2009年 10月 04日
不逞老人/鶴見俊輔、黒川創 |
上坂冬子氏との対談本である『対論・異色昭和史』があまりにも面白かったので、また鶴見俊輔氏の本が読みたくなりました。
本書は2008年9月〜12月までに行われた4回のインタヴューから、NHK「ETV特集・鶴見俊輔ー戦後日本 人民の記録」では削られた部分を追加し編集されています。
これまで鶴見氏の本をあまり読んでいないので知らなかったのですが、対談者である黒川氏は幼少時からの知合いで、これまでにも何度か鶴見氏との対談をしているらしく、息のあった様子が伺えます。
ただ、結果から言えば、本書は最後まで読み通すことが出来ませんでした。現在87歳にして、親への恨みを語る鶴見氏の少年っぷりは芸の領域なので、同じ話の繰り返しも、山本夏彦氏曰く「よせては返す波の音」。つまらないとは言えないのですが、きっと私の軽い体調不良のためでしょう。他の本へ目移りしてしまって読み通すことが出来ませんでした。再度挑戦する機会もあるかと思いますが、『対論・異色昭和史』の再読の方が可能性高いかな。
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ただ、結果から言えば、本書は最後まで読み通すことが出来ませんでした。現在87歳にして、親への恨みを語る鶴見氏の少年っぷりは芸の領域なので、同じ話の繰り返しも、山本夏彦氏曰く「よせては返す波の音」。つまらないとは言えないのですが、きっと私の軽い体調不良のためでしょう。他の本へ目移りしてしまって読み通すことが出来ませんでした。再度挑戦する機会もあるかと思いますが、『対論・異色昭和史』の再読の方が可能性高いかな。
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【目次】
序章 ぼんやりしたまま、消えるだろう
・自分の中に永遠がある
・人生の目的地
・他人を偉大と感じる快楽
・まだ、子どもとして生きている
1:敗戦からの未来へ
・敗戦のラジオと向き合って
・原爆を知りはじめたとき
・「もてあそばれた」場所からのまなざし
・「科学」が人間を通り越した時代に
・「くに」は日本か;取り違えられた客観性
・丸山眞男の被爆という経験
・経験と語りのあいだに
2:不良少年として立ちたかった
・悪人として生きてきた
・正義から逃げる
・父には勝てなかった
・時には、裏切ることも必要
・エロスに捕らえられて
・姉、和子と私;学問の後背地
3:民話をつらねる
・共同研究という方法
・アナキズムの国家論
・人民の記憶
・ハンセン病に向き合って
・敵に敬意をもてるか
・活動を続けさせたもの
・家族から外へと根をはるもの
おわりに:黒川創
鶴見俊輔・略年譜
人名索引
【内容紹介】
鶴見俊輔自らが、不良少年時代の生活、ハンセン病患者との関係、社会活動を支えた人々についてなど、ほとんど語ってこなかった足跡を今ふりかえる。NHK好評特集「鶴見俊輔~戦後日本人民の記憶~」を再構成。 河出書房新社 (2009/7/17)
by yomodalite
| 2009-10-04 12:43
| エッセイ
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