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最後のひと(文春文庫)/山本夏彦

最後のひと

山本 夏彦/文藝春秋



当時の名著、九鬼周造の「『いき』の構造」を論じるところから始まる

「いきを哲学の言葉でいうとこんなに生硬かつ難解になる、ご苦労ではあるがヤボではあるまいかというに尽きる」。

本書の「最後のひと」とは、粋を知る最後のひとという意味。
山本翁は、幸田文、森茉莉などを挙げられていますが、わたしにとっては、山本氏こそが「最後のひと」です。

【目 次】
●靴下だけははいてあとまる裸
●露伴一族はえらい人ばかり
●流行はすべて梨園から出た
●親不孝を売物にする時代
●あたりを払う威厳があった
●何やらただならない人ごえ
●なあんだもとは高利貸
●悪魔! と何度も罵っている
●苦界じゃえ 許しゃんせ
●運転手曰くOLに処女なし
●色白く丈高き女子なりき
●そだてられた大恩がある
●美食家というよりうるさ型
●作者茉莉と作者鴎外は別人
●デコルテほど浅間しきはなし
●話は「『いき』の構造」で終る

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【BOOKデータベース】かつて人びとの暮しのなかにあった教養、所作、美意識などは、いまや跡かたもなく亡びた。独得の美意識「いき(粋)」を育んだ花柳界の百年の変遷を手掛りに、失われた文化とその終焉を描く。 解説/松山巌

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by yomodalite | 2007-03-20 11:11 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

愚かな韓国人に鉄槌を − 狂気の帝国・北朝鮮にいつまで追随するのか?/李鍾植 イ・ジョンシク

愚かな韓国人に鉄槌を

イ・ジョンシク/ぶんか社



在日をテーマにした本を集中的に読もうと思い立ち、最初に読んだ本。単純な反韓本のようなタイトルですが、在日韓国人の著者による真摯な内容に、在日日本人も大いに考えさせられる。

著者の略歴からは波乱に満ちた印象をうけますが、この年代の在日の人にとってはめずらしくはない経歴ではないかと思う。それだけに在日の複雑さ、困難さが伝わる。

新井将敬自殺の真相への仮説に心が打たれた。本物の日本人たらんとして、割腹自殺を遂げた新井氏に対して、日本人を世襲できた事をありがたく思う。
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【MARCデータベースより】元在日工作部員であった著者が、憤怒の感情で韓国の「悪」を白日のもとにさらす! 韓国人の病理や韓国史の弱点を露にし、日韓問題や北朝鮮拉致問題についても論じていく。呑気な日本人にも鉄槌を下す一冊。

■著者略歴/李 鍾植
仮名。国籍:朝鮮民主主義人民共和国→大韓民国→現在は帰化して日本国籍。都内某私立大学在学中の1980年代初頭に、韓国国家安全企画部から接触を受け、「大韓民国及び同盟国に不利益な団体と人物の監視」を依頼される。これをきっかけに大学内の左翼グループや右翼学生の内偵に従事。工作部員としての活動を始める。ある日、北朝鮮工作員からも接触を受け協力を依頼されたが、事実を韓国当局に報告したところダブル(二重スパイ)になることを強要されたため、身の危険を感じて関係を解消する。

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by yomodalite | 2007-03-19 18:21 | 報道・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

日本テレビとCIAー発掘された正力ファイル/有馬哲夫

日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」 (宝島SUGOI文庫)

有馬 哲夫/宝島社



著者は早稲田大学教授。米国で正力ファイルを発掘し、公式には発表されていない日本テレビ設立の経緯を公表した。
当時の「赤化」への恐怖、吉田茂が正力を「潰し」に行く経緯など。。。

プロ野球、巨人、長嶋、プロレス、電通も視聴率もすべて。。。
民主主義とは、情報戦なのだと改めて認識しました。

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「日本テレビ放送網」----なぜ日本テレビの社名は「放送網」となっているのか?

「網」の字にはどんな意味があるのか?

その理由は設立時の秘密にある。実は日本へのテレビの導入は米国による情報戦の一環だった。

テレビ放送網は、そのまま「反共の防波堤」であり、さらに軍事通信網にもなるはずだったのである。「テレビの父」である正力松太郎のテレビ構想は、アメリカ側にたくみに利用されたものに過ぎない。

CIAは正力に「ポダム」という暗号名まで付けていたのである。

著者がアメリカ公文書館で発見した474ページに及ぶ「CIA正力ファイル」----。そこには、CIAが極秘に正力を支援する作戦の全貌が記録されていた!日米で蠢くCIA、政治家、ジャパン・ロビー、官僚、そして諜報関係者・・。

日本へのテレビ導入はアメリカの外交、軍事、政治、情報における世界戦略のパーツの一つだった。

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by yomodalite | 2007-03-17 20:28 | 報道・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

神々の軍隊〜三島由紀夫、あるいは国際金融資本の闇/濱田政彦

日本の神々を私はよく知らない。ただ、かろうじて出逢う事ができた明治の人を思い出すとき、それが何だったのか探っている状態です。

あらためて、この本を読んで感じるのは226事件に対して見せた天皇の怒りは本物だったということ。昭和天皇は科学的知性の人でした。

青年将校たちは、天皇を勝手にイメージし「神」という名で崇拝していましたが、明治以降に急速に始まった、未熟で疑似的な一神教では、神に見捨てられることは想像できなかったのでしょう。

青年将校たちも、また知識人を含む多くの日本人も、天皇に求めていたものは、完全無欠な“父親”でした。事件直後の昭和天皇の一切迷いがない決断と、開戦時のそれを比較すると、天皇が日本の敗戦を利用した疑惑については今後も検証を要しますが、戦後に生まれた私はそれを天皇の裏切りとは思わない。

日本の王の判断として、磯辺の革命が成功していたら、日本は国際金融資本にではなく、アジアの闇に沈んだはず。科学と宗教を分けざるを得ないのも、政治に嘘が必要なのも、人間社会の限界でしょう?

三島は、仮に自衛隊での決起が成功してもいずれ散る運命であることは知っていたのではないかと思う。散ることの意味と、狂気の系譜に連なることの方を欲したのではないか。

出口ナオは、今甦ったならグーグルに八百万の神を発見しただろうか?

昭和天皇は、皇室の未来の繁栄を願っていたのだろうか。国民に自然な形で徐々に天皇を必要としない国になることに反対する意志はなかったのではないか? 皇室に男児が生まれない不思議に、生物学者でもある天皇が疑問を持たなかったとは思えません。

今上天皇は、滅びの美学や伝統への批判精神に本来は感性を合わせやすい人だと思う。しかし開かれた皇室という、かつてないストイックな皇室生活に長年耐えることで、昭和天皇の罪を償おうとされたのではないかと思う。今でも忘れられないのは、悠仁様の誕生時の笑顔。。。あの笑顔はこれまで見たことのない、天皇としての“顔”ではなかった。

かつて、この国では、磯辺の呪詛も、三島の血だらけの生首も、神にしてきた。
荒ぶる魂を奉ることは、未来にこそ必要だと思う。

★★★★☆

☆参考サイト
◎2.26事件の結末「ジャパンハンドラーズと国際金融情報」
◎シュトラウシアンの「高貴な嘘」「ジャパンハンドラーズと国際金融情報」
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【目次】
第1章 我モトヨリ生還ヲ期セズ…
第2章 孤高の神言
第3章 神々の第一陣
第4章 舞台演出家は黒幕
第5章 邪神舞踏会
第6章 黒子たちの地下工作
第7章 深層海流
第8章 天網恢恢粗ゆえに漏らす
第9章 目をそむけた親神
第10章 死屍拾うものなし
終章 失われし故郷への帰還

【MARCデータベース】三島は歴史上の反乱者たちが見せる「狂気」に注目した。それはすなわち、天皇を守る「神々の軍隊」の武士道的狂気であった。だが、天皇は「神」だったのか、それとも「道具」だったのか。最後の日本人を描くノンフィクション。




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by yomodalite | 2007-03-16 14:15 | 天皇・皇室 | Trackback | Comments(0)

ピカレスク/猪瀬直樹

井伏の盗作疑惑に関してはよくわかりましたが、果たしてそれが「井伏さんは悪人です」ということにつながるのかどうか。

文学者という小悪党と、猪瀬直樹の相性の悪さが少し感じられました。

目次
第1章 第一の事件
第2章 第二の事件
第3章 山椒魚の受難
第4章 第三の事件
第5章 第四の事件
第6章 三鷹・下連雀へ
第7章 太田静子の日記
第8章 山崎富栄の青酸カリ
終章 増補『黒い雨』と井伏鱒二の深層


【出版社/著者からの内容紹介】 流行作家の太宰治が東京・三鷹の玉川上水で心中事件を起こしたのは昭和23(1948)年6月13日の深夜。懸命な遺体捜索が続けられるなか、6月17日、太宰による遺書の下書きが見つかったと新聞は報じる。そこには、文学の師・井伏鱒二に向けた言葉が綴られていた。「みんな、いやしい慾張りばかり。井伏さんは悪人です」——。「太宰治心中事件の謎は、死後、半世紀を経たいまも封印されている。『井伏さんは悪人です』が、太宰の自殺にどう関わっているのか。死ぬ直前に溢れ出た想いが遺書に込められたとすれば自殺の動機に含めぬわけにはいかない」(本文より)。関係者から得た新事実と精緻な推理を駆使し、太宰治の自殺、遺書の謎を猪瀬直樹氏が描き切る。




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by yomodalite | 2007-03-15 21:53 | 報道・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite