黄泉の犬/藤原新也

本書は、森達也氏の『A3』に登場したことから、確認のために読んでみました。

このブログで、たぶん初めて、この言葉を使うと思うんですが、、、

でも、いつだって評価の高い、藤原氏には安心して言える気がする。。。

わたしは、この人がずっと「キライ」でした。なぜ、そう思うのかは、自分でも説明できない。でも、あの頃、藤原氏の描く不毛は、バブルの恩恵を受けていることに無自覚か、もしくは、免罪符として必要な人のために存在しているんじゃないかと思っていて、今もそうだったと思っているだけ。

『A3』では、他にも数多くの本が引用されていて、巻末の参考資料(41冊)の中から、麻原彰晃によるものと『キリスト教史Ⅱー宗教改革以後』など、オウムと直接関係ないものを除くと、下記の25冊になります。

・オウム法廷(全13巻)/降幡賢一
・オウム「教祖」法廷全記録(全8巻)/毎日新聞社会部編
オウム裁判傍笑記/青沼陽一郎
・オウム真理教とムラの論理/熊本日日新聞編
麻原彰晃の誕生/高山文彦
・「オウム真理教」裁判傍聴記/江川紹子
・裁かれる教祖/共同通信社社会部編
約束された場所で―underground〈2〉/村上春樹
・二十歳からの20年間ー“オウムの青春”の魔境を超えて/宗形真紀子
さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生/伊藤乾
・オウムはなぜ暴走したか。内側からみた光と闇の2200日/早坂武礼
「麻原死刑」でOKか?/野田正彰、大谷昭宏、宮台真司、宮崎学、森達也
・獄中で見た麻原彰晃/麻原控訴審弁護人編
私にとってオウムとは何だったのか/早川紀代秀、川村邦光
・ジ・オウムーサブカルチャーとオウム真理教/プランク編
・検証・オウム真理教事件ーオウムを決別した元信者たちの告白/瀬口晴義
・オウム真理教大辞典/東京キララ社編集部編 西村(新人類)雅史、宮口浩之監修
オウムーなぜ宗教はテロリズムを生んだのか/島田裕巳
「A」―マスコミが報道しなかったオウムの素顔/森達也
・黄泉の犬/藤原新也
・サリンー1995・3・20/中島尚志
オウム帝国の正体/一橋文哉
革命か戦争かーオウムはグローバル資本主義への警鐘だった/野田成人
・オウムと私/林郁夫
・オウムからの帰還/高橋英利

リンクがあるものが読了したもので、読んでいない本もまだまだありますが、『A3』では、2006年に出版された『黄泉の犬』について、

重要な仮説が提示され、事件の様相を一変させる証言を書いたにも関わらず、あらゆるマスコミから無視され、この内容にしてインタヴューが一件もないというの、は経験からして考えられないことで、腹にサラシを巻いて命がけで取材するような者のいないこの時代を象徴している。

という、藤原氏のブログの文章が紹介されていたので、腹にサラシを巻いて取材した部分が、どうしても読みたくなりました。

その部分は、作品の重要な魅力をバラすことになるので、ここに書くことはできませんが、サラシを巻いただけでなく、ギラリと抜き身が光る内容で、藤原氏は、やはり「本物」だと思い、引用した図書の多くに挑戦を投げかけている『A3』の中でも、作品として、森氏がもっとも強く挑戦状を叩き付けたのも、本書なのではないかと思いました。

ただ、『黄泉の犬』は、常に評価の高い、藤原氏の著作の中でも、評価の高い近年の作品ですけど、『A3』を読了後に読むと、その限界もはっきりしたように感じられます。オウム解題としては『A3』が明らかに上をいっていると思いました。

◎黄泉の犬 (文春文庫)/藤原新也

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[BOOKデータベース]藤原新也インド旅伝説に新たに衝撃の一章が加わる!青春の旅を記録した処女作『印度放浪』から34年―その長きにわたって著者が封印してきた衝撃の体験がついに明かされる!『メメント・モリ』の感動を再び甦らせる。藤原新也、インド紀行完結篇。

[MARCデータベース]「オウム真理教の何が若者たちを惹きつけたのか」という疑問を糸口に、かつてインド、チベットを放浪した著者が独自の宗教観を展開する。『週刊プレイボーイ』連載の「世紀末航海録」を大幅に加筆改稿して単行本化。文藝春秋 (2006/10)、文庫版(2009/12/4)





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by yomodalite | 2011-02-01 22:58 | 報道・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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