タグ:短歌・俳句・詩 ( 13 ) タグの人気記事

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フジテレビで深夜に放送されている『世界は言葉でできている』

番組をご覧になったことのない方にカンタンに説明すると、国内外の様々な有名人の名言が紹介されるのですが、最初は「虫食い部分」を伴って紹介され、そこから、回答者が名言を予想したり、それを上回る回答をするというもの。

回答者の方は、それぞれ言葉の達人の方ばかりなので、本当に毎回「素敵な言葉」ばかりなんですよね!

昨晩の放送から、ちょっぴり紹介すると、、

「あなたに影があるなら、光が当たっている証拠よ」(レディ・ガガの名言)

あなたに影があるなら、それは最大の武器よ。(BIKKE・Tokyo No.1 Soul Set)

次は、名脇役として、数々の映画に出演した女優で、エッセイストとしても活躍し、映画評論家の夫を支え続けた、沢村貞子の名言。

「何もできなかった。でも、1人だけ幸せにできた」

これは、「落ちこぼれ人間でしかなかった私が、なんとか生き延びてこられたのは、唯ひとり、貞子という心やさしく、聡明な女性にめぐり遭えたからである……ありがとう」

という、亡き夫が書いた原稿を偶然目にして語った言葉。

何もできなかった。でも、良い主演作品だった。(設楽統・バナナマン)


冒頭の写真は、以前、この番組を観ていて気になった、東京スカパラダイスオーケストラでサックスを担当されている谷中敦さん。私は、スカパラに「歌もの」があったことも知らなかったのですが、現在まで6曲ほどあるようで、谷中敦さんは、そのすべての作詞をされているようです。

◎歌もの第6弾『星降る夜に』の歌詞はこちら

それで、谷中敦さんが、フランク・ザッパの崇拝者という情報とか、松本人志に「三國連太郎によく似てる」と言われたお顔とか、、でも、役者としても活躍されていて、三國連太郎よりイケメンだし、サックスだし、詩人だし、ハンパなくモテてそう....とか、なんとなくちょっぴり気になってきて「詩集」も読んでみました。


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「栄光の砂の碑」

雲とビル、支柱とガラスに照りつける太陽
世界は優しすぎて落込む暇さえ与えてくれない
きわどいコントラストに住みつき、長い話に低く遅く惹きつけている
蒼穹の蓋をはねのけるとき凝視する羽ばたきの確かさをメモランダムに残して
賢く二つ折りして政治を馬鹿にした
狡がしこく二重書きした優勝作品の滲みだした栄光を帳消しにして
無限に上昇する自我から憶えきれない詩編がいくつもこぼれた
燃え続ける葉にも辞書にも年代記があり
いつか逸話にすげ替わる
誇り高き男もいつか
放浪の輝きに
目を見開いて
打ち付ける砂が
栄誉を称える音の形を歪める
その変化の美しさに目を閉じずに全身で感じて立ち尽くし
覚醒した夢を辿る
許容量以上の能力をさずかったお前は
いま
でかした勇者を
ばかにした
砂粒ほどのおれに砂粒ほどの記念碑



「偽物裁判」

なんか画面から臭いがしたんだよ。
それは行ったことがある場所だから、声もきこえるような気がしたんだよ
西方で列車事故
届いたよ、遺書をかけないあなたの気持ち
気持ち悪い外国人を馬鹿にして、詩を書いた
死んでも消えない罪だけど
優しいのか、攻撃的なのかは分からないな
愛を語りすぎてありふれちまったんだろうな
死を語りすぎてありふれちまったんだろうな
露悪趣味だと思うよ、締め付けて醜い自分の汚れを人に見せつけるのはさ
狙いがはずれても、いいんだろうか?
がんばってりゃ


◎[Amazon」放浪のメモランダム―谷中敦詩集

◎谷中敦《山羊座》(ウィキペディア )
◎谷中敦(関心空間)
◎東京スカパラダイスオーケストラ(ウィキペディア)
_____________

[MARCデータベース]ヒット曲「めくれたオレンジ」「カナリヤ鳴く空」「美しく燃える森」の作詞者で、東京スカパラダイスオーケストラのバリトンサックス担当の著者が、携帯メールで綴った渾身のメッセージ。詩と散文を写真とともに収録。双葉社 (2002/09)



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by yomodalite | 2012-01-18 09:38 | 文学 | Trackback | Comments(3)

整形前夜/穂村弘

整形前夜 (講談社文庫)

穂村 弘/講談社

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ドキッとせずにはいられないタイトルなのに、残念な装幀の本書(単行本&文庫)は、2006〜2009年の雑誌「FRaU」や「本の雑誌」の連載を中心にしたエッセイ集。

タイトルは、ノーマ・ジーンを詠んだ短歌から。いつもながらのほむほむのようで、どこか違うような気がするのは、結婚のせいでしょうか? 

p214の「アロマテラピー」と、p245「二十一世紀三十一文字物語」がお気に入り。
___________

【BOOKデータベース】本当の今日は、いつも一日先にあるように思えてならない。『世界音痴』『にょっ記』の著者による最新エッセイ集。 講談社 (2009/04)



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by yomodalite | 2009-08-22 21:52 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

回転ドアは、順番に (ちくま文庫)

穂村 弘,東 直子/筑摩書房

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歌人であるお二人による、恋愛詩歌の往復書簡。
短歌+短い詩による2003年の単行本に、文庫ではさらにふたりの自作解説が一章ごとについていて、ジャケットも文庫の方がカワイイ。

最初の書簡、二人の遭遇は、女性である東直子氏の

「遠くから来る自転車をさがしてた 春の陽、
瞳、まぶしい、どなた」


から始まる。

東氏は一貫して、恋愛に夢を抱く女性の気持ちが全開なのに比べて、穂村氏は一途な東氏をピノコの切手や、牛乳委員のラルフのシャツなどで、交わそうとしている。

その後、初めてのデート、初めてのSEX、ケンカ、事故・・・恋人どうしの様々な瞬間が短歌と詩によって表現されているのですが、女性である東氏の素直過ぎる詩に今イチ感情移入できなかったのは、わたしが穂村ファンだからでしょうか。

ラストに向けて起承転結があり過ぎるところが、好みのど真ん中ではありませんが、恋愛短歌のお手本として。

【本書のベスト短歌】

◎穂村弘(説明なしでも独立して完成度の高いものを・・)

星たちが歌いはじめる 水圧でお風呂の栓がぬけない夜に

いつのまに消化器にガム張りつけて青空くさいキスのはじまり

終電を見捨ててふたり東大の謎を解いてもまだ月の謎

冷蔵庫の扉を細く開けたままスリッパのまま抱き合う夜は

バラ色の目ぐすり沸騰する朝 誰かのイニシャル変えにゆこうか


◎東直子

永遠の迷子でいたいあかねさす月見バーガーふたつください
→(穂村)夜の海に向かってきみが投げたのはハンバーガーのピクルスだった

隕石で手をあたためていましたがこぼれてしまうこれはなんなの
→(穂村)隕石のひかりまみれの手で抱けばきみはささやくこれはなんなの

あしのゆびぜんぶひらいてわたしからちいさな痛みはなたれてゆく



【BOOKデータベース】ある春の日に出会って、ある春の日に別れるまでの、恋愛問答歌。短歌と、そこに添えられた詩のような断章で、男と女、ふたりの想いがつづられる。紡ぎ出された言葉のひとつひとつが、絡み合い、濃密な時間を作り上げていく。短歌界注目のふたりによる、かつてないほどスリリングで熱い言葉の恋愛。文庫化にあたり、ストーリーに沿って1章ごとにふたりの自作解説を付加した。 筑摩書房 (2007/11、初版全日出版 2003/07)

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by yomodalite | 2009-07-06 14:35 | 文学 | Trackback | Comments(0)

日本ゴロン/枡野浩一

日本ゴロン

枡野 浩一/毎日新聞社



1998〜2002年春までの毎日新聞連載を元に2002年に出版された本。連載は当初は週1回、途中から月1連載になり、そのときのタイトルが「君のニャは、」。

カバーの猫の写真と、枡野氏が語尾に「ニャ」をつけていることが多いのが、本書の特徴です。

同じタイトルで、連載時の挿絵と本書のカバー写真を担当した写真家八二一(はに・はじめ)の写真集も発売されています。

1998〜2002年というのは、枡野氏がまだ南Q太と結婚していて、キックボードが流行って廃れ、谷川俊太郎と佐野洋子が離婚して、相田みつをブームがあり、山崎邦正の元相方がその真似ぽいことをして、326くんや、三代目魚武濱田成夫(!)が…という時代。

それなのに、本書には懐かしさはなく最後までぐいぐいと読まされたうえに、またもや枡野氏推薦本も読まなくては!と思わされる。

書評「マガジンハウスの本が大好き!」「その他の書評」で紹介されている中で、

下記の5冊をメモ。

・川島誠『800』(角川文庫・解説江國香織)
・金子兜太×いとうせいこう『他流試合』
・室井佑月 短編集『Piss』収録「鼈のスープ」
・鈴木清剛 『消滅飛行機雲』
・永江朗『批評の事情(不良のための論壇案内)』

切通理作『ある朝、セカイは死んでいた』を評価していたのは意外だったものの、切通の「結論を出すために書いているのではありません」を引用していることには納得。あとは、保坂和志を読まないとね。


「早稲田短歌」枡野浩一40000字インタヴュー」
http://wasetan.fc2web.com/33/interview.html
_____________

【MARCデータベース】言葉はだれのものか? 歌人・枡野浩一の極私的「日本語論」。『毎日新聞』夕刊のコラム「君のニャは、」を完全収録。かわいくって笑いがこみあげる、八二一撮りおろし猫写真も収載。 毎日新聞社 (2002/12)



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by yomodalite | 2009-05-08 14:10 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ) (小学館文庫)

穂村 弘/小学館



エッセイ集ばかり読んでいた穂村弘氏の短歌も読まなきゃいけない!ということで、選んだのがこちら。第一短歌集の『ブルー・シンジゲート』から読みたかったのだけど第二歌集の『ドライ ドライ アイス』共に装幀が今イチ。発行が小学館になり、一気に可愛くなった本著に惹かれました。

『世界音痴』のあとがきで、手紙魔まみのことに少し触れていたけど、タカノ綾氏のイラストに惹かれて本著を手に取った人には、この本の趣旨は伝わらないかもしれない。それでもいい、むしろその方がいいかも。。と考えた穂村氏の企みが成功したのかどうかはわからないけれど、短歌に見向きもしなかった層へアピールしたことは間違いないでしょう。

『にょっ記』の天使とはちがって、こちらはすべて「まみ」の一人称なので、いろいろご指摘の点がある方もおられると思いますが。。。「カワイイ」は日本の貴重な輸出品になろうとしてますし、不景気や株安、日本の将来が不安でならない方に是非オススメしたいです。


「手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)」

目覚めたら息まっしろで、これはもう、ほんかくてきよ、ほんかくてき

明け方に雪そっくりな虫が降り誰にも区別がつかないのです



「手紙魔まみ、アイ・ラブ・エジソン」

バービーかリカちゃんだろう鍵穴にあたまから突き刺さっているのは

知んないよ昼の世界のことなんか、ウサギの寿命の話はやめて

時間望遠鏡を覗けば抱き合って目を閉じているふたりがみえる

ラケットで蝶を打ったの、手応えがぜんぜんなくて、めまいがしたわ

新婚旅行へゆきましょう、魂のようなかたちのヘリコプターで

おやすみなさい。これはおやすみなさいからはじまる真夜中の手紙です

製氷皿に静かな水を運びつつ 天国なんか通過する汽車

神様、いま、パチンて、まみを終わらせて(ウサギの黒目に映っています)


「手紙魔まみ、ウエイトレス魂」

お客様のなかにウェイトレスはいませんか。って非常事態宣言

「美」が虫にみえるのことをユミちゃんとミナコの前でいってはだめね

夢の中では、光ることと喋ることはおなじこと。お会いしましょう


_________

【出版社 / 著者からの内容紹介】異色の短歌入門書『短歌という爆弾』(小学館)で、「何者かでありたいあなた」の心に衝撃を与えた歌人、穂村弘が9年ぶりに放つ書き下ろし連作歌集。キャバクラ嬢やウエイトレスをして暮らす女の子「まみ」は、歌人「ほむらひろし」にせっせと手紙を書き送る。妹の「ゆゆ」や最愛のクロウサギとの、詩的でほわほわしていて乱れていてストイックな生活、まみとゆゆを巡る恋人や友達や隣人たち、そして切なくふるえるまみの心、愛、祈り。新鋭イラストレーター、タカノ綾のキュートでエロティックなイラスト20点とともに、ピュアで切なく危険で甘い「愛と永遠の希求」をハイテンションに書ききるこの歌集は、短歌というかたちをとった鋭利なナイフだ! 小学館 (2001/06)



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by yomodalite | 2009-03-05 09:43 | 文学 | Trackback | Comments(0)

世界音痴/穂村弘

世界音痴〔文庫〕 (小学館文庫)

穂村 弘/小学館




『本当はちがうんだ日記』『にょっ記』『現実入門』に続いて穂村氏の本を読みました。

こちらはこれまでで一番古い2002年発行。

『現実入門』のきっかけになった「人生の経験値」や『手紙魔まみ、夏の引っ越し(うさぎ連れ)』執筆のきっかけとなるエピソード(「怖いラブレター」)が集録されていて『手紙魔まみ〜』も読まなくてはならなくなる。。

各文末には短歌あり。ただし穂村氏以外の作品も。私の好みは『にょっ記』(06/3)>『本当はちがうんだ日記』(05/6)>『現実入門』(05/3)=『世界音痴』(02/4)。やっぱり年々イイ感じになっているようです。

一番好きな短歌と、穂村氏のベストテンをメモ。


【発作的ベストテン】

〈漫画部門〉
デビルマン  永井豪
キラキラ!  安達哲
ホットロード  紡木たく
まるでシャボン  岩館真理子
夜明ケ  しりあがり寿
自虐の詩  業田良家
パースペクティブキッド  ひさうちみちお
ボーダー  たなか亜希夫&狩撫麻礼
まあじゃんほうろうき  西原理恵子
銀と金  福本伸行

〈ミステリ部門〉
長いお別れ  レイモンド・チャンドラー
野獣死すべし  大藪晴彦
新車の中の女  セバスチャン・ジャブリゾ
孤島の鬼  江戸川乱歩
マイクハマーへ伝言  矢作俊彦
匣の中の失楽  竹本健治
サマー・アポカリプス  笠井潔
やぶにらみの時計  都築道夫
異邦の騎士  島田荘司
りら荘事件  鮎川哲也

他にも〈夢の女部門〉〈無差別部門〉などあり。

◎終バスにふたりは眠る紫の〈降りますランプ〉に取り囲まれて

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【出版社 / 著者からの内容紹介】歌人、穂村弘は三十九歳。バブルのただなかに青春を過ごし、気がつくと独身、総務課長代理だ。母親が部屋の前に置いた菓子パンをベッドでむさぼり食い、自己啓発本とビタミンを青汁とともに服用し、十五年間窓を開けていない部屋で漫画とエロ本に囲まれつつ、インターネットで昔の恋人の名前を検索する日々。「自分かわいさ」をひたすら突き詰めて生きてきた僕たちは、今、回転寿司屋のカウンターで、永遠に回る寿司の輪廻をひとり見つめている。人生って、これでぜんぶなのか、すばらしいことって、いったい何だったのか。「世界」に憧れつつも「世界」に入っていけない「青春ゾンビ」の日常と心情を赤裸々に綴る、爆笑そして落涙の告白的エッセイ。



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by yomodalite | 2009-02-12 14:24 | 文学 | Trackback | Comments(0)

現実入門/穂村弘

現実入門

穂村 弘/光文社



現実入門―ほんとにみんなこんなことを? (光文社文庫)

穂村 弘/光文社




『本当はちがうんだ日記』『にょっ記』に続いて3冊目の穂村弘氏の本。『世界音痴』(未読)で、人生の経験値の低さを露呈した著者によるさまざまな体験エッセイ。

美人編集者と献血、モデルルーム見学、占い、結婚の祝福(新婦:本上まなみ)、合コン、祖母を訪ねる、鳩バスツアー、ブライダルフェスタ、健康ランド、1日お父さん、競馬、ウェデングドレス注文、大相撲観戦、部屋さがし、そしてプロポーズ。あとがきで「オチ」があるのですが、美人編集者とは結婚していないものの、穂村氏、同時期にプロポーズして、とうとう結婚されたようです。

私の好みでは、『にょっ記』(06/3)>『本当はちがうんだ日記』(05/6)>『現実入門』(05/3)と、年々イイ感じになっている模様。

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【BOOKデータベース】「現実」を怖れ、逃げ続けてきた男が42歳にして初めて挑む。やるぞ、献血、合コン、部屋探し、そして遂にプロポーズ。 光文社 (2005/3/23)



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by yomodalite | 2009-02-08 11:15 | 文学 | Trackback | Comments(0)

にょっ記/穂村弘

にょっ記 (文春文庫)

穂村 弘/文藝春秋



枡野氏の苦闘の日々の余韻を引きずりながら穂村氏の「日記」を読む。でも日記じゃなくて「にょっ記」なの。 単行本の装幀の「に」は「12」のフォント、ますむらひろしが宇宙の真実を知ってしまったようなテイストのフジモトマサル氏のイラストを使用した装幀は名久井直子氏。面白くてハイセンス。短歌はなし。

自分だけで愛でていたいきもちと、誰かとこの感じを共有したいきもちが葛藤してむずむずするので、ほんのちょっとだけ。


「天使と山崎」

天使とお茶を飲む。
天使の云うことはことごとく私の心をうつ。
さすがは天使だな、と思う。

「『キャンディ・キャンディ』の四巻だけ分厚いのどうして?」

囁いた天使の目が私をみる。


このあと、穂村氏がどうしたかは、4月30日の「にょっ記」をご覧下さい。

『本当はちがうんだ日記』に続いて2冊目にして、すっかり穂村にはまってしまいそうなワタシ。ごめんね枡野。

『あるきかたがただしくない』/枡野浩一『柳美里不幸全記録/柳美里』などの日記とテイストは、かなり違うけど、こちらも絶品です。

★★★★☆
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【MARCデータベース】他人の日常って、ほんとうに奇妙なもの。ましてや鬼才ホムラヒロシともなれば…。くすくす笑いとハイブロウな後味のウソ日記。挿絵はフジモトマサルのひとこま漫画。『別冊文芸春秋』連載に加筆して単行本化。文藝春秋 (2006/03)




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by yomodalite | 2009-02-04 10:35 | 文学 | Trackback | Comments(0)

あるきかたがただしくない

枡野 浩一/朝日新聞社



『寂しいのはお前だけじゃな』に続いての枡野本は、2004〜2005年までの週刊誌の連載コラム集。短歌はほとんどありませんが、マンガ家、デザイナー、アシスタント、対談相手には長嶋有など枡野世界を彩る登場人物が多数登場し、離婚と子供との別離で20㎏も痩せるほど苦しんだ時期の著者の世界に読者も参加しているかのように引きずり込まれます。

「離婚」をここまでエンターテイメント化したのは、明石屋さんま以来では? 本著を読了後は、好きでも、嫌いでも、どうしても枡野氏のことが気になること間違いなし。文章を書くこと読むことに興味のある人は必読本。プロフェッショナルのレベルの高さを知ることができます。

★★★★☆(巻末の河井克夫氏のマンガも傑作)
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【出版社/著者からの内容紹介】ある日突然、自宅の鍵が取り替えられ、売れっ子漫画家の妻は裁判所に調停を申し立てた! あっけにとられているうちに離婚、子どもに会えない日々を嘆いて20キロやせながらも、再生への道を懸命にさがす日々をつづった異色エッセイ。子どもに会わせてもらえない全国の父親からの熱い支持を得た『週刊朝日』連載、待望の書籍化。同時期の関連コラムも多数収録、ここまで赤裸々に離婚を語った男性がいただろうか?!

【BOOKデータベース】「男が離婚を語ってはいけませんか?」「週刊朝日」連載中から賛否両論の嵐…。“離婚後くよくよ立ち直りエッセイ”が本になりました。関連コラム、短歌、対談まで収録した決定版。佐藤ゆうこ、河井克夫のかきおろし漫画つき!対談ゲストの長嶋有も微苦笑。朝日新聞社 (2005/12)




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by yomodalite | 2009-02-03 11:47 | 文学 | Trackback | Comments(0)

淋しいのはお前だけじゃな

枡野 浩一/集英社



ブルボン小林(長嶋有)氏の『ぐっとくる題名』読了後、久しぶりに読みたくなった枡野氏の本をこれまでの穴を埋めるべく2冊一気に読みました。まずは年代の古い方から。本著はオオキトモユキ氏のイラストがカバーだけでなく、本文ページまで満載のチャーミングな造本。(文庫版の方はどうなんでしょ?)恋愛をテーマにした短歌のあとに歌人による解釈というか短歌の成立の由来つき。

枡野氏は本著でピンとこなかったら自分のことを永遠に好きにならないだろうと言っていますが、幅広い才能あふれる枡野氏だけに、これにピンとこない人は、絶対別の著書も読んでみた方がいい。本著は枡野本の中では中の下だと思うので。

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【BOOKデータベース】過ぎ去った日々は、いとおしく、とりかえしがつかない。さまざまな思いはどのようにして、短歌に生まれ変わるのだろう。人気歌人がその創作の軌跡をこっそり明かす…つもりが、みずからの恋愛体験をも告白してしまった。なつかしい人との再会。淡いときめき。孤独な夜。ふがいない自分へのいらだち…。31文字のつぶやきは、恋するすべての人が知る、甘くせつない気持ちと重なっていく。リアルな短歌・エッセイと、不思議なユーモアをたたえた絵のコラボレーション。 晶文社 (2003/12)

【枡野浩一公式ブログ】「ワコール・ニュース」で3年間連載していた短歌と短文をまとめたもの。オオキトモユキ(=音楽家・トモフスキー)の絵本としても楽しめます。枡野浩一のことを知らない人が最初に読むといいのは、これかも。本書を読んでも全然ぴんとこない人は、枡野浩一のことは永遠に好きにならないと思う。書かれているエピソードはすべて実際にあったことです。フィクションがあるとすれば、「このエピソードがあった時に必ずしもこの短歌が生まれたわけではない」ということ。つまり、「この短歌の解釈はこれが正解」なんて、ゆめゆめ思わないでほしいのじゃな。(2008年3月、集英社文庫になりました。微妙に加筆修正。解説=長嶋有)




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by yomodalite | 2009-02-02 12:46 | 文学 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite