なんでもわかるキリスト教大辞典/八木谷涼子 |
名著として名高い『知って役立つキリスト教大研究(新潮OH!文庫)』の増補改訂版。KIndle版も出ましたーーーー!
って、昨年末のことなんですけどw、ちょっと前に「よくわかる」なんて書いてあっても、宗教関係者が書いた本は、よくわからない本ばかり。なんてことを書いてしまいましたが、本書も信仰者によるものではなく、西欧文学からキリスト教に興味をもち、自ら「キリスト教オタク」であるという著者によるもの。
こーゆーレファ本って、KIndle版が便利ですよね!
内容に関しては、こちらの「なか見!検索」で目次をご覧いただきたいのですが、大勢のレヴュアーが言っているように、キリスト教の宗派についての分類が秀逸で、イラストもカラーでわかりやすく、辞書やウィキペディアより読みやすいだけでなく、文章に読ませる魅力がある、めったにないレファ本。
宗派についての箇所で、私が今、ハワード・ヒューズの次の次ぐらいに興味がある「ユニテリアン」に関する部分を、省略して少しだけ紹介します。
なぜ、「ユニテリアン」なのかと言えば、大阪に来てから、日本の近代に思いを馳せることが多くなって、、それは、街中に、ヴォーリズやフランク・ロイド・ライトの影響が感じられる近代建築の素敵な建物が多いせいでもあるんですけど、
福沢諭吉がユニテリアンに失望して、天皇制が生まれ、ユニテリアンは「理神論」から「無神論」へと進行し、地球上を一つの共同体とするグローバリズムは、超格差社会を生み、そうして、東京は安っぽいチェーン店と超高層ビルが立ち並ぶ街になったんだなぁ。。みたいなことを、しみじみ感じてしまうのと、
MJは、その会派に属していたことはないですが、エホバの証人を脱会後の、彼の神の捉え方に一番近い宗派を選ぶとすれば「ユニテリアン」だと思うので。
(引用開始)
ユニテリアン・ユニヴァーサリスト
三位一体を教義としない、境界に位置する信仰者たち
◎自由と理性と寛容を重んじ、権威への盲従を嫌う
◎自由主義神学の最先端
◎北米では女性教師の比率が高く、性的マイノリティを排除しない
◎異宗教間の交流活動にも積極的
◎キーワードは万人救済説、ユニティ、リベラル
◎代表地域はアメリカ、ハンガリー、ルーマニア
◎イメージとしては、アイザック・ニュートン、
詩人ラルフ・エマソン、チャールズ・ダーウィン
◎信者は約50万人
名称の由来と起源
ユニテリアンとは、キリスト教正当は教理の中心である三位一体論者に対し、キリストの神性の教理を否定して神の単一性を強調する人々をさす。(中略)
一方、ユニヴァーサリストとは、少数の者のみが神に選ばれ救われるとする予定説とは逆に、すべての者が例外なしに救われるとする万人救済説を主張する人々のこと。(中略)
キリスト教においては、三位一体説をとる教派が「正統」とされている。そのトリニティに対し、神のユニティ、すなわち単一性を唱えてキリストの神性を否定したのがユニテリアンと呼ばれる人々だ。(中略)社会の表面に浮上するのは、啓示や奇跡を疑い、理性のみによる神の認識を主張する理神論が登場して、人間の合理的思考が尊重されるようになった18世紀後半から。英国では、インテリ層に支持され、ユニテリアンというと、知的で裕福な階層の人々がイメージされた。
いっぽう、アメリカのユニテリアン主義は、18世紀のニューイングランドの会衆派の人びとに広まり、人間の罪を糾弾する厳格なピューリタン神学に代わって、裕福な市民層に歓迎されるようになった。19世紀後半には、あのハーヴァード大学もユニテリアンの牙城となる。詩人ラルフ・エマソンも、元はユニテリアン教会の牧師だった。(中略)
聖書は、数々の優れた書のひとつとして真価を認める、という立場。聖書の無謬や逐語霊感説をはじめ、人の原罪や代替贖罪説(イエスのあがない)、地獄における永遠の罰、処女降誕を含む奇跡、悪魔の存在も認めない。イエスの復活も、肉の復活ではなく、キリスト教信仰の出発点としてとらえる。(中略)
人間の善性を強調し、良心の自由と理性と寛容とに価値をおき、国家と教会の結びつきには否定的。科学上の諸発見を尊重し、自由主義神学の最先端にいる。(以下略)


