プリンス録音術

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エンジニア、バンド・メンバーが語るレコーディング・スタジオのプリンス。
その固すぎるタイトルから、プリンスのスタジオワークに興味があるミュージシャンやエンジニアの人のための本を想像してしまいますが、読み始めてみると、誰よりも仕事中毒でスタジオにこもりっきりだったプリンスの人間性について、彼らの言葉以上に伝えられるものはなく、

代表作ともいえる『パープル・レイン』から、永年レコーディングを担当したスーザン・ロジャーズが各アルバムについて多くを語っているだけでなく(リリース一週間前に突然取りやめになった幻の『ブラック・アルバム』の真実についても!)、長期短期にかかわらず、プリンスを支えた裏方や、スタジオワーカーたちとのエピソードが数多く掲載されています。

マイケルとは違い、生前からメディアのプリンスへの評価は一貫して高かったという印象でしたが、この本に掲載されている有名雑誌のレヴューは、そのすべてが驚くほど高い評価ばかりなので、ファンにとって気持がイイだけでなく、プリンスの栄光と才能を知りたい人には最適で、

また、ミュージシャンとしてだけでなく、少年時代を描いた章のボリュームもたっぷりあるので、彼の生い立ちや、デビューまでの物語を知りたい人にもオススメ!

唯一、残念だったのは書かれている内容が1994年までだったこと。

私がファンになったのは『ゴールド・エクスペリエンス』(1995)で、その後の『イマンシペイション』も、『レインボウ・チルドレン』も、『ミュージコロジー』や、『アート・オフィシャル・エイジ』も、『ヒットアンドラン1、2』といった大好きなアルバムのことが含まれてなくて・・・第二弾はよ!

(引用開始)

パロン(サンセット・サウンドのスタッフ・エンジニア)はマイケル・マクドナルドやアース・ウィンド &ファイアを始め、数多くのスターと仕事をしてきた 。彼は、プリンスとレコーディングするという一生に一度の経験を振り返ると、80年代を通じてプリンスがよく比較されていたあるアーティストの名前を挙げながら、こう語っている。「これまで仕事をしてきた中で、プリンスとマイケル・ジャクソンのような人はいなかった。もちろんプリンスは、僕が仕事をしてきた中でも特に腕の良いミュージシャンだった。マイケル ・ジャクソンとはよく仕事をしたけれど、そのヴォーカルと耳の良さ、自分が求める音楽をわかっているという点で、プリンスはマイケル・ジャクソンと同じ部類に入るだろう。マイケル・ジャクソンは自分で楽器を弾かなかったから、自分の希望を他の人たちに伝えなければならなかったけれど、プリンスはそれをする必要がなかった。マイケルは、自分の求めるものをはっきりと伝え、ギタリストにはギター・リフを歌って聴かせていたよ。お互い違った才能を持っているけれど、ふたりは同じ部類に入ると思う 」 。

(引用終了)

ただし、、MJファンで、プリンスビギナーの方にちょっぴり注意すべき点を挙げると、プリンスは、マイケルのような「完全主義者」とは違って、溢れ出す音をとにかくアウトプットしたい欲求が強く、そこにレコード会社との軋轢なども加わって、信じられないほど膨大なアルバムのほとんどがリマスターされていない上に、2016年に発売されたベスト盤もキャリアすべてを振り返っての選曲とはいえないもどかしさがあって(プリンス自身がリマスターした2017年発売の『パープル・レイン Deluxe Edition』はイイ!)・・

そんなわけで、サンプリングされた音でさえクリアで、最新のデジタルリマスターだの、ハイレゾだのといった音に慣れたMJファンの耳には、せっかくCDで買ったのにプリンスの音がショボく聴こえることも・・(正規がこれほど多いにも関わらず何故かブート推しするファン多いのも謎)

またビジュアル面でも、マイケルとは違った意味で大きく変化していますし、本当に長い間、天才アーティストであり続けたプリンスの全体像を把握するのは容易ではありません。

で、そんなアナタに朗報ww



これまでMixcloud で公開されていた名古屋のプリパ音源が、CDで買えるように!

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曲名も書いてあって頭出しも可能!晩年までとにかく一杯あるプリンスのアルバムからMixする手間とお金を考えれば、とんでもなくお得な商品!

私の印象では、2017の方が踊れる感じで、2018はカフェのBGMにもぴったりで、油断しているとお部屋がシャレ乙になってしまうので要注意ですw


# by yomodalite | 2019-01-15 18:18 | 現代文化・音楽・訳詞 | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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