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今日こそは、エアコンの温度設定を18度ぐらいにして、ちょっぴり肌寒さを感じながら、ふわふわのお布団にくるまって、本を読んだり、スマホで動画を見たりしているうちに、ウトウトと寝てしまうけど、ときどき風鈴の音で起こされて・・・

みたいな1日にしようと思ってたんだけど、どんなに低い温度に設定しても、涼しくならない部屋に見切りをつけ、家から一番近い映画館に行くことにした。

「Saturday Night Live」のひとが作った・・ぐらいの浅い情報から、この映画を選んで座席に着くと、右隣は、町山智浩の紹介で見る映画を決めてます、みたいな男子で、左隣は20代の女子ふたり組。平日午前中の上映にしては客層が若い?なんて思っていると、

主人公のジェームスは、幼い頃に誘拐され、外に出ることも出来ないシェルターで25年間もニセの両親が創った教育番組『ブリグズビー・ベア』を見て成長するが、ある日突然、警察に保護され、実の両親の元へ帰る・・・

という物語が始まった。

(下記はめずらしくネタバレしてるので注意してね)

『テッド』のようにちょっぴり皮肉で下品な笑いはなく、シェルター暮らし(『ルーム』)や、ニセの家族(『万引き家族』)といった、最近の映画でも経験したプロットの中に、世界初のSF映画『月世界旅行』を思わせる “月” や、『スターウォーズ』のマーク・ハミルも重要な役で登場して、映画へのオマージュには満ち溢れているのだけど、

普通の子供時代を奪われ、突然まったく別の世界に戻された青年にも、突如戻ってきた青年にとまどう両親にも、解決しがたい深刻な問題があるはずなのに、山あり谷ありといった多くの映画にありがちな展開は抑えられ、

意外にも物語は穏やかなハッピーエンドを迎える。

誘拐犯を憎んでも憎みきれないはずの実の両親も、ニセの両親を逮捕した警察も、ジェームズとはまるで違う現実を生きて来た同年代の友人たちも、『ブリグズビー・ベア』へのこだわりから抜け出せないジェームズをあたたかく見守り、最期にニセの父親のナレーションも加わって、

ついに『ブリグズビー・ベア』の映画が完成するのだ。

ヒーロー映画には「悪」や「被害者」が必要なのに、この映画には悪も被害者も出てこなくて、なぜ、ブリグズビーが正義のヒーローなのかもよくわからないけど、『ブリグズビー・ベア』には「いいひと」しか登場しない。

そんな馬鹿な・・という気が一瞬するけど、

ヒーローが悪を倒すことで世界が救われたり、被害者の願いから生まれた法律が新たな犯罪を防ぐことよりかは、ずっと「よくある物語」なのかも、と思った。


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by yomodalite | 2018-07-19 14:42 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)
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是枝監督の映画を観るのは『誰も知らない』、『そして父になる』に続いて3作目。今回はカンヌのパルムドール受賞したこともあって、大阪の先行上映でもかなりの人が入っていました。

2010年代のパルムドール受賞作品では、2016年の『私はダニエル・ブレイク』、
2017年の『ザ・スクエア 思いやりの聖域』を観ましたが、

今回の是枝作品も含めて、これら3作品には共通点がある。

『私はダニエル』と『ザ・スクエア』は舞台設定はかなり異なるものの、生活保護を求めるダニエル・ブレイクも、キュレーターのクリスティアンも、格差社会の中で助け合おうとする話。

あらすじで見ると、

イギリス北東部で大工として働く59歳のダニエル・ブレイクは、心臓の病を患い医者から仕事を止められ、国の援助を受けようとするが、複雑な制度が立ちふさがり必要な援助を受けることが出来ない。悪戦苦闘するダニエルだったが、シングルマザーのケイティと二人の子供の家族を助けたことから、交流が生まれ、貧しいなかでも、寄り添い合い絆を深めていく…。

『ダニエル・ブレイク』と『万引き家族』は特に近い点があるのだけど、ケン・ローチ監督がダニエルをある種のヒーローとして、正義を描いているのとは逆に、是枝監督が描いた「家族」は、誰もが悪人で、正しさはどこにもなく、そこには「やさしさ」しかない。

私には是枝作品の方がすべてにおいてずっと素晴らしい作品に感じられた。

お兄ちゃん役の城桧吏は、『誰も知らない』で、長男を演じ、カンヌで史上最年少の最優秀主演男優賞を受賞したた柳楽優弥と同じぐらい素晴らしいのだけど、この「家族」は全員が素晴らしすぎて、誰か1人だけ選ぶことなんて出来なかった。それで監督が代表して、トロフィーを受け取ることになったんだと思う。

たったひとつだけ不満があるとすれば、もっともっと彼らを見ていたかったこと。

エンディングロールで、すごく美しい音楽(細野晴臣)が流れて、これで終わってしまうことがとても寂しかった。

DVD化の際は、未公開シーンも一杯追加して欲しいけど、もっと長く観たいので連続ドラマ化してくれても・・とも思った。

最後に登場する、高良健吾と池脇千鶴は損な役回りだけど、ほんの一瞬だけ登場するキャストにも、ハッとするほど素晴らしい存在感がありました。

血縁家族の素晴らしさをあまり知らない人には特に・・・


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by yomodalite | 2018-06-04 22:28 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)
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「この正方形の中では、誰もが平等で助け合うのが決まりです」

現代美術館のキュレーターであるクリスティアンは、次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示すると発表する。それは人々に思いやりの心を思い出してもらうための聖域・・・

という予告編を見て、絶対に見に行かなきゃとは思ったものの、作品の好き嫌いも完成度もそんなには期待してなくて、


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上映前に入ったトイレにあった広告で、移民の状況をユーモアと皮肉をこめて描いて楽しめただなんて・・坂本龍一のようなリベラルがよくそんなことが言えるなぁとか、その程度のユーモアなのかな、とさらに期待値が下がってしまったのだけど、

冒頭からゾワゾワとした緊張が緩むことなく、最後まで予想のつかない展開にドキドキして、151分もあったことが信じられないぐらい完成度の高い作品でした!

『アベンジャーズ・インフィニティウォー』、『アイ、トーニャ』に続く5月の3本目の映画だったんだけど、今年の上半期のベストは確実かも!(教授以外では、町山氏のコメントが的外れなのは、ある意味予想通りw)


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by yomodalite | 2018-05-20 23:30 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)

アイ、トーニャは必見!

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映画館で、初めてこの予告編をみたときは驚いた。
トーニャ・ハーディングという名前を今思い出すことになるなんて・・・

1994年、私は今と同じようにフィギュアスケートを見るのが好きだったけど、そんな私の前に現れた初めての「悪役」がハーディング。彼女がスケート界を追われた後プロレスラーになった、というニュースを聞いたときも、多くの悪役レスラーのように「ヒールを演じている」なんて思わなかった。

ライバルだったケリガンを襲撃し、リレハンメルの氷上では、審査員席に足を乗せ、靴紐の不備を訴えた・・彼女の記憶はそれがすべてで、思い出したくないものばかりだったのに・・・

トーニャの生い立ちが描かれていくうちに、少女時代の彼女に感情移入せずにはいられなくなり、成長した彼女がZ Zトップ(!)の音楽で滑り出すと、応援せずにはいられなくなる。

ゴシップ誌「ハード・コピー」の記者は言う。「この事件には、バカしか登場しない」。

トーニャの周囲は、「ホワイト・トラッシュ」と揶揄されるような人ばかり。

オバマやヒラリー、そしてハリウッドが悲惨さを目にしながら、まったく手を差し伸べることなく、ただただ蔑んできた人々・・・

ケリガン事件も彼らが勝手にひきおこしたものだったのに、メディアはトーニャを悪役にキャスティングし、常にナンシーと対比させることを選んだ。

20年以上経った2017年にトーニャが映画になった理由のひとつには、トランプ大統領誕生の影響もあったと思う。

私を嫌う人は皆こういう、「トーニャ、真実を話せ」って。でも、真実って何?

予告編の冒頭とは違い、実際の映画では最終章の場面で、トーニャがそう問いかけるとき、当時のことを覚えている人なら、きっと胸に重く響くでしょう。

人は自分の信じたいこととは違うものを「フェイクニュース」と呼び、自分がしている差別だけは正当な理由があると思い込む。

裁判は、何ももたなかった彼女から、唯一の希望だったスケートさえ奪ってしまう。

理不尽な結末を少しだけ和らげるかのように、エンディングロールでは、現在トーニャが母になり子供を育てていることに誇りをもっていることが伝えられるのだけど、

もう少しだけ明るい気分で観たいひとは、映画館に行く前にこの動画を見て!

Dancing with the Stars 2018
アダム・リッポンや長洲未来と共に
レジェンドスケーターとして出演!




今の彼女に拍手を送りたくなる…




スケートを猛特訓し、プロデューサーも務めた主演のマーゴット・ロビーと、鬼母を演じて助演女優賞を総なめしたアリソン・ジェネイ、ふたりの気合の入った演技も絶品です!





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by yomodalite | 2018-05-10 10:47 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(4)
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去年91歳で亡くなったハリー・ディーン・スタントンの遺作。
・・・とだけ知っていて見に行ったのだけど、ハリーが演じている主人公のラッキーは90歳。アメリカ南西部の街に住み、第二次世界大戦に出征した経験があり、ちょっぴり偏屈だけど、愛されていて・・と、実際のハリーがモデルになっている、という以上に、ハリーの人生すべてに捧げられたオマージュ作品。

『ファーゴ』や『グラン・トリノ』に出演していた名バイプレーヤー、ジョン・キャロル・リンチが監督として、ハリーの最後を記録し、実際の友人で自身の作品に何度も起用しているデヴィッド・リンチも友人役で出演していて、ふつうの人々であるラッキーの周囲の会話には、ちょっぴり哲学的な部分も。

無神論者で現実主義者だというラッキーと彼らの会話には「ナッシング」がいっぱい出てくるのだけど、韻を踏んだセリフになっていたせいか、私はときどき、ヒップホップの歌詞や、ケンドリック・ラマーのことも頭に浮かべてしまった(前日にピュリツァー賞のニュースを見たからかな)。

そんなのは私だけかもしれないけど、でもニューヨークやカリフォルニアではなく、アメリカ南西部の多様性がこの映画のテーマにあることも確かで、ヒップホップだけでなく、ライムもフロウもリリックも、ブルースにだってある、という映画でもあったと思う。

2012年のドキュメンタリーでは、ハリーが歌うサントラも発売されたけど、この映画でも、彼がスペイン語の歌を披露するシーンがある。

偏屈で老いたカウボーイの視線の先に見えていた、パリ、テキサス、そして沖縄やフィリピンといったアジアも、スペインも、都会の言葉とはちがうものだったみたい。



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by yomodalite | 2018-04-19 12:07 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)
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低温調理器を買ってしまったり、
肉ブームには拍車がかかっているんだけど、

肉ダイエットになっているのかどうかは微妙で、

朝ドラで、バリバリ1970年代の髪型にしてる松雪泰子や滝藤賢一が、いつものおしゃれ髪型を守り通すおじいちゃん役の中村雅俊のことをどう感じているのかも気になる・・。

毎週1本ノルマのように見ている今週の映画は、
元SMAPが主演の
『クソ野郎と美しき世界』

4人の監督によるオムニバスなんだけど、それぞれの短編が、あとから繋がって意味をもつような仕上がりになっていて、そんなに期待してなかったんだけど、ここ数ヶ月に見た、『ジュピターズムーン』、『デトロイト』、『raw 少女のめざめ』、『ビガイルド』、『グレイテストショーマン』、『聖なる鹿殺し』、『ブラックパンサー』、『15時17分、パリ行き」の中では、グレイテスト・ショーマンの次に良かったかも・・。

それと、
スターズ・オン・アイスでユーロック来たーーー!



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by yomodalite | 2018-04-12 23:00 | 日常と写真 | Trackback | Comments(0)
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封切りになったらすぐ見に行こうと思っていたのに、字幕版と吹替版の二種類あることも災いしてか、都合の良い時間がなかなか合わなかった『ブラックパンサー』、ようやく見ることができました。

マーベルのメジャー作品では、初めて黒人が主役の作品。見たいと思いつつもなかなか見られなかった理由の中には、シェイプ・オブ・ウォーターでもあからさまだった白人マジョリティが悪の側に立たされるという図式がまたもや繰り返されたら…という不安もあったのだけど、
女性戦士たちがフェミニズム界隈で賞賛されそうなキャラクターとは少し異なる味付けだったり、

キングとして人々を守りながら、優しさをも忘れないことで悩み、決断する主役のティ・チャラ(ブラックパンサー)も、自分が信じる正義のためなら簡単に人を殺してしまう、最近のヒーローとは少し違っていて、とりわけ、彼の「それでは、ただの分断政治だ」(正確じゃないけど)というセリフには安堵しました。

黒人至上主義もなく、多様化とアイデンティティ政治の推奨に一役買ったり、現実の国際政治を思い出すような殺伐とした場面もなく、みんなが望むような理想もたくさん詰め込まれていて、アフリカンアート満載の美術も新鮮!

ティ・チャラ役のチャドウィック・ボーズマン、『ジェームス・ブラウン』ではちっとも似てないのに、JBを魅力的にみせてくれて、

私の中では、マイケルの自伝映画で、テディ・ライリー役にぴったりという位置づけだったんだけど、米国ではこの映画の評価がスゴイらしいので、今後ますますスターになってしまいそう。

どんだけ作るの!って感じのアベンジャーズだけど、ピーター・クイルも出てるし、次作の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は見に行くかも。

それと、ティ・チャラが登場する前作『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』も・・・

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by yomodalite | 2018-03-30 00:30 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(2)
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[追記あり]急激に暖かくなってきて、蕾が開いてる桜もめずらしくなくなってきた、と思っていたのに、東京ではまた雪が降ったとか・・・。

そんな寒かった春分の日に観た映画はこちら。
3月の映画は、言葉も通じず、住んでいる場所がものすごく違っている者を愛するのは好きだけど、保守的な白人家庭やロシアを敵視するのは差別ではないと思っている人にとっては、ファンタジーなのかもしれない『シェイプ・オブ・ウォーター』とか、

ソフィア・コッポは、どうして今この映画をリメイクするのかな、という疑問から見に行ったものの、結局その答えはよくわからなかった『ビガイルド』に続いて3本目。

『聖なる鹿殺し』と『ビガイルド』はともに、コリン・ファレルと、ニコール・キッドマンが主役の毛色の変わったホラー映画で、ホラーが大の苦手で、ホラー映画を楽しむことができない私には、何とも言えないのだけど、とりあえず、監督のヨルゴス・ランティモス(ギリシャ)の名前だけは憶えておこうと思った。

何にも言えないといえば、読書についても最近なにも書いてないのだけど、春日太一氏の『時代劇ベスト100』と『鬼才 五社英雄の生涯』は、憶えておきたいことが多すぎて困ったり、赤坂憲雄氏の『性食考』が面白かったんだけど、読了する少し手前で図書館の期限が来てしまい、『ホモサピエンス全史』は、ようやく後編に突入して、「宗教という超人間的秩序」の仏教のあたりを読んでいて、

他にも、とある先生が、何度もその書名にふれてはいたもののまだ読んでいなかったウイリアム・サローヤン(アルメニア出身)の『僕の名はアラム』をおすすめされていたので、そちらも読み始めているところ。これは、村上春樹と柴田元幸の偏愛セレクション《村上柴田翻訳堂》の第一弾として、2016年に新訳が出ていたので、すごく読みやすい。


それと、まだまだ冷めないフィギュア熱なんだけど、この曲を使用していたスケーターが思い出せなかったり・・・





[追記]思い出しました!
2017年のBrendan KERRYのSPで
この曲ではなくて、
同じシンガーがカバーした
ティアーズ・フォー・ティアーズの
Everyone Wants to Rule The World
が使われていたのでした。



フィギュア好きというより
単なるイメケン好きだったりしてw



このインストVerの「Children of Africa」を聞いていると、羽生君が滑っているところが頭に浮かんで仕方ないんだけど、だれか滑っていたんだっけ・・?





ちなみに、冒頭の写真は、何日か前のとても暖かい日に、近所で開催していたスタイリストの蚤の市で買った缶(300円)です。

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by yomodalite | 2018-03-22 18:33 | 日常と写真 | Trackback | Comments(4)
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マイケルは、P.T.バーナムの戦略と基本原理を学び、彼について書かれた本をフランク・ディレオや、ジョン・ブランカに渡して、

これは僕のバイブルになるから持っていて。僕は自分のキャリア全部を “地球上でもっとも偉大なショー” にしたいんだ」

と言っていましたが、

そんなバーナムを主人公にしたミュージカルが『グレイテスト・ショーマン』

予告編の「グレイテスト・ショーへようこそ」と言うポーズ、
そしてマイケルが言っていたことにちかいセリフがたくさん登場します。

「誰も見たことがない、まったく新しいショー」
「空想の中では何にでもなれる」
「目を開けて夢を見よう」・・・

楽曲そのものの良さ、その音楽が挿入されるタイミングの素晴らしさ、そして動きの速さではなく、止めたときに美しさが際立つダンス!

映画館の暗闇の中で、それはキラキラと光り輝き、

私はミュージカルを見てはじめて号泣して、目が腫れました。

と言っても、それ以前に号泣した映画と言えば、演劇版でも見ていた「笑いの大学」で、私の涙腺ツボは、自分でも謎のなので、いわゆる泣ける映画とは違うと思う。

「僕が創りたいのは、今まで誰も見たことがない映画」

とマイケルが言ったとき、それがどんな映画なのか、当時はまるで想像がつかなかったけど、

ミュージカルの長い歴史の中でも、これまで1本の映画の中でひとつか、ふたついい曲があればいい方で、セリフを歌にする意味も感じられず、歌いたくなるような曲でもない音楽が、鈍いタイミングで使われることも多くて、

すべての場面で、映像と音楽が必然と言えるほど結びつくというのは本当に画期的なことだったのだ。

『グレイテスト・ショーマン』では、『ラ・ラ・ランド』よりも遥かにそれが出来ていて、映画の中で密度の濃い時間を経験し、主題歌の「THIS IS ME」のわかりやすいメッセージに浸ることもできる。

でも、暗闇の中で、ただその姿を見ているだけで楽しかった『THIS IS IT』は、私になにかを教えてくれたけど、それがなんなのかは未だによくわからないし、あの日映画館を出たあと、ずっと涙が止まらなかったっていうのと、私がこの映画で「号泣」したというのはまったく違う。

でも、これがマイケルの素晴らしい生徒たちによって創られているのは確実で、ブロードウェイで何度でも上演される舞台のように、何度も観たくなる人も大勢いるはず。

私ももう一度観たいと思う。

そして、そのときエンディングの言葉を否定できなかったら、またもう一度見るかもしれない。

主演の3人がTV出演。
オルテガの『ハイスクール・ミュージカル』で
一躍有名になったザック・エフロンは、
マイケル・ジャクソンのことを聞かれて・・・




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by yomodalite | 2018-02-23 01:30 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(15)

映画『デトロイト』

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[追記修正あり]1967年に起きた、アメリカ史上最大とも言われる暴動<デトロイト暴動>。そこで起きた“戦慄の一夜”を、女性初のアカデミー監督賞を受賞したキャスリン・ビグローが描いた秀作。

今、この時期に50年も前に起きた暴動事件を取り上げる監督の意図は明らかでしょう。つまり、これと同じことが、未だに起きている、ということ。

そして、実話を元にしていることで、ストーリー展開が想像できたにも関わらず、142分という長さを一瞬も気を抜けないほど緊密な映像でまとめ上げたビグロー監督の手腕もスゴい。

でも・・・

冒頭で、この暴動が、黒人たちの権力や社会に対する不満が爆発したことで勃発したことが、イラストで説明されるが、黒人たちは同じ街に住む、白人、アジア人、そして同胞であるはずの黒人の店さえも無分別に襲い、あちこちで放火がおき、多くの略奪が横行し、街全体が破壊されていった。

ウィル・ポールターが見事に演じた、人種差別主義者の白人警察官のクラウスは、無法地帯に陥った街で、商品を略奪した黒人を発見し、追跡の中で射殺してしまう。略奪者を見逃せば、さらに破壊が繰り返される、という理由で。

銃をもたない人間を背後から撃ったクラウスを、上司は厳しく叱責するが、彼の自分は正しいことをしているという意識は変わることなく、黒人への制裁意識は、その後におきた狙撃事件によって、一層エスカレートしていく。

観客は、クラウスがモーテルの客の中から狙撃犯を探すための行動に、怒りを抑えられないし、狙撃とは無関係の人間を殺してしまうクラウスの中にある「黒人差別」や、「白人至上主義」を憎まずにはいられず、司法による「正義」が行われることを心の底から望むが、現実は、それとはまったく逆方向へと進んで行き、裁判では、白人警官の罪は裁かれず、黒人への人種差別の溝の深さだけが浮き彫りになる。

なぜ、同じ悲劇が繰り返されるのか?
なぜ、人種差別はなくならないのか?

アメリカが、何度も何度も繰り返し問うてきたこの問いに、ビグロー監督はこれまでと同じ答えを、これまで以上に素晴らしい映像で表現した、とは思う。

しかし、白人警官の罪が裁かれなかったのは、本当に「黒人差別」だけなのだろうか?

裁判で証言した黒人たちの “前科” は、彼らが常に警察官に疑われているという「不公平」を表しているようにしか見えないが、

暴動により、日々真面目に築き上げてきた店や、住む家が破壊され、商品や蓄えてきたお金を奪われた人々の怒りや哀しみは?

そして、現状への不満を、自分が住むコミュニティにむけ、大勢の無実の人々を恐怖に陥れ、自分本位の行動から、破壊と略奪を繰り返した黒人の罪は?

ビグロー監督は、クラウスに童顔の役者をキャスティングすることで、差別主義者が無知であることを強調し、

モーテルの一夜では、暴動行為とは無関係の善良な黒人と、彼らに行為的な白人女性を何時間も拷問したうえに、殺人まで引き起こしたことで、無実の黒人と、無知の白人至上主義者という構図を際立たせたが、この映画には、街を無法地帯に追い込んだ黒人たちの姿はまったく描かれていない。

それで、彼女は真実を描き、「声なき声」を聞いたといえるのだろうか?

ウィル・スミスが、「これから何度でも繰り返し観たい最高の映画」と評した『ジュピターズ・ムーン』とは違って、この映画では、善と悪が明確に表現されている。



アメリカン・アーティストには、「人種差別」という型通りの見方や、正義を乗り越える努力こそが必要なのでは?と、私には思えてならないけど、この道を進み続けることが、アメリカに科せられた「宿命」なのかも。

☆どの俳優の演技も忘れられないほど印象深いのは確か!
予告編を見るなら、海外版予告(日本語字幕)が一番かな。

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by yomodalite | 2018-02-09 00:00 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite