だと思う。 だから、彼らの影響力や社会的卓越性よりもむしろ、これらの人々が富を達成するのに悪徳的なやり方に関するものなんじゃない?」と言っています。

それは、確かなことかもしれませんが、マイケルが、「自分も、お金のためなら何でもする」と言っていることを思い起こせば、そこには、私たちのような庶民が、資本家を見る目線とは、また別の視点が見えてくると思います。

これは、誰もがお金持ちと言って、すぐに名前が出るような人々のリストでもあり、トランプは、他と比較すると、確かに小物ですが、当時のアメリカでもっとも有名なお金持ちであり、最近の報道でみる彼からは想像できないかもしれませんが、若くて、ハンサムで、女性にモテる、大衆が憧れ、嫉妬するお金持ちの代表でした。

マイケルは、歌詞においても、時流に乗ることなく、時代を経ても価値が失われないことを追求していましたから、そこにトランプの名を忍ばせたことは、注目に値すると思います。このリストが、ロックフェラーや、カーネギーといったすでに歴史になっている人物だけならありがちですが、時代の寵児と言われるお金持ちは、その凋落も激しいものなのに、この曲がリリースされた1995年から、20年以上有名人であり続け、ついに大統領として米国史に遺る人物となるトランプをこの時点でリストに入れておくなんて!

『HIStory』って、本当にスゴいアルバムですね!

マイケル被害者史観にハマり過ぎている人は、あまり理解したくないのかもしれませんが、彼はエンターテイメントの天才としてだけでなく、ビジネスマンとしても最高に優れた人物です。これが、ただ、史上最高のレコード売上げという意味に留まらないことは、音楽業界よりも、ビジネス界の方が評価していることです。

マイケルは、彼らに庶民感覚の正義心で言っているのではなく、同じ目線・・というか、彼の飽くなき上昇志向から考えれば、むしろ、上から目線wで、資本家たちに「金が欲しいのなら尊厳をもって稼げ」と言っているのかもしれません。(それで、トランプが、マイケルの言う「尊厳をもって稼げ!」という矜持から、大統領戦に臨んだ・・なんてことはないとは思いますがw)

彼と同い年のクイーンが、自分の欲望や野心を、すべての女性の権利に置き換えて、正義の立場に立っていることに、私の女性としてのプライドが満たされることはありませんが、マイケルのキングとしての矜持の高さには、永遠にひれ伏したい気分です。

マイケルの歌詞には、ノーベル賞の選考委員が喜びそうなレトリックも、説教臭さもありませんが、言葉だけでない、その信念が形となった、真のカッコよさがあります。

この歌詞は、強欲資本家にだけでなく、自分がやってることを、お金のためだけとは決して思わない、自分の正しさに酔いやすく、様々なアリバイで自分を誤魔化そうとしがちな、私や、あなたへのメッセージだと思います。





Money

written by Michael Jackson


Money

Money

Lie for it

Spy for it

Kill for it

Die for it


金,金

お金のために嘘をつき

お金のためにスパイをして

殺すことも

殺されることもある


[Verse 1]

So you call it trust

But I say it’s just

In the devil’s game

Of greed and lust


それを「信用」だって、君は言うだろうけど

僕に言わせれば

物欲と肉欲にまみれた

悪魔との駆け引きにすぎない


They don’t care

They’d do me for the money

They don’t care

They use me for the money


彼らはなにも気にせず

お金のために僕を利用する


So you go to church

Read the holy word

In the scheme of life

It’s all absurd


君が教会に行って

聖書の尊い言葉を読むのは

処世術のため

まったくばかげてる


They don’t care

They’d kill for the money

Do or dare

The thrill for the money


彼らはなんとも思っちゃいない

お金のためなら人を殺すことだってするし

お金のスリルを楽しんでる


You’re saluting the flag

Your country trusts you

Now you’re wearing a badge

You’re called the just few

And you’re fighting the wars

A soldier must do

I’ll never betray or deceive you my friend but


君は国旗に忠誠を誓い

国からお墨付きをもらい

今じゃ、勲章も身につけてる

数少ないエリートだと言われ

そして、戦争をたたかうことになる

兵士としては従うしかないよね

僕は、君を裏切ったり

友達をだましたりなんてしない。でも・・


If you show me the cash

Then I will take it

If you tell me to cry

Then I will fake it

If you give me a hand

Then I will shake it

You’ll do anything for money


君がお金を見せてくれるのなら

僕は受け取るよ

泣けと言われれば、泣くふりをするし

握手を求められれば、喜んで応じる

人は金のためならなんでもするんだ


[Chorus:]

Anything

Anything

Anything for money

Would lie for you

Would die for you

Even sell my soul to the devil


どんなことでも

なんであっても

金のためならなんでもする

嘘をつくことも

命に関わることも

魂を悪魔に売っても構わない


(繰り返し)


[Verse 2]

Insurance?

Where do your loyalties lie?

Is that your alibi?

I don't think so


保険だって?

じゃあ、君の忠誠心はどこにある?

それが君のアリバイ?

そうは思えないね


You don't care

You'd do her for the money

Say it's fair


なんだっていいのさ

お金のために彼女をだましても

悪いことはしてないって言う


You sue her for the money

Want your pot of gold

Need the Midas touch

Bet you sell your soul

Cause your God is such


君はお金のために彼女を訴える

金のなる木が欲しいのさ

触れるものすべてが金に変わるなら

君は魂を売りかねないね

だって、君の神はそんなものだから


You don't care

You kill for the money

Do or dare

The thrill for the money


なんだっていいのさ

お金のために人を殺すことだってするし

お金でスリルを楽しんでる


Are you infected with the same disease of lust, gluttony and greed?

Then watch the ones

With the biggest smiles

The idle jabbers... Cause they're the backstabbers


君も同じ病気にかかってるんじゃない?

好色と大食いと強欲の病気だよ

それなら、満面の笑みを浮かべてる

彼らをよく見ておけよ

何もせず、ただべちゃくちゃとしゃべってる・・・

彼らは、いきなり人を裏切るから


If you know it's a lie

Then you will swear it

If you give it with guilt

Then you will bear it

If it's taking a chance

Then you will dare it

You'll do anything for money...


嘘だってわかっていても

君は本当だと誓うだろう

罪の意識を感じても

その気持ちを押さえ込み

もし、チャンスが転がり込んできたら

君は何だってする

人はお金のためなら、なんだってやるんだ


[Chorus]

Anything

Anything

Anything for money

Would lie for you

Would die for you

Even sell my soul to the devil


どんなことでも

なんであっても

金のためならなんでもする

嘘をつくことも

命に関わることも

魂を悪魔に売っても構わない


(繰り返し)


[Verse 3]

You say you wouldn't do it

For all the money in the world


世界中のお金を積まれたって

そんなことはしないと君は言う


I don't think so

If you show me the man

Then I will sell him

If you ask me to lie

Then I will tell him


でも、僕はそうは思わない

もし、そんな男に会ったら

僕がそいつを売り飛ばす

もし、僕に嘘をつけというなら

僕はそいつに嘘をつく


If you're dealing with God

Then you will hell him

You'll do anything for money


もし、君が神と取引するなら

君は神さえも地獄に送るだろう

人はお金のためなら、なんだってやるんだ


Anything

Anything for money

Would lie for you

Would die for you

Even sell my soul to the devil

Anything

Anything

Anything for money

Would lie for you

Would die for you

Even sell my soul to the devil


どんなことでも

なんであっても

金のためならなんでもする

嘘をつくことも

命に関わることも

魂を悪魔に売っても構わない・・・


(繰り返し)


[Background Sounds]

If you want it, earn it with dignity, Vanderbilt, Morgan, Trump, Rockefeller, Carnegie, Getty, Getty, Getty, …


もし、金が欲しいのなら尊厳をもって稼げ、ヴァンダービルト、モルガン、トランプ、ロックフェラー、カーネギー、ゲッティ、ゲッティ、ゲッティ、...


(訳:yomodalite)


誰が大統領でもかまいませんが、マイケルは永遠に私の「王様」!


by yomodalite | 2017-01-26 07:00 | ☆マイケルの言葉 | Comments(0)

聖誕祭2016「HIStory」

こちらにあった内容は、
下記に移動しました。



by yomodalite | 2016-08-24 07:00 | ☆MJ Birthday | Comments(0)
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ウィラとエレノアの会話がイマイチ理解できないという感想を小耳に挟んだことがきっかけで、どんどん解説が長くなってしまったティーザー記事も今回で20本目。


◎初回記事「ヒストリー・ティーザーについての記事を紹介します」


世界で一番の有名人であり、かなりの読書家でもあるマイケルの『ヒストリー』を、読みやすい分量でまとまるような内容にしてしまったら、マイケルのHIStory(歴史観)や、HIStory(彼の物語)ではなく、マイケルを利用したストーリー(物語)になってしまう。そんなものはもうたくさん!と思っていただける方に共感していただけるようなものを目指し、ふたりが探してくれた内容から、さらによく見ることを心がけ、安易な物語や、主観を排除してきたつもりなんですが、そのことで、ますます理解しにくいのでは、というジレンマに苛まれ・・


ただ、自分なりに精一杯努力した、という気持ちも芽生えてきたので、そろそろ区切りをつけたいと思います。


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最後は、あの巨大な像を中心にして、なんとかまとめてみました


⭐️ ⭐️ ⭐️


HIStoryは、メディアによって繰り返し語られる嘘が、大衆の心に根を下ろして出来上がった偏見に満ちた物語(his story)を、彼自身の側から語った(his story)であり、彼の歴史観(history)でもある。


『意志の勝利』の監督リーフェンシュタールは、ナチの世界観を反映しただけでなく、ナチスドイツを創造し、維持していくための神話を創り出そうとしたが、マイケルがティーザーでやったことも、それと同じだと言える。ヒトラーは、「我々は、ひとつの国民にならなければ。そして君たち若者が、その国民なのだ。階級による差別はない。君たちの中にそんなものがあってはならないのだ」と言った。それは純粋なドイツ国民でさえあれば、優性が与えられるというもので、疲弊した国民、特に若者たちに熱狂的な受け入れられた。マイケルの映像は、ヒトラーが期待感を煽り、欲求をかき立てるという点では似ているものの、彼はマッチョ的な要素なしに、その熱狂を作り上げた。


でも、ヒトラーの『意志の勝利』が引用されただけでなく、チャップリンの『独裁者』の最後のスピーチを映像化したものだと気づいて感動した人も多いでしょう。マイケルは、チャップリンが演説した世界観を、その魅力的な「スマイル」とともに表現した。


長年、私はそれだけで納得したような気分でいたけど、でも、チャップリンの映画は、独裁者を床屋と同じ普通の人間として描いていて、スピーチのあとチャップリンが演じた男も、床屋に戻った姿が容易に想像できる。ただ、実際その後のチャップリンはそうではなく、『独裁者』はチャップリンへの世論を変え、愛すべきLittle Trampだった男は、アメリカを追われた。


ティーザーは、『独裁者』のあとのチャップリンの歴史をも内包し、インターナショナリズムや、反ナショナリズムが「非アメリカ人」として責められる大きな原因になることを覚悟し、また、演出にマイケルの意図が反映されていることが間違いないこの映像には、彼を崇める大勢の群衆が映され、巨大なマイケル像は世界のあちこちに建てられ、テムズ川をも渡って行った。マイケルの周囲には、「KING OF POP」のプラカードが常にあり、誰もが彼をエンターテイメント界の王様だと認識していただけでなく、彼自身もそのイメージを積極的に拡散した。


このフィルムは、王座に君臨するがゆえの攻撃の炎に、自ら大きな燃料を投入したと言う点でも稀有なものだ。実際、このあと彼が受けたメディアによる制裁もかつてないほどのものだったけど、巨大な像を建立し、自分を崇める大勢の人々をも映し出したのだから、自己神格化という批判は、マイケルにとって想像通りの反応だったはず。


実際、これが公開になった直後のインタヴューで、マイケルは十代のアイドルのような無邪気さで、「それを待ってたんだ」と答えている。議論が起こることを待っていたと。でも、このティーザーを細かく見て、真面目に論じるなどということが、マスメディアに無理なことだってわかっていたと思う。これはアルバムの宣伝のために造られた映像なので、そういった反応に広告効果があることも事実で、ビジネス感覚にも長け、また無類のイタズラ好きの彼は、真面目くさった批判も面白く感じていたかもしれない。でも、それだけの理由では、やはりこれほどリスクが大きい作品を創ることはできない。作者が意図しなくても、時代を超えて議論され続ける作品が出来上がることはある。でも、マイケル自身にその確信がなければ、商業的なポピュラーミュージックの最前線でトップの商業成績を保ちつつ、この緻密な構造を作品化するために、莫大な予算と時間を使うというのは絶対に不可能なことだ。


ティーザーには、『意志の勝利』や『独裁者』以外にも3つの映画が引用されていて、それらは、すべて世界大戦の恐怖や、最終戦争といった人類全滅の可能性を秘めている。


『意志の勝利』と『独裁者』は、世界制覇を狙うイデオロギーがテーマで、前者はそれを推進し、後者はそれに対抗している。『レッド・オクトーバーを追え』は、冷戦時代が舞台で、アメリカとソ連の軍事的緊張状態の中で、他者への理解を描き、『ターミネーター2』は、機械と人間が、地球だけでなく、宇宙の覇権まで争って戦争をする恐怖の未来を避けるために、現在を変えようとする。そして、『地獄の黙示録』は、アジアが大国の駆け引きが飛び交うチェス盤となった原因を、古代から受け継がれた人々の精神の中に見ようとした。


そして、マイケルの世界観は、帝国支配の歴史と、大戦後数十年にわたってソ連の占領下に置かれたハンガリーを舞台に、平和と戦争を並列することで語られる。ここでは「情景と音」はかみ合うことなく、音は常に情景を攪乱する。「善」と「悪」に対する従来の考え方に大きく挑戦し、人々の立場を逆転させ、他者への感情移入を促すように。


なぜなら、マイケルの革命は、敵を攻撃することではなく、自分の心の内の思考や感性に革命を起こすことだから。


私たちがこの映像を見て、不安を感じる部分があるのは、私たちが『意志の勝利』のように、独裁者の王を歓迎した事実と、『地獄の黙示録』のような《王殺し》を支持したという両方が表現されているからだ。


マイケルが旅立った後、彼の地に落ちていたイメージは反転し、大勢の人がマスメディアの嘘に怒りをあげたが、今、毎日のように誰かが批判されているのは、マスメディアのせいではなく、匿名のネットの声。


歴史から学ばない人々は過ちをくり返す。マイケルは、運命は私たち自身が作るものだと考え、この軍隊をどう読み取るべきかについて、あえて、わかりにくくしている。彼が率いている兵士たちは、一見、帝国主義国家の兵士たちと同じような規律をもち、命令に従っているように見える。でも、彼らは、敵を倒すことなく、腕には包帯を巻き、木で出来た銃をもち、全体主義ではなく、力強い団結をあらわしている。そして、マイケルは、彼らを率い、英雄広場へと向かっていく。


そこにつながる道には、大天使を戴いた円柱がいくつも並び、マイケルは大天使ミカエルのようにも見える。しかし、突然、雰囲気が変わり、車が燃え、『地獄の黙示録』のように、ヘリコプターが上空を旋回し、爆音が響き、マイケルの軍隊を歓迎していた群衆は、恐怖に怯えパニックに陥る。混乱した群衆の様子は、軍を美化する映像を疑わせ、同じ軍隊が自分たちに銃を向けるようになること、強力な軍の力が守ってくれると同時に、脅威にもなることも感じさせる。


私たちの「善」や「悪」という単純な考え方が、ものごとをさらに混乱させるのだ、と教えるように。


登場したヘリコプターは攻撃開始ではなく、祝福の合図だったことは、このあとすぐに明らかになる。ライトアップされた記念碑の中で、赤い垂れ幕の前に浮かび上がるのは、政治家や将軍たちの像で、その前には、起爆を指揮する威厳のある男と、スイッチを入れる男。彼らが「善」なのか「悪」なのかはわからず、像が爆破される不安を感じさせながら、男がレバーを押すと、縛り縄が飛び散り、像を覆っていた幕は地面に落ち、巨大な彫像が露わになる。


それは、デンジャラスツアーのオープニングで「JAM」を歌ったときと同じ衣装を着たマイケルの像で、ツアーが行われなかった米国では、驚異的な視聴率を記録した1993年のスーパーボウルのハーフタイムショーに登場したときとも同じ。これが「マイケル・ジャクソンの像」だということは誰の目にも一目瞭然で、批評家たちは、こぞって「空虚な栄光に彩られた自己神格化」だと批判し、マイケルと親しくしていたユダヤ教のラビは、人間の男性が巨大な像となって崇拝の対象になるという場面を見て、椅子から転げ落ちそうになったという。生来の深い精神性を持ち、『スリラー』のあとでさえ、熱心なエホバの証人だったはずの人間が、どうして自分を神格化したり出来るのか?と。


でも、この彫像が、マイケルの芸術や遺産を表現するなら、なぜ、弾ベルトを身に巻きつけ、POLICEバッジをつけた姿だったのか? 映像の冒頭でも、多くの人が聞き取れないエスペラント語ではあるものの、「世界共通の母と、愛と、音楽の癒やしの力の名のもとに、像を建てる」と言っていたはずなのに。マイケルの代表曲で、ムーンウォークのパフォーマンスで有名なビリージーンの衣装のように、帽子や、白く煌めくルーズソックスといった《シンボル》ではなく、なぜ、戦争や警察といった、マイケルのイメージとは真逆といえる《シンボル》で創られているのか?


私が思いつくのは、何度も断っていたハーフタイムショーのオファーを受けたのは、スーパーボウルが世界中で中継され、各地に駐留している米軍も見ていることを知ったからだった、という情報。マイケルは「さすがに僕もそこまではツアーでも行けないから」と考えを変え、出演を決めたという。米国では、ベトナム戦争から戦争の意義に疑問を感じる人が激増し、帰還兵は命がけの経験をして、国に戻っても社会から差別を受け、そのトラウマの解消には光が見えず、戦場以外で生きる術のない彼らのほとんどが外国での生活を余儀なくされ、彼らにとってのアメリカは米軍の中にしかない。そんな兵士たちの孤独と傷は、1982年に公開された『ランボー』によって映像化されたが、誰も演じたがらないことで、キャスティングさえも難航したという。


そして当時、社会主義国家が倒れていく革命の中、警察官たちが権力者たちの命令によって、市民を攻撃し、衝突する場面も幾度も映されていた。革命に燃える市民にとって、警察官は安全を守ってくれる存在ではなく敵になっていた。


つまり、マイケルにとって、ハーフタイムショーは戦場で傷ついた兵士たちへの慰問でもあり、この衣装を着て歌ったJam(団結)は、帰還兵に冷たいアメリカ社会と、兵士たちを繋ぎ、新たな社会を求める市民と敵味方に分かれた警察官をも団結の輪の中に入れようとする、マイケルの想いが込められたものだったのではないか。


引用された映画が最終戦争や黙示録に関わるものだったように、マイケルのティーザーでは、聖書の中で禁止されている「偶像崇拝」を揶揄したという側面もあるが、宗教が弾圧された社会主義国家では、1989年にベルリンの壁が壊されたあと、独裁者や指導者たちの彫像が倒される映像が世界中に溢れていた。そういった価値観が大きく転換した国々に、マイケルは「新たなヒーロー像」として、巨大な像を建てた。この像には、数多くの《星》の意味が重ねられ、人々の希望や、スター(英雄)、民族や、防衛、そして呪術でもある《星》をそのあらゆる意味で統合しようとしている。


黒人でありながら、白い肌になり、男性として、女性的な美を取り入れ、王として、子供の心を持ち、平和を祈りながら、兵士たちを癒し、権力者と市民を分断せず、人々の安全を見守る・・それは「マイケル・ジャクソンの像」であっても、マイケルが生涯に渡って体現しようとしたイメージ(像)だったのではないだろうか。


HIStory(曲)では、蹴飛ばされても果敢に挑み続け、自らを鼓舞する男が登場し、日々の歴史は、自らの手で作っていくのだと人々を励まし、ひとりひとりが歴史の担い手だということを意識させた。


マイケルが好きだったガンジーは、


「人は、自分が信じたものに近くなる」と言った。


HIStoryはマイケルの物語であると同時に、大文字のHISは神を指し、HIStory(神の物語)でもあった。私はこの世界のすべてを創造したという「神」の存在について、強い関心をもったことはなかったが、マイケルの信仰を考えているうちに、これまでとはまったく違う信仰の意味が感じられるようになった。


それは、自分が想像する以上の神を人はもつことが出来ない、という恐ろしさと同時に感じたこと。マイケルを「自己神格化」だと批判し、彼のあらゆる行動を批判した人々にとって、神を信じるということは、神に近づくことではなく、彼らにとっては運命に身をまかせることが神の思し召しであり、誰かを批判するのも、その正義の秩序を守るため。


『地獄の黙示録』の引用は、KING OF POPである自分への《王殺し》の予言ともいえる。疲弊した90年代の米国社会は、再生のための《王殺し》を、強く豊かだった80年代を象徴したマイケルに求めていた。マイケルは人々の暗い欲望を感じながら、さらに自分の殻を脱ぎ捨てるという転生を重ね、最終的には勝利を収めるという英雄への道を歩む決意を示した。何度も傷つけられながら、マイケルが人々を信じ続けたのは、


人は、自分が信じたものに近くなる。


という信念からだったのではないか。マイケルは神を信じることで、神の愛に近づき、愛は誰かを独占することではなく、与えることだと理解した。


女子サッカー界の英雄、澤穂希は、


「苦しくなったら、私の背中を見て」と言った。


時としてルールが通用しない愛について理解する手がかりは少ないが、人は手本になる「像(イメージ)」がなければ、苦しみに沈んだとき、暗い欲望から行動を起こし、世界に残されるものは憎しみでしかなくなる。


リアルタイムでこの映像を見たとき、素晴らしいと思うと同時に、何もしなくても売れるほど有名なアーティストが湯水のように広告費を使うことが無駄も思え、大人げないとも感じていた。これほど恵まれて成功したマイケルが、一番を目指し続けることに共感もできず、嫉妬する気持ちさえあった。それまで、一番を目指す競争の激しさの中に、美しさを感じたことがなく、なにか傲慢なものを感じていたからだと思う。


マイケルが与えられたものを大事にするだけでなく、かつてないほどの責任を感じて「KING」の役目を果たそうとしなければ、こんなにも才能に恵まれた人が、ここまで、すさまじい努力をしてくれなければ、わたしには何年経ってもわからなかったのだと思う。そして、マイケルもそれをわかっていたから、ここまで全力を尽くそうとしたのだろう。


たった十数年で変わる時代に身をまかせるのではなく、時代を超えるために身を投げ出した多くの英雄たちの姿を忘れず、いつまでも心の中で大きく立ち続けるために。あの像は巨大でなくてはならなかった。


スタジオでいつも驚くほどの爆音を好んだマイケルが、彼らに贈った壮大なレクイエムはもっともっと大きかったのだから。








by yomodalite | 2016-04-12 11:38 | ☆MJアカデミア | Comments(3)

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HIStoryティーザーについて、長々と書いてきましたが、今回と次回でティーザー解読の長い旅を一旦終了。


今回は、マイケルが細部にまで注意を払って、さまざまな普遍的なシンボルを使っている点について分解してみます。


これらは隠された意味などというのではなくw、あらゆるものを混合させ、統合しようとしていたのだと思います。



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ローマ帝国や、オーストリア=ハンガリー帝国、ナチス・ドイツ、ロシア、アメリカなどで、軍隊のシンボルとして使われている鷲と剣(鷲と武具)の像。




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太陽は、太古からあるシンボル。




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神の軍隊を表す「鷲と武具」のシンボルから、兵士たちがあらわれる。



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工場、労働者、道具は、共産主義や全体主義のプロパガンダとしてよく用いられたシンボル。



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(実際のポスター。労働者の地位と向上を目指し、
労働の価値観を重要視していた)




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この場所にいた男はエスペラント語で話し、それは、チャップリンの『独裁者』の引用でもあるのですが、チャップリンがユダヤ人のゲットーにエスペラント語を忍ばせたのは、ナチス対ユダヤ人という対立において、ユダヤ人の側からのみで描きたくなかったからでしょう。マイケルのこの「星」も、エスペラントのマークとしてではなく、ロシア、アメリカその他様々なシンボルに使われている「星」だと思います。




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文字は全て架空のものですが、ロシア語のようなデザイン。最初にナチスを思わせた軍隊に、ソ連のイメージを重ねている。




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像が造られている場所では、《眼》の部分がクローズアップされる。眼のシンボルは、古代エジプトからあるもので、『HIStory』のブックレットには、MJがカフラー(Khaf-Ra)王に扮しているような写真もありました(→リンク)。この王の姿は、ハヤブサの姿あるいは頭部を持つ天空神ホルスが元になっていて、この神の目が世界中の眼のシンボルの元型になったとされる。ホルスの左目は月の象徴、右目は太陽の象徴とされ、この場面では像の右目(太陽)がクローズアップされている)




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ヒトラーの映像でも、兵士たちに惹かれる子どもは重要だった




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建築中の像の《星》。左手に見える鉄骨は、その星よりもずっと小さな《十字架》に見える。





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兵士を率いるマイケルの腕の《星》と、ヘブライ語やルーン文字のような古代を思わせる文字





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最初にナチスを思わせた兵士たちは、実はソ連軍のユニフォームを着ている。





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MJのコンサートでもお約束の《熱狂で倒れる少女》





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ナチスのパレードを思わせる光景の中にマイケルの《眼》のシンボル。マイケルの眼は《左目》なので月のシンボルといえるのかも・・・




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実際のマイケルの《眼》は隠され、サングラスを外す瞬間に期待が高まる




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再びコンサート会場のように、人々の熱狂は高まる。





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サングラスを外したマイケルが最高の「スマイル」を人々におくる




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最初にナチスを思わせたパレードは、花吹雪や紙テープによってアメリカ的な様相をも見せる。観衆と兵士たちは、同じぐらい大勢。




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この場面も『意志の勝利』と酷似していますが、マイケルの映像では、凱旋門の前の広大な道の両側にハンガリーの英雄広場にある大天使ガブリエルを頂く円柱がいくつも並んでいる。ここから、マイケルを「大天使ミカエル」と捉えることができるが、一方で、ガブリエルは何体もコピーされ、大天使の意味は失われている。


マイケルがHIStoryの冒頭に、ムソルグスキーの組曲『展覧会の絵』を使っていることも考えると、この凱旋門から、ハンガリーが侵攻したウクライナの「キエフの大門」のことも思い出される・・・マイケルが率いる兵士たちの哀しみは、レッド・オクトーバー賛歌によって歌われていますが(→リンク)「キエフの大門」は、ムソルグスキーが亡き友人を追悼するためのレクイエム。建築家だった友人は、モンゴル帝国によって壊されたキエフの門の再建コンペに応募していたが、再建は行われないまま、友人も亡くなってしまった。





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兵士たちは、撃つことのできない、木で出来た《銃》をもっている




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『地獄の黙示録』と酷似したシーン。これも《太陽》のシンボルですが、この映像の中の太陽はすべて「夕陽」になっている。





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ヘリコプターの登場でこれまでとは雰囲気が一変し、暴動や攻撃への恐怖からパニックが起こる。





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ハンガリーの「英雄広場」にある千年記念碑。ライトアップされているのは、正面右側にある政治家や将軍たちの像




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像の除幕式への期待と、攻撃への恐怖に混乱する群衆(視聴者も同様)




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天使ガブリエル像越し(手前の影)にサーチライトを浴びる像




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英雄たちの像が納められたハンガリーの千年記念碑は、実際は2つしかないのですが、ここでは、巨大な像の周囲にいくつも建てられている。彼が考える英雄はHIStoryという曲で歌われたように大勢いるからでしょう。



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像にかけられた幕を縛っていたロープが爆破によって解かれる・・



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彫像が建っている下の部分は、アメリカ国防省、通称ペンタゴンと言われる「五角形」から、各床に環状に広がる構造を模しているが、彫像の台座は、ダビデの星と同じ《六芒星》になっていて、それぞれの星の先が、「千年記念碑(英雄たちの像)」に繋がっている。星のシンボルは幾重にも意味が重ねられている)





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(ペンタゴン)






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実際の千年記念碑の中央にあるガブリエル像が取り払われ、戦争と平和の像の対比をピックアップしている




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現実の英雄広場と比較すると、マイケルの像が建つ広場では、歴代の王たちとガブリエルが一貫して消去され、マイケルの像は、ガブリエル像をさらに巨大化させ、その存在と交換されているようにも見える。




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(実際の千年記念碑)





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エスペラント語で、「さまざまな国が、世界共通の母と、愛と、音楽の癒やしの力の名のもとに、この像を建てよう!」といって建てられた巨大な像は、デンジャラスツアーの、オープニングと同じ衣装を着たマイケルの像で、「Jam(団結)」を歌ったときのもの。




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そして、腕にも、そのときと同じバッジ・・・




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このバッジを衣装から拡大すると・・・




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「六芒星」と「円」と「五芒星」をミックスした上に、上部を「鷲」、下部に「POLICEを重ねてデザインされていることがわかる




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世界共通の母と、愛と、音楽の癒やしの力の名のもとに建てられた像は、なぜ、「POLICE」なのか?





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攻撃するかのように見えたヘリコプターは、この像に「降参」したかのように、股の下をくぐり、祝祭を盛り上げているかのように旋回し・・・




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人々は歓声をあげ、誰もが「KING OP POP」を祝っているかのよう・・・




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でも、この結末はチャップリンが『独裁者』で演説した世界観をあらわしたものと言えるのでしょうか?私には、ただの床屋が「独裁者」と間違われて、演説した世界とはあきらかに異なる《要素》が混入されているように見えます。




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by yomodalite | 2016-03-30 08:00 | ☆MJアカデミア | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite