2009年 05月 22日
そは何者/東郷隆(とうごう りゅう) |
著者は直木賞候補にも幾度か挙っている方ですが、今回初めて読みました。
本書は、「あとがき」によれば、偉大な文学者たちがどのようにして、傑作をものに出来たのか、というテーマでのパスティーシュを試みた作品。
・飾磨屋の客 (森鴎外)
・予兆 (大佛次郎)
・そは何者 (泉鏡花)
・学生 (川端康成)
・疽 (谷崎潤一郎)
・湯の宿 (梶井基次郎)
・蘇堤の犬 (芥川龍之介)
・楽屋 (永井荷風)
納められているのは、上記8つの短編。パスティーシュといっても、パロディ風味は無く、描かれている作家に馴染みが少ないと、面白さがわからなかったり、馴染みの作家でも、着地点に今イチ納得がいかなかったり、かなりの手練の読書マニア以外には、お奨めできない作品。
順番どおりに読むよりも、好きな作家の作品から読んだ方が、著者の世界に入りやすいでしょう。といっても、テーマが誰なのか、かなり読み進まないとわからない作品が多く、短編タイトルから、すぐに作家が想像できる人も稀では? ちなみに、私は、これが作品名と作家が左右に書き出されていて、線で結ぶというクイズになっていても、半分は間違えそうです。
パスティーシュとしては、「学生」 (川端康成)が、唯一わかりやすいです。
★★★(苦労が多い割には、着地点が今イチ。。)
___________________________
【BOOKデータベース】
小説家は事実より奇なり。森鴎外・大仏次郎・泉鏡花・川端康成・谷崎潤一郎・梶井基次郎・芥川龍之介・永井荷風の怪しき姿を描く。 文藝春秋 (1997/05)
本書は、「あとがき」によれば、偉大な文学者たちがどのようにして、傑作をものに出来たのか、というテーマでのパスティーシュを試みた作品。
・飾磨屋の客 (森鴎外)
・予兆 (大佛次郎)
・そは何者 (泉鏡花)
・学生 (川端康成)
・疽 (谷崎潤一郎)
・湯の宿 (梶井基次郎)
・蘇堤の犬 (芥川龍之介)
・楽屋 (永井荷風)
納められているのは、上記8つの短編。パスティーシュといっても、パロディ風味は無く、描かれている作家に馴染みが少ないと、面白さがわからなかったり、馴染みの作家でも、着地点に今イチ納得がいかなかったり、かなりの手練の読書マニア以外には、お奨めできない作品。
順番どおりに読むよりも、好きな作家の作品から読んだ方が、著者の世界に入りやすいでしょう。といっても、テーマが誰なのか、かなり読み進まないとわからない作品が多く、短編タイトルから、すぐに作家が想像できる人も稀では? ちなみに、私は、これが作品名と作家が左右に書き出されていて、線で結ぶというクイズになっていても、半分は間違えそうです。
パスティーシュとしては、「学生」 (川端康成)が、唯一わかりやすいです。
★★★(苦労が多い割には、着地点が今イチ。。)
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【BOOKデータベース】
小説家は事実より奇なり。森鴎外・大仏次郎・泉鏡花・川端康成・谷崎潤一郎・梶井基次郎・芥川龍之介・永井荷風の怪しき姿を描く。 文藝春秋 (1997/05)
by yomodalite
| 2009-05-22 11:22
| 文学
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