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ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略

坂口 菊恵/東京書籍




こちらは、ダーリンが日経新聞の書評に惹かれて図書館から借りてきたもの。きっと、ナンパが成功しないのはどうしてなんだろう?と昔から疑問に思っていたに違いない。本を読んだところでナンパを成功させるのは無理なんですけど、一体どんなことを学ぼうとしているのか興味があったので、中味を覗いてみると、 「序章」は、“ナンパ・痴漢をどうやって研究するか”というタイトルなのですが、

著者は小学生高学年頃から頻繁にナンパに遭っていたらしく、非常に不快に感じていたが、大学に入った後、魅力的な女子でもナンパにあった経験はほとんどないという人が少なくないことや、また痴漢にはよく遭うが、ナンパはほとんどないなど、どういった要因が「標的」になるのか?が気になった。

(P13〜)本書の目的は、望まぬ性的アプローチの是非や社会的取り扱いのしかた、一般的解釈について議論しようとするものではない。(中略)どういう女性が性犯罪の被害にあいやすいかなどということを詮索するよりも、女性を人格を剥奪された性的な対象物として見なすような男性の視点を銃弾すべきだという主張がある。(中略)

(P15〜)それよりも、自分が性的な対象として見られる可能性があるということを認識させ、どのような状況がリスクを高めやすいのか客観的なデータを蓄積する方が即効性のある対処法だと思われる。(中略)
 
また、特に痴漢に関する議論をすると、痴漢被害などよりも痴漢冤罪の方がよっぽど大きな問題である、被害を訴えるような女性は潜在的な加害者もしくは狂言者である、という論調の人を決まって見かける。(中略)なぜ性犯罪もしくは望まぬ性的アプローチという現象が生じるかということには共通する根もあるだろうが、基本的に別の問題である。本書で取り上げられるのは、冤罪の方ではなくて、なぜそもそも一方が望まないのにもう片方が性的なアプローチをしようと望むようなことが起こるのか、またそうしたアプローチをする側は何を基準に相手を選択しているのか、選択の基準のアプローチの種類によって異なるのか、という問いに対する検討である。

できるだけ中略しても「本書の目的」が語られる箇所まで、ずいぶんと無駄に文章が長いんですが、、、下記が章タイトルのどうやっての部分↓

(P16)探求をはじめるにあたって、私は特定の時代の思想や学問伝統になるべく影響されない方法を取りたいと思った。一般的な人文社会科学の研究手法では、特定の主義主張に色つけされた社会的構成概念を理論構築のための基本用語として用いている場合が少なくない。これでは時代や社会が変わった場合に通用しないし、そもそももととなっている構成概念の妥当性が客観的に吟味されたものでない場合が多い。標準的な社会科学のモデルは人の行動に及ぼす人為的な文化の影響をとても重視するために、文化や環境による規定を越えた要因に関する検討をおこなうのは守備範囲を越えている。(中略)もっと普遍的な視点から人の社会行動を調べる方法があるのだろうか。

一つの方法として、(中略)人間行動学(ヒューマン・エソロジー)という分野がある。(中略)人の行動に関する進化的適応に関する探求を、心理学的手法を用いておこなう分野を進化心理学という。

進化心理学は仮説構成のよりどころとして進化生物学や行動生態学の知見を用いる点に特徴があるのであり、それ自体でまとまりのある、確率された研究手法を持っているわけではない、実際に用いられる研究手法は多くの場合、従来の社会心理学、認知心理学、近く心理学などの分野で培われたものの援用である。(中略)

本書では、人の性行動の多様性を説明する至近要因を、各種ホルモンの行動との関係を検討する内分泌行動学の知見を用いて検討している。(序章終了)

ふぅ〜。

本書に興味をもった人は、とりあえず書店で、この序章だけは全文読むことをお薦めします。目次だけ見て、面白いかも?と思われた方は、第1章を読むのも辛いし、読了後は金返せ!となる可能性が高いので、購入は慎重に。

この後も著者は、予期せぬ性的アプローチとして、常に「痴漢とナンパ」を同様に扱っている点で「どうかしている」としか思えないんですがw、

著者が経験したナンパ方法と、ナンパ者への不快感が研究の要因にも関わらず、ナンパ手法や成功要因など、国柄による違いや大きさよりも、「私は特定の時代の思想や学問伝統になるべく影響されない方法を取りたいと思った〜」など、テーマに対してそぐわないうえに、妙な本格嗜好の研究姿勢。そのせいなのか、著者がナンパにあいやすいという当初の疑問に、この研究で答えが出ている気がしない。

結論らしき点は、全体を通して非常に少ないのですが、第2章、第3章には、

・ナンパにあう女性は短期的配偶戦略の指向性が高い傾向にある
・短期的配偶戦略の指向性が高い人はセルフ・モニタリングの傾向が強い

というデータがあります。その他、データは色々あるのですが、どれも最初の疑問の答えに、遠いながらも少しは近づいているというよりは、あさっての方向を掘っている感じ。

ちなみに、サブタイトルの“ヒトのふたつの性戦略”とは、「短期的配偶行動」と「長期的配偶行動」のことなのですが、簡単に言うと「短期」の女性は、男性から資源をすぐ引出せ、予備の相手を確保し、男性は、パートナーの数と、手に入りやすい女性の判別。

「長期」の女性は投資する余裕と意志がある男性の判別ができ、親としての能力や遺伝子の質。男性は(知らずに)自分の子ども以外に投資させられないようにすること、たくさん子どもを産む女性の判別など。

また、セルフモニタリングとは、社会的文脈に応じた感情表出のコントロールが上手い人が高セルフモニターで、苦手な人が低セルフモニター。

序章を数行読んで、センスのない研究者だなぁ〜という感想が、読み進むとますます深まるという読書経験。データにはそのものには興味深い点もあるのだけど、まとめかたが下手。この内容なら、冒頭で著者の個人的体験を語らないほうが良かった。(著者の経験したナンパにはかなり特徴があるので)

これを、一般の読者にも読ませようとする日経新聞(もちろん出版社も)は、まるで、ジャンキーを清純派アイドルにして売ろうとする芸能プロダクションと同様の手法ですね。

☆☆(イタリア人にケンカ売るつもり?ナンパを粋に袖にしてこそ、大人の女なり!)

◎日経新聞(ナンパされまくりの著者の写真。短期的配偶戦略が高い?)
http://f.hatena.ne.jp/zoe1/20090524191551
_______________

目次
序章 ナンパ・痴漢をどうやって研究するか
1章 女性にスキがあるの?
2章 ふたつの性戦略
3章 ナンパ相手の選び方
4章 悪い男がモテるわけ
5章 芸能人は離婚が多い?
6章 環境に応答するホルモン
終章 配偶行動にはコミュニケーションが必要だ

【内容紹介】
美人がナンパにあいやすいとは限らない,どうして「だめんず」好きになってしまうのかなど,ヒトの恋愛・性行動にまつわるさまざまな疑問を,進化心理学の立場から,豊富な研究結果を用いて解き明かす一冊。 東京書籍 (2009/4/17)

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by yomodalite | 2009-08-10 21:30 | 科学・環境問題 | Trackback | Comments(0)

33個めの石 傷ついた現代のための哲学

森岡 正博/春秋社



こちらは、ダーリンが図書館で借りてきたもの。

私は、本に限らず、お代を払っていないものにあれこれ言うのはマナーに反することだと思っています。文句を言うのはお金を払ってから。図書館で借りた本というのは、間接的に税金を払っているかもしれませんが、お代を払ったとは言えませんし、しかも、この本は自分で選んでもいないのですが・・・

最初のお題は「赦すということ」。

著者は、死刑制度に反対で、日本では終身刑の制度がないので、終身刑の新設と引き替えに、死刑を廃止するのがいちばんよいという考えを述べています。

実は、死刑に関しては私も似たような考えをもっています。

7、8年前にあるきっかけから、死刑について色々考えたことがありました。ある死刑囚に興味を持ち、その支援者の人や、死刑囚自身と文面を通じて交流したり、死刑廃止議連や、アムネスティ等の関係者など、死刑囚支援の実態を、ほんの少しだけですが垣間見たという経験をしました。

私はその経験を通じて、死刑は廃止した方が良いという結論には達しましたが、多くの「死刑廃止論者」との間には、通じ合えない大きな溝を感じました。(「死刑存続論者」とも通じ合えない溝を感じましたが...)

森岡氏の文章に最初に感じたのは、それと同様の「匂い」でしょうか。

「赦すということ」は、4章あります。

この本は下記の写真のように、見開き2ページで1章になっていて、文字数にして大体800字未満。400字詰め原稿用紙2枚でしょうか。

以下、青文字は内容の要約。


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「1」 死刑制度に反対であることを述べ、犯罪者であろうとこの世にうけた命だけはまっとうしてほしい。死刑反対論は人間の感情をまったく理解しない頭でっかちの冷血人間ではないということを知って欲しい。

「2」 米ペンシルベニア州で、銃をもった男が小学校に侵入し女子児童を10人殺傷してみずからも自殺するという事件が起きた。被害者のアーミッシュは、後日、その犯罪者と家族とを「赦す」と宣言した。

「3」 英国BBCテレビの特別番組。犯罪者とその被害者家族をスタジオに呼んで対話してもらう番組。被害者家族が犯罪者を赦すことはできなかったように思われた。そこには容易には越えることのできない溝が厳然と存在していたのである。

「4」 犯罪者と被害者を対面させて、なぜそのような犯罪が起きたのかを話し合い、これからどうしていけばいいのかを集団で探っていくという試みが世界中で始まっている。これは「修復的司法」と呼ばれる。このような試みは、大切なものであるから、これからもっと進めていかなくてはならない。残された家族が殺人犯を赦すという可能性は、原理的には開かれている。そしてその場面こそが、宗教というものが発生する現場であるように私には思えてならない。日本に住む我々の多くは無信仰である。既成宗教の枠に入り得ない人々が、このような赦しを行なうことがほんとうにできるのか。その可能性をたんねんに探っていくことこそが、現代の哲学に問われている最大の課題のひとつであるように思われるのである。



私は、ここまで読む間に、奥付の著者紹介を何度も見直しました。

ここまでの問いかけに疑問があるのではなく、この問いに対しての著者の態度が「哲学」を学ばれた方には到底思えなかったので。

◎1958年生まれ(私よりだいぶ年上!!!)
◎哲学者???
◎大阪府立大学人間社会学部教授!!!
◎研究テーマは、生命学・哲学・科学論・従来の客観的な学問の枠組を超えて、自らを棚上げすることなく果敢かつオリジナルな思索を展開、人間学の領域を大きく押し広げる。

オリジナルな思索? 人間学の領域? 哲学を学んでいないという意味では???

「赦すということ」の次は「自殺について」。

これも1〜4章あって、現代の哲学者の恐るべき実体に更なる「衝撃」を受けたのですが、

「1」 学生の自殺。君たちには自殺して欲しくない。なぜなら私が悲しむから。

「2」 夜の住宅街で頭を抱えてうつむいていたスーツ姿の中年男性に何もできなかった。何かをするべきではなかったのか。。。。

「3」 若いときに一度だけ自殺をしたいと思った。それはどこか甘美な気分でもあった。死がそのように心地よいものであれば、死を選んだ人たちもそれほど苦しまなかったのかもしれない、と思おうとしている自分がいる。

「4」2006年に靖国神社に行った。日本の戦争責任に関心ある者としては、ぜひ一度は行っておかなくてはならない場所だと思ったからである。当時の郵便電信局に勤める17歳の女性の写真が飾ってあった。終戦直後に青酸カリを飲んで服毒自殺したのだ。彼女たちがみずから進んで服毒自殺するような状況を作り出したというまさにこの一点にこそ、戦争の悪のすべてが凝縮されているように、私には感じられたのである。


本書を書店で1ページでも立読みしていたら、私は絶対に買うことはないし、借りて読むことも絶対になかったでしょう。大阪府立大学の人間社会学部に学ぶような子供がいなくて運が良かったとすら思いました。

若いときにたった一度しか自殺を考えたことがなく、哲学の道へ?!日本の戦争責任に関心があるというのに、48歳になるまで靖国神社に行ったこともないという、驚くべき51歳で、哲学者と名乗る著者のこの軽さ、浅さは、一体何なんでしょうか...

読者を恐ろしく低レベルに設定して、自分だけは「良心」や「正義」があると無条件に信用しているところが、なんか「新聞ぽい」と思ったら、

1996-1998年まで『朝日新聞』書評委員で、2008年からは、朝日新聞「悩みのレッスン」の回答者なんですねww

☆(判定不能)
__________

【BOOKデータベース】自殺、死刑制度、脳科学、環境問題、宗教の功罪、ジェンダー。現代の「痛みと希望」について思索した、魂のしずくのようなエッセイ。春秋社 (2009/2/17)

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by yomodalite | 2009-05-21 14:13 | 宗教・哲学・思想 | Trackback | Comments(0)

さいえんす? (角川文庫)

東野 圭吾/角川書店



東野圭吾氏に関しては、『名探偵の掟』のときも書きましたが、こういった軽いタッチのものは本当に面白くないですね/(-_-)ヽ。

これもきっとそうに違いないと思ったのだけど、蛍の光のメロディが消え入りそうな年末の図書館でつい手に取ってしまいました。この内容とページ数で400円なら、通勤のお供としては、まだ週刊誌の方がリーズナブル。買わなくて良かった〜ヽ(〃^-^)/★*☆
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[出版社 / 著者からの内容紹介]人気作家の最新エッセイ集、文庫オリジナルで登場!
「科学技術はミステリを変えたか?」「男と女の"パーソナルゾーン"の違い」「数学を勉強する理由」……元エンジニアの理系作家が語る、科学に関するあれやこれや。人気作家の最新エッセイ集が文庫オリジナルで登場!

【BOOKデータベース】「こいつ、俺に気があるんじゃないか」—女性が隣に座っただけで、男はなぜこんな誤解をしてしまうのか?男女の恋愛問題から、ダイエットブームへの提言、野球人気を復活させるための画期的な改革案、さらには図書館利用者へのお願いまで。俗物作家ヒガシノが独自の視点で綴る、最新エッセイ集。 角川書店 (2005/12)

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by yomodalite | 2009-01-04 18:42 | 文学 | Trackback | Comments(0)
アマゾンレヴュー616件!すさまじい酷評と、自費出版から幻冬社文庫、なぜか映画化という作品の真価を探るため、読んでみました


《総評》→どこもイイところがない。驚くほど極フツーにダメ。
(読2002年の初版第4冊)

《出版社・著者》→ネット書き込みを装った宣伝がうまくいきましたね。ヽ( ̄▽ ̄*)ノ
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【出版社/著者からの内容紹介】(佐藤〉姓を皆殺しにせよ!西暦3000年、国王は7日間にわたる大量虐殺を決行。佐藤翼は妹を救うため、死の競走路を疾走する。

【BOOKデータベース】弱冠20歳の新進気鋭作家が放つ奇抜な発想と自由奔放な筆致で描くニュータイプ・ホラー・ノベル登場。史上最凶最悪の追跡劇がいま始まる。文芸社 (2001/11)

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by yomodalite | 2008-01-26 13:36 | 文学 | Trackback | Comments(0)

革命的な、あまりに革命的な―「1968年の革命」史論

スガ 秀実/作品社

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この時代を歴史として把握したいと思って挑みましたが、驚くほど読めない。時代を知るもの以外を拒む気配は感じていたものの、想像以上に歯が立ちませんでした。

本読みとしての実力の無さに自覚はありますが、著者もあまりにも大局的な歴史センスに欠けているのでは。03年の著作で、68年革命の再評価でこれですか。次世代の人間には理解されたくないんでしょうか。

ひとつ気が付いたのは、この本の感じは現在の「オタク」にそっくりだということ。当時は政治を語ることが若者文化の一つでしたが、著者は2003年においても、政治や革命を特殊な「文化」圏内で語ることが楽しくてしょうがないようです。

日本は、永遠に「サブカルチャーの国」(by 斎川真)だとあらためて解りました...と書いた後、再度読み直してみました(苦笑)。

「サブカルチャーの国」なんだから、オタク本にこそ価値があるはず(# ゚Д゚)ムキー !
・・・・・・ ( ゚Д゚) う〜ん (判定不能)

【目 次】
第1部 ニューレフトの誕生
「歴史の必然」からの自由がもたらされた時、文化的ヘゲモニー闘争の「勝利」とアポリア 「実存的ロマンティシズム」とニューレフトの創生 ほか
第2部 カウンターカルチャーと理論的実践
詩的言語の革命と反革命、アンダーグラウンド演劇のアポリア、小説から映画へのエコロジー的転回 ほか
第3部 生成変化する「マルチチュード」
世界資本主義論から第三世界論へ、戦争機械/陣地戦/コミューン、ゾンビをめぐるリンチ殺人から内ゲバという生政治へ ほか

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【内 容】パリの「五月革命」や日本の「全共闘」として知られる「一九六八年」は、世界システム論で知られるエマニュエル・ウォーラーステインの表現を用いれば、「二〇世紀唯一の世界革命」であり、政治・経済レベルのみならず、芸術・思想の領域においても決定的な切断をもたらしたことは、今や世界的に認知されている。本書は、この一九六八年を、日本の状況に即して、文学・演劇・映画から哲学・思想の領域で、いかなる意味を持っていたかについて論じたものである。
六〇年代に生じていた文学・哲学・芸術領域のパラダイム・シフトを個々具体的に論じ、併せてそれが現代の問題にどのように関わっているかを明らかにする。
一九六〇年代を論じた書物は日本においてもいくつか存在するが、多くは一面的な回顧録あるいは情緒的な記述にとどまっており、本書のごとく広範な領域を冷静かつ客観的に論述したものは皆無といってよい。また、日本の現代思想・文学史は今日においてもおおむね「戦後」(一九四五年)を基点として書かれてきたが、本書は「一九六八年」を中心とすることで、まったく新しいパースペクティブをひらく。(2003年 作品社)

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by yomodalite | 2007-10-17 10:15 | 宗教・哲学・思想 | Trackback | Comments(0)

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)

岡田 斗司夫/筑摩書房




この本の説明を聞いて「世界征服」って、意外と大変だなぁ〜と感じることのできる人にはオススメ。。私は、ちくまプリマー新書が中高生が対象と知らずに読みました。

資金集めに銀行強盗とか、スタッフに給料15万円とか(笑)、、オウムよりはるかに情けない世界征服感に驚きをかくせません。少なくとも「FRB」が何なのか知っている人は手に取るべきではないし、小学生高学年ぐらいの年代が読むには、ちょうどいいのかも知れませんが、早熟な知性が逆に世界への理解を浅くする危険もあり。

岡田氏は近年「オタクは終わった」というような意見を述べておられるようですが、「全共闘世代」の理論派から、オタクの元祖はつながっていて、それは、現在のオタクにもつながっていると私は思います。現実からどんどん離れていているのは、全共闘世代も同じだったのでは。。。

◎世界征服の目的がアニメや漫画、特撮物の悪役を参考に分類
1.人類の全滅・・・ガミラス人
2.お金が欲しい・・・・ドクロベエ
3.支配されそうだから逆に支配する・・・ジオン公国
4.悪を広める・・・ピッコロ大魔王
5.目的が意味不明・・・聖帝サウザー

◎自分が世界征服をする場合に自分はどんなタイプか?
Aタイプ:魔王 「正しい」価値観ですべてを支配したい
Bタイプ:独裁者 責任感が強く、働き者
Cタイプ:王様 自分が大好きで、贅沢が大好き
Dタイプ:黒幕 人目に触れず、悪の魅力に溺れたい
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【内容紹介】アニメや漫画に登場する悪の組織が掲げる「世界征服」とは、実社会で可能か? 70年代以降のアニメや漫画の登場キャラを引き合いに、組織の資金調達や人材確保など様々な側面から検証する。
誰もが一度は夢見た「世界征服」! その実践法を大真面目に検証する初の世界征服学!
世界征服の目的とは? かかるコストは? 設備投資、人材の確保、部下の管理、後継者問題・・・・・・「悪の組織」も会社組織も運営するのは同じだ! ではあなたはビジネスで「世界征服」できるか? ではアメリカは? 真剣に考える。 (ちくまプリマー新書2007/06)


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by yomodalite | 2007-07-30 15:54 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)

テレビは日本人を「バカ」にしたか?―大宅壮一と「一億総白痴化」の時代 (平凡社新書)

北村 充史/平凡社



どうしてこの本を読もうと思ったのか確かな記憶がありませんが、読んだことを100%忘れても大丈夫な内容。

著者は、TV草創期の傑作ドラマにディレクターやプロデューサーとして関わってきた方ですが、テレビの成功とともに歩んできた人間が現場引退後、何年もお金だけもらって威張っていたら、こうなるんだろうなぁという感じのゆる〜い内容。

大宅壮一氏の名言を、今「読み直す」という「意味」が、まったく感じられません。

下記は本著の締めのお言葉。

「娯楽からはじまったテレビは、いまデジタル放送時代を迎えようとしている。機械部分がブラックボックス化したとは言え、テレビの速報性と映像の品質は格段の進歩をとげた。ソフトウェアのほう、つまり「番組と報道」の故障部分をいち早く発見し、修理する能力さえあれば、テレビはこれからも情報化社会のトップランナーであり続けるだろう」 

ブラックボックス、ソフトウェアなど、07年新書としてあまりにも痛々しいです。あとがきには、放送の仕事をしている若い方々に読んでもらいたいと書かれていますが、現在TVの制作現場で苦労している若者に、そんな暇も、お金もないのは、老害のせいではないでしょうか。

【目次】プロローグ テレビは恐竜の卵か/第1章 テレビの時代は娯楽からはじまった/第2章 「電気紙芝居」と呼ばれて/第3章 「マス・コミの白痴化」から「一億白痴化」まで/第4章 「総」の字は誰が入れたのか/第5章 歌う郵政大臣/第6章 私をアホにしないで/エピローグ そして誰もいなくなるのか
__________

【BOOKデータベース】昭和三十一年秋、神宮球場の早慶戦でそれは起こった。早稲田の応援席に現れた男が、突然慶応の応援を行い、すばやく姿を消した、という珍事である。その夜、事件は日本テレビの人気番組『何でもやりまショー』の企画だったことが発覚、事態は一気に“白痴”番組論争に結びついていく…。大宅壮一希代の名言「一億総白痴化」。テレビは本当に、日本人を「バカ」にしたのか。

【著者情報】北村充史(キタムラミツフミ) /1939年奈良市生まれ。京都大学法学部卒業。著述家。NHKドラマ部ディレクター、チーフプロデューサー、総合企画室主幹、WOWOWゼネラルプロデューサーなどを歴任。NHKではドラマ『けったいな人びと』、大河ドラマ『風と雲と虹と』、NHK特集『日本の戦後』、銀河テレビ小説『思い出トランプ』、ドラマスペシャル『父の詫び状』などの制作に携わる。脚本にドラマ『子どもの隣り』(NHK)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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by yomodalite | 2007-04-23 10:41 | 報道・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

世田谷一家殺人事件―侵入者たちの告白

斉藤 寅/草思社



内容は、クリミナル・グループ、アジア系留学生というキーワードの紹介のみ。単行本としての魅力は乏しい。

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[出版社/著者からの内容紹介]2000年12月30日、宮澤みきおさん一家4人が世田谷区内の自宅で殺害された「世田谷一家殺人事件」。現場には指紋を含め有力な物証が数多く残されていたにもかかわらず、いまだ解決していない。

自宅にいて、突然、凶悪な事件に巻き込まれた宮澤さん一家。著者を取材に駆りたてたのは、犯人を絶対に許せないという強烈な思いである。事件を追い続けた彼がたどりついたのは、まさに戦慄すべき事実だった──。

情報は錯綜し、警察の捜査も迷走を繰り返す。しかし、現場捜査官がもらしたあるキーワードをきっかけに、事件の探索は意外な展開を見せはじめる。じつはこの事件には、当時だれも想像できなかった新しい形態の犯罪集団が関与していたのだ。

犯人の真の目的は何だったのか?警察の威信をかけた捜査はなぜ失敗したのか?
そして、宮澤さん一家はなぜターゲットにされたのか?

事件の背後に拡がる日本社会の闇を浮き彫りにする瞠目の事件ノンフィクションである。
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by yomodalite | 2007-03-30 14:29 | 裁判・法律・犯罪 | Trackback | Comments(0)

日本国憲法/森達也

あまりの内容のなさにショックを受ける。森氏の最近の仕事ぶりは、目を覆うものがあります。

☆(星ひとつ)

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僕は記したい。こんな憲法があった時代に、自分が生きていたことを。相当に気が早い現行憲法への鎮魂。 (2007年1月)

【目 次】
前文 この国と家族を守るため、この国は武器を放棄する/9・11/モンゴル

第1章 天皇
象徴天皇制は僕らの「妄想」によって支えられている
「拝啓天皇陛下様」/メディアは戦後一貫して、右翼から恐怖の刻印を与えられ続けてきた/前文と一条とのあいだにあらかじめ充填されていた/アクロバティックな捩れ。。

第2章 戦争の放棄
地球の裏側で出会った“キュウージョー”
改憲へのカウントダウンは始まり/人は焼け野原で、呆然と空を見上げる/二項を失ったのなら、もはや一項にはなんの意味もない/「守る」という意識が戦争を引き起こす、武器を持たないカッコよさ/生き残った僕たちの記憶の回路が、少しだけ、ずれているのだ—9・11グラウンド・ゼロ

あとがき 相当に気が早い現行憲法への鎮魂




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by yomodalite | 2007-03-15 20:00 | 裁判・法律・犯罪 | Trackback | Comments(0)

東京番外地/森達也

本書は2005年7月〜2006年9月号まで「波」に連載していたものに訂正・加筆したもの。

森達也氏の著作は、これまでに、「A」「A2」「放送禁止歌」「職業欄はエスパー」「下山事件」「ドキュメンタリーは嘘をつく」などを読んできましたが、これは残念な内容でした。場所の選定が在り来たりで、手垢がついているようなところばかりなのに、その感想も、

(P157)_戦時にいける指導者を極悪人として縦断して戦後処理の一環にすることについて、基本的に僕はなじめない。戦争は一部の邪な指導者によって国民が騙されたから起きるのではなく、その国の民意や世相も含めての全体の構造によって起きると考えられるからだ_

(P165)_日本政府は、軍人の遺族らに年金を支給しながら、民間人犠牲者に対しては、「雇用関係がない」ことを理由に補償の対象外としてきた_

など、、、、、。

本著での森氏は、右を見ても左を見ても「良心」ばかり、ぜんぜん「極私的」ではないです。
__________

第一弾/要塞へと変貌する「終末の小部屋」ー葛飾区小菅一丁目(東京拘置所)
第二弾/「眠らない街」は時代の波にたゆたうー新宿区歌舞伎町一丁目
第三弾/異国で繰り返される「静謐な祈り」ー渋谷区大山町一番地(東京ジャーミー)
第四弾/「縁のない骸」が永劫の記憶を発するー台東区浅草二丁目(身元不明相談所)
第五弾/彼らとを隔てる「存在しない一線」ー世田谷区上北沢二丁目(東京都立松沢病院)
第六弾/「微笑む家族」が暮らす115万㎡の森ー千代田区千代田一丁目(皇居)
第七弾/隣人の劣情をも断じる「大真面目な舞台」ー千代田区霞ヶ関一丁目(東京地裁)
第八弾/「荒くれたち」は明日も路上でまどろむー台東区清川二丁目(山谷)
第九弾/「世界一の鉄塔」が威容の元に放つものー港区芝公園四丁目(東京タワー)
第十弾/十万人の呻きは「六十一年目」に何を伝えたー墨田区横網二丁目(東京都慰霊堂)
第十一弾/桜花舞い「生けるもの」の宴は続くー台東区上野公園九番地(上野公園)
第十二弾/高層ビルに取り囲まれる「広大な市場」ー港区港南二丁目(東京都中央卸売市場食肉市場【芝浦屠場】)
第十三弾/夢想と時とが交錯する「普遍の聖地」ー文京区後楽一丁目(後楽園ホール)
第十四弾/「異邦人たち」は集い関わり散ってゆくー港区港南五丁目(東京入国管理局)
第十五弾/私たちは生きていく、「夥しい死」の先をー府中市多磨町四丁目(多摩霊園)
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【BOOKデータベース】要塞へと変貌する東京拘置所、静謐な祈りが満ちるイスラム寺院、再開発の喧騒に埋もれる食肉市場、61年目を迎えた戦禍の慰霊碑…。第一線の映像作家が辿る、都会の境界。不夜城のネオンにふらつき、ドヤ街の路上で酒を呑み、炎天の雑踏に漂い、そして隣人たちの息吹を感じる。現代の15の情景を活写した極私的ドキュメント。(2006年11月発行)





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by yomodalite | 2007-03-15 14:39 | 報道・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite