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サブカル・スーパースター鬱伝/吉田豪

サブカル・スーパースター鬱伝 (徳間文庫カレッジ)

吉田 豪/徳間書店



みうらじゅん、リリー・フランキー、松尾スズキ、川勝正幸、大槻ケンヂ … サブカル界のスターたちの「鬱」に、プロ・インタヴュアーの吉田豪が挑む!

インタヴュー当時、40歳を目前にしていた吉田氏は、師弟関係ともいえるような接し方をしてきたリリー・フランキーが、売れると同時に、メンタルな状況が悪化するという経験を目の当たりにし、「サブカル文系男子は40歳くらいになると鬱になる」ということに気づかれたようです。

私も、その説は「真実」だと思います。

サブカルには、なんの関係のないという方でも、30~40代では、ガンになるより、鬱をこじらせる確率の方が遥かに高いと思われますので、まだ経験していないという方は、男女を問わず、本書を読んでおかれるといいのではないでしょうか。

リリー・フランキー氏は「鬱は大人のたしなみ」と言い、大槻ケンヂ 氏は「体でものごとを覚えてこなかったからじゃないか」と言い(しかしレスラーには鬱が多いとも言う)、川勝正幸氏は、藤原ヒロシ鬱にかかり、そういえば『丘の上のパンク』を読まないとと思ったり、吉田豪氏による追悼文にも泣かされたり、

杉作J太郎氏は『ガンダムSEED』のモノマネをしてたら元気になって、菊地成孔氏は『珈琲貴族』での全裸エピソードを語り、みうらじゅん氏は「弱みをみせるな」と説き、ECD氏は車谷長吉の「人生相談」(朝日新聞)を紹介し、松尾スズキ氏は「普通じゃない人は、この世界には入ってくんな」とアドヴァイスし、

枡野浩一氏は「町山さん、厳しすぎる」という意見があると思っていて、唐沢俊一氏は、母親との半同居により「常識的社会人に戻る時間がマズかった」と分析し、女優Oとの関係も、、

最後に登場する、唯一の女性執筆者、香山リカ氏は、自分の鬱を語っているのではなく、書籍化にあたって、これまでの連載分への感想などを書いていて、

「率直にいって、こういう感性のありかたがすごく懐かしい感じがしましたね、これが本来のミュージシャン、あるいはアーティストといわれている人たちの心のありかただよねっていう感じです」

と語っておられるのですが、TACOに参加されていた頃を知っている私としては、現在の香山氏は、ご自身でも言っておられるように「見る人が見たら詐欺」のようで、「村上隆や茂木健一郎のような器用さが、逆に不思議なんですけど、、」などと、言われることの方が不思議でした。

お酒も飲まない私としては、「嗜んだ」と言えるのは、鬱と薬だけのような気もしますし、スターの方々の「たしなみ方」も、垣間みてみたいと思って、気軽に読みはじめたんですが、

「感想まとめリンク」にある、心構えが出来るとか、40歳になるのが怖いようで、楽しみ、、というような感想も理解できなくはないほど、スターの方々は病みっぷりも華麗で、個性的で、男気を感じたり、、

医者が出してくれる「お薬」や、色々と心配してくれそうな「お悩み相談」よりも、副作用がなくて、、、と言いたいところなんだけど、

具体的な症状とか書かれているのを見ると、苦しかったときのこととか、リアルに思い出してしまうし、、

「参考書評リンク」の最後にある吉田豪さんでさえ、収入が減っているとは … 出版不況は本当に深刻なんだなあ … には、出版業界じゃなくても「フリーランス」で、今も仕事をしているすべての友人を思い出してしまうし、、

本書の中で、大槻ケンヂ氏が

豪ちゃんは、鬱は大丈夫だと思うよ。なぜかと言うと、やっぱり偉人伝をたくさん読んでるから。

ーータレント本で人の人生を学んでますからね。

それが、リンカーンじゃなくて、山城新伍とかだっていうところが、また問題ではあると思うんだけど(笑)。笑っちゃうけど、鬱になったときって偉人のいい言葉みたいな感じの本を買うんだよ。で、ドストエフスキーの「絶望の中にも焼け付くような強烈な快感がある」って発言とか、そういうのを読むとガーン!となるんですよ。

だから、破天荒な人生を生きた人の言葉をたくさん知っている人は強いと思う。豪ちゃんは、そのオーソリティじゃないですか。大変なときも真木蔵人の言葉を思い出したりしてさ。

ーー「忍者スタイルで逃げろ」とか(笑)でも、そういう偉人の代表だった山城新伍さんがいま老人ホームにいるわけだから(雑誌掲載後、2009年8月12日死去)、そういうのを思うと…。

そこも勉強になるじゃない。たぶん豪ちゃんは、自分の作ってきた本に助けられると思うよ。その中の偉人の言葉に。それも、何かちょっと微妙な人の言葉に助けられたら面白いよね。ABブラザーズの人とかさ。(引用終了)


(大槻氏の「マイケルだよ、俺」には、、「全然ちがうわ」とツッコミましたが...)


と語られていて、確かにそうなんだけど、

人は、自分が作ってきたものに助けられるんだけど、
一方でものすごく苦しめられるでしょう?

でも、ジョンの本を読んでて思ってたんだけど、吉田豪と同じ乙女座で「自分が一歩を踏み出す前に、それまでの歴史を逐一知っておかなくては気が済まない」と言っていたあの人も、やっぱり、常に歴史上一番のパイオニアについて、よく読んでいたことが良かったんじゃないかとか、

そーゆー自分の想像が及ばないような天才のことを想像するというのも、あまりにも自分と次元が違っていてどーなの?と思うことも多いのだけど、自分ではたどり着けないような「地点」にまで、引き込める人が「偉大な先生」であって、そーゆー人を見つけられた方が、危険なんだけど、やっぱり運がいいんじゃないかなぁとか、

基本的に「読書」は、危険なもので、

「知る」とか「学ぶ」ということは、全部危険に満ち満ちていて、

そもそも、生きているというのは、常に死にそうになるぐらい、すごく「危険」で

だから、長生きするとか、役に立つとか、成功するとか、間違いないとか、、
もう全部「詐欺」だと、最近は結論しているので(笑)、

偉人伝でもあり、ときどき笑えるところもありつつ、
すごく危険で「死」に近いところもいっぱいある本書は、
やっぱりすごく素敵な本だと思いました。


☆上記に挙げた執筆者以外にも、糸井重里氏、いとうせいこう氏などのエピソードや、
あとがきには、町山智浩氏による意味深い発言も!


◎[Amazon]サブカル・スーパースター鬱伝
____________

[内容紹介]「サブカル男は40歳を超えると鬱になる、って本当!?」プロインタビュアー吉田豪が、そんなテーマに沿って、リリー・フランキーをはじめ、大槻ケンヂ、みうらじゅん、松尾スズキなどのメンバー(ほか、川勝正幸、杉作J太郎、菊地成孔、ECD、枡野浩一、唐沢俊一)に全力インタビュー! クイック・ジャパン誌上で『不惑のサブカルロード』 と題 して連載されたものに、精神科医にしてサブカル者である香山リカへの新規インタビューや、吉田豪自身の補稿もくわえての書籍化。イラストは、『プロレススーパースター列伝』『男の星座』の原田久仁信。

[BOOKデータベース]昭和平成世紀末、ゼロ年代にIT世代、戦後団塊高度成長、バブル崩壊経済低迷、日本中のあれこれが変革するなか、若者文化の一翼をになったサブカルチャー。しかしそんなサブカルものも不惑を境になぜか心の落とし穴にハマるという…はたしてそれは真実か、ならばその実体は?現在各方面で八面六臂の活躍を繰り広げる吉田豪が11人の当事者たちに迫る。 徳間書店 (2012/7/21)



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by yomodalite | 2012-10-16 09:20 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

みうらじゅん対談集『正論』/みうらじゅん

みうらじゅん対談集 正論。

みうらじゅん/コアマガジン




ダーリンの図書館本。2009年の対談集。

対談相手は、峯田和伸(銀杏BOYZ)、山田五郎、杉作J太郎、遠藤賢司、田口トモロヲ、ウクレレえいじ、和嶋慎治(人間椅子)、根本敬、ROLLY、いとうせいこう、安齋肇、猫ひろし、水野晴郎、喜国雅彦、大槻ケンヂ、泉麻人、西城秀樹、久住昌之、しりあがり寿、松久淳、RYO(ケツメイシ)、高木完、内田春菊、JAGUAR、カーツさとう、清水ミチコ、ATSUSHI(ニューロティカ)、スチャダラパー、はな、リー・フランキー、南伸坊、泉晴紀、山口隆(サンボマスター)、井筒和幸、久本雅美、吉田豪。

以下の抜粋箇所は、なんとなくです。

◎峯田和伸(銀杏BOYZ)

みうら)般若心境って、今風にいうと応援歌ぽい感じがするんですよ。(中略)あの『イマジン』と同じやり口ですよ。ジョン・レノンは多分これに影響受けたんだと思うよ。

峯田)原理としてはアイウォンチューと一緒ですもんね。

みうら)ボブ・ディランの曲の作り方。わけ分かんないこと言っといて、最後は分かり易く.....

峯田)アイウォンチュー!

みうら)これが、きっと、何千年も掴んできてる歌詞の構図なんですよ。

峯田)知らず知らずのうちに、我々音楽家っていうのはこの図式に組み込まれてたんですね。

みうら)きっとね(笑)特にロックの歌詞はね。ここから学んでいくと全世界のハートを鷲掴みに出来ると思ってるんですけどね。

◎山田五郎

みうら)人ってそれぞれだからって、諦める境地。それさえ分かれば、信者になるよりは簡単な気がするよね。

山田)でもそれは人のタイプだよ。信者タイプと教祖タイプがいるんだよ。昔ね、女性誌の偉い人に「女性誌を作る男は、編集部の女性全員とヤるか、誰ともヤらないかどっちかだ!」って説教されたことがあって。

みうら)どっちも努力だね(笑)

山田)それを聞いた時、俺はどっちかていうと全員とヤらない方しか出来ないなって思ったよ。その時に「ハイ喜んで!」って全員とヤれるタイプが、教祖になれる人なんじゃない?

みうら)確実に体育会系の人だよね。

山田)だから、体育会系なんだよ、教祖って。意外に。

◎杉作J太郎

杉作)僕は、物書きとしてはもう終わったと思うんですよ。仕事もほとんどないんで。

みうら)はっきり言わないで下さいよ(笑)

杉作)ないんですよ。僕、今、サンドイッチマンだけですから。今日もこの後また行くんですよ、下北の駅前に。

みうら)え?何のサンドイッチマンですか?

杉作)映画『任侠秘録人間狩り』と『怪奇!! 幽霊スナック殴り込み!』の。

みうら)自分の映画の宣伝活動じゃないですか!

f0134963_17545177.jpg◎遠藤賢司

みうら)みんな自分のことが嫌いになるんですよ。
その方が楽だから。

遠藤)俺だってたまには嫌いになることもあるよ。

みうら)エンケンさんでも?!そんな時はどうするんですか?
ふて寝ですか?

遠藤)何してんだろうねえ。あとね、お世辞じゃなく、あのみうら君から貰った「つっこみ如来」・・・あれ一昨年眼の手術の時病室に飾ってたぐらい、好きですね。あの業の塊で出来たような「つっこみ如来」を見ると、以前にも増して自分を好きになっちゃうんだよね。あれこそ真の芸術だね。

みうら)ええ、本当ですか(笑)。嬉しいなぁ。

注:「つっこみ如来」みうらじゅんが生み出した、世の中の煩悩に対してツッコミを入れる仏様。 じゅんの恩返し(ほぼ日刊イトイ新聞)

◎田口トモロヲ

トモロヲ)昔、彼女相手に一ヵ月毎日、ガバって押し倒すシーンの練習してたら降られた

みうら)しょうがないなぁ(笑)

トモロヲ)僕らのゴールは、仕事をし続けることだからさ。

みうら)それぐらいしか残ってないよね。現役で死ぬってやつでしょ。沢山の人から認めてもらうよりも、自分が自分で満足することが一番難しいからね。

トモロヲ)人の評価で満足出来ない自分が一番面倒くさいね。

◎ウクレレえいじ

ウクレレ)それで、『ひまわり』受かって。ヤッター!って思って現場に行ったらエキストラの仕事ばっかり。でも黒澤監督の映画の現場もあったんですよ。リチャード・ギアも出演してる『八月の狂詩曲』っていう映画です。長崎空港に到着する300人の中の1人が僕です(笑)僕どうしても目立ちたくて、本番で変な動きというか踊りをしたんです。そしたら「カット〜!」と。助監督が飛んできて「きみ、何やってんだよ〜!」とメチャメチャ怒られまして(笑)。そしたら「ドンウォーリー」と英語が聞こえてきたんです。振り返るとリチャード・ギアが優しく僕に微笑んでいたんです。僕、一応、リチャード・ギアと共演したんです(笑)。

◎根本敬

根本)「エロ」に「ス」が付かないからね。アートって要は「ス」だからさ、俺たちには。だから同じことやってて、アートって言ってくれて、高く根付けされるんだったら、魂くらい売りに出さないと失礼だもんね、本物のアートの人達に(笑)。そんなねぇ、魂ぐらいさ……。

みうら)ちょろいもんだよ、魂ぐらいさ(笑)

根本)みんな魂ってのを重く考えすぎてるよね。でもさ、我々の場合、自分からアートって言っちゃいけないんだよ。

みうら)思ってないしさ(笑)

根本)戦略的な面でさ。自分は知らんぷりしといてさ、そっちへ仕向けといて、誰かに言わすんだよ。それで「そんなことないよ」って言うのがいいよね。……って本当はこんなこと言っちゃいけないんだけどさ、ワザワザ言うところに出自が出るね。結局漫画家だって

みうら)手の内バラすのもサービス業だからね(笑)なんか、実は手抜いたりした方がアートにみえるんじゃないの?サイン頼まれても一生懸命書くより適当に書いた方が値打ちある感じがするじゃん。

根本)水木しげるがいいこと言ってて。水木先生の妖怪の定義なんだけど、妖怪っていうのは、下らないものを一生懸命に見る努力をして、目に見えないものを無理矢理見ることなんだって。(中略)

みうら)さすがだね。水木先生って、自分のことを「水木さんはさぁ」って呼ぶじゃん。それは「矢沢はさあ」っていうのと同じ世界でしょ。(中略)

根本)ある日突然言い出すのも変だけど、少しずつ言っていけばね。みうらさんだって最初からサングラスかけてたわけじゃないからね。

みうら)そうだよ。サブカルイメージ戦略だもん(笑)(中略)

みうら)このロンゲ、本当はロック系じゃないからね。インド系の方だからね。

根本)そうそうそう。良くて、ジェリー・ガルシア系だよ。

注)ジェリー・ガルシアは、グレイトフル・デッドの中心メンバー。
◎グレイトフル・デッド(ウィキ)
◎Jerry Garcia(グレイトフルデッド)画像検索ページ


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yomodalite : 良くても悪くてもジェリー・ガルシアじゃないんじゃない?


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yomodalite : ほぼ、そっくり(笑)
このヘアスタイルは70年代に関係ありそうw


みうら)良く言ってね(笑)。そこは大切だよ。暑くて切りたいなぁって思っても切れないわけじゃない。サービス業だから。もう老眼も入ってて、全然見えないのにサングラス頑張ってかけてるわけだからね、こちとらは(笑)

根本)電車混んでるのに自分が座ってる隣の席空いてもなかなか座る奴がいない時に「まだ、やれる!」と思うもの、今や。

yomodalite : 全然見えなくても、サングラスには、なんか色々「がんばって」って部分もあったのかな。(関係者ばっかりのリハのときとか、孤児院に行くときとか。。)

◎いとうせいこう

みうら)野球って、スターがいて、あとは作業員な感じがするね。

いとう)作業?

みうら)作業してるよね。打ったやつを取って処理してる。

いとう)ああ、処理してる!

◎安斎肇

みうら)最近、石原真理子の会見でさ、芸能リポーターが「書かれた人はどのような気持ちになると思いますか?」とか言ってたでしょ(中略)

安斎)石原真理子とヤッたのに書かれてない人もいっぱいいるわけよ。「何で俺書かれてないんだろう?」って。そういう人達の気持ちを考えなさいってね(笑)

みうら)そこかー(笑)。安斎さんがまず書かれてなかったじゃん。俺もう、カッチンきてたよ!

安斎)知らないよ(笑)。何で俺が? いつヤってんの? いつ逢ってんですか?

みうら)この話ちょっと面白いから、飲み屋でしようかと思ってるの。「安斎さんねぇ、書かれてないらしいよ!」って嘘、ちょっと面白くない? これ信じないかなあ。


西城秀樹が、みうらじゅんと、かみ合っているところが素敵だったり、水野晴夫との対談は、半分ぐらいは、ぼんちゃんが答えていたり(水野氏が亡くなってから、ぼんちゃんはどーしているのだろう。どーでもいいけど。。)、抜粋箇所以外に、様々な「名言」がありました。

◎浅草キッド水道橋博士が「故・水野晴郎さんのホモ疑惑を流したのは自分たち」と激白!!
◎西田和昭(ぼんちゃん)



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この本と、全然関係ないけど、、、


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こちらもほぼそっくりーーー!!!
世界中に発信された中村俊輔の写真。


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エスパニョール対リバプールの試合中、フラフラと飛んできた一羽のインコを、俊輔が拾い上げて、ピッチの外に出るようにうながしたときのもの。


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[出版社/著者からの内容紹介]それぞれの人生、それぞれのセイロン。いい大人の青春対談集。総勢38人、総ページ400以上の超ボリューム!

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by yomodalite | 2011-09-02 23:10 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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