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「Scream」のアート:アンディ・ウォーホル

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「Scream」のショートフィルム全体を見たところで、マイケルがイスに座って見ていた3人のアーティストの作品に集中してみましょう。


ヒストリー期は、作品ごとに別のキャラクターになっていくマイケルが楽しみだったというよりは、これからどうなっちゃうんだろう、と心配するファンも多かった時期でもあるんですが、今振り返ってみると、「自分の顔をアートとして考えていた」という皮膚科医の発言どおり、音楽だけではなく、一作に込められたアートの完成度も極限にまで達した時代でした。


ショートフィルムを監督したマーク・ロマネクは、優れたMVを創り出すことで有名で、アートにもこだわる人ですが、マイケルもBad期にはすでに相当のアート通。一見、ここで選ばれた3人のアーティストは、文房具屋のポストカード売り場でも見かける、誰もが一度は見たことがあるものから、写真、抽象画、具象画という3つの分類で選ばれているようで、特に意味があるようには感じられないのですが、


でも、そこまで有名だからこそ、マイケル・ジャクソンという人にとっては意味があるというか、むしろ、彼はそういった作品から多くを学んでいたと思います。


まずは、最初に登場したアンディ・ウォーホルから、その理由を探ってみましょう。


ここで使用されたのは(一番上の写真)、ウォーホルが亡くなる1年前の「Self-Portrait in Fright Wig, 1986」。連写されているせいか、微妙に異なる写真が何作もあるのですが、彼の最後の自画像といえる作品です。


銀髪のかつらはウォーホルのトレードマークで、彼はよくズラだとすぐわかるような、ポリエステル製のチープなものを被っていたのですが、ここでは、よりふざけた感じの「Fright Wig」と呼ばれるものを使用しています。



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Fright Wig(wiktionary)


今年になって、スクリームのSFを見直していて「ハッ」と気付いたんですが、マイケルが「THIS IS IT」の記者会見で被っていたMJ史上最低の変なかつら・・・もはや、マイケルかどうかすら疑わしく見えたアレは、そんなおちゃめなウォーホルから影響を受けた???



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ちなみに、翌日プライヴェートでミュージカルを観に行ったときは、きれいにブローされていました。ですから、この頃の彼の美意識が狂っていたからではなく、最後のツアーを発表し、世界中の人が見る記者会見だから、マイケルは「あえて」あれを選んだんですね(当時は気づきませんでしたが)。ウォーホルが晩年の自画像に、団子鼻のピエロが身に着けたら似合うような「Fright Wig(恐怖のかつら)」を選んだように。




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ウォーホルは、自分の容姿にとてもこだわっていて、こういった明らかにズラとわかる代物をあえてカブっただけでなく、薄毛や、鼻へのコンプレックスを表現した作品も多く見られます。



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えんぴつで鼻と薄毛を“整形”している)


本人が劣等感を認めていることもあってか、メディアも彼の鼻に言及することも多く、ウォーホルのプロフィールには、「外見への強迫観念から、鼻の整形手術を受け続けた」と書かれているものも。


えっ、まさか、そんなところにもMJとの共通点が?と思って調べてみると、1977年のセルフポートレイトではぽってりしていた鼻が、1979年のセルフポートレイトでは、「鼻筋が通ったように」見える・・・



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Self-Portrait 1977



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Self-Portrait 1979



でも、結局、 表紙の写真のように1986年には、鼻は元の形に戻っているって、以前、「マイケルの顔について」でも似たようなことを書いたような気がするんですけど(笑)


ただ、これらの写真ではわかりにくいんですが、実はウォーホルには、マイケルと同じように白斑の症状もあったんです。



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「ウォーホルは、幼少時に、顔や手足に痙攣が起こる神経系疾患「シデナム舞踏病」にかかり、突発的な衝撃発作に見舞われたり、色素を失う症状にも苦しめられ、赤く腫れた鼻から「赤鼻のアンディ」 という残酷なニックネームで呼ばれることもあった。その後、心気症も酷くなり、母親の側で寝たきりの生活も長く続いた」


幼年期に、大きな鼻を父親にからかわれ、思春期には酷いニキビに悩まされ、その後、白斑症や、紅斑性狼瘡にも苦しめられたマイケルには、ウォーホルのプロフィールに通じるものがあったのではないでしょうか。


マイケルも、ウォーホルも、外見へのコンプレックスと、美への願望があったのは確かだと思いますが、醜形恐怖や、さまざまな強迫観念ではなく、また、若さや美を追求するという以上に、ふたりとも、本当に自分の顔を「アート」として捉えていたんだと思います。


マイケルが「Scream」でウォーホルの自画像を使ったのは、「自分の顔はアートなんだ!」という叫びだったのかもしれませんね!


(※ウォーホルの白斑症については、長年のMJファンで文学博士のウィラ・スティルウォーターの『M Poetica』で初めて知りました。こちらは近々、別ブログで連載開始しますので、告知をお見逃しなく!)


次回は、ジャクソン・ポロックをとりあげます!




Commented by 8-2-9 at 2019-08-22 22:57
Yomodaliteさーーーん!!!
最悪な事がおきましたーーー。間違えてブログ消去してしまいましたーーー。
どんだけバカなんだ、、。私って人は、、、。
まあ、神様が今年は受験を頑張れといってるんでしょう、、、。
ま、でもこれからもマイケルと読書とは、ちゃんと読み続けますし、
コメントもしますのでよろしくお願いしまーーーす!
Commented by yomodalite at 2019-08-23 17:21
えっーーーー!!!!
なんて、おっちょこちょいなのぉって思ったけど
でも、「神様が今年は受験を頑張れ」って言うのは当たってるかも。
だいじょうぶ!
マイケルは永遠だから!
いつでも待っていてくれるから!
今は、受験に専念して、
ときどき遊びに来てくださいね!
がんばれーー!!!
Commented by 8-2-9 at 2019-08-23 22:04
ありがとございます!!!
受験がんばります!
ブログを消してしまって凹んでいた気持ちが少し良くなりました!!!

ところで話が変わるんですが、yomodaliteさんは毎年フォレストローンへマイケルへのメッセージ送ってますよね?
あれはどうやって送っいるのですか?
住所とかは分かっていているので今年の命日、送ろうと考えていましたが、郵便で送ったらちゃんと飾ってくれるのか、など色々分からなくて結局送りませんでした!
教えてください!! よろしくお願いします!!!
今年はテレビや新聞でもyomodaliteさんのメッセージが紹介されてましたよねーー。
すごいですね!!!来年こそはマイケルにちゃんとメッセージを送りたいな。
Commented by yomodalite at 2019-08-25 19:41
マイケルは世界のあちこちにいて、お墓なんかにじっとしていない、と思っていたんですけど、毎年フォレストローンを訪れているファンとお友達になってから、直接メッセージとお花代と渡して、持って行ってもらえることになったんですね。

フォレストローンは、毎年行きたくなるほど、素敵な場所らしく、彼女曰く、ここに来るために毎日頑張って働いているとのこと。

SNSに書いたメッセージでも、マイケルは見てくれると思いますが、世界中のファンが知っている象徴的な場所が、たくさんのお花やメッセージで飾られるのもいいですよね。

ネットで参加できるものとしては、「ワン・ローズ・フォー・マイケル・J・ジャクソン」があったと思いますが、ローンに郵送で…っていうのができるかどうかは、ちょっとわからないです。
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by yomodalite | 2019-08-21 06:00 | MJ考察系 | Comments(4)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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