正義に関するつぶやき

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裁判所や法律事務所など、司法関係の場所に飾られている、正義の女神(Lady Justice)

天秤は正邪を測る「正義」を、剣は「力」を象徴し「剣なき秤は無力、秤なき剣は暴力」に過ぎず、法はそれを執行する力と両輪の関係にあることを表しているらしい。

像には、目隠しをしているのと、してないのがあって、目隠しをした像が製作されるようになったのは法の平等の理念が生じた16世紀頃以降で、19世紀頃からは目隠しをした像が主流になっていて、

目隠しの意味は、女神の前に立つ者の姿を見ないことで、法は貧富や権力の有無に関わらず万人に等しく適用されるという「法の下の平等」の理念を表すとされてはいるけど、

そもそも「目隠し」は、剣と天秤が表す正義には矛盾していて、当初の意味は逆で、15世紀末に見られる木版画では、嘲笑目的の戯画としての意味だったとか、

また、日本の法学者である、長尾龍一氏は、正義の実力的側面に着目し「正義の女神は娼婦であり、戦いの結果が明らかになった段階で勝者の胸に抱かれる」と言う。


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女神なのか、娼婦なのか、なんで女なの?とか、そもそも、キリスト教社会が、罪の有無や、量刑を人間が計るということに、どう折り合いをつけたのかも疑問ですけど、

女神ひとりが目隠しをしたり、陪審員が黙秘を強く求められても、もっと大勢のひとが、裁判を見ている現状においては、何の意味もないことかも。。

''Tom Mesereau -- the lawyer who successfully defended Michael Jackson in the singer's 2005 molestation trial -- claims Dr. Conrad Murray "violated every ethical obligation he had as a doctor" when he gave MJ Propofol ... and deserves to go to prison. Mesereau wants to make it clear, "I am on the side of the prosecution."

トム・メゼロウ弁護士は、MJにプロポフォールを与えた、コンラッド・マーレーを「彼は医者としてのすべての倫理上の義務を怠った」と主張し、刑務所へ行って当然であると述べた。メゼロウ弁護士はすべてが明らかになることを望んでいる。「私は検察サイドを支持しています。」(Souce : http://www.michaeljackson.com/us/node/1182543)

発言が記事になる場合、内容が目一杯省略されて、場合によっては、報道側の都合のいい部分のみを抽出されるということがあるし、メゼロウ弁護士について知っていることも、ほとんどないんだけど、2005年の裁判のときから、わたしは、この人のことそんなに好きじゃない。

(メゼロウ氏がMJ無罪獲得のために尽力したことも、また、その後も彼の素晴らしさについて多くを語っていることもよく知っていますが、それは、メゼロウ氏がそのとき批判した側近たちも全員思っていることで、マーレー医師だってそうでしょ)

上記の発言で、そんな風に思うひと少ないよね。

わたしも、どうして、そう思うのか、自分でも少し不思議だったけど、1989年の映画『白く渇いた季節』で、弁護士役のブランドの演技を見ていたら、ちょっぴりわかってきた。

南アフリカのアパルトヘイト政策下で、黒人夫婦の息子が無実の罪で警察に逮捕され、激しい拷問により虐殺される。罪に問われることがなかった警察幹部らの不正義に怒り、依頼されたのがブランド演じる人権派弁護士なのだけど、、

もう登場した瞬間で、弱者の弁護をしてきた歴史すべてが顔に表れていて、それは、メゼロウ弁護士が醸し出す雰囲気とは真逆なんだなぁ。。(しかも、この映画、反アパルトヘイト映画として評価が高い映画でもあり、ブランド自身もアカデミー演技賞ノミネートもされてるけど、ブランドは自伝で、この監督は全然わかってないって言ってるんだよね)

わたしは、今行われている裁判が、MJのJustisに関係があるとは思わないけど、MJファンのマーレーへの誤解が解けて、彼が不当に責められることがなくなればいいと思う。

でも、そうはならないのかなぁ。。

2005年の裁判で無実になったMJの疑惑が晴れなかったことと同様に。

メゼロウ弁護士が言うように、マーレーであれ、他の誰であっても、医者としての倫理上の責任や、社会的規範を第一に考えるなら、MJの依頼を断るべきだったと思うけど、

もし、世界中の医師が、すべて倫理上の義務を第一に考えて、MJの依頼を断ってくれていたら、それは、MJにとって「幸せ」なことだっただろうか?

優秀で、責任感が強く、患者のことを一番に考えてくれる医者なら、MJが亡くなることはなかったと思うひとは、本当に厳しい不眠状態が、どれほど「死」に近いことなのかわからないのだと思う。

そして、それが長期間に及んだ場合、治療方法がまったくなくなってしまうことがわからないのだと思う。

そのことがわからない人には、MJが必要とした薬の量は理解できないし、マーレーの弁護士が、MJの自殺という戦法をとることも許せないでしょう。

医者であるマーレーには、大勢の人が苦しみ、重要な社会問題でもある合法の処方箋薬の中毒問題を語ることはできないし、報道期間はそんな有意義な誘導は....しない。

MJが、マーレーを選んだことと『ブレイブ』でジョニー・デップが演じたラファエロがおかれた状況には似ている点があると思うけど、ブランドが演じた、本当に弱い者に寄り添う弁護士の姿は、メゼロウには全然似てないと思う。

Nietzsche_Words Nietzsche
善とはなにか…人間において権力の感情と権力を欲する意志を高揚するすべてのもの。
悪とはなにか…弱さから生ずるすべてのものである。


「マーレーを許そう」のバナーを創ろうかなぁと思ったけど「許す」をグローバル語にするのは、意外とむつかしいということに気づいたり、やっぱり“You Rock My Would”の方に集中しようと思う。

2000年以降、MJの報道は本当に不当なものだったけど、その間でも、アワードなどの音楽関係者が多い場所や、ファッション関係者のパーティーなどでは、MJへの尊敬も賞賛もまったく失われることはなかったよね。(「Happy Birthday Michael!!! 2011」参照)

全員が同じように感じることを求めるなんて、健全なことではないし、追悼の仕方にまで団結する必要なんて、どこにあるのかな?

「わたしは真実がキライ。真実が大嫌いなの。いつの日か、すべての真実がくだらない嘘で隠れてしまえばいいわ」とレディ・ガガは言い、

♪Show me your Teeth....♫(「Teeth」)を歌う。

Show me your Truthではなくて....

◎Lady Gaga - Teeth(Lyric on Screen)

わたしは、真実がキライじゃないけど、誰かが言ってる「真実」なんて、わたしにとって「真実」じゃない。

『聖書を語る』で、うさぎさんがユダの裏切り行為には何か事情があったはずとか、同様のテーマの太宰治の『駆込み訴え』を紹介してたり、ペテロのことは好きじゃないけど、彼がイエスを裏切るシーンに最高に心を打たれるって言ってた部分はすごく共感したなぁ

MJの旅立つ前の状況が自分が思ってたとおりだったってことが「あのテープ」から、はっきりわかったので、ここから“says with a goofy grin”じゃなくて、“to be always happy!”に分類します。(Justiceについては今後書くことがあるのかどうかわからないけど・・)




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Commented by mari-ko at 2011-10-09 14:03 x
最近忙しくて、MJの事も考える暇がなかったんですが、yomodaliteさんが次から次へと素敵な記事を上げて下さるんで、ついPC前に座ってしまいます。「聖書を語る」は読みたいなと思っているところです。。

あのテープを聞いて、yomodaliteさんがずっと言ってこられてたことが自分の中でまったくもってすとんとほんとにスッキリ真実になりました。。なんで、マーレーの事が今は気になるんですが、MJがいなかったらMJの傍らであの言葉を聞いていたマーレーに思いをはせることもなかったと思います。

>マーレーを許そう

上手く言えないけど、私の中の「許そう」が1~10と100しかなかった、もっと言うと0と1の間を知らなかった頃だったら、自分の中の価値観で終わらせていたと思うし、今みたいな感情を持つことも(一般論で済ませる価値観に対する怒りも含めて)なかったと思います。
でも、今ならどんな風に許せばいいか分かるなって。。


「you rock my world」について楽しみです。
Commented by yomodalite at 2011-10-09 23:53
>今ならどんな風に許せばいいか分かるなって。。

個人的には.....許すどころか、万が一自分が医者でMJに頼まれてたら、絶対に断れない自信があるなぁ。。それで、やっぱりミスしちゃうことになると思うと...もうホント医者にならなくて良かったとかまで思ったりする。マーレーがどんな性格はわからないけど...でも、医者の中でも心臓医は常に生死に直結してるからさ....皮膚科とかより....とかね...自分が...とかね。。

それにしても、あの当時「違和感」で一杯だったSFへの疑問が、10年経って、こんなに見方が変わったり、ブランドにゾッコンになるなんて思ってもみなかったなぁ。。ここまで俳優のことを好きになったのは初めての体験なんだけど、音楽系の映画人って特別に素敵なひとが多いよね。勝新も、イーストウッドも、J・デップも...で、Mari-koさんが音楽研究の人なので思い出しちゃったんだけど、ブランドと言えばコンガなんだけど、なんかね、ここの記事によると、彼、コンガの発明もしちゃってない?

http://www.npr.org/2011/07/03/137558144/marlon-brandos-lost-musical-innovation
Commented by mari-ko at 2011-10-10 18:59 x
コンガ叩いてるところ初めて見ました!もう、かっちょいい♡
コンガについての特許はこれですね。

http://www.google.com/patents?id=-TALAAAAEBAJ&pg=PA3&dq=marlon+brando&source=gbs_selected_pages&cad=4#v=onepage&q&f=false

それまでは、皮をビスで打ち付けていたんです。たしか、1950年代(後半かな?)から、テンションボルトが付くようになってきたように思います(とても曖昧)それによって、チューニングが容易になったのと、バンドの曲によって曲の音に合わせたチューニングが可能になったってことだと思います。ブランドの開発は、ボルトを皮につなぎ、底で皮を絞め、チューニングするもので、このスタイルは今では見かけないいですが、コンガにリム(皮の周りの皮とボルトを結ぶ部分)を付けて、コンガに足を付けたのは今のコンガに受け継がれています。コンガは好きで叩くんですが、あまり詳しくないんで、コンガに足が付いたのは彼が初めかは分かりません。

ブランドは「音」に敏感だったのもあり、もしかしたら、ニューヨークでコンガ演奏を聴いてて、バンドの音とコンガのチューニングが違うのが気になっていたのかもですね。。

Commented by mari-ko at 2011-10-10 19:05 x
(続き)

サンチェスはコンガを曲ごとにチューニングした方がいいと教則本でも言ってます。この動画ではE-G-Cにチューニングしてます。
http://youtu.be/SNQ3dLJKgro

コンガのチューニングシステムの発明は画期的だったと思います。

余談ですが、以前MJの指テープは、コンガ奏者から来たのかな?と思ったことがあり、そう考えた時サンチェスが真っ先に浮かびました。
Commented by yomodalite at 2011-10-11 21:35
mari-lkoさん、うっかり期待してしまった何百倍も詳細なコメント、本当にありがとうございます!!!!

チューニングとか、テンションとか、mari-lkoさんの説明で、ようやく少し理解できたし、ブランドとMJがリズム楽器でも繋がってたっていうのがウレシかったんですけど、コンガを叩いている影像って、これまでにランディぐらいしか見たことなかったので、MJの指テープが、コンガ奏者由来という推理には流石ーーー!と思うと同時に、もうドキドキしちゃいました!
Commented by mari-ko at 2011-10-13 01:12 x
すみません!リンク飛べませんね(汗)もう一度貼ります。

http://www.google.com/patents?id=-TALAAAAEBAJ&zoom=4&dq=marlon%20brando&pg=PA3#v=onepage&q&f=false

これでいけるかな?
とりわけパーカッションのこととなると熱くなるんです。長々すみません(汗)
Commented by yomodalite at 2011-10-13 21:11
>とりわけパーカッションのこととなると熱くなるんです。

わたしは、ただの音楽好きだけど、音楽に関しての専門知識のあるmari-lkoさんなら、きっと、ブランドのコンガに関しても、私とは違うところで感じてくれそうだなぁって思うのと同時に、この特許に関して、詳しいことも知りたかったので、紹介できたことも、熱く反応してくれたことも嬉しいっ!

リンクは両方ともコピペで見れたけど、コメント欄だと「飛ぶ」のは無理かも(そーゆー意味じゃない?)

「リズム」もそうだけど、MJとブランドって「発明好き」という点も似てるのかな
Commented by mari-ko at 2011-10-14 21:57 x
すみません!私も見れました。(笑)まだまだPCには慣れません。。

特許に関して喜んでいただけて嬉しいです!!コンガとブランドについてはまだわからないことがあるんで、時間ある時調べてみます。

MJとブランドは感覚?が似てるように思います。発明も、たとえ違う分野のことでも「分かってしまう」。。この感覚が似てる気がします。
Commented by yomodalite at 2011-10-15 18:24
確かに、コンガのチューニングに拘るって、趣味の範疇を越えて敏感な人だよね。TUKIも「雑音を出さない、また大きな声で話さない‥‥」ってよく注意されたって言ってるし、、ホント2人とも、ものすごく繊細で、めちゃめちゃ大胆なことろが他に比較できる人がいるかなぁって感じ!

>コンガとブランドについてはまだわからないことがあるんで、時間ある時調べてみます。

mari-koさんのブログの方ですね。楽しみにしてまーす!!!
Commented by mari-ko at 2011-10-16 21:41 x
すみません、重大なケアレスミスをしてました!!

サンチェスとブランドだ出会ったのが1970年代なんで、そのころの特許かと勘違いしてたのと、自分の文章がどこまでがブランドの発明なのかややこしくなってます。訂正させて下さい。

ブランドの発明は、それまでめんどくさかったチューニングを一気にやりやすくするものです。チューニングボルトは一個一個締めていくんですが、なかなか音が合わないんです。慣れれば皮の癖が分かり、時間もかからなくなるんですが。。それを底のレバーで一気に締めれば一定の圧力でしまるので、ピッチが決まりやすくなります。

それがブランドの特許です。何度もすみません。コンガは自分のブログに持ち帰り、調べてみます。
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by yomodalite | 2011-10-09 01:01 | always happy | Trackback | Comments(10)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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