亀井静香が好きだ。なぜなんだろう?(笑)

公式ホームページを開くと聴かされる♪“おかあさん”♫や(作詞・作曲/川内康範

四角い顔の中でも、台形かと言いたくなるような“顔”の形が好きなわけではないと思う。

東大の経済学部で経済と商業の両方を卒業しているのに経歴には書かず、朴訥な雰囲気や、方言などを、タレントとして、マスコミのためだけに利用している人(河村たかし氏↑のことではなくて、渡部恒三↓↓のことね)と違って、誰にでもわかる、出来る限りシンプルな言葉遣いを、自分の政治信条に合わせて、磨いてきたこととか

マルクスの亀井と言われるほど、マルクス経済学に精通していたにも関わらず、左翼にはならず、警察に入り、政界進出後は、臓器移植法採決に棄権、死刑廃止を推進する議員連盟の会長就任、外国人参政権や、夫婦別姓に反対しているのも、

郵政選挙で、激しく戦ったにも関わらず、2007年の参議院議員選挙で、ほりえもんに、国民新党から出馬の打診をしたことや、

現在の連立政権で「モラトリアム法案」や、記者クラブのオープン化を積極的に訴えていることも、庶民的で、穏当な保守政治家として、そのすべてが納得できるし、菅原文太氏が応援するのも当然だと思う。

特に、亀井氏がいなかったら、日本精神とはかけ離れた宗教観を持つ人々によってしか「死刑廃止」は語られることがなかったでしょう。

本書は、参院選前に出版されていて、すぐ注文したかったのだけど、Amzonでも、楽天でも「一時的に在庫切れ」表示が、ずっと続いていて、ようやく、最近になって注文可能になりました。米国の年次改革要望書の存在を明らかにした、関岡英之氏の『拒否できない日本』が、小泉改革のときに、ずっと「在庫切れ」だったのと同じですね。

ただし、残念ながら、本書は、著者が、まさに、亀井ファンという感じで、亀井氏のことを、よく思わない人にまで、説得力のある本ではなくて、亀井ファンが読んで「亀ちゃん♡LOVE」みたいな内容です。

以下、「はじめに」から、省略引用。

(引用開始)

この本は2009年9月に成立した鳩山内閣で郵政改革・金融担当大臣を務めた亀井静香氏の言葉を拾い集めたものである。亀井氏は管内閣発足三日後の2010年6月11日未明に辞任するまでの、およそ八ヵ月、強烈な個性を放ち続けた。筆者の主観により、その間の大臣ならではの特徴的な言葉を選んだ。

亀井氏の魅力は、実際に会った人でないと分らないかもしれない。(中略)亀井氏は日本を外国の植民地にしないために体を張ってきた。(中略)賢明な読者はご存知かもしれないが、郵政民営化とは郵貯・簡保合わせて約350兆円を米国金融会社に貢ぐのが目的である。米国が毎年日本政府に突きつける『日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本政府への米国政府の年次改革要望書』(通称『年次改革要望書』)にも、明記され、小泉元首相と当時の竹中平蔵金融担当大臣が、そのお先棒を担いだ。(中略)

郵政民営化阻止は亀井氏の国士ぷりのひとつにすぎない。(中略)あくまでも「日本人のための日本」を追求しているのである。(中略)

郵政民営化の宣伝工作は、マスメディアの情報による支配装置にすぎない。(中略)亀井氏のマイナス評価はの根源は、こうした事情にある。(中略)中小企業金融円滑化法案を「モラトリウム法案」と名付け、「ルール無視の徳政令」とたたいた。(中略)景気対策を打とうとすると、「国の借金」を問題にする。

(中略)わたしが、ありのままの亀井氏を見られるようになったのは、金融庁が「第二会見」を開くようになったからだ。各省庁には大手報道機関で構成する記者クラブというのがあり、フリー記者や雑誌記者、夕刊紙や専門誌など、日本新聞協会や民放連に加盟していない媒体の記者は排除されている。ジャーナリストの上杉隆さんから、この事情を知らされた亀井大臣が、金融庁にある記者クラブにかけあったが拒否された。それでもう1つの記者会見を大臣室で開いてくれたのだ。(中略)

「記者クラブ開放」を公約にしていたのは、民主党の鳩山代表(当時)の方である。どの省庁も解放しない中で、連立を組んだ国民新党の閣僚がいち早く実現した。(中略)

亀井氏の配慮で、わたしはフリー記者の立場で「第二会見」に参加できるようになった。(中略)紙面では亀井大臣に楯突く記事にする者もある。問いただすと「反権力」の立場からだそうだ。だが、わたしは違う。(中略)世界権力から見た場合、亀井氏こそ反体制だからだ。マスメディアは世界権力の意向に沿って、亀井氏を目の敵にしているのだ。

(引用終了)

実は、わたしも、大物政治家と呼ばれている人の中で、唯一、間近で見たことがあるのが亀井静香氏。極短時間で、笑いを取入れ、大衆受けするような、いかにもスピーチ上手な“話”を聴いたわけでもないし、強く握手をされたわけでもないんですけど、どういうわけだか、「この人は信用できる」と、強烈に感じました。なぜだか、わかりませんが。。。


☆うっかり♪“おかあさん”♫を聴いてしまった人へ。お口直しに♡

最近、ちょっぴり注目している、Bruno Mars のMJトリヴュートと、
共演している、現在とちょい前のヒット曲2曲+1曲。

◎Bruno Mars - Michael Jackson Tribute at Zanzibar

◎Travie McCoy: Billionaire ft. Bruno Mars

◎B.o.B - Nothin' On You ft. Bruno Mars

◎Bruno Mars - Count On Me

_______________

[内容紹介]-収録されている亀井氏の主な発言-
「この亀井静香をCIAが暗殺しない限り、アメリカの言う通りにはならない」
「これはマスコミが集団発狂しているんだと思う」
「記者クラブの連中は、財務省に洗脳されている」
「今の外務省は(米国)国務省の分室だよ。国賊と言われても仕方ない」
「本当は、わたしみたいなアホが大臣をしてたらふさわしくないんだ」
「何で姓が一緒になるのが嫌な人と結婚しなきゃいけないのか」

政治家、亀井静香が鳩山政権での金融・郵政改革担当大臣在任中に放った痛快な言葉を拾い集め、解説を加えた本である。過激な発言も、国民を守る気持ちが根底にあると擁護する。著者は前作で「マスコミ報道は全部宣伝だ」と切り捨てた、フリー記者の高橋清隆氏。
収められた発言は、「CIAがわたしを暗殺しない限り、アメリカの言う通りにはならない」「財研(記者クラブ)の連中は、財務省に洗脳されている」など、およそ現職の閣僚とは思えないものばかり。これらがほとんどマスコミに取り上げられないのは、亀井氏が外圧と闘っている証と著者は言う。マスコミは外圧の手先にすぎないのが、悲しい現実である。
文章は大変分かりやすく、主婦や中学生にも読んでもらうことを念頭に書かれている。それでいて読み進むごとに、わが国の行政権力やマスメディアが海外勢力に牛耳られている姿が浮かび上がる。亀井氏が取り組んできた郵政民営化見直しや「モラトリアム法案」、零細な共済を認める保険業法の改正は、国益奪還闘争のひとこまである。
引用は主に、金融庁大臣「第二会見」から取られている。この会見は記者クラブに入れない雑誌・フリー記者を集め大臣室で開かれてきた、亀井前大臣独自のものである。記者クラブという日本だけの排他的慣行をぶち破る試みとして、海外からも注目されてきた。歯に衣着せぬ発言は、毒されない記者に囲まれるリラックスした雰囲気から生まれたのかもしれない。
テレビや新聞は亀井氏を完全な悪役として描くが、それは最も強い権力である外圧から国民を守ろうとしている政治家だからである。本書を読めば、彼への悪印象は、宣伝によって植え付けられてきたものだと気付くだろう。ケイアンドケイプレス (2010/7/6)





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by yomodalite | 2010-08-03 12:23 | 政治・外交 | Trackback | Comments(4)

日本辺境論/内田樹

日本辺境論 (新潮新書)

内田 樹/新潮社



去年出版されていて、2010年の新書大賞も受賞している本。

内田氏の、キャシャーンがやらねば、誰がやる!的な「まえがき」に、強く納得。氏が言われるように、本書の内容は、目新しくはないけど、さっぱり浸透していない、日本論の典型。

久しぶりに、最後まで、赤線を引っ張って、読了しました。本書には、有名ブロガーや、著名人による書評も多くあるのだけど、心から共感する書評は、まだ見当たらない。といっても自分で書くのは大変すぎる内容。ただ、本書が、意外と評判高くないのは、エセ愛国者のような方にとって、都合が悪いからだと思う。

「まえがき」より

……ですから、最初にお断りしておきますけど、本書のコンテンツにはあまり(というかほとんど)新味はありません

でも、新味があろうとなかろうと、繰り返し確認しておくことが必要な命題というのはあります。

私たちはどういう固有の文化をもち、どのような思考や公道上の「民族誌的奇習」をもち、それが私たちの眼に映じる世界像にどのようなバイアスをかけているのか。それを確認する仕事に「もう、これで十分」ということはありえません。

朝起きたら顔を洗って歯を磨くようなものです。一昨日洗ったからもういいよというわけにはゆきません。……

[内 容]

◎日本人は辺境人である
「大きな物語」が消えてしまった/日本人はきょろきょろする/オバマ演説を日本人ができない理由 /他国との比較でしか自国を語れない/「お前の気持ちがわかる」空気で戦争 /ロジックはいつも「被害者意識」/「辺境人」のメンタリティ /明治人にとって「日本は中華」だった/日本人が日本人でなくなるとき / とことん辺境で行こう

◎辺境人の「学び」は効率がいい
「アメリカの司馬遼太郎」/ 君が代と日の丸の根拠 / 虎の威を借る狐の意見/ 起源からの遅れ/『武士道』を読む/無防備に開放する日本人 /便所掃除がなぜ修業なのか/学びの極意/『水戸黄門』のドラマツルギー

◎「機」の思想
どこか遠くにあるはずの叡智/ 極楽でも地獄でもよい/「機」と「辺境人の時間」 /武道的な「天下無敵」の意味 /敵を作らない「私」とは / 肌理細かく身体を使う/「ありもの」の「使い回し」/「学ぶ力」の劣化 /わからないけれど、わかる/「世界の中心にいない」という前提

◎辺境人は日本語と共に
「ぼく」がなぜこの本を書けなかったのか/「もしもし」が伝わること/ 不自然なほどに態度の大きな人間/日本語の特殊性はどこにあるか/日本語がマンガ脳を育んだ /「真名」と「仮名」の使い分け /日本人の召命

◎終わりに
________

[BOOKデータベース]日本人とは辺境人である―「日本人とは何ものか」という大きな問いに、著者は正面から答える。常にどこかに「世界の中心」を必要とする辺境の民、それが日本人なのだ、と。日露戦争から太平洋戦争までは、辺境人が自らの特性を忘れた特異な時期だった。丸山眞男、澤庵、武士道から水戸黄門、養老孟司、マンガまで、多様なテーマを自在に扱いつつ日本を論じる。読み出したら止らない、日本論の金字塔、ここに誕生。「新書大賞2010」受賞。(中央公論新社主催)新潮社 (2009/11)



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by yomodalite | 2010-03-27 14:12 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か (現代プレミアブック)

長谷川幸洋/講談社



書名検索で来ていただいた方、ごめんなさい。本日の「枕」は、めちゃめちゃ長いです。というか、最後まで本書の内容については書いてませんw

というのも、ケニー・オルテガという人が、ある人の言葉として、

「LOVEを込めてやる、LOVEを込めて言う、優しさを込めて言う。それができないのなら、口に出すな」って常々言っていた。

と、おっしゃるものですから、わたしも今後は“LOVE”を込めていない文章は書かないと決めました!

(でも、彼って、わたしが好きなアートや音楽や文化の人じゃないし、色んな意味でデンジャラスだし、どうやって愛したらいいか難しいなぁ・・・)

で、いきなりなんですが、

みなさん、日本のドラマがつまらなくなったのっていつ頃だと思いますか?
 
面白いか面白くないかは、主観的な問題なんですが、以前と比べて、今のドラマは、松本清張(1909-)や山崎豊子(1924-)などの昔の小説や、マンガ原作ばかりで、オリジナル脚本が少ないという感想をお持ちの方は多いんじゃないでしょうか? 

では、いつ頃から、オリジナルの脚本は少なくなったんでしょうか?

以下の4人の方は、いずれも90年代に大活躍した脚本家で、現在51歳以下の方々です。

・飯田譲治(1959年 - )
・野沢 尚(1960年 - 2004年)
・北川悦吏子(1961年 - )
・野島伸司(1963年 - )

具体的な視聴率などのデータは、後に表記しましたが、

まず、飯田氏は、1997年の「ギフト」以降、ゴールデンタイムの連続ドラマから離れ、2008年の「あしたの、喜多善男〜世界一不運な男の、奇跡の11日間」で第25回 ATP賞テレビグランプリ2008・ドラマ部門最優秀賞を受賞するまで復帰作がなかった。ただし作品の評価は高かったものの平均視聴率は7.2%と当時の最低値。

野沢 尚氏は、2001年「氷の世界」で失速。

北川悦吏子氏は、空から降る一億の星(2002年)が平均視聴率22.3%のヒット後、2003年、2005年に作品がなく、2006年「たったひとつの恋」で完全失速。

野島伸司氏は、1998年「世紀末の詩」から低迷し、2004年「プライド」で盛り返すものの、これは木村拓哉主演とクイーンの音楽による影響大で、これまでの野島氏の個性は感じられない。

上記から、大体2000年前後に転機があったと思われます。

では、彼らより新しい世代の脚本家の状況はどうでしょうか。

フジテレビヤングシナリオ大賞は、1987年創設で1992年をのぞき、現在まで行われている若手の脚本家を募集・育成するために設立した公募。応募資格は「自称35歳以下」でプロのシナリオ作家を目指す者ですが、自称なので実際は何歳でも応募可。(大賞作品1編に賞金500万円、佳作3編に賞金各100万円)

前述の野島伸司氏もこちらの受賞者ですが、これまでの受賞者で、受賞後にオリジナル脚本による連続ドラマを1人で複数回経験している人で、上記世代より若い4人の活躍をまとめてみました。

◎坂元裕二(1967年 - )
1987年受賞。その一年後に当時大人気だった柴門ふみ原作「同・級・生」(‘89)で月9ワースト記録をつくるものの、その2年後に同じく柴門ふみ原作の「東京ラブストーリー」(’91)が大ヒット。翌年の「二十歳の約束」(’92)は低調。その4年後「翼をください!」(’96)は平均視聴率13.6%で、またもや月9枠での最低値。02、03年共に平均視聴率約12%。04年さだまさし原作の「愛し君へ」が17.1%、同年、織田裕二主演の「ラストクリスマス」が平均21.6%のヒット。06年「西遊記」は平均23.2%のヒット。(初回29%超。月9枠にキッズ狙いの不思議)その後、08年の「太陽と海の教室」まで、ワースト記録を2回も作り「東京ラブストーリー」をのぞく全作品で、初回視聴率を必ず下回る成績の坂元氏を頻繁に使い続けたことは、かなり不可解。「東京ラブストーリー」「ラストクリスマス」は共にプロデューサーの大多亮とのタッグによるもの。

◎信本敬子(1964年 - )
1989年受賞。受賞翌年のゴールデンタイムの連ドラが好成績にも関わらず、その後深夜枠のみ。6年後の『白線流し』(’96)が高評価にも関わらず、またもや、その後フジでの起用がない。

・キモチいい恋したい!(1990年フジテレビ)平均18.3 %
・バナナチップスラブ(1991年フジテレビ)深夜枠
・ビーナスハイツ(1992年TBS)深夜枠
・白線流し(1996年 - 2005年フジテレビ)主役が高校生にも関わらず、放送時間は10時台。放送終了後に反響が大きく、その後のスペシャル番組は好成績。視聴率19.3%(1997年)〜14.5%(2005年)
・L×I×V×E(1999年TBS)平均11.6%

◎金子ありさ(1973年 - )
1995年受賞。1998年以降低迷。03年、TBS金曜10時はフジの月9と同様、局の看板枠にも関わらず不可解な視聴者設定により惨敗。同年フジでも低迷、さらに翌年、再度TBSで起用されるも惨敗。

・TOKYO23区の女(1996年フジテレビ)で脚本家デビュー。 深夜枠
・イヴ ~ Santaclaus Dreaming(1997年フジテレビ)平均14.9%
・ブラザーズ(1998年フジテレビ)平均17.9%
・走れ公務員(1998年フジテレビ)平均8.3%
・女子アナ(2001年フジテレビ)平均13.7%
・Stand Up!!(2003年TBS)平均10.2% 金曜22時枠にも関わらず童貞卒業を目標とする高校生たちの青春がテーマ。
・お義母さんといっしょ(2003年フジテレビ)視聴率の低迷により全10回に短縮。平均9.9%。
・それは、突然、嵐のように…(2004年TBS)平均7.3%、このドラマを最後にTBS水曜10時枠の連続ドラマ枠は終了
・牛に願いを Love&Farm(2007年関西テレビ)平均8.7%

◎永田優子(不明)
2000年受賞。05年まで連ドラ起用なく初めての連ドラはテレ朝。07年、平均13.9%のドラマと設定、主役を同じくする企画が09年に再び通るテレ朝の不思議。フジでは9時台では起用されていない。

・はるか17(2005年テレビ朝日)山崎さやか原作のマンガ 平均8.9%(深夜枠)
・みんな昔は子供だった(2005年フジテレビ)平均10.5%(毎週火22:00)
・ヒミツの花園(2007年関西テレビ/フジテレビ)14.7%〜11.4%(毎週火22:00)
・歌のおにいさん(2009年テレビ朝日)平均10.76%(毎週金23:15 - 24:10)
・ダンディ・ダディ?〜恋愛小説家・伊崎龍之介(2009年テレビ朝日)平均6.59%(毎週木21時)視聴率低迷で1話短縮の8回放送。主演の舘ひろしは07年にTBS系列で放送された『パパとムスメの7日間』(原作は06年に朝日新聞社から出版された五十嵐貴久の小説)以来、2年ぶりの連続ドラマ出演。今作も前回の登板時と同じく、父と娘によるホームコメディ(当時の平均視聴率13.9%)

上記から、この世代で、1991年の「東京ラブストーリー」から、ゴールデンタイムにおける恋愛ドラマにオリジナル脚本で関わったのは、坂元氏のみ。彼は、ロンバケ(1996年)の次作品「翼をください!」で低迷した後、2002年まで空白。2004年の「ラストクリスマス」のヒットまで、その間なんと13年。

20代OLを対象としたもの以外でも、80年代にブームを巻き起こした“不倫”などの大人の恋も、とにかく恋愛ドラマは一斉に消えています。信本氏も、90年の恋愛ドラマで好評だったにも関わらず、96年までゴールデン復帰なく、10時台に主役が高校生のドラマで復帰。

恋愛ドラマに代わって、ナースのお仕事(1996〜)、ショムニ (1998〜2002)、踊る大捜査線 (1997)、ケイゾク(1999)、走れ公務員(1998)などの、お仕事ドラマが増え、また、9時台以降の時間帯に、高校生を主役にしたドラマが増えています。

連続ドラマのストーリーに、先読み可能なマンガ原作の多用や、それまで、その時間帯に合った視聴者をわざと遠ざけるような企画、好成績の脚本家が急に起用されなくなったり、無理な設定を強いられているかのような印象も・・・

低視聴率の反省が局側にはまったくされていないように感じるのは、わたしだけでしょうか?

次に、フジテレビヤングシナリオ大賞受賞者以外で、ザ・テレビジョンドラマアカデミー賞の作品に関わった脚本家も、見てみることにします。


飯田譲治(1959年 - )
・NIGHT HEAD(1992年 - 1993年フジテレビ)深夜でカルト的人気を得て、小説、映画化など。
・沙粧妙子-最後の事件-(1995年フジテレビ)(脚本のみ)平均15.0%
・ギフト(1997年フジテレビ)平均18.2%、最高23.0%
裏番組の影響もあり、視聴率よりも作品の評価は高かった。ただし、1998年に起きた事件で加害者が「ドラマを見てバタフライナイフを持った」などと供述したために封印作品となる。事件後、自ら『TVドラマギフトの問題 少年犯罪と作り手のモラル』(岩波書店刊)を書き下ろし、この事件そして本作に対しての思いを綴っている。

野沢 尚(1960年 - 2004年)
・青い鳥(1997年TBS)平均17.7%
・眠れる森(1998年フジテレビ)平均25.2%、最終回で最高30.8%
・結婚前夜(1998年NHK)眠れる森と、本作により第17回向田邦子賞を当時最年少で受賞。
・氷の世界(1999年フジテレビ)平均19.0%、最終22.9%
・水曜日の情事(2001年フジテレビ)視聴率10.9〜13.0%
2004年、事務所マンションで自殺。

北川悦吏子(1961年 - )
・素顔のままで(1992年フジテレビ)平均26.4%、最終31.9%
・あすなろ白書(1993年フジテレビ)原作:柴門ふみ。平均27.0%、最終31.9%
・愛していると言ってくれ(1995年TBS)平均21.3%
・ロングバケーション(1996年フジテレビ)平均29.6%
・最後の恋(1997年TBS)平均16.8%
・Over Time-オーバー・タイム(1999年フジテレビ)平均20.1%
・ビューティフルライフ(2000年TBS)平均32.3%、最高41.3%
・Love Story(2001年TBS)平均20.8%
・空から降る一億の星(2002年フジテレビ)平均22.3%
・オレンジデイズ(2004年TBS)平均17.2%
・たったひとつの恋(2006年日本テレビ)平均11.6% 

野島伸司(1963年 - )
・君が嘘をついた(1988年フジテレビ)平均17.3%
・愛しあってるかい!(1989年フジテレビ)平均22.6%
・すてきな片想い(1990年フジテレビ)平均21.8%
・101回目のプロポーズ(1991年フジテレビ)平均23.6%、最終36.7%
・愛という名のもとに(1992年フジテレビ)1990年代を代表する友情ドラマ。平均24.5%、最終32.6%を記録
・高校教師(1993年TBS)平均 21.9%
・ひとつ屋根の下(1993年フジテレビ)平均28.2%
・この世の果て(1994年フジテレビ)平均22.9%
・人間・失格〜たとえばぼくが死んだら(1994年TBS)前半は苦戦(第2回は9.8%)
 徐々に視聴率を上げ、最終回は28.9%、平均19.2%。
・未成年(1995年TBS)平均20.0%
・ひとつ屋根の下2(1997年フジテレビ)平均26.4%
・聖者の行進(1998年TBS)平均20.9%
・世紀末の詩(1998年日本テレビ)平均14.8%
・リップスティック(1999年フジテレビ)平均 16.3%
・美しい人(1999年TBS)平均視聴率16.6%
・ストロベリー・オンザ・ショートケーキ(2001年TBS)平均17.3%
・ゴールデンボウル(2002年日本テレビ)平均12.5%
・高校教師2003(2003年TBS)平均10.8%
・プライド(2004年フジテレビ)平均25.2%
・あいくるしい(2005年TBS)初回17.3%、2回目〜11.9%、最終8.8%
・薔薇のない花屋(2008年フジテレビ)平均18.8%
・ラブシャッフル(2009年TBS)平均8.79%


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by yomodalite | 2010-02-04 19:48 | 政治・外交 | Trackback | Comments(0)

正座と日本人 (The New Fifties)

丁 宗鐵/講談社



週末は、タイガー・ウッズの不倫報道をNHKも取り上げたことに驚きました。ていうか、もう驚いたというよりは呆れました。要するにオバマ攻撃へのゴングが鳴ったということなんでしょう。これから一体どうなることやら...

まあ、よその国のことよりも、これからは日本回帰だ!と思っても、うっかり間違った“大和心”を育んでしまうことも多いので要注意なんですが、そんなトラップに引っ掛からないために、一番カンタンなのは、

落語に行くこと。(ただし、こぶ平以外♡)

笑えるうえに、“正座”しなくてもイイですから。

間違った“大和心”を避けるには、正座に関しての感覚をまず見ることが重要だと思うんです。正座にまったく疑問をもっていないところは、理不尽な修行や決まりばかりで、官僚か会社員か兵隊か、いずれにしても奴隷か、その管理者として教育されるだけです。

このブログで“正座”に関して書いたのは、こちら↓

浮世絵のきもの(1)/「ボストン美術館 浮世絵名品展」

浮世絵には、“現在の生活”と“今のアニメの世界”ぐらいの表現の違い(ファッションや体型etc..)を考慮する必要はありますが、残された衣類を見る限り、やっぱり間違いありませんね。

では、なぜ今の茶道が、あんなことになったか?という答えは、第2章に。その他、縄文時代の座り方とか、福助人形とか、日本薬科大学、東京女子大学の教授で、歴史好きで武道、茶道を嗜むという、本書のテーマには願ってもない著者による、“正座”の話がてんこもり!

そうに違いないと思っていたことから、まだはっきりとは言えないなぁと思っていたことまで、本当に私のために書いてくれたかと思うぐらい、至れり尽くせりの内容に感動しました。

きもの女子および、グローバル時代に誇り高く生きたい日本人にオススメの教養書!!!

特に、長唄も三味線も和裁など、“道”がつかずに、合理的に技術を学ぶべきところなどは、床座りは、お互いのために止めませんか? 
師匠!お願いですから、イス用意してください。

☆参考サイト
◎松岡正剛・千夜千冊『正座と日本人』

【目次】
第1章 座り方の意味
第2章 茶道と正座
第3章 武士から庶民へ
第4章 畳と正座
第5章 着付けと正座
第6章 明治の時代背景と正座
第7章 歴史に見る正座
第8章 正座よもやま話 今の常識、再点検
第9章 正座の解剖
第10章 正座の応用
____________

【内容紹介】素朴な疑問、日本人はなぜ正座をするのか? 漢方医学の大家が、古今東西の資料を渉猟し、日本人と正座の関係を紐解く。端緒は著者のクリニックにやってくる「膝が悪い」という患者さんの増加にあった・・。講談社 (2009/4/22)



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by yomodalite | 2009-12-07 16:38 | 歴史・文化:美術 | Trackback | Comments(0)

人情馬鹿物語

川口 松太郎/論創社

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著者の川口松太郎氏は、浅草出身で、小学校卒業後、洋服屋や質屋の小僧、古本露天商、警察署給仕、電信局勤務、講釈師許に住込み口述筆記手伝い、編集者等、様々な職業を経て作家となり、昭和10年に第1回の直木賞を受賞。

映画化もされ、空前のヒット作となった『愛染かつら』など、大衆小説家として大活躍し、また戦後は、大映専務としても映画や演劇界に尽力し、文化功労賞も受けた人物。(「川口浩探検隊」で有名な川口浩は、後妻の女優・三益愛子との長男)

とにかく、明治生まれで、昭和の文化・芸能史に確固たる地位を築いた方のようなのですが、アラフォー世代の私は、まったく存じあげず。。。ところが、どこでオススメされたか、記憶にないのですが、突然、わたしの中の“江戸っ子”センサーに、ひっかかってきて、期待半分で読んでみると、スゴくイイ!!

内容は、川口氏が小説家になる前に、講釈師、悟道軒円玉の手伝いをしながら、居候をしていた頃に、円玉の元に出入りする様々な人々を描いた12話の短編集。大正期の東京の下町を舞台に、今なお残されている「人情」がテーマなのですが、人情にとことん馬鹿になれた“江戸っ子”を支えていたものとは、なんだったのか。それは、今忘れられているようで、やっぱり同じ日本人として、どこか理解できるもののように思えます。

この作品が実際書かれた時期は、本書にも記載がなく、調べてもわからないのですが、小説の舞台は、大正12年の大地震前で、円玉が、深川の森下に住んでいた頃。著者は作中で、この時代こそが、江戸っ子の中の江戸っ子らしい生活の最後の名残りがあった時代としています。

しばらく前に、渡辺謙が映画『沈まぬ太陽』のインタビューで、主人公の気持ちを“矜持” という言葉で、それは、堂々としたプライドとは少し違って、胸の奥に秘めているものではないかと語っていたのが印象に残ったのですが、この物語の登場人物たちにある“人情馬鹿”というのも、江戸っ子の矜持ではないでしょうか。

話の内容は、意外にも、女の強さを描いたものが多くて、やわな女は1人も出てこない。
働く女子にとっては、草食系イケメンに癒されるより、明日への活力に満ちてくるかも。

著者は、幸田文より、5歳年上で、「半七捕物帳」でおなじみの岡本綺堂より27歳年下なんですが、このお二人より、遥かに読みやすい文章で、人情話が楽しめます。

落語好きの方には、もちろん、景気回復よりも、日本の人情の復活が大事と思われる方へ

★★★★(本書の底本となっている【講談社文庫・大衆文学館】シリーズにも興味津々)

「やっぱり本が好き」
http://plaza.rakuten.co.jp/niko2town/diary/200908270000/ 

_____________

【内容】
「紅梅振袖」
大家の娘に惚れた、腕のいい縫箔屋の職人は、娘の結婚のために見事な刺繍をほどこした
振袖を作り上げるが。。。
「春情浮世節」
子宮癌で、女を失ったと思っている女芸人の恋への挑戦
「遊女夕霧」
自分のために身を持ち崩した男のために花魁がとった行動とは。。
「深川の鈴」
文士を一人前にするために夫婦になろうとした、寿司屋の未亡人
「親なしっ子」
義太夫芸者が内儀になるためにかかった医者は、道楽者で。。。
「春色浅草ぐらし」
堅物と見られていた四郎には、安来節の女芸人の“色”がいた
「七つの顔の銀次」
元スリの銀次は、今は仕立て屋として堅気になっていたが、
惚れていた役人の娘のために警官に頼まれ、スリを働くことになった
「櫓太鼓」
柏木は、大関になるまでは女を絶つと神前に誓ったが、芸者花香に惚れてしまう。。
「丸髷お妻」
女博徒お妻は、逃がしてくれた恩義のため執拗に信吉に迫る。
何度も振り切った末に、とうとう信吉もほだされるが。。。
「三味線しぐれ」
吉村は、お腹の子供も一緒にお仙をもらおうとするが。。。
「歌吉心中」
亭主安兵衛が芸者歌吉に惚れたことで、傾いた吉田屋の元女将お孝は二人の娘を
芸者として仕立てることにすべてを賭けるが、
歌吉と安兵衛の心中は講談として評判になる
「彼と小猿七之助」
席亭の娘お道は、講釈師の芸が廃れるのを案じ、燕林と夫婦になる決心をしたが、
お道の父は、借金の肩代わりをした請負師国定に、お道をゆずる約束をしていた。。。

【BOOKデータベースより】
大正期の東京下町を舞台にした人情小説の名作12編、待望の復刊。

【著者略歴】(「BOOK著者紹介情報」より)
明治32(1899)年、東京浅草生まれ。久保田万太郎、講談師・悟道軒円玉らに師事する。大正12年に小山内薫主宰の雑誌「劇と評論」に戯曲が掲載され、その後、戯曲・台本を数多く発表する。小説でのデビュー作は昭和9年『鶴八鶴次郎』。翌年に同作ほかで第一回直木賞を受賞する。以後、映画化され、『愛染かつら』や『しぐれ茶屋おりく』(吉川英治文学賞受賞)、『新吾十番勝負』など、芸道小説、風俗小説、時代小説で活躍。また、映画会社の重役として、映画や演劇の製作にも力を注いだ。昭和40年に芸術院会員、48年に文化功労者。昭和60(1985)年逝去。享年八十五歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 論創社 (2009/05)



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by yomodalite | 2009-11-11 17:24 | 文学 | Trackback | Comments(0)

それでも、日本人は「戦争」を選んだ (新潮文庫)

加藤 陽子/新潮社



本書は、東京大学大学院教授である著者が、2007年末に、栄光学園・歴史研究部の中高生17人を前に行なった5日間の講義をまとめたもの。序章では、9.11テロや南北戦争など、他国の例を用いながら、古代から順に日本史を学ぶことで、暗記ばかりに重点がおかれている日本の歴史教育から、近現代史を中心に、過去と未来を見ることの重要性を説き、その後、日清〜日露〜第一次大戦〜日中戦争〜太平洋戦争と続いた日本の戦争を、それぞれ世界の歴史と合わせて、くわしく語られています。

世界の戦争の歴史の中で、日本の決断は、どうなされたのか。

自虐でも、陰謀でもなく、隣国とアメリカだけに目を向けた狭窄史観でもない、日本人すべてにオススメの戦争歴史教本。

中高生相手とバカにするのは大いに間違っていて、生徒の歴史知識はかなりのものなので、菊川怜のクイズ解答のようにがっかりすることは一切ありません。

日本の戦争論の著者のほとんどにみられる、軍や国への恨みつらみや、天皇への幼児的愛着心から、解き放たれている、めったにない良書。

また、戦争のような極限的状況でなくても、日本人が陥りやすい特性というか、性質が見えてくるあたりもとても興味深く、その点は著者が女性であることが優位に働いている。

本書では、戦争がいかに経済と密接に繋がっているかが、よく理解できるのですが、今後の日本経済の悪化を、戦争なしで、どう耐えるかは深刻です。

序章 日本近現代史を考える
1章  日清戦争 - 「侵略・被侵略」では見えてこないもの
2章  日露戦争 - 朝鮮か満州か、それが問題
3章  第一次世界大戦 - 日本が抱いた主観的な挫折
4章  満州事変と日中戦争 - 日本切腹、中国介錯論
5章  太平洋戦争 - 戦死者の死に場所を教えられなかった国
___________

【内容紹介】かつて、普通のよき日本人が「もう戦争しかない」と思った。世界最高の頭脳たちが「やむなし」と決断した。世界を絶望の淵に追いやりながら、戦争はきまじめともいうべき相貌をたたえて起こり続けた。その論理を直視できなければ、かたちを変えて戦争は起こり続ける。

だからいま、高校生と考える戦争史講座。日清戦争から太平洋戦争まで。講義のなかで、戦争を生きる。生徒さんには、自分が作戦計画の立案者であったなら、自分が満州移民として送り出される立場であったならなどと授業のなかで考えてもらいました。講義の間だけ戦争を生きてもらいました。そうするためには、時々の戦争の根源的な特徴、時々の戦争が地域秩序や国家や社会に与えた影響や変化を簡潔に明解にまとめる必要が生じます。その成果がこの本です。……本書「はじめに」より

日本だけでなく、世界の人々がなにを考え、どのような道を選択したのか、 かつての人々が残した言葉をたどりながら、詳しく鮮やかに紐解いてゆきます。縦横無尽に「戦争」を考え抜く。歴史の面白さ・迫力に圧倒される5日間の講義録◆ 朝日出版社 (2009/7/29)



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by yomodalite | 2009-11-08 19:26 | 戦争・軍隊 | Trackback | Comments(0)

大麻ヒステリー~思考停止になる日本人~ (光文社新書)

武田 邦彦/光文社




環境問題やエコロジー偽装に関して、先鋭的な著作を生んできた著者による大麻本。これまでの著作と同様、科学的な内容に加え、良き時代の日本への回帰を訴える内容。今年になってから、大麻所持による一般大学生の逮捕が目立つようになった。正直、大麻ごときで、大学生が逮捕されるとは。。と思った人は多いはず。でもそんな意見を公にすることはできません。

有名人なら、深夜、人通りもないところでの全裸で家宅捜査されたり、痴漢でも家宅捜査のうえ懲役刑を課せられたり、一般人でも、微々たる交通違反で多額な罰金が課せられたり、社会の監視体制が年々強化されていると感じるのはわたしだけでしょうか。最近見送られた「児童ポルノ禁止法改正法案」なども同様ですが、所持だけで罰則ということになれば、犯罪者を作り上げようとする意志があれば、簡単に遂行できてしまうような法律が国民への理解もなされずに、どんどん法律化されていってしまう。

法律が犯罪を生み出すことへの危惧は、もうこれ以上国民として見過ごしてはいけない段階になっているんじゃないでしょうか。

犯したこと以上の罰則が課せられるような、余分な法律が続々と作られようとしているのは何故なんでしょうか。そろそろ、そのしくみ自体に反対していかないと、どんどん住み難い世の中になってしまいそうです。

過剰な煽動報道により、不安を煽られ、ヒステリーにならないために。
_____________

【出版社/著者からの内容紹介】●大麻は痲薬ではない。法律が犯罪を生みだす----。
『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』『偽善エコロジー』の著者が、科学的知識と歴史的事実をもとに、常識のウソを暴く!  光文社 (2009/6/17)

●大麻取締法違反で逮捕された芸能人や文化人、スポーツ選手、大学生などを、テレビや新聞を中心としたマスメディアが袋だたきにする----同じような構図が、日々繰り返される。
しかし多くの日本人には、大麻がどういうものか、大麻取締法がどういう経緯で成立したか、そもそも痲薬とは何かという知識が決定的に欠けている。にもかかわらず、なぜ大麻というだけで思考停止状態に陥り、批判の大合唱になるのだろうか?
日本人が日本人であるために、そして自らの頭で、科学的に考える習慣をつけるために、さまざまな側面から大麻問題を考える。

【オビより】
Q1 精神作用のある成文(THC)の含まれない大麻を育てても逮捕されますか?
A1 逮捕されます。
Q2 THCの作用はどういうものでしょうか?
A2 依存性、禁断性、耐性、切望感、いずれもタバコやアルコール以下です。
Q3 「入り口論」というのを聞いたことがありますが......?
A3 科学的には否定されています。



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by yomodalite | 2009-07-28 17:20 | 科学・環境問題 | Trackback | Comments(0)

空気げんこつ (角川文庫)

鹿島 茂/KADOKAWA / 角川書店




タイトルの空気げんこつとは、澁澤龍彦『悪魔のいる文学史』で薔薇十字団を扱った回で登場した言葉らしく、薔薇十字団の頭目が背教僧ブーラン師率いるリヨンの黒魔術集団に対して、呪いの流体を送り、これによって相手を殴りつけるというようなことが書かれていて、この「呪いの流体」が「空気げんこつ」であるらしい。

これに感銘した鹿島氏が、さまざまなむかつく相手に「空気げんこつ」をお見舞いしてやるぞ、というのが本書のテーマ。

文芸春秋、中央公論などに掲載されたエッセイから、そのテーマに沿ったものを集めたエッセイ集で、初版は1998年。十年前の時事エッセイって。。。という疑問はもっともなんですが、目的の本が手に入らず、そういえば鹿島茂氏のエッセイ集って読んだことなかったなぁという選択だったのですが、意外と古さを感じず楽しめました。


空気げんこつ

鹿島 茂/ネスコ

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初版は、まさに澁澤、種村チックな表紙だったのですが、文庫では吉崎観音のイラストが使用されています。軽くて読みやすい内容とはいえ、これは両者にとってイイ結果ではなさそう。鹿島茂に興味がある人が、軽いエッセイ集を読みたいなぁと思われたらきっと楽しめる本です。

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【BOOKデータベース】あなたのまわりのこんなヒト、いませんか?例えば…大声で前夜の男を品評する淫乱コギャル、やたらとバカでかい車に乗りたがる中身カラッポ男、高級ブランドに血道を上げる物欲人間、知ったかぶりでまくし立てる似非インテリ、できもしないことばかり言うご都合エコロジスト…、などなどなど。こんなムカつく連中に、著者が天に代わって紙爆弾、目には見えない空気げんこつをお見舞いします。読めばスッキリ、日頃の溜飲がスッと下がり、その上ちょっぴりためになる痛快エッセイ。 角川書店 (2001/10、初版ネスコ1998/09)



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by yomodalite | 2009-07-26 11:55 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

文庫 江戸っ子芸者一代記 (草思社文庫)

中村喜春/草思社



前々から読みたいと思っていた伝説の芸者、喜春姐さんの一代記。著者が90歳で亡くなってから5年後、ようやく出会うことができました。

初版は1983年に草思社から出版され、その後朝日文庫から“青春編”“戦後編”“アメリカ編”として全3冊出版されているのですが、残念ながら現在は在庫切れの模様。

中村喜春さんと言えば、英語が達者な芸者として、来日した海外セレブを虜にし、外交官と結婚後はインドで、和製マタハリとして活躍。その後アメリカに渡ってからは、大学で日本文化を講義するなどの活躍をし、NHKのドラマや、SmaSTATIONでも取り上げられ、芸者に興味津々なわたしはかなり期待して読んだのですが、どういうわけだか、あまり面白いとはおもえませんでした。

執筆時、すでに70歳の喜春姐さんは、語り口が実に若々しく、まさに青春時代に戻って書いているようで、現代にはわかりにくい用語などの説明も、堅苦しくなく説明されていて読みやすいのですが、医者の娘として銀座に生まれた娘が、実家の没落も借金もなく芸者になったことの説明が、ただ本人が好きだったからと言う理由だったり、

名だたる有名人や時の権力者の名前がたくさん登場し、可愛がられた思い出が語られていても、すべてが無邪気なお客自慢の域を超えたものではなく、現代の水商売との流儀の違いについても、基本的には、現代の銀座マダムの成功物語とさほど変わらない。

最後の芸者の姿を期待していたんですが、実際は新しい時代の先駆けだったということで、それは痛快な物語なのかもしれませんが、とにかく“芸者”ではなく、デヴィ夫人の先輩モデルの姿だったという違和感でしょうか。自分のスタイルで時代を駆け抜けた“芸者”の姿を期待していただけに、既存の権力志向が気になったのかもしれません。

お客のプライヴァシーも、喜春姐さん自身のプライヴァシーもしっかり守った上で書かれているためか、人間ドラマに乏しく、「江戸っ子芸者」の物語を期待していたのだけど“青春編”を読む限りは、新時代を「語学」を武器に駆け抜けた女の物語が主で「芸者」は、そのスパイスとして、効果的だったという感じでしょうか。

かなり読書欲は減じましたが、この後「戦後編」「アメリカ編」も、いつかは読んでみるつもりです。

「千夜千冊」第三百六十九夜【0369】2001年8月31日
中村喜春『江戸っ子芸者一代記』全3冊
1983・1984(戦後篇),1987(アメリカ篇) 草思社
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0369.html
___________

【BOOKデータベース】昭和初期、知性と江戸っ子気質で政財界や外国要人の人気を博した新橋芸者の、波乱に満ちた一代記シリーズ。1956年の渡米後はオペラのコンサルタントになり、今も活躍中の喜春さん。青春編は生い立ちから芸者時代、外交官との結婚、インド赴任、開戦による収容所生活、そして帰国までを綴る。朝日新聞 (1993/04)

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by yomodalite | 2009-07-24 17:21 | 報道・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

性欲の文化史 1 (講談社選書メチエ)

永井 良和,澁谷 知美,原 武史,唐権,三橋 順子,川井 ゆう,西村 大志,露木 玲/講談社




女性がパンツ(下着)を履くきっかけとなったのは、1930年代、白木屋百貨店の火災の際、火を避けて下に降りようとしたが、裾が風でまくれると下にいる野次馬にのぞかれてしまう。そのとまどいにより何人もの店員が命を失うことになった。パンツが普及したのは、その教訓からだった。という白木屋伝説を知っている人は多いと思う。わたしも、そう信じていました。

ところが、本書の編者、井上氏によればそれは事実ではないという。実はその伝説はまったくのつくり話で、井上氏は、以前『パンツが見える。』(2002年)で、それを実証しているらしい。では、パンツを最初にはきだしたのは、誰だったのか?

それは、カフェーの女給たちだった。彼女たちはパンツを性的な武器に仕立てていた。つまり最初から、パンツは見せることを前提にしていたのだ。

確かに、この件に限らず、歴史には性的なことを隠しやすい性質がある。

「歴史の影に性あり」という、編者の「まえがき」に惹かれ、本書を読んでみました。

下記の目次から章タイトルの中身を短くまとめると、

第1章は、近代日本の遊郭と、欧米との違い
第2章は、1910〜40年代の男子への禁欲とは何だったか。
第3章は、出口王仁三郎『霊界物語』から恋愛・男女観を探る
第4章は、中国の日本風俗史にみられる特徴
第5章は、女装の男娼の実態
第6章は、孕み女(模型)の見せ物史
第7章は、人形、ロボットの愛と性
第8章は、兄妹性交は古今東西、すべての社会で禁じられているわけではない。

こんな感じでしょうか。最後まで読んでも「性欲」と関係ある?と思ってしまう内容も多く、執筆者は、ほぼ全員が大学関係者で、内容はかなり固め。興味を惹かれた内容とは、かなり異なった読後感ではありましたが、バラエティに富んだ内容なので、続けて『性欲の文化史2』も読んでみます。

性欲の文化史【2】/井上章一(編)に続く

【目次】
まえがき−文化のなかに性を読む(井上章一)
1.遊廓の形成と日本文化−「囲い込み」と取り締り−(永井良和)
2.性教育はなぜ男子学生に禁欲を説いたか−1910〜40年代の花柳病言説−(澁谷知美)
3.出口王仁三郎の恋愛観・男女観−『霊界物語』を中心として−(原 武史)
4.日本女性は不淫不妬?−中華文人の日本風俗観察史−(唐 権)
5.女装男娼のテクニックとセクシュアリティ(三橋順子)
6.「胎内十月」の見世物を追って(川井ゆう)
7.「人体模倣」における生と死と性(西村大志)
8.兄妹性交の回避と禁止(露木玲・青木健一)
あとがき(井上章一)

【BOOKデータベース】
洋装下着を流行らせたのは、ほんとうに勤労女性だったのか?なぜ戦前の男子学生は「したくてもじっと我慢」でいなければならなかったのか?歴史の陰に、性あり。人間の本質を見ずして、ほんとうの歴史は語れないのだ!大本教から球体関節人形まで、「魏志倭人伝」の日本女性論から女装男娼まで、時代も地域も縦横無尽に論じ尽くす、珠玉の論考集。講談社 (2008/10/10)


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by yomodalite | 2009-07-13 21:51 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite