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カテゴリ:MJ考察系( 78 )

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「Scream」のショートフィルムの中で、マイケルがイスに座って見ていた3つの作品。最後に登場したのは、ルネ・マグリットの「The Son of Man」(1964)。

1898年生まれのマグリットの作品は、美術界だけでなく、ジャン=リュック・ゴダール、アラン・ロブ=グリエ、ベルナルド・ベルトルッチ、ニコラス・ローグ、テリー・ギリアムといった映画作品から広告まで、数多くの作品に影響を与えました。

中でも有名なのは、ビートルズのアップルレコードですね。

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これは、マグリットの1966年の作品「The game of mora」に触発されたもので、ここから、さらに影響をうけたスティーブ・ジョブズは、自分の会社を「Apple」と名付けました。


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The game of mora


また、意外なところでは、日本のお笑い番組でフリップが使われるようになったのは、フリップと同じクリーム色の紙にパイプが描いてあって、その下に「これはパイプではない」とフランス語で書かれているマグリットの『イメージの裏切り』という絵に衝撃を受けたからだそうです(いとうせいこう著『今夜、笑いの数を数えましょう』より、ダウンタウンの番組の放送作家として知られる倉本美津留氏談)。


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『イメージの裏切り』
この絵は単にパイプを描いているだけで、絵自体はパイプではないということを言いたかった ー マグリット


さて、そんなマグリットの作品の中でも、特によく知られているのが、マイケルが選んだ「The Son of Man(人の子)」(冒頭の写真)なんですが、これは、最初に登場したウォーホールの作品と同じく「自画像」として描かれたもの。

海と曇空を背景に、低い壁の前に立っている帽子を被った男性。その顔は、空中に浮かんだ緑色のりんごで隠されていますが、よく見ると、隙間から男の目がのぞいている。マグリットはこの絵について、

「そこに顔があることは明らかなんだが、リンゴが顔のほとんどを覆っていて、そこにある人間の顔は、見えるようで見えない。こうしたことは常に起こっている。目の前にあるものが、他のものを隠していて、私たちはいつも目に見えるものを通して、見えないものを見ようとする。隠されていたり、見えそうで見えないものほど、興味がわいて、激しい感情を抱いたりね。見えるのに隠されているものと、実際に見えているものの間にある葛藤といってもいいかもしれない」

人々がマイケルを見たいと思う気持ち、そして、マイケルの、見せたいと思う気持ちと、見られたくないう気持ちの葛藤、マグリットの自画像は、世界一有名な顔をもったマイケルの自画像でもあり、ここからも、「自分の顔はアートなんだ」という叫びが聞こえてきそうです。

マイケルは子供たちに、自分を「アップルヘッド」と呼ばせていましたが、そこには「おバカ頭」というだけではない、彼の自己像があったのかもしれませんね!

「Scream」のショートフィルムに登場した3つの美術作品については、今回で最終回。また歌詞和訳の方に戻りたいと思いますが、毎回新たに発見することがあって・・・大変です(嬉)

by yomodalite | 2019-09-04 14:32 | MJ考察系 | Comments(0)
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「Scream」のショートフィルムの中で、マイケルがイスに座って見ていた3つの作品。2番目に登場したのは、ジャクソン・ポロックの「Number 32, 1950」でした。


最初にウォーホル、そのあとポロック、一旦ジャネットの方に移って、再びマイケルに戻ったとき、もう一度ポロックの絵が映って、マグリットの絵になるという構成なので、ウォーホル、ポロック、マグリットという順番にも意味がありそうですね。


Andy Warhol 1928年8月6日 - 1987年2月22日

1961年、身近にあったキャンベル・スープの缶やドル紙幣をモチーフにした作品を描く。


Jackson Pollock 1912年1月28日 - 1956年8月11日

1943年頃から「ドリッピング」や、「ポーリング」という技法を使い、アクションペインティングというスタイルを確立させた。


René Magritte 1898年11月21日 -1967年8月15日

1926年の『迷える騎手』が最初のシュルレアリスム的作品とされ、1960年代には、マグリットの作品への一般の認識が大幅に高まった。


彼らの生年や、作家としての個性が確立した年代からもわかるように、美術の中心がヨーロッパだった時代にベルギーで生まれたマグリット、美術界の中心がパリからニューヨークに移った時代、抽象主義ムーブメントを先導したジャクソン・ポロック。そして、ポップアートと呼ばれるアメリカンアートを創生したウォーホル。という歴史の逆順になっています。


つまり、これはビジュアルアーティストでもあるマイケルにとっての、ルーツを遡るシーンであり、ウォーホルの次に、自分を位置づけていることを表明した場面でもあるわけです。


マイケルが常に、システィナ礼拝堂や、ミケランジェロを意識していて、ミュージックビデオではなく、ショートフィルムなんだという強いこだわりを持ち、アルバム「HISyory」のティーザーでも遺憾なく発揮された歴史への深い洞察を知っている方なら驚くに値しないと思いますが、




今ではクラシックになっていて、大衆芸術ではないように思われていても、当時のワーグナーとオペラの関係は、マイケルとショートフィルムのようなものですからね!


ただ、抽象絵画は、マイケルのビジュアル感性とは相容れないというか、同時代のアーティストと比べても、彼の美術的趣向は古典的で、


参考記事:好きな画家は誰?と尋ねたワイエスに、マイケルは・・・



ネバランに飾ってあった美術品も、自分で描いた絵や、自分を描かせた絵も、すべてが具象的ですし、マイケルほどイメージではなく、必ず「物語」として表現しようとするアーティストもめずらしいですよね。


そんな彼がなぜポロックを?という謎を解くために、かれについてちょっぴり掘り下げてみましょう。


ジャクソン・ポロックは、アイルランド系アメリカ人として、アメリカ西部に生まれ、ロサンゼルスのアーツ・ハイスクール、1930年からはニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグでも美術を学ぶ。ヨーロッパの抽象主義やシュルレアリスム、またネイティブアメリカンのアートにも影響を受け、無意識的なイメージを重視するようになり、1943年頃から、キャンバスを床に広げ、刷毛やコテで空中から塗料を滴らせる「ドリッピング」や、線を描く「ポーリング」という技法を使いはじめ、「アクション・ペインティング」の代表的な画家というだけでなく、自由で大胆不敵なスタイルは、アメリカそのものを象徴するアーティストとして評価されるように。


製作中のポロックの様子がわかる動画

(音楽がフィットしてないのが残念)





「自分の絵画技法は、欲求に従って自然に発展した、自分の感情を絵にしたいのではなく、それ自体を表現したい。技法は手段にすぎず、ステートメントがあって、初めて活かされる、絵を描いている間、私は自分が何者であるかを全面的に理解する。絵の具の流れに従って描く。そこに偶然はなく、始まりも終わりもない、絵の具を飛ばしたり、すでにあるイメージを壊すような変更も恐れない、絵画にはそれ自身の生命があり、私はそれを生かそうとしている ー ジャクソン・ポロック」


彼のテクニックは、塗料の粘性や、その重力、キャンバスへの塗料の吸収を組み合わせて、彼がコントロールする身体の動きという、制御可能な要素と制御不能な要素の混合物でした。彼はまるでダンスのように精力的にキャンバスを動き回り、見たいもの現れるまで止まらなかった(とある美術評論より)


ただ、元祖ビート・ジェネレーションと評され、アルコールによる奇行でも知られたポロックは、名声が高まると同時に激しい批判にもさらされ、徐々にメディアの餌食となっていく。その自由奔放な技法は「チンパンジーでも描ける」と揶揄され、タイム誌は、ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)をもじって、「ジャック・ザ・ドリッパー」と呼ぶようになり、インチキで胡散臭いパフォーマンスといった悪評は、ポロックの精神を蝕むほど大きくなっていった。


ビート・ジェネレーションに影響を受け、70年代のニューヨークでパンクの女王と呼ばれたパティ・スミスの伝説的なアルバム『イースター』に収録された「Rock 'N' Roll Nigger」。パティは反抗的で名誉あるアウトサイダーを「黒人(Nigger)」として歌っているのですが、そこに登場したのは、


Jimi Hendrix was a nigga.

Jesus Christ and Grandma, too

Jackson Pollock was a nigga

Nigga, nigga, nigga, nigga

Nigga, nigga, nigga


ジミ・ヘンドリックスと

イエス・キリストとおばあちゃん

そして、ジャクソン・ポロックでした。





ポロックが、絵筆を自由にすることで語らせようとした無意識の世界は、マイケルがダンスについて語っている言葉とどこか似ていて、先人から多くを学びながら、新しいアートを開拓しようとした革命者を、メディアが面白おかしく餌食にするのも今とまったく同じ・・。


ポロック作品の中で「Number 32」が選ばれた理由については、まだわからない点が多いのですが、実はこの番号のタイトルは、「Number 32, 1949」と、Number 32, 1950」の2つあるんですね。


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「Number 32, 1949」


ジャクソン・ポロックのキャリアの中でもピークとされる、この1949年の作品は、明るい色彩が用いられ、ポロック全作品の最高の特徴であるすべてがここにあり、抽象表現主義の圧倒的で議論の余地のない傑作で、現代美術の試金石と評されることもある作品。


一方、「Scream」に使われたNumber 32, 1950」は、黒の塗料のみで構成され、これ以降の黒の絵画シリーズに先行する作品として、1956年にポロックが事故で亡くなるまでの最後の嵐を予感させる、とみなす人も。


マイケルが、1949年の傑作ではなく、1950年の作品を選び、本来なら、アニメやアート作品でカラフルに彩られるはずのショートフィルムを、モノクロで撮影したのも、もしかしたら、Number 32, 1950」にインスパイアされたからかもしれません。


ポロックとマイケルに共通する「叫び」が少しは伝わったでしょうか?

次回は、3番目のルネ・マグリットを取り上げます!



by yomodalite | 2019-08-24 11:51 | MJ考察系 | Comments(0)
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「Scream」のショートフィルム全体を見たところで、マイケルがイスに座って見ていた3人のアーティストの作品に集中してみましょう。


ヒストリー期は、作品ごとに別のキャラクターになっていくマイケルが楽しみだったというよりは、これからどうなっちゃうんだろう、と心配するファンも多かった時期でもあるんですが、今振り返ってみると、「自分の顔をアートとして考えていた」という皮膚科医の発言どおり、音楽だけではなく、一作に込められたアートの完成度も極限にまで達した時代でした。


ショートフィルムを監督したマーク・ロマネクは、優れたMVを創り出すことで有名で、アートにもこだわる人ですが、マイケルもBad期にはすでに相当のアート通。一見、ここで選ばれた3人のアーティストは、文房具屋のポストカード売り場でも見かける、誰もが一度は見たことがあるものから、写真、抽象画、具象画という3つの分類で選ばれているようで、特に意味があるようには感じられないのですが、


でも、そこまで有名だからこそ、マイケル・ジャクソンという人にとっては意味があるというか、むしろ、彼はそういった作品から多くを学んでいたと思います。


まずは、最初に登場したアンディ・ウォーホルから、その理由を探ってみましょう。


ここで使用されたのは(一番上の写真)、ウォーホルが亡くなる1年前の「Self-Portrait in Fright Wig, 1986」。連写されているせいか、微妙に異なる写真が何作もあるのですが、彼の最後の自画像といえる作品です。


銀髪のかつらはウォーホルのトレードマークで、彼はよくズラだとすぐわかるような、ポリエステル製のチープなものを被っていたのですが、ここでは、よりふざけた感じの「Fright Wig」と呼ばれるものを使用しています。



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Fright Wig(wiktionary)


今年になって、スクリームのSFを見直していて「ハッ」と気付いたんですが、マイケルが「THIS IS IT」の記者会見で被っていたMJ史上最低の変なかつら・・・もはや、マイケルかどうかすら疑わしく見えたアレは、そんなおちゃめなウォーホルから影響を受けた???



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ちなみに、翌日プライヴェートでミュージカルを観に行ったときは、きれいにブローされていました。ですから、この頃の彼の美意識が狂っていたからではなく、最後のツアーを発表し、世界中の人が見る記者会見だから、マイケルは「あえて」あれを選んだんですね(当時は気づきませんでしたが)。ウォーホルが晩年の自画像に、団子鼻のピエロが身に着けたら似合うような「Fright Wig(恐怖のかつら)」を選んだように。




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ウォーホルは、自分の容姿にとてもこだわっていて、こういった明らかにズラとわかる代物をあえてカブっただけでなく、薄毛や、鼻へのコンプレックスを表現した作品も多く見られます。



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えんぴつで鼻と薄毛を“整形”している)


本人が劣等感を認めていることもあってか、メディアも彼の鼻に言及することも多く、ウォーホルのプロフィールには、「外見への強迫観念から、鼻の整形手術を受け続けた」と書かれているものも。


えっ、まさか、そんなところにもMJとの共通点が?と思って調べてみると、1977年のセルフポートレイトではぽってりしていた鼻が、1979年のセルフポートレイトでは、「鼻筋が通ったように」見える・・・



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Self-Portrait 1977



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Self-Portrait 1979



でも、結局、 表紙の写真のように1986年には、鼻は元の形に戻っているって、以前、「マイケルの顔について」でも似たようなことを書いたような気がするんですけど(笑)


ただ、これらの写真ではわかりにくいんですが、実はウォーホルには、マイケルと同じように白斑の症状もあったんです。



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「ウォーホルは、幼少時に、顔や手足に痙攣が起こる神経系疾患「シデナム舞踏病」にかかり、突発的な衝撃発作に見舞われたり、色素を失う症状にも苦しめられ、赤く腫れた鼻から「赤鼻のアンディ」 という残酷なニックネームで呼ばれることもあった。その後、心気症も酷くなり、母親の側で寝たきりの生活も長く続いた」


幼年期に、大きな鼻を父親にからかわれ、思春期には酷いニキビに悩まされ、その後、白斑症や、紅斑性狼瘡にも苦しめられたマイケルには、ウォーホルのプロフィールに通じるものがあったのではないでしょうか。


マイケルも、ウォーホルも、外見へのコンプレックスと、美への願望があったのは確かだと思いますが、醜形恐怖や、さまざまな強迫観念ではなく、また、若さや美を追求するという以上に、ふたりとも、本当に自分の顔を「アート」として捉えていたんだと思います。


マイケルが「Scream」でウォーホルの自画像を使ったのは、「自分の顔はアートなんだ!」という叫びだったのかもしれませんね!


(※ウォーホルの白斑症については、長年のMJファンで文学博士のウィラ・スティルウォーターの『M Poetica』で初めて知りました。こちらは近々、別ブログで連載開始しますので、告知をお見逃しなく!)


次回は、ジャクソン・ポロックをとりあげます!




by yomodalite | 2019-08-21 06:00 | MJ考察系 | Comments(4)
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(7)の続き・・・


マイケルの数少ない音楽について語ったものの中でも、もっとも語られていないヒップホップとの関わりや、影響について色々見てみたところで、最終回の今回は、Unbreakable のビギーのラップの元曲「You Can't Stop the Reign」について。


マイケルが、亡くなったビギーの5年も前のラップを使ったのはなぜなのか?その理由を知るために、まずは、この曲の和訳から始めたいと思ったのですが、


マイケルは、自分は知らなかったんだけど、たまたま、ロドニーが見つけてきて・・みたいなニュアンスで語っていましたが(→ ⑥)


シャックの歌詞を読んでみると、むしろ、Unbreakable は、この曲にインスパイアされたというか、アンサーソング的な意味合いで創られたのでは?と思える内容で、もともとシャックの第3ヴァースには、「俺は無敵で抜け目のない男(invincible, smooth individual)なんていう表現もあるのですが、マイケルのUnbreakable にも、「you can’t stop me、 you block me・・」という、シャックのラップと同じような表現が・・

ただ、1996年にリリースされたこの曲は、今のラップミュージックよりもずっと、ありがちなR&Bですし、Unbreakableとは印象がまったく違っています。


下記の英詞は、CD歌詞を転載したかったんですが、何度か聞いて確認したところ、日本版のCD歌詞には正しくない箇所が多くて・・聞き取りや、ネット上にある歌詞とも照らし合わせて修正しました。


とにかくスラングばかりなので、和訳にはずいぶん苦労しましたが、ニュアンスが伝わるような意訳に徹して、なんとかやってみたので、もっと正解に近い訳がわかるという方は教えてくださいませ。






You Can't Stop the Reign

オレの天下は止められない


[Verse 1: Shaquille O'Neal]

You can't stop it, block it, when I drop it

Anytime I go rhyme for rhyme on a topic

Ain't even fit to step into Shaq's arena

I looked inside your mind and I see your shook demeanor

In your eyes why are you surprised

No matter how you try not fly its' elliuqahs(*1)

The new edition this is the end of your last night(*2)

In the daytime you couldn't see me with a flashlight

I crash flights on sight of my enemies

I'm coming through and then

I bomb your whole facility (→vicinity?)

Why the act of faken jacks, you're not a friend of me

I peeped your card, you're not as hard as you pretend to be

Who wanna spark it, with the chocolate macadamian

Head clean to the cranium you know the name

Shaq aim to maintain

Money on the brain, can't stop the reign


オレが言葉を吐くとき、

おまえは止めることも、ブロックすることも出来ない

どんな話題も、オレが次々と韻を繰り出せば

おまえは「シャックのアリーナ」に立ち入ることさえ無理

おまえの心の中を覗いたら、ビビってる姿が見えたぜ

おまえの目は、なぜそんなに驚いてるんだ

おまえがどんなにやってみたところで、

「elliuqahs」みたいには飛べないし(*1)

ニュー・エディションが終わったように、今夜がおまえの最期さ(*2)

昼間は懐中電灯を使ったって、オレを見ることはできないけど

オレがちょっと通っただけで

おまえの周辺すべてを爆破してやる

イカサマするなんて、オレの友だちじゃない

おまえの手口はお見通しさ

思ったよりも、たいしたことないね

マカダミアンチョコみたいな女たちと盛り上がりたいだろ

頭の中をスッキリさせてさ

シャックはいつもいい状態

お金のことがきっちり頭に入ってるし、

オレの天下は止められない


[Chorus]

You can't stop the reign (You can't stop the reign, no)

When it starts to fall

There's no one else to blame

You can't unlock that door


おまえにはできない、俺の天下を終わらせようなんて、無理

落ち始めたって

誰も責められないし

ここから出て行くこともできない


[Verse 2: Notorious B.I.G.]

I speak deep with killers about million dollar figures

Blessen niggas with acc's legend and vigors,

cream lizards, cream coochies,

I do my duty as long as they fly as me,

and high as me

Success of my circle, try to break it will hurt you

Ain't no getting out that


俺は100万ドル稼ぐようなやつらについて

殺し屋たちとじっくり話す

伝説みたいな力を身に付けたイケてる黒人たち

極上のチ☆コに、極上のマ☆コたちさ

彼らがオレを高く買ってくれるなら、オレもその期待に応えるけど

オレらの成功をジャマするやつは放っておかない

痛い目にあわせてやる


I doubt that we want the exotic erotic ladies

Not them toxic ladies that burn a lot

I learned a lot from junkies to ruffians,

from being tied up by colombians cause

8 grams was missin' listen, had to change

my position from wanting to be large

To head nigga in charge my garage

call it celo, 4,5,6 honies by the mixes(*3)

If it ain't broke don't fix it

Smoke out with Biggie Tarantino

Size like a sumo

Frank White numero uno(*4)


ヤク中で盛り上がってる女じゃなくて

エキゾティックでエロい女がいいなんて嘘だね

オレは、ジャンキーやゴロツキから多くを教わった

コロンビア人が8グラムのドラッグを失くして

酷い目にあったからね

オレはビッグになりたい

自分のガレージを仕切るトップのニガーに

いちかばちかの博打、4、5、6の目がそろえば勝ちさ(*3)

壊れてなけりゃ、直す必要はない

ビギー・タランティーノが煙に巻いてやる

スモウレスラー並みにデカいフランク・ホワイトがナンバー1さ(*4)


[Chorus]

You can't stop the reign (You can't stop the reign no)

When it starts to fall (When it starts to fall)

There's no one else to blame (Ain't no one else to blame)

You can't unlock that door


おまえにはできない、俺の天下を終わらせようなんて、無理

落ち始めたって

誰も責められないし

ここから出て行くこともできない


[Verse 3 - Shaquille O'Neal]

7'0" towerin inferno, invincible, smooth individual

Who wants to test it foreign or domestic

No matter where you're from I not the one

you want to mess with

Original willie style, living lavish

Private jets to let my shortie shop in Paris

I'm not the average, I'm far from the norm

It's daddy long, hitting you strong,

keepin' you on


おれは7フィート以上あるタワーリング・インフェルノ

無敵で、抜け目のない男

国内でも、海外でも勝負するつもり

どこから来ようと、オレには関係ない

オレ独自のスタイルで、贅沢三昧に暮らすのさ

プライヴェートジェットでパリまで行って

カノジョに買い物させてやる

オレは並の男じゃない、桁外れなんだ

あしながおじさんもするし、おまえをひっぱたくこともあるけど、

おまえを見捨てたりしない


[The Notorious B.I.G.]

A lime to a lemon with my DC women(*5)(*6)

Bringin’ in ten G minimums to condos with elevators in ’em

Vehicles with televisions in ’em

Watch they entourage turn yours to just mirages

Disappearing acts, strictly nines and MACS(*7)

Killers be serial, Copperfield material

My dreams is vivid

Work hard to live it

Any place I visit I got land there

How can players stand there and say I sound like them?

Hello! Push wigs back and push six coupes that’s yellow(*8)

Plus clips that expand from hand to elbow(*9)

Spray up your Day’s Inn, any hotel you in

Crack baggin’ sick of braggin’ how my mink be draggin’

Desert ease street sweeper inside the Beemer wagon

I rely on Bed-Stuy to shut it down if I die(*10)

Put that on my diamond bezel

You’re messin’ with the devil

What? what? what? what


レモンからライムまで、(*5)

俺が支配してるD.Cの女たちにたんまり稼いでもらう(*6)

エレベーター付きのコンドミニアムや、

テレビ付きの車に運ぶのさ

見てろよ、俺の仲間はおまえが持ってるものを幻に変える

殺し屋は次々と、消すのに使うのは、9's か、MAC(*7)

デヴィッド・カッパーフィールドが手品で消すようなものさ

俺の夢ははっきりしてるし、必死にやってる

どこへ行こうが、そこが俺のシマ

そこらにいる奴が、俺みたいに出来るだって?

よおし、頭数をそろえたら、6台の黄色のクーペに押し込んで、(*8)

肘から手まで伸びるやつを装着して(*9)

デイズインだろうが、どこのホテルだろうが、

ぶっ放してやるよ

ミンクのコートが引きずるほど長いだとか、

バカな自慢ばっかりしてるけど

乾ききった楽園の通りを、BMWワゴンの中から掃除してやる

俺が死ぬときは、ベッドスタイの連中にカタをつけてもらうぜ(*10)

俺のダイヤ付きの指輪に刻んでおこうか、

「お前は悪魔を相手にしてる」ってな。

どうよ?


[Chorus]

You can't stop the reign (You can't stop the reign, no)

When it starts to fall (When it starts to fall)

There's no one else to blame (Ain't no one else to blame)

You can't unlock that door


おまえにはできない、俺の天下を終わらせようなんて、無理

落ち始めたって

誰も責められないし

ここから出て行くこともできない・・(繰り返し)


(訳:yomodalite)


(*1)elliuqahs / Shaquilleの逆読み・・・シャキールは自分のことを二面性のある人間だと言う。「企業人で、ハンサムで話し方もさわやか、スーツを着て人当たりも良いシャキールと、2回タイトルをとったスーパーアスリートのシャックがいる」と。「二人は同じ人間だけど、クラークケントとスーパーマンのように、昼間はシャキールで、夜はシャック」また、ネメシスのような存在の邪悪な双子がいるのだとも言う。彼が Elliuqahs Laeno(Shaquille O’Neal の逆読み)と呼ぶ人物だ。「立場上おれがそいつのようにふるまうことは許されない。やつは普通の金持ちの男がやるだろうことをやる。パーティして、ぶらぶらして、悪い言葉を使ってね。徹夜しては翌日練習、ちっとも集中してない。そういうやつだよ。でもね、彼はもういない。おれはやつを消したんだ」。(ニューヨーカー誌より)

(*2)The new edition / ニューエディションは、ジャクソン5の後、最も成功した超人気黒人アイドルグループ。ソロでも大成功したボビー・ブラウンが脱退後も、メンバーの入れ替えをしながら活動を続けていますが、80年代~90年代前半のアイドルグループというイメージが強い。

(*3)celo / サイコロ三つを振るシンプルな博打で、4,5,6の目が出るのが最強らしい。ただ、honies の意味は曖昧になってます。

(*4)Frank White / フランク・ホワイトは、映画「King of New York」でクリストファー・ウォーケンが演じた役で、奪ったものをニューヨークの貧困層に再分配する義賊。ビギーは、自分のことをKing of New York や、Black Frank Whiteと称していた。

(*5)シャックの[Verse 1]冒頭の「I go rhyme for rhyme」とリズムを揃えている。レモンのスラングは数多くありますが、全体の内容から、lime も lemonもドラッグを指しているような感じ。

(*6)my D.C. women / CeCe womenという表記も多いのですが、CD歌詞では「my D.C. women」で、実際の発音でも「DC.」だと思います。ブルックリンのディーラーにとって、ワシントンD.C.はドラッグが高く売れる「シマ」なんですね。

(*7)9's はこんな感じで、

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MACは、こんな感じの銃だと思います。

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(*8)wigs はカツラではないと思います。複数でない wig でも「頭」というような意味で、そこから派生した「エロい意味」もあったり、wig pushed back! なら、ボッコボコにするという意味もあるのですが、ここでは「頭数」という訳にしました。


(*9)Plus clips that expand from hand to elbow

タクシードライバーにも出てきた、袖から伸びて出てくるやつのこと??

https://www.youtube.com/watch?v=GdCkpgj8BLU

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* *(注釈終了) * *



シャックには、2Badのラッパーに起用される前、マイケルが買おうとしてた家を、先に買ってしまった。なんてエピソードもありましたよね!


◎シャキール・オニール、MJとの出会いを語る



次回はようやくUnbreakable」の和訳ですw


by yomodalite | 2017-07-24 00:00 | MJ考察系 | Comments(0)
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マイケルの「Unbreakable」に使われた、ビギーのラップは、もともとNBAの大スター、シャキール・オニールの「You Can't Stop the Reign」という曲に使われていたものだったのですが、


これは1996年のビルボードのR&B/Hip-Hopチャートで、最高位54位という中ヒット曲で、前年の1995年にリリースされた『HIStory』で、マイケルは「2Bad」では、シャキール・オニール(シャック)と、そして、「This Time Around」では、ノトーリアスB.I.G.(ビギー)のラップを使っていて、


その2人が、それぞれ「俺の天下は止められない」みたいなことをラップしあう曲が、「You Can't Stop the Reign」なんですね。


ちなみに、「2Bad」は「Bad Part 2」のような内容をもった作品で、ジョー・ボーゲルの『コンプリート・ワークス』では、


いかにもストリート風の生意気な雰囲気をもつこの曲は、(ヒップホップの大半がそうであるように)非常に挑発的だ。しかし同時に、「必ず立ち直る」という宣言の曲でもある(蹴られ続けても、僕は立ち続ける)、曲の冒頭に流れるのは、Run-D.M.C の「King Of Rock」のサンプリング音。「King Of Rock」は音楽業界が白人によって牛耳られていることへの反抗心を示した歌だ。この曲を使うというのは、同業の先駆者に敬意を払いつつ、この歌の政治的意図を明確にするための巧みな “技” だ。


とあるのですが、「King Of Rock」の歌詞には、「スリラー」や「バッド」が登場します。






I'm the king of rock, there is none higher

俺はロックの王様、俺以上のやつはここにはいない


They called us and said we're gettin iller

There's no one chiller

It's not Michael Jackson and this is not Thriller

As one def rapper, I know I can hang

みんな俺たちのこと、さらにヤバくなったって言っている

これほどのチラー(ゾクっとするヤツ)はいないって

マイケル・ジャクソンじゃないから、スリラーじゃないよ

イケてるラッパーとして、俺はいられるんだ


Now we're the baddest of the bad, the coolest of the cool

I'm DMC, I rock and roll. I'm DJ Run, I rock and rule

俺たちは、ワルの中のワル(Bad)で、クールの中のクール

俺はDMCで、ロックン・ロールしてる

俺はDJ RUNで、ロックがルールさ・・・


「King Of Rock」を聞いたマイケルは、Run-D.M.Cが言いたいことに共感しつつも、こう思ったんじゃないでしょうか。


「どこが王様やねん。お前らの王国なんか、ちっちゃ過ぎて話にならんわ。それと、ワル中のワルっていうのは、そないなもんやない。ホンマのBADっちゅうんは・・・」


というわけでw、


ホンモノの王様であるマイケルは、マジで残念なやつと、本当にクールな “ワル” を「2bad」で表現します!





What do you want from me?

What do you want from me?

Tired of you haunting me, yeah yeah

You're aiming just for me

You are disgustin' me

You got blood lust for me

But too bad, too bad

僕から何を奪いたい?何が欲しいんだ?

お前らの標的にされるのはうんざりだよ

いつも僕だけを狙っていて、反吐がでる

お前らは、僕の血に飢えているんだ

でも残念だね、そうはいかないよ


Hell all up in Hollywood

Sayin' that you got it good

Creepin' from a dusty hole

Tales of what somebody told

ハリウッドはもう何もかもが終わってる

お前らは「善」だとか言ってるけど

薄汚たない穴から出てきた

誰かが仕組んだつくり話さ



で、マイケルに「ちょっと言うたって」と言われて出てきたシャックは、


Life's about a dream

人生は夢のようなもの

I'm really undefeated when MJ is on my team, theme

でも、マイケルが俺の仲間のときは、絶対に負けることはない。


というラップを披露するんですね。


また、「This Time Around」は、「今度こそ、やられたりしない」という内容の曲で、


ビギーは、スターダムの苦悩を抱えるようになったことで、マイケルの苦悩を共感するようになり俺のダチのマイクもそうしてるんだ)、シャックもビギーもそれぞれ、マイケルを「極上の仲間」として表現するラップを披露しています。


ところが、そんな二人も、自分の王様ぶりを見せつけようとイキがって「You Can't Stop the Reign」(オレの天下は止められない)をリリース。


それを聞いたマイケルは、またもやこう思ったにちがいありませんw。


「お前ら、ちょっと目を離したすきに、チマチマした王国を作りやがって。何回言わなあかんねん?ええか、王様はひとりやねん!アリーナだとか、NYだとか、そんなん「世界」やあらへん。ホンマの「世界」や「王様」ちゅうのはな・・・」


ということを表現するために作られたのが「Unbreakable」なんだという説明は、また次回w。




by yomodalite | 2017-07-16 16:06 | MJ考察系 | Comments(0)
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(5)の続き・・・

しばらく間があきましたが、マイケルとヒップホップについて、目一杯寄り道をしながら考察するシリーズ。

『Bad』から『HIStory』期までの音楽業界にヒップホップが与えた影響や、時代背景をひととおり見たところで、今回は、ようやくマイケルが2度もラップを使ったノトーリアスB.I.G(別名ビギー・スモールス)について。

* * *

マイケルが、はじめてビギーのラップを使った「This Time Aound」(『HIStory』収録)について語っているインタビューは見当たらず、「Unbreakable」(『Invincible』収録)に、ビギーのラップを使うことになった理由については、

それは僕のアイデアではなくて、このアルバムの作曲家でプロデューサーでもあるロドニー・ジャーキンスのものだったんだ。 僕がこの曲にラップを入れようと思っていたら、「ピッタリなのがある、ビギーのだ」ってロドニーが言ってね。それで、彼のラップを取り入れることになって、この曲は完成したんだ。(→ 2002年VIBEインタビュー)

と、答えているのみ。

VIBE誌は、ヒップホップの雑誌ですから、ビギーについてもっと聞きたかったと思うのですが、マイケル側でこれ以上の質問を許可しなかったのでしょう。でも、毎回うんざりする整形や皮膚の色、少年虐待疑惑などとは違って、このアルバムの中で、マイケル自身が最も強くシングルカットを望んだ曲に関する話題であり、

ヒップホップの東西対立抗争の中で、撃たれて亡くなったビギーのラップを取り入れた理由について、いくらインタビュー嫌いのマイケルでも、もう少し言葉があっても・・と思うのは私だけではないでしょう?

しかも、マイケルは、ロドニー・ジャーキンスが「ぴったりなのがある」と奨めてきた、とプロデューサーのせいにしていますが、これはマイケルの癖でw・・・すでに銃撃で亡くなっていたビギーのラップを、I’m unbreakable(僕は不死身)だという曲で使うなんて、マイケル自身にしか決められないことです。

ラップは、黒人のCNNと言われるように、ヒップホップのアーティストたちは、実際に起こったことを音楽に取り入れることが得意ですし、期待もされていて、評論家のような人々が、音楽を語るための材料になったり、アーティスト自身が大いに語ることで、宣伝にもなるのですが、ビギーが亡くなったのは1997年3月で、『Invincible』が発売された2001年10月よりも、4年以上も前のこと。

何度も延期になった『Invincible』の発売ですが、何ひとつリップサーヴィスをしないマイケルのことを考えると、SONYが「Unbreakable」をファーストシングルにしなかったことを責めることは、わたしには出来ないのですが、どうして、マイケルは、2度もラップを使ったビギーについて何も語っていないのでしょう?

私は、とりあえずビギーの魅力に触れたくて、彼が遺した2枚のアルバムを、歌詞を見ながら何度も聴いて思ったのですが、ここまでマイケルが基準にし、達成もしてきたレベルを考えると、現在でも多大なリスペクトを受けているビギーでさえも、少し「足らない」と感じるところがあったんだと思うんです。



album "Ready To Die" より


両親ともにブラック・パンサー党のメンバーという出自に、主演俳優になれるほどのカリスマ性、加えて、ヒップホップ史上、最高のプロデューサーと言われるドクター・ドレがプロデュースしたヒット曲をもつ2パックの楽曲の完成度と比較すると、

幼い頃に、父親が蒸発し、保育園で働く母によって育てられ、犯罪とクラックが蔓延するブルックリン(ベッドスタイ地区)で成長し、ドラッグディーラーになったビギーには、貧しく、ハンサムでもないという、多くの普通の黒人に訴える普遍性に、素晴らしいラップスキルが共存するという幸運があっても、マイケルが考える「素晴らしい音楽」には、ほんの少し足らなかったのではないか、と。



album "Life After Death"より


上記と同じインタビューの中で、マイケルはこうも語っていました。

VIBE:現在のR&Bの状況をどう思いますか?

MJ:僕は音楽をカテゴリで分けたりしない。音楽は音楽だよ。R&Bがロックンロールという言葉に変わっただけ。ファッツ・ドミノや、リトル・リチャード、チャック・ベリーなんかが、ずっとやってきたことと同じさ。区別してどうするの?素晴らしい音楽は、素晴らしい。それが現実さ、そうでしょう?

ヒップホップが流行した時期、黒人たちは「黒人」にしかわからない世界を表現しようとし、音楽業界はこれまで以上に、音楽をカテゴリで分類し、音楽ファンも自分の好きな音楽を、分類されたカテゴリから選んで聴くようにになっていました。

KING OF POPであるマイケルは、テディ・ライリーの才能を「ニュージャックスイング」からすくい上げたように、自分がラップや、ヒップホップに関わることで、黒人という枠を飛び越え、カテゴリに埋没しない、時流にのった言葉以上の意味と、音を創造しようとしていたんじゃないでしょうか。


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(3)では、N.W.A.以降のラップミュージックは、それぞれ自分がいる場所を語るという考え方があるにもかかわらず、基本的に「西海岸」の住人だったマイケルが、「東海岸」のアーティストとばかり仕事をしているのはなぜなのか?と書きましたが、



音楽的には、ヒップホップを嫌っていたプリンスは「My Name Is PRINCE」のように、「自分語り」が得意なアーティストですが、マイケルは「自分語り」をほとんどしないアーティストですよね。

何事も「原点から探求する」ことが好きなマイケルは、ヒップホップ発祥の地であるハーレム(東海岸)により興味があり、また、デスロウ・レコーズ(西海岸)のアーティストと関わるには、代表のシュグナイトが怖すぎたw。ということも多少はあったのかもしれませんが(笑)、

プリンスのミネアポリス出身という「アイデンティティ」とは異なり、マイケルにとって、インディアナ州ゲイリーで生まれたことは意味があることではなく、そういったすべての「境界」と関係なく、誰もが素晴らしいと感じる音楽を創ることが、彼の「アイデンティティ」だったと思います。

マイケルはこれまで、ポール・マッカートニーのような伝説的なアーティストをはじめ、フレディ・マーキュリーや、プリンス、マドンナといったライヴァル関係ともいえるアーティストと直接対決するようなコラボレーションも考えてきましたが、

ラップについては、新しい時代感覚を取り入れることで、世代や、音楽のジャンルにもこだわらない「いい音楽」が作りたかった、ことと、今をときめくラッパーに「自分のやり方」を見せたかったのではないかと思うんですね。

マイケルは、ビギーのラップのスキルを使って、自分ならこうする、という音楽を創りたかったのではないでしょうか。



by yomodalite | 2017-07-10 07:00 | MJ考察系 | Comments(0)
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6月2日にした私たちの会話を、長々とお聞かせしちゃいましたが、今回で最後です。

写真は引き続き「Searching For Neverland」から。

A:akimさん Y:yomodalite

A:マイケルの場合は、『Off The Wall』で、自分が思ってるほど評価されなかったってことも大きかったんじゃないかな?グラミー賞ではほとんど無視されて、ローリングストーン誌でも黒人は表紙にしませんとか・・そういうことではなく、確固たる実績というか、売上チャートには、一人一人が実際に買ってくれたっていう、一番「嘘」がないっていうね。


Y:お金出して買ったっていうのはね・・。最近では、「ファンです。Youtubeで毎日見てます!」なんて言っちゃうような「ファン」もいるけど、実際に「買った」っていうこと以上の「本当」ってないもんね。それはぜったいに嘘じゃないから。


A:もし、『Off The Wall』で、マイケルが思っていたとおりの反応だったら、「Thriller」は違ったものになってたかもしれないよね。


Y:そうだね、人間にとって怒りのエネルギーが、やっぱり一番強いと思うし、マイケルも、本当に成功の階段を登ったときのエネルギーはやっぱり「怒り」だったと思うんだよね。フレッド・アステアが、マイケルを見て、「君は怒れるダンサーだ」って言ってたけど、本物の一流の人が持っているスゴい力っていうのは、大体「怒り」に属していて、それを、すべて「表現」に変えられる情熱をもっている人が天才なのかもしれないんだけど、マイケルがもっていた怒りのひとつである「黒人」っていう部分は、彼の場合、幸か不幸か、そうではなくなってしまって・・・


A:「肌の色」だけじゃなく、マイケルの場合、自分と同じような「黒人」がまったくいなかったってこともあるよね。世界には色々な「黒人」がいるのに、アメリカの「黒人」には、他の国以上に、ステロタイプが求められてるし、マイケルが、自分が黒人だということに誇りをもっているのは確実だけど、みんなの描く「黒人」アーティスト像とは一味もふた味も違っていたからね。超越してたよね、本当にいろいろなことを。


Y:それでも、肌が黒いときは、その壁をぶち破ってやるという気持ち(Off The Wall)があったと思うんだけど、破った壁の向こうに新たに現れた「壁」は、マイケルには見えていても、世間の人には、わかりにくかったんじゃないかな。



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Y:でも、あらためて『Off The Wall』というタイトルは、新生マイケルのソロアルバム第一弾にふさわしかったと思うなぁ。テーマがあって音楽があるんじゃないんだって、マイケルはどこかのインタヴューで言ってたんだけど、今は、よく「マイケルのメッセージ」って言うでしょう。でも、曲やインタヴューや、色んな和訳をしてきて、つくづく思うけど、マイケルって本当はそんなメッセージがあるわけじゃないんだよね。メッセージがあるかないかで言ったら、プリンスの方がマイケルよりも断然あるよね?


A:プリンスの方が全然ある!マイケルはメッセージみたいなの、むしろ全然ない。私もそう思う!ありそうな歌詞はあるんだけどね・・


Y:ありそうなのは、マイケルが書いた詩じゃなかったり、むしろ、マイケルは、そういう言葉を慎重に避けてるって感じがすごくするんだよね。


A:皆無とは思わないんだけど、例えば、「We Are The World」とか、「Heal The World」だよね。


Y:そうそう、ああいう曲は、まさに「メッセージ」なんだよね。マイケルもそのふたつの曲を作れて良かったって言ってるから、彼にとっての「メッセージ」は、そこに尽きると思うんだけど、さらに、そういったメッセージを繰り返したり、平和活動みたいなのが、自分のアイデンティティになってしまうと、音楽の神も、愛もそこから逃げ出してしまう、みたいな感覚を持っていたんじゃないかな。あの「Love」という詩のように。




Y:「We Are The World」は80年代を代表する曲だけど、人々がそういったことを信じられなくなって、傷ついた90年代に生まれたのが、「Heal The World」だったんだよね。でも、結果的にこのふたつは、今もっとも裏切られたメッセージだと言えるんじゃない?

このあと、先進国は多様性が重要なテーマになっていったけど、アメリカにしろ、EUにしろ、その多様性社会のルールは、グローバリスト陣営にいるほんの数人が決めることになって、そのルールに従わない国は民主国家ではないから、そんな国のリーダーは独裁者だと認定され、独裁者を倒すための軍事的行動は、どんなに犠牲が出ても正しいこととされる。

世界がひとつになる、というよりは、富を独占し、ほんの数人で法律を決めていくような「ひとつの世界」への道がずっと進行していて、そこに不満をもった人たちが、民主的な選挙によって「No!」を言おうとしても、今度は「ポピュリズム」だなんて批判されちゃう(苦笑)。



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Y:マイケルが、こうしよう、ああしよう、とか、自分はこうだ、とかほとんど言うことなく、色々誤解されたことへの弁解や、あらゆるところで、言葉が少なかったのは、そういった言葉の欺瞞に敏感で、言葉に縛られるのが嫌だったからじゃないかな。


A:特に歌詞に関してはどう捉えられてもいいみたいなね。


Y:うん、言葉は、人の心を縛るし、宗教でもあって、願いと方法論は掛け違うことが多いよね。日本人とちがって、欧米人の世界観は、善と悪が常に戦っている世界の中で、自分は「善い行い」をしたいと思ってる人がすごく多くて、そこが「アイデンティティ」に強く結び付く。

日本で一番多くに支持されてきたのは、「人に迷惑をかけない」とか、「人に優しくしたい」ってことだと思うんだけど、「善い行い」っていうのは、人に迷惑をかけても存在する。だから、アメリカのヒーロー映画は、人の車を破壊するなんてなんとも思わないどころか、犠牲者が出たって全然平気(苦笑)。

欧米的な「知性」の多くは、実はなにが「善」かということが重要だから、マイノリティが「善」ってことになると、マジョリティは「悪」になって、どんなに攻撃しても大丈夫になっちゃう。だから、ちょっぴり流行った「反知性主義」も、知性の行き過ぎに対する「理性」でもあって、マイケルの「子供に学べ」や、「いたずら好き」も、知性へのアンチテーゼのように思えるときもあるんだけど、自分が「善」だと思っている人は、自分と異なる人を「悪」だと思って攻撃しちゃう。



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Y:昔は、自分が「善」だと信じている人は、「教会」に従ってた人たちなんだけど、現代では、これが「知性」です、と言われていることを信じている人たちなんだよね。それで、今やっかいなことになっているのは、「自由や多様性を重んじる」って言葉さえ唱えていれば、そうしてるつもりになっちゃってたけど、実際はそうじゃなかったってことなんじゃないかな?

彼らは、意見が異なる人に暴力を振るっても「善い行い」だと思ってるし、「悪」と激しく戦うのは普通のことだから、Heal The Worldの方が「デンジャラス」なんだよね。


マイケルには、常に困っている人に優しくしたいっていう気持ちの純粋さをすごく感じるんだけど、今のセレブたちは、言葉やタトゥーにしても、やたらとメッセージをもちたがるんだけど、それは目標も着地点もわかりやすくて、結局、彼ら自身のアイデンティティの一部でしかないように見えちゃう。

彼らは、メディアが推奨する「正しさ」や、認められた「知性」に準じることに熱心で、地球を守るには、二酸化炭素が「絶対悪」だって思い込んでたり、実際に困っている部分の極一部にしか目が行かないみたい。国内に住んでいる恵まれない子供ではなく、わざわざ海外から連れてきた子供を養育して、肌の色の違う家族をもつことも、「アンデンティティ」のためっていうか。



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番組のイベントに登場したスザンヌ・パッセ(左)とナビ


Y:マイケルのテーマを、あえて求めるとしたら、彼の場合、常に自分を超えることに、最後までこだわっていたってことで、マイケルが越えようとした「壁」は、ギリギリのところまで実際に行ってみて、そこで初めて、目の前に立ち上がってくる、そういった「未知なるもの」への興味っていうか・・・


そういう姿勢だったから、マイケルの言葉に裏切られることがあっても、マイケル自身から「信頼」や「愛」が消えなかったんじゃないかな、とも思うんだけど・・。


A:さすが深いわ(笑) あたしはHeal the world, save the children、まぁこの二つが大きな柱だと思ってたのだけど、彼から感じるメッセージがあるとすれば、日本人としては皮膚感覚で感じることが難しいけど、とにかくloveにつきるなぁとは思う。

今年も25日が来て、マイケルのメッセージを大切にとか、マイケルの意思を継ぐとか、そういう声を聞くことが多くなって、また私が耐えられない季節になった、とか思っちゃうんだけどさ(笑)

Y:メッセージって、そんなつもりはなくても、ときどき「愛」とか「詩」とか「音楽」を殺しちゃうことがあるからね(笑)


(おしゃべり終了)


6月に、長々とした私たちのおしゃべりにおつきあいいただき、ありがとうございました!



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マイケルに扮する前のナビ


by yomodalite | 2017-06-27 10:21 | MJ考察系 | Comments(3)
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akimさんとのおしゃべりの続き・・・ 


25日の前に、逃げるように終わろうwと思っていたおしゃべりですが、いろいろあって遅くなっちゃいました。それと、現地時刻をふまえ、『パープル・レイン DELUXE-EXPANDED EDITION』の解禁は、やっぱり明日以降にします。


写真は引き続き「Searching For Neverland」から。


A:akimさん Y:yomodalite


Y:マイケルの痛み止め治療については、他にもっといい治療方法があったっていう人もいるけど、実際にはないと思うんだよね。マイケルはものすごくドラッグ嫌いだったから、薬物中毒なんてありえない。っていう人もいるけど、鎮痛剤中毒はそういうのとは違うし、精神的な意味で、薬に頼ったっていう風に捉えてる人も大勢いるみたいだけど、別にそんなことがなくたって、ただ、肉体の痛みを取るために、鎮痛薬の中毒にかかってしまう人が、アメリカでは本当に多いし、亡くなってる人もすごく多い。

コカインとか、ヘロインとか、アルコール中毒とか、そういったリハビリ施設はいっぱいあって、代用で処方される薬もあるけど、痛み止めに関しては、むしろ、そこから違法ドラッグに移行するしかなくて、最近マリファナを解禁する地域が多いのだって、そういったことから来ているわけじゃない・・・


A:ハイになるためのドラッグと、痛みをとるための薬はまったく違うよね。


Y:マイケルもプリンスも、本当にドラッグ嫌いだったし、強い精神力をもった人だったけど、そんな人であっても耐えられない、そして、痛みのせいで仕事が出来ないっていう、究極の選択が「処方薬依存」につながってるのに、普通の「薬物中毒」と同じように扱われるのも、ホント頭にくるよね。


A:マイケルにとっては、自分にとっては、それが正義っていうか、そっちの方が「正しいこと」で、それがなければ、きちんとした判断や、生活ができなかったわけだから、必須のものだったし、医者が処方して出すものなんだからっていう考えが強かったと思うのよね・・。


Y:家族がそれを心配して、いろいろ口出ししたくなる気持ちもすごくわかるけど、マイケルは自分で相当考えた結果だから・・・。


A:カシオ本に出てくるフォーシュキアン先生っているじゃない。できるだけ、少しづつ、強い薬の依存から抜け出そうみたいな、痛みには対処するけど、できるだけ自然に・・っていうさ。でも、ああいった治療法は、何にもない時期なら、少しは改善できたかもしれないけどね・・・


Y:それで痛みがなくなるわけじゃないもんね。


A:うんうん。ドラッグ依存と違って実際の痛みは現にあるわけだしね。それに、なにもストレスがないときならまだしも、それなりに公の場所に出て行ったり、THIS IS ITのリハーサルが始まって、ただでさえ眠れないところに、精神的なプレッシャーものしかかって、肉体的に「休む」ってことを仕事を受けた責任からもしなくちゃならないわけだからね。


Y:痛み治療に関して、いい方法があります。なんて言う人はいっぱいいるけど、みんな、あるようなフリして、結局本人に我慢をしいるだけで、あともう少しそのまま治療を続けてくれれば・・なんて言いわけするんだよね。でも、あんなに永年のあいだ続いてる鎮痛剤依存に対する治療法なんて、実際ないから。

痛みを消す薬については、どんな難病や、不老不死の薬よりも、大勢の人から求められてる医療だと思うけど、全然ない。し

かも、製薬会社は強いから、そういう中毒になりやすい薬の処方に対しての規制もなかなかできないし、そんなことより、タバコの健康への悪影響を新たに「発見」する方が重要なんだよね。毎日熱心にそんな報道をする一番の理由が、人々の健康のためなわけがないと思うけど(笑)



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A:話は少し変わるけど、あのカヴァリの話で思ったんだけど(→ビルとジェイボンと衣装について)、マイケルが「白い靴下、もうやだ」みたいな話を聞いて、あのTHIS IS ITのときのコスチューム・デザイナー、ザルディだっけ。

カレン・フェイは、いつもどおりマイケル・ブッシュにすべきだったみたいに言ってたけど、マイケルは、ビリージーンやスリラーぐらいは、同じでもいいかって思ったかもしれないけど、あとは全部変えたいって思ってても不思議じゃないよね。

ザルディは、トラヴィスが連れてきたデザイナーで、カレン・フェイは、マイケルは本当はブッシュにお願いしたかったのに、オルテガ陣営がマイケルのことを全然わかってなかったみたいに言ってたけど、そんなことないんじゃないかって思うんだよね。そこは、マイケルのいつもの悪い癖でさ(笑)、ブッシュには、「やっぱり君の作ってくれるものが一番だよ」とか言ってても、ザルディの前では、「こんなのが前から着てみたかったんだ」とか、言ってたんじゃない?


Y:絶対そうだと思う(笑)マイケルは、彼らの前でお世辞をいってるわけじゃなく、本心でそう言ってるんだと思うんだよね。


A:だから、マイケルはこっちのファンには、リハーサルが自分の思うようにいかない、とか、いろんな愚痴とか言ってたと思うけど、トラヴィスにアイデアを出して、色々なことを前向きにやっていこうと言ってたのも本当で、音楽ディレクターのベアデンに言ってたことも本音だし、夜になって、ぐったり疲れて、出待ちのファンに話したことも・・とにかく全部本当だと思うんだよね。


Y:うんうん、ホントそうだよね。それで家に帰ってきて、子供たちの前で泣いてたり、愚痴言ったりしたことも、全部「本当」だよね。


A:そうそう、それでまた、その夜、オルテガに電話して、「アイデアの続きなんだけど・・」って言ってたのも「本当」だと思うんだよね。ぜーーんぶ「本当」で、全部マイケルなんだよね。


Y:だよねーー!だからね、どんなに子供たちが、リアルなマイケルパパをずっと見ていたとしても、リアルなダディと、リアルな「マイケル・ジャクソン」は違うからね。そういうのは、マイケル自身の中でもあって、それが、「THIS IS IT」を子供たちに見せたいっていうことにも繋がったんじゃないかな。マイケルじゃなくたって、人間て、「本音」だからといって、全部「本心」じゃないからね。言ったら、すっきりして、逆に反省したり、そういうのも全部ひっくるめて「本当」じゃない?


A:そう思う。なんたって海より深く空より広いマイケル・ジャクソンだよ(笑)。一つのイメージで語ること自体が無理なんだよ。大体さ、自分にだって自分のことわからないことって、いっぱいあるしね。


Y:そうそう、マイケルが矛盾してるっていう以上に、普通の人の方がもっと矛盾しているんだけど、自分で気づいてる人が少ないだけなんだよ。

少し前に、浅田真央が引退したときも、その少し前までは、まだ、がんばります、って言ってた矢先だったけど、一流になればなるほど、ギリギリのところでやってるわけで、本当に紙一重の判断だから・・・。

普通の人だって、色んな気持ちが同居してるものなんだけど、そんなことを言い出したら、収拾つかないとか、全部出来るわけないと思うから、なにがいいか「選択」して、自分はこっちなんだって、自分にとって破綻が少なそうな方を、無自覚に正しいと信じ込むんだよね。でも、マイケルにとっては、それは「正直」なことじゃないっていうか、そっちの方が、自分に「嘘」をつくことで、自分に才能を与えてくれた神に申し訳ないんじゃないかとか思っちゃうんじゃない?


A:うん、そうだね。彼にしたら当時抱えていた問題は理不尽な災難の結果でもある。だから、名声も、財力も取り返したい。でも、出来るかなっていう不安もある、でも、やっぱりやりたい・・・やるからには完璧にしたい・・


Y:そういうの、すべてが「本当」だよね。私ね、マイケルが、チャートにこだわることとか、ギネスブックが大好きだとか、あんな天才がそんなことにこだわるなんて、って昔は思ってたんだけど、浅田真央にしても、高橋大輔にしても、あんなにスケートやダンスの方から愛されているような人でも、すごく「競技会」にこだわってて、そこで1位になれなくなったら、もうスケート人生にそれほど未練がないというか・・

彼らのような人にこそ、競技会で燃え尽きるんじゃなくて、アイスショーで、自分の思う通りのスケートで永く魅了してもらいたいって思うんだけど、勝ち負けなんか関係なく見ていたいって思う人ほど、むしろ、競いあうっていう厳しさの方に、純粋さを感じてるっていうか、自分の表現なんてことより、そっちの方をずっと愛してるっていうのを最近感じて・・。マイケルも、そんなところもあったんだろうなぁって。



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あとね、「どうして僕をほっといてくれないんだ?」は、ビルとジェイボンの本のPart2のタイトルでもあるんだけど、マイケルって、本気で「ほっといてくれ(Leave Me Alone)」なんて、全然思ってなかったよね?あの絶妙な変装とか(笑)?


A:思ってない、思ってない(笑) マイケルの変装はばれるべくしてばれてるんだもん(笑)


ビルがフルフェイスのメットやライダースジャケット用意してベガスの通りを歩かせて、マイケルがすごく喜んで「こんな風に誰にも気づかれないで歩きたかったんだ」って言ったって、あるじゃない?多分その時は本当にうれしかったと思うんだけど、何回もそれやったら、いずれシールド上げるよあの人(笑) 

何かの変装の時に自分のカールした髪の毛を2、3本わざと見せるようにして、その時そばにいた人が「その毛隠したら?」って言ったら「だってそれだと僕だってわからないじゃない?」って言ったっていう有名な話があるじゃない(笑)。

本の中でビルに言った、「どうして僕をほっといてくれないんだ?」は、どっちかというと、自分の言うことや、やることをゆがめて報道するメディアや、自分にあれこれ指図したり、説教したり、自分の意図に反することを提案してくる輩たちに対しての苛立ちの言葉だと思うわ。ファンや群衆にはほっとかれたくなかったのよ(笑)




by yomodalite | 2017-06-26 11:24 | MJ考察系 | Comments(0)

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akimさんとのおしゃべりの続き・・・


写真は引き続き「Searching For Neverland」から。


A:akimさん Y:yomodalite


A:まだ公開前の部分だけど、このあと、ビルとジェイボンの本の中で、ショッピングモールに行く話があって、モールの関係者に「マイケル・ジャクソンが行く」っていうと、大変なことになるので、誰かって聞かれたとき、「プリンスです」って答えたら、全然どうってことなかったみたいな話があったよね。


Y:あの話は面白いよね(笑)


A:プリンスが人気ないっていうんじゃなくて、プリンスに対して人はマイケルのように突進したりしないっていうことがね。マイケルは、プリンスの場合は、みんな彼に対して一定のリスペクトがあって、うらやましいっていうきもちもあるんだけど、一方で、自分への熱狂のようなものは、プリンスにはないっていう自負もあってw・・たしかに、熱烈なファンでも、なんとなくプリンスに対しては、彼をもみくちゃにするなんて出来ないっていう雰囲気があるっていうか、実際されてるところも見たことがないよね。


Y:プリンスは、マイケルみたいにたくさんセキュリテイ連れてないし、ペイズリーパークの外で、よくチャリンコに乗ってたり、コンサート終わってから、すぐまた別会場でパーティーやるとか、マイケルと違って、わりと身近に見られるっていうイメージもあるからかな?


A:うーん、前にプリンスファンのブログを読んだことがあって、彼女曰く、ファンだからこそプリンスに対して「きゃープリンス! I love you!」なんて軽々しく言えないって書いてあったのね。なんていうか独特のオーラがあって・・。なんかわかるような気もするんだよね(笑) そういうのメディア側も理解してて、プリンスに対しては確かにあんまり変な、どーでもいい質問したら出て行かれて二度と答えてもらえないんじゃないかっていうのがあって、あんまり失礼な態度をとらないっていうか。

マイケルは「I love you more」ってお約束を返してくれるから、ファンもエキサイトしやすい(笑)。ファンの熱狂は彼にとって嬉しいものだったろうし、慣れっこだったろうけど、プリンスと比べたら、メディアの彼に対する軽々しい扱いはね・・・。そこはマイケルにとっては、本当に納得できない部分だったと思うんだけどね。2008年にマイケルがレコーディング中にウィル・アイ・アムに、「どうして人は僕のことを、プリンスのような本格的なソングライターだと思ってくれないんだろう」って言ったらしいんだけど※、すごくそれが忘れられないの。切なくて(笑) まぁ、でもプリンスの場合は、小さいから、もみくちゃにされたら、本当にめちゃくちゃにされちゃいそうだしね。


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Y:小さいってことで、思い出したんだけど、マイケルと会った人の印象って、大小の印象がすごく幅広くない? 日本のテレビ番組で、マイケルがいつも使ってたキャピタルホテルの人が、マイケルの手は、女性のように小さくて、とか言ってて、他にも手が小さくて女性のようだったって言ってる人が多いように思うんだけど、実際マイケルの手は、手形とか見ても、全然小さくないじゃない。

身長190センチ以上で、体重100キロ以上がゴロゴロいるようなアメリカ人の印象だったら、マイケルが小さくてっていうのも、わからないでもないけど、日本人の平均的な体型と比べたら、別に小さくないのに、「女性のように手が小さい」って感じちゃうのは不思議だよね。

ビルやジェイボンも、触ると折れるんじゃないかとか言ってるんだけど、でも、例えば、身長185センチのR・ケリーは、「少なくとも8フィート(2m40㎝!)はあるように見えた」って言ってるし(笑)、巨漢のラッパー、ノトーリアスB.I.G.は、マイケルと会ったとき、自分が子供の頃からどんなにファンだったか、モジモジと身を縮ませるように答えてたり、少年隊の東くんも自分よりも身長高かったって言ってるよね。


A:マイケルの場合は、身長うんぬんよりも、声の印象なんじゃない?あれが、か細い印象に繋がるみたいね・・・「Smap×Smap」のときも、小さい声でしゃべってたよね。


Y:そう、あれも地声じゃなくて、ちょっとでも声を出さないように、声を大事にするために、あんな風にしゃべってたんだって今は知ってるけど、「Smap×Smap」のときは・・あれをリアルタイムで見てた頃は、ホントなんて言っていいか、わかんなかったもんね。これで終わっちゃうの、もう帰っちゃうの、ホント、どうしちゃったのかなって・・






A:今から考えると、貴重な瞬間だったけど・・・


Y:うん。サングラスなしだったの、ジャパンMTVアワードのときだけだったもんね。高視聴率の地上波番組で、サングラス外してくれて、スマップと会話してくれてたらね。少なくとも日本では誤解が解けてたかなぁ・・

今はMTVアワードの動画も見られるし、あのとき私たちが抱いた不安とか、あんまり理解されないと思うけど、「Smap×Smap」も、高額ファンパーティも、マイケル愛が100%の人の前でも、子供たちがいる養護施設でも、一切サングラスを外さなかったっていうのは、当時はものすごく不安を掻き立てられたんだよね。






でも、マイケルの後半生は、メディアが作り上げた疑惑によって、ことごとく妨害されたって思うファンは多いし、誤解されたことを弁解したいという気持ちも強いんだけど、メディアによって散々おかしな話を掻き立てられた、ある意味マイケルの先達とも言えるハワード・ヒューズのことを、マイケルは、自分と同じ「被害者」としてではなく、大きな仕掛けをした「自分の先生」だって言ってたのを読んだときは衝撃的だったなぁ(*)

Bad期にP.T.バーナムをお手本にしたことは、よく知られていることだけど、その発言をしたのは、2000年頃のことだからね。


不潔恐怖とか、隠遁生活とか、ヒューズの噂は、マイケルの「フェイク・ニュース」に流用されてるものが多いんだけど、レオナルド・ディカプリオが、ハワード・ヒューズを演じた映画『アビエイター』では、ハンサムで、超大金持ちの実業家でありながら、世界記録をもつパイロットで、映画監督としても成功した、まさにアメリカンヒーローといえるヒューズが、次第に精神に異常をきたして、人々から隔離した生活をするようになったことを、少年の心をもつ繊細な「被害者」として描いていて・・そんなところも、マイケルに同情した人々の感情と似てるんだけど、でも、マイケルのヒューズの捉え方は全然そうじゃなくて、むしろ、ヒューズ自身がそういったことも「仕掛けた」んだと。マイケルには色々な誤解を解こうという意思はなかったみたいなんだよね。




A:うん、そんな気がする。THIS IS IT に至るまでは、本当にやりたくなかったんだろうし、子供のためのクラシックを作ったりとか、創作意欲は常にあったけど・・



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Y:クラシックといえば、THIS IS ITと同時期に、クラシックのアルバムを作ってたことも、あんなにスケジュール的に大変だって本人も思ってた時期に、どうして平行してやろうとするのかなって思ったんだけど・・




A:創作をすること自体は、やりたいことで、やっても苦にならないんだろうね。


Y:ビルとジェイボンの本にも、ブラッド・サンバーグを呼んで、創作活動してたことについて、そんな風に書いてあったね。


A:ブラッド・サンバーグとは、裁判の前にいったん別れたんだけど、帰国後、またやることになったんだよね。あと、ラベル・スミスもよく家に来てたんだね・・・それと、ジェイボンが、子供の頃、ネバーランドに招待されてたっていうことを証言してくれたのもよかったよね。


Y:バーニー先生の息子の学校も招待されてたけど、地域も経済格差もありそうなジェイボンも招待されてたんだから、ホントにたくさんの子供たちを招待してたってことだよね。しかも、ただ、見学するんじゃなくて、あの遊具を全部使わせてたり、身体の不自由な子供たちも乗れるように、係のひとに特別な指導も受けさせていたり、動物もたくさんいるから、飼育する人も大勢必要だし・・・


A:乗り物だけじゃなく、食べ物とか何もかも無料だからね。


Y:そんな施設を10年以上もずっと運営するなんて、もう想像もできないような巨額のお金を投じてるよね・・にも関わらず、こういったことすべてを無視して、マイケル個人の浪費癖と、少年への異常な性癖が目的だったみたいな話にしちゃうんだからね・・。メディアってホント怖いわ。


あの裁判のとき、ファンが熱心に応援したかもしれないけど、これだけ永年尽くしてきた地元で、マイケルが起訴されることへの反対運動が起こったとか、全然聞かないもんね。マイケルにしてみたら、これだけ地元に貢献してきたのに、って気持ちはすごくあったと思うよね。裁判のときに、メゼロウが陪審員として選ばれた地元の人たちは信頼できる人たちだと感じたとか、マイケル裁判に使われた税金は究極の無駄遣いだって感じてた人も大勢いたとは思うんだけど、今のトランプに対する報道もそうだけど、この当時から、マスメディアでは決められた方向にはっきりと誘導するように、報道するようになったって感じ。


ネバーランドに子供を招待することは、1993年の疑惑以降もずっと続けられてきていて、バーニー先生の病院にマイケルが来たのは2001年だけど、その頃学校に行ってたバーニー先生の子供たちなんかも、ネバーランドに招待されることを、すごく楽しみにしてたわけだし、そういった「おとぎ話」のように夢のあることを、一部の大人たちが疑ったことで、ぶち壊されたり、これ以上ないってぐらい泥を塗られたっていうのは、本当に悔しいし、無実になったあとも、謝罪もなければ、反転するような報道もなかったってことで、私の中では、メディアへの信頼が完全になくなったなぁ。


A:わかる。あたしも本当にそこんところは納得いかないもん。そういう意味で、この本もファン以外の人が読んでナンボだよねって思うよね。読んでほしいよ本当に。それと、まだ観てないから、どういう出来なのかまだわかんないんだけど、マイケルのインパーソネーターとして有名なナビが主演した番組、どこに焦点をあてて作られたのか、知りたいよね。ビルとジェイボンはTwitterで、感想聞かせてねって言ってるし、この本を元に製作されたんだよね。ナビは、グラサンかけて、遠目にみるとマイケルにすごく似てるからね。



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ナビとビル役の俳優


Y:そうそう、近づいちゃうとね、マイケルに似せようっていうのは、もう絶対に無理なんだけど、ナビは、パフォーマンスだけじゃなく、普段の動き方とか仕草とかも、すごく研究してるって感じだもんね。


A:予告編で見たんだけど、グレイスが子供たちを抱っこしてて、そこにいたマイケルを演じてたナビを見たときは、すっごく似てるなぁって思った、流石ナビだって。


Y:グレイスと言えば、今まで乳母と言うだけじゃなく、高い教養があって、子供たちの教育係としても素晴らしい人なんだとは思っていたけど、マイケルは、彼女のこと「ナニー(乳母)」じゃなくて、「ガバネス(住み込みの女性家庭教師)って呼んでて、相当な額を支払ってたみたい。



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(右)グレイス(左)番組でグレイス役のひと


ただ、グレイスは「住み込み」じゃなくて、ボディガードたちもみんな知ってるような超セレブが住んでる高級マンション(Turnberry Tower)に、レイモン・ベインよりも前に住んでたっていうのは、ちょっとびっくりしたかも。


一番小さな部屋でも、2つはバスルームがあるっぽい。

http://www.turnberrytowers.com/amenities/


A:私も、住み込みかと思ってたけど、通いだったんだなって・・でも、マイケルも通いにしたかったんだろうね。カシオ本にもあったけど、子供たちにとって、自分以上の存在になって欲しくないっていうかね。でも、マイケルが亡くなったあとも、グレイスがしばらく居たのは、子供たちにとっては良かったよね。マイケルがいなくなって、グレイスまでいなくなったら、子供たちにとって、大変すぎるもんね。


Y:一回いなくなったけど、キャサママが、呼び寄せたんだったんだよね。


A:今、彼女がどうしてるのかは知らないけど、でも、とにかく、マイケルの元で働くっていうのは大変なことだよね。複雑っていうか、私は、従業員であろうが、なんであろうが、マイケルの側にいたら保たなかったような気がするな。絶対ある日クビになるパターン(笑)


Y:私もーー!。今まで、午前二時とか、三時に「平気で」電話かけてきてたのにぃーって泣いてる自分が見える(笑)


A:バーニー先生の場合は、「バーニーもう寝てた?」とか、「ちょっと話を聞いてくれる?」みたいな感じだったから、まだしようがないなって感じだけど、ちょっとでもビジネスに絡んでたら、午前二時とか、三時に、「あれはどうなったの?」とか、「これはどうなの?」とか、普通に言われるわけだからね。


Y:で、なんか気に入らないことがあってクビになったら、アメリカでは突然クビになるって普通みたいだけど、そりゃ、まだ支払ってもらってないお金があるとか、怒鳴り込んでくる人がいるのも、わからないでもないよね、・・・そういえば、バーニー先生には、帰国後連絡してないんだよね。あれだけ親しく付き合ってたのに。


A:あーーーーー。


Y:わたしね、やっぱり、マイケルって人と別れるのが好きなんだと思うんだよね。なんていうかな、変化し続けていたいっていう気持ちが強いっていうか、同じ人とずっと付き合っていたら、もうそこで「終わってしまう」みたいな感覚があるんじゃない。次々といろんなところに行っても、結局、マイケルって誰とでも仲良くなれるしね。


だから、ビルとジェイボンが、マイケルには友達といえるような人はいなかった、とか言ってたけど、この時期、マイケルは、子供の服を洗濯したり、ご飯も作ってるし、「家庭」のことをこれだけやってて、ことごとく断ってはいるものの、仕事関係のミーティングもいっぱいあったわけだから、いわゆる普通のひとが必要としてる「友人」みたいなのって、必要なかったと思うんだよね。天から与えられたような仕事をしている人って、マイケルほどの天才じゃなくたって、みんなそんな感じだし、ことさら、それが「孤独」ってこともなかったと思うんだよね。


A:そうだね、私はバーニー先生の場合は、医者ってことが大きかったと思うんだよね。


Y:うん、私もそう思う。


A:単にあのひとが、そのへんの雑貨屋さんだとか・・・アンティークショップを営んでいたとしてもね、とにかく普通のひとだったら、どうだったろうって思うよね。


Y:それと、自分の子供たちにとって、ちょうどいいぐらいの年齢の息子がいたってこともあったんじゃない。それで、アンテイークの家具なんかの趣味があって、なおかつ、医者だった、と。この3つが揃っていたことが大きくて、中でも、医者っていうのは、すごく重要だったと思うなぁ。


A:バーニー先生は、あの本の中では全然書いてないけど、マイケルに処方してたのは事実だしね。

__________


(*)MJ:ハワード・ヒューズは自分の所有するホテルの最上階にいるって、みんなが言ってた。そのフロアにずっといて下りてこない。暗がりの中、部屋の隅っこのベッドにいて、爪や髪をこんなに長く伸ばして、点滴に繫がれてるってね。

そんな風に、脳はおかしな考えを色々かき集めて、とんでもない話しを作り上げる。僕はそういうのが大好きだから、ハワード・ヒューズのことも大好きなんだ。彼は大きな仕掛けをしたからね。僕にとって、彼はある意味、先生なのかもしれない。

こんなことを話すのは、初めてなんだけど、ハワードのことが大好きなんだ。彼は天才だよ。人を操る術っていうか、彼はみんなが興味を持ってしまう方法を知っていて、P. T. バーナムもそういったことが得意だった。(『MJ Tapes』より)




by yomodalite | 2017-06-22 08:59 | MJ考察系 | Comments(0)
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akimさんとのおしゃべりの続き・・・


写真は引き続き「Searching For Neverland」から、Naviの熱演シーンを。


A:akimさん Y:yomodalite


A:マイケルの子供たちへの教育についてなんだけど、彼は体罰は嫌いかもしれないけど、父親の教育の厳しさみたいなものは、すごく受け継いでいるよね。


◎[参考記事]別館akim 優しい、けど厳しい、でもやっぱり優しい


大人が話しているときに、子供たちが、子供らしく振舞うというか、無邪気に騒いだりすることを、マイケルは絶対に許さなかったっていうか、ジャーメインが書いた本にもかいてあったけど、大人が入ってきたら、そのとき何をやっていても、すぐに立ち上がって挨拶するとか、なにかしてもらったときなんかも、プリーズとサンキューを忘れないとか、とにかく、マイケルは子供だからしかたないっていう言い訳は許さないんだよね。



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子供に対して「なんとかでちゅよ」みたいな言い方もしないし、大人に話をするように、子供に話すっていうのは、カシオが書いた本にも書かれてたけど、そういった部分は、子供たちにとって、メンタル的に厳しかったと思うよね。


Y:そうだね。マイケルが子供たちに絵本を読んでいるビデオがあったけど、こんなちっちゃい子にわかる話じゃないうえに、読み方も速すぎるよね(笑)


◎[参考記事]別館akim マイケルの読み聞かせ






A:一種のスピード・ラーニングなんじゃない?(笑)


Y:速く読む方が頭に入るとか(笑)


A:で、読み終わったら、パーンて閉じちゃう(笑)


Y:うん、ちょっとびっくりしたよね。子供目線のところがまったくないっていうか・・ふつうの親って、子供の成長時に、自分も子供時代に戻って、楽しもうとするところがあるじゃない。で、それを人一倍やっているのが、マイケルだって思われてたし、彼自身もネバーランドを作ったことを、そういう風に公的に説明してた。でも、マイケルは、自分が子供の頃、すごく大人だったっていう記憶もあって、むしろ、自分の子供に対しては、子供らしく扱うっていうことが出来ないのかな。



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本の表記には今のところないけど、

パリスちゃん、キティ好きだったのかな?



A:マイケルが亡くなったあと、子供たちが、オプラの番組に出演したとき、「お父さんのしつけはすごく厳しかった」って言ってて、ブランケットも、プリンスは上手くやってたけど、僕は・・って言ってたよね(*)


だから、体罰はないけど、パパはすごく厳しくて、必ずパパに、いいって言ってもらえるようにしなくちゃならなかったっていうのは、あったみたいだね。子供にとって、ジョーのような体罰が厳しいのか、マイケルが子供たちに課していたような精神的なプレッシャーが強い教育が厳しいのか、っていうのは、どっちもどっちだよね。

ジョーのような方法だと、ジョーが見てるところだけおとなしくしていられることもできるし、ジョーがいないところで、みんなで悪口をいうこともできるけど、マイケルの子供たちのように、ダディが全てみたいな環境で、ダディに「君たちにはがっかりしたよ」なんてことを言われたら、精神的にすごくキツイよね。本人たちは意識してなくても。


Y:子供には、学校と家というふたつの環境があって、学校でツライことがあっても、家はあたたかいと思える環境だったり、家でツラいことがあっても、学校ではみんなと平等でいわれる、とか、そーゆーのないからね、彼らには。マイケルパパしかしないし、ママいないし・・・


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A:マイケルの都合で、楽しみにしていたお出かけなんかもなくなるとかね・・子供にとっては、たしかに厳しいというか、そうとうなプレッシャーはあった感じはするよね。だから、マイケルが亡くなったことで、そういったたがが外れたり、他人から色んなことを言われるとか、そういった過酷な状況を、今は少し抜け出しつつあるのかもしれないけど、40歳ぐらいになって、振り返るとまた違った感想なんだろうと思うけど、10代、20代ではね・・。


Y:自分ことを考えても、10代、20代の頃の自分なんて、今の自分とは「別人」ってところあるからね。


A:体罰だって、トラウマになるけど、大好きなお父さんに嫌われたくないっていうプレッシャーだって、「Scream」じゃないど・・・子供たちはパパが大好きだからそれをマイナスとは思ってないだろうけどね。でも、マイケルはそういうプレッシャーを子供たちに課しているなんて思ってもいなかったんじゃないかな。


Y:まぁ、わかってはいないことはないんだろうけど、どうしようもないしね。自分の子供は大変だっていうのは、マイケルはすごくわかってて、そこは、彼自身にとってもすごくプレッシャーだったと思うし・・。それと、自分はそんなに長生きしないっていう自覚も、どこかで、マイケルにはあったのかな。


A:かもしれないね。


Y:そういうこともあって、子供たちへの教育をすごく焦ってたって感じはするよね。早く大人にしなくちゃいけないみたいな・・だから、あんなに子供好きで、現代の子供たちが、早く大人にさせられることを嘆いていたりしてても、ねぇ。


A:そこはもう本当にマイケル・ジャクソンの子供だからというのに尽きるよね。できるだけ子供の心を持って無邪気でいてほしいけど、「マイケル・ジャクソンの子供」が無邪気に「あれが欲しい、それはいや」だなんて言ったら、どんな風に噂が広がるか、普通の子供ならほほえましくても、彼らの場合はいつでもマイケル・ジャクソンというフィルターを通して見られちゃうでしょ?そりゃキビしいよね圧倒的に。

マイケルの子供だっていうことが、どういうことか、一番よくわかってる彼にすればさ、きちんと礼儀をわきまえて、誰に対してもやさしくできるようにしつけることは、彼の中では優先順位一位の最重要課題だったんだと思うんだよね。そこは一見矛盾してるようでも、無邪気と分別を天秤にしたら、「ジャクソンの子供」は無邪気だけにかまけてられないっていうか。


Y:あと、ビルとジェイボンの本の中で、子供たちは、マイケルが「普通のひと」じゃないってこともわかってた。っていう表現もあったよね。子供たちは、自分の父親が「マイケル・ジャクソン」だって知らなかった、っていう話もあったじゃない。でも、やっぱりそうじゃなかったんだね。ファンの人があれだけ、「わぁーーっ」と来るんだもんね。やっぱり、お父さんは、どこか違うって思うよね。


A:マイケル・ジャクソンっていう人が、どれだけ音楽界に功績を残したかっていうことはわかってなくてもね・・

__________


(*)プリンスは上手くやってたけど・・



2010年11月、キャサリン、ジョーと共に3人が初めてインタビューを受けた。

オプラ:彼はどんなパパだった?しつけに厳しい人だった?あなた達はうまくやり過ごせたかしら?

パリス:厳しかったです。

ブランケット:おにいちゃんはいろんなことをうまくやり過ごしたよ。(プリンスを指して)

オプラ:おにいちゃんはうまくやってたのね?あなたもうまくやれたの?

ブランケット:あー、うーん

スクリプト:https://vindicatemj.wordpress.com/




(14:42~)3歳ぐらいのプリンスに、

ビデオの操作や撮影も教えようとするマイケルパパ




by yomodalite | 2017-06-21 07:00 | MJ考察系 | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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