<   2015年 11月 ( 15 )   > この月の画像一覧

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今流れてるシャネルNo.5のCMで「The One That I Want」(オリジナルは映画『グリース』)をカバーしている、Lo-Fang。

最近よく聴いてたんだけど、今日初めて生で歌ってるのを発見。







音も、見た目も、タトゥーのない感じが新鮮・・・



シャネルNo.5のCMはこちら。





その他、

今日繰り返し聴いたのは・・・

フランツ・リスト 『3つの演奏会用練習曲』より「 ため息」
(宮原知子ちゃんのフリーの曲ね)







ゴールデン・ボンバーの鬼龍院翔が、ミュージックポートレイトで《本気の挑戦》というテーマで選んでいた、

中島みゆきの「瞬きもせず」


こちらは、COVERですが・・・









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by yomodalite | 2015-11-29 20:00 | 現代文化・音楽・訳詞 | Trackback | Comments(0)
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数日前の大阪W選挙とよばれた日、投票所の近所の小学校から、夕陽に誘われて、家から福島方向へと散策した。

福島は、大企業のビル群も近く、テレビ局の本社ビルや、芸能人が暮らすマンションも多くありながら、庶民的な街並みも残されている、東京でいえば「麻布十番」に近い、と私は思っている場所。

この日は、何度も通っている商店街なのに、今まで気がつかなかった古本屋を見つけて入ってみた。


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カビや埃をコーティングして、懐かしいよりも、古臭さが目立つ怠慢な古本屋が多い中、こちらは、一冊一冊、とてもキレイな状態で置かれているだけでなく、店主のセレクトは、この店を「おしゃれな古本屋さん」と言ってしまうことを、少し躊躇うぐらい幅広くて、



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家に持ち帰る本を選ぶのに、すごく迷ったのだけど、すべてビニールのカバーがかけられていて、新本と見間違うぐらいキレイな文庫から、日本の作家に的を絞り、一冊は、つい最近、友人から好きだという話を聞いて、再注目していた色川武大の『百』に決め、



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もう一冊は、ものすごく迷ったのだけど、関川夏央の『豪雨の前兆』(解説:水村美苗)にした。

どうしても、このタイトルが心から離れなくなってしまったから・・

◎Trumpet(ホームページ)
http://trumpet-books.jimdo.com


店を出るとすっかり日が落ちて、たくさんの店に灯りがともっている通りからも離れたくなかったのだけど、河辺のクリスマスイルミネーションのことも気になってきて、大川の方へと遠回りしてみる。


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河辺のクリスマスツリーの前では、すでに大勢の写真撮影しているグループがいたのだけど、そのすぐ側にあった「福沢諭吉誕生地」という記念碑も、今日はじめて気がついた。



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東京の家の近くには、「慶應義塾発祥の地」という記念碑があって、それは、明治時代、そこが外国人居留地だったからだと思っていたのだけど、福沢諭吉はずっと河辺に縁があった人でもあったんだなぁ。。波止場には、人と文化が流入され、海に近い大きな川の周辺には、都市ができる。アムステルダムも、パリも、ニューヨークもすべてそんな風にできていて、共に近代日本の中心地になった東京都中央区と大阪市中央区は、今も同じ風景を感じる場所も少なくないのだけど、

縦横無尽に張り巡らされていた東京の中心部の川は徐々に埋め立てられ、福沢諭吉がいつも眺めながら成長した大阪の川は、今も見守られているから「水運」が保たれているのかも・・

東京に比べて、今の大阪が遅れているように見えるのは、この場所に、近代日本の礎となった者の魂がより強く残っているせいもあるように思う。

対岸には、五代友厚の大きな像がそびえ立ち、この地で生まれた山崎豊子は、戦後の日本に疑問を投げ掛け続けた。



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帰宅して、この日に買った本をもう一度眺めてみたら、『豪雨の前兆』の表紙が、なんだか、大阪の河岸に見えてきた。



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関川氏の名前の下に見える建物が、大阪市中央公会堂に見えてしまうのだ。



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河岸からみた公会堂の写真はこちら



その表紙は、ヴェネチアにある、ザッテレ河岸の写真だと、

文庫カバーには書かれていたのだけど、それが「豪雨の前兆」という作品と関係があるのかどうかは、まだこれから・・・





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by yomodalite | 2015-11-26 16:00 | 日常と写真 | Trackback | Comments(0)
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稀覯本の詳細や、「知の森」をイメージした会場全体の様子は下記のリンクを!



会場内が撮影自由だったのが嬉しかったのですが、こちらでは、「世界を変えた書物はどの国から多く出版されていたのか」という映像によるグラフが興味深かったので、そちらの写真を。

(このグラフは、竺覚暁『工学の曙ー世界を変えた書物 解題年表』という書籍に記載されている約2300冊の書物からの集計)

色や形が刻々と変化する有機的な映像を写真に撮ったため、見づらい色合いになっていますが、

コメントとその時代の主要な出来事も追加しました!


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◎1450年
圧倒的に、イタリアがリード。その次にドイツ、フランスとスイスは拮抗し、ベルギーとオランダもほぼ同じで続いている。

☆百年戦争(フランスの王位継承をめぐって、ヴァロワ朝フランス王国と、プランタジネット朝およびランカスター朝イングランド王国の戦い。これによって、フランスとイギリスの国境線が決定する)


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◎1475年
独走イタリアがさらに拡大、ドイツとフランスが一位との差を縮め、スイスが後退。スペイン、オーストラリア、ベルギーが拮抗し、イングランドが出現する。


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◎1500年
独走イタリアをフランスがドイツをリードし、勢いを増すイングランドとオーストリアが後を追い、スペイン、ベルギー、ポルトガル、スイス

☆ブラジルが発見される



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◎1525年
イタリア、フランス、ドイツ3カ国が拮抗。スイスが盛り返し、ベルギー、イングランド、スペイン、ポルトガル。オーストリアは縮小化。

☆イタリア戦争(1521−1526)/ハプスブルグ家(神聖ローマ帝国、スペイン)と、フランス(ヴァロア家)が、イタリアを巡って繰り広げた戦争。

☆教皇レオ10世(メディチ家出身)は、神聖ローマ皇帝カール5世と結び、フランス支配下のミラノを奪還し、ロードス島の聖ヨハネ騎士団とヴェネツィア共和国の連合軍はオスマン帝国に敗北する。


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◎1550年
イタリアが3カ国の拮抗から抜け出して、首位に返り咲き、2位がフランス、スイスがドイツを破り、イングランドとドイツが拮抗。

☆アルタン・ハーンの軍が北京を包囲


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◎1575年
イタリアの首位は変わらないものの、書籍量が減少。2位フランス、3位ドイツはスイスを抜き返し、オランダ、スイス、イングランドが拮抗。


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◎1600年
出版国が広がる。首位イタリア、2位ドイツ、フランス、スイス、オーストリア、オランダ、イングランドが拮抗。スコットランドとチェコが急上昇。

☆イギリス東インド会社創設
☆関ヶ原の戦い(日本)
☆ウィリアム・シェイクスピア、『ウィンザーの陽気な女房たち』を執筆


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◎1625年
フランスが首位。2位がイタリア、ドイツ、オランダ、イングランドが拮抗。次いで、急上昇したポーランド、スペイン、ベルギーも拮抗。

☆三十年戦争/ボヘミアにおけるプロテスタントの反乱をきっかけに勃発、神聖ローマ帝国を舞台に、1618年から1648年に戦われた戦争。スウェーデンが参戦した1630年以降は、フランス王国ブルボン家とオーストリア大公国ハプスブルク家のヨーロッパにおける覇権をかけた戦いともなった。


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◎1650年
イングランドが首位。2位がフランス、イタリアは3位に陥落。オランダ、ドイツ、スイスが拮抗し、スペインが追いかける。

☆イングランド・オックスフォードにヨーロッパ初のコーヒー・ハウスが開店。
☆トマス・ホッブズの『リヴァイアサン』刊行(1651年)


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◎1675年
首位イングランドは変わらないものの、2位のフランス、3位のイタリアが差を縮める。縮小したドイツはオランダと拮抗し、オーストリア、スペインが後を追う。

☆イギリス:グリニッジ天文台完成。
☆パリに世界で最初のカフェができる。
☆ジョヴァンニ・カッシーニが土星の環が複数の輪で構成されていることを発見。
☆バールーフ・デ・スピノザの『エチカ』完成(出版は没後)
☆江戸幕府、伊奈忠易が無人島(ぶにんじま、現在の小笠原諸島)を調査。



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◎1700年
首位イングランド、2位フランス、3位イタリアの順位は変わらず、ドイツとイタリアの差もほとんど縮まっていない。次いで、オーストリアとスペインが拮抗

☆デンマーク=ノルウェーおよびポーランド=リトアニア共和国がスウェーデン・バルト帝国を攻撃。これをきっかけに大北方戦争が勃発
☆デンマーク=ノルウェーおよびドイツのプロテスタント地域にてグレゴリオ暦が採用される。
☆スウェーデンにてスウェーデン暦が採用される。
☆ウィリアム・ダンピアがヨーロッパ人として初めてニューブリテン島に到達。


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◎1725年
首位イングランドが拡大し、2位フランスとの差を広げ、3位のイタリアはオランダに追い上げられる。ドイツとスイス、新たに登場したロシアが拮抗


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◎1750年
フランスとイングランドは同率首位。わずかな差でイタリアが3位。間を開けられてスイスが続き、ドイツ、オーストラリア、ロシア、スコットランドが拮抗。オランダは縮小しスウェーデンと拮抗。

☆バウムガルテン、『美学』第一版出版。
☆ドゥニ・ディドロらによる百科全書の刊行が始まる(1751年)
☆ベンジャミン・フランクリン、雷の中で凧をあげ、雷が電気であることを証明(1752年)
☆イギリスでグレゴリオ暦が採用される(1752年)



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◎1775年
フランスが首位。わずかな差でイングランドが2位。3位イタリアとの差が拡大、ドイツがそのあとに続く。スイス、スコットランドが拮抗、アイルランド、オーストリア、スウェーデンと同様の位置にアメリカが出現。

☆アメリカ独立戦争勃発(1775 -1783年)


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◎1800年
首位フランスの勢力が大きく拡大。2位イングランド、アメリカが急成長し3位。次いでドイツ、ロシア。イタリアは大きく後退し、スウェーデン、スコットランドと並ぶ

☆フランス革命戦争: マルタ護送船団の海戦でイギリスが勝利。
☆アメリカ議会図書館発足。
☆伊能忠敬、蝦夷地を測量
☆トーマス・ジェファーソン、アメリカ合衆国第3代大統領に就任(1801年)


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◎1825年
首位フランスの後を、ドイツ、イングランド、アメリカがほぼ同率で並ぶ。その後を、ロシア、イタリア。

☆ボリビアがスペインから独立する。
☆文政の異国船打払令。
☆ブラジル独立を承認
☆南米でアルゼンチン・ブラジル戦争が起きる(1825 -1828年)


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◎1850年
首位イングランドの後を、ドイツが猛追。フランスは3位に降格し、その後がアメリカ

☆ホーソーン『緋文字』発表
☆アメリカン・エキスプレス設立
☆ヴァグナー『ローエングリン』初演
☆イギリス海峡で初の海底ケーブル敷設
☆米国でカリフォルニアが31番目に州となる
☆シドニー大学創立(オーストラリア初の大学)
☆テニスン(英国)が桂冠詩人となる



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◎1875年
首位イングランド、ドイツ、フランス、アメリカという順位は変わらず。

☆サン=サーンス交響詩「死の舞踏」がパリで初演
☆ビゼー歌劇「カルメン」パリで初演(オペラ=コミック座)
☆ドイツ帝国でドイツ社会主義労働者党結成
☆東京気象台設置
☆チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番アメリカで初演(ボストン、独奏ハンス・フォン・ビューロー)
☆ニューヨークで神智学協会設立
☆英国がスエズ運河株式会社を買収(44%)
☆抄紙会社(のちの王子製紙)が開業



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◎1900年
ドイツが首位、2位イングランド、3位はフランス、アメリカが拮抗。次いでオーストリアとロシアが拮抗し、そのあとを初登場の日本とインドが追う。イタリア、クロアチア、アイルランド、スコットランドはアジア勢よりも後退

☆プッチーニ歌劇「トスカ」イタリアで初演(コスタンツィ劇場)
☆英国皇太子(後のエドワード7世)暗殺未遂
☆パリ万国博覧会開催され、地下鉄が開通する
☆パリ五輪(第2回夏季オリンピック大会)開催
☆凸版印刷創業
☆東京電気鉄道(後の都電)設立
☆京都法政学校(後の立命館大学)創立(中川小十郎)
☆女子英学塾(後の津田塾大学)開校(津田梅子)
☆夏目漱石が大日本帝国文部省留学生として英国に留学



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◎1925年
イングランドが首位、2位アメリカ、3位ドイツ、4位フランス、次いでイタリア、僅差で、ロシアと日本

☆イタリアのベニート・ムッソリーニが独裁宣言
☆日本の娯楽雑誌『キング』創刊
☆国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)再建
☆アドルフ・ヒトラー『我が闘争第1巻』公表
☆アドルフ・ヒトラーを保護する組織としてナチス親衛隊設立
☆クー・クラックス・クラン(KKK)第1回全国大会を開催(ワシントンD.C.)
☆柳田國男が雑誌「民族」を創刊。民俗学と民族学の連携を提唱。


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◎1950年
アメリカが他を引き離して首位に。2位イングランド、3位に日本が急上昇。そのあと、イタリアとドイツが拮抗し、次いで、ロシア、オランダ、フランスは大きく後退する。

☆イギリスが中華人民共和国を承認する。このため台湾の国民党政府は、イギリスと断交する。
☆アメリカ、ソ連、イギリスがベトナム民主共和国を承認する。
☆朝日新聞と毎日新聞が名古屋市での印刷を再開。
☆寿屋(現・サントリー)が「サントリーオールド」を発売。
☆警視庁がD・H・ローレンス作、伊藤整訳の『チャタレイ夫人の恋人』を猥褻文書として摘発。
☆ピーナッツ (漫画)、連載開始。
☆中国人民解放軍がチベットに侵攻(チャムドの戦い)
☆マザー・テレサ、神の愛の宣教者会設立。


グラフは1950年まで。この後のグラフも見たかったなぁ。。



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by yomodalite | 2015-11-25 06:00 | 歴史・文化:美術 | Trackback | Comments(2)

「世界を変えた書物展」

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連休中に、金沢工業大学の稀覯本コレクション「世界を変えた書物」展を見に行きました。



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私には読めない本ばかりではあるものの、このページだけじゃなくて、表紙や、背表紙、見開きに使ってる紙とか、扉の部分も見れたらいいのに・・と思いながら、上から、下から、覗き込むように眺めていたんですけど・・



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会場に、グーテンベルグが活版印刷技術の実用化に成功したあとの時代の、世界各国の出版量をグラフ化した映像が流れていて、ちょっと興味深かったので、そちらを次ページにメモしておきます。





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by yomodalite | 2015-11-24 16:39 | 歴史・文化:美術 | Trackback | Comments(0)

ラスト ナイツ [DVD]

クライヴ・オーウェン,モーガン・フリーマン,クリフ・カーティス



『ラストナイツ』はモーガン・フリーマン、クライヴ・オーウェンという豪華キャストを主演に迎え、5年の歳月をかけて完成された紀里谷監督のハリウッドデビュー作。

紀里谷監督は、日本の監督としてはめずらしくヒーローをテーマに映画を撮られていて、これまで映像美に惹かれて、『CASSHERN』『GOEMON』という前作の2本も観てはいるんですが、「新造人間キャシャーン」も、歌舞伎の石川五右衛門も、2時間映画として、完成された物語になるはずなのに、どうして、こんなに眠くなってしまうのか・・脚本は監督自身が書くのではなく、別の人だったら・・

また、美術的にはすばらしいものの、その美的センスから、色調が統一され過ぎていて、2時間通してみると、変化に乏しく思えてしまう・・という私の不満は、今回の映画ではどうだったかといえば、

一言でいえば、改善されていました(何様ww)

「忠臣蔵」をベースにした脚本は、外国人によるもので、脚本が気に入って、監督は映画を撮ろうと思ったらしく、これまでのCG色を全面に押し出したことによる、創りこんではいても、平板に見えてしまう背景は、ハリウッド映画によくある感じになっていて奥行きが感じられ、美術的なすばらしさは、皇帝や兵士たちの衣装や、城の造形に生かされ、キャストも全員ハマっています。

浅野内匠頭に相当する役(バルトーク)は、モーガン・フリーマンなので、だいぶ「賢者」にはなっていますが、少し見どころが少ない印象で、大石内蔵助(ライデン)の、クライヴ・オーウェンは、緒形拳の感じだけど、あそこまでの人物描写が描かれる時間はなく、吉良上野介(ギザモット)の、アクセル・ヘニーは、伊丹十三を見て研究したでしょう。という感じ。

クライヴ・オーウェンと騎士対決をする伊原剛志は、存在感があって素敵なんだけど、髪型が惜しいw。もっとカッコよく映れる俳優さんのはずなのに・・

そんなわけで、やっぱり、「忠臣蔵」は、2時間では無理があるとは思いましたが、紀里谷監督のハリウッド2作目もたぶん観に行くような気がする。

◎ラストナイツ公式サイト





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by yomodalite | 2015-11-21 11:45 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)

ミケランジェロ・プロジェクト [DVD]

ジョージ・クルーニー,マット・デイモン,ビル・マーレイ



監督・脚本・製作・主演:ジョージ・クルーニーという『ミケランジェロ・プロジェクト』(原題:Monuments Men)は、

「ヒトラーの命を受け、ドイツ軍は侵攻した欧州各国の美術品を略奪。それに危機感を抱いたハーバード大学付属美術館の館長ストークス(ジョージ・クルーニー)はルーズベルト大統領を説得し、美術品や歴史的建造物を保護する部隊(モニュメンツ・メン)を結成する。

中世美術に精通したグレンジャー(マット・デイモン)、建築家キャンベル(ビル・マーレイ)、彫刻家ガーフィールド(ジョン・グッドマン「Black or White」のパパ役の人!)など多彩なメンバーとともに、ヨーロッパ各地を奔走する・・・

という映画。


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ミケランジェロの「聖母子像」だけでなく、


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フェルメールの「占星術師」や、


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ヴァン・エイク兄弟の「ヘントの祭壇画」など、数多くの絵画を次々に探し出していくのですが、同時に、戦争の中でメンバーは失われていく。

クルーニー扮するストークス館長は言う。
「建物が壊れ、人口が減少したとしても、また復興できる。しかし、文化や歴史が一度でも途絶えてしまったら、もう取り返しがつかない」
「武士は、戦場で、命を捨てることが名誉であり、役者は、舞台で倒れることが本望といわれてまいりました。今日でも、人間にとって、仕事場で死ぬということができれば、それは、本人の幸福であるといえましょう」しかも、聖母子像を守って死んだ人物は、自らの命をもって、文化と歴史を守ったのです。これほど価値のある死があるでしょうか!」

たしかに、自分が、戦争の時代に生きていたら、こんな仕事で命を落とすのが、一番納得できるかなぁ。。でも、この映画の本当の見どころは、名画とか、ロケ地のひとつであるノイシュバンシュタイン城ではなく、

クルーニーをはじめ、出演者たちの多くが「煙草を吸う」ところでしょう。

私の個人的感想だけでなく、この映画の重要な場面で、煙草が登場するシーンが多いのは、クルーニーの大きな意図にちがいありません。だって、エンドクレジットに登場した、クルーニーのプロダクションの名前が、

「Smokehouse Pictures」なんですから。

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by yomodalite | 2015-11-19 06:00 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)
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世界はますます終わりに近づいているような気がする毎日ですが、人生も惑星の命にも限りがあるので、世界が終わるのは、当然といえば当然なんですが、Godという創造主のことを考えると、人はなぜか「永遠」を考え出すんだなぁなどと思いつつ、


とにかく、ヒストリー・ティーザーについてのエレノアとウィラの会話(これから紹介するPart 3)をより理解するために、そこにちょっぴり登場する『地獄の黙示録』を再度見てみたり、引用された文学作品を読んだりもしているのですが、原作の『闇の奥』は、以前なんとか読んだので、今回は、映画の中で、カーツが読んでいたT・S・エリオットの「The Hollow Men」という詩を読んでみようと思って、岩波文庫『四つの四重奏』(岩崎宗治訳)を買ったんです。


childspirits先生と二人で、エレノアの会話を日本語にしているだけで、もうヘトヘトなので、誰かが訳してくださったもので、あっさりと理解したかったんですが、訳注や解説には、ためになる部分があったものの、実際の詩の方は「?」という部分が多くて、、、しかたなく自分でも考えてみました。


ふだん、直訳とか、意訳という言葉が大嫌いな私ですが、意味がわかる。という意味での「意訳」につとめ、散文的に訳してあります。


気になる点や、間違いはもちろん、

遠慮のないご意見をお待ちしております。



The Hollow Men

空ろな人間


Mistah Kurtz―he dead. (*1)

Mr.クルツは死んだ


A penny for the Old Guy(*2)

ガイさんに1ペニーを(恵んでおくれ)。


I

We are the hollow men

We are the stuffed men

Leaning together

Headpiece filled with straw. Alas!

Our dried voices, when

We whisper together

Are quiet and meaningless

As wind in dry grass

Or rats' feet over broken glass

In our dry cellar


我々はすき間がないほど

詰め込まれていながら、空っぽで

頭の中は藁がいっぱい詰まっている(嗚呼)

お互い寄りかかるしかなく

みんなで一緒に囁いても

かすれるような声でしかなく

枯野の草のように静かで意味がない

もしくは、地下室で

ネズミが割れたガラスの上を歩くぐらいか


Shape without form, shade without colour,

Paralysed force, gesture without motion;


つかみどころのない形、色のない影、

麻痺した力、動きのない身振り


Those who have crossed

With direct eyes, to death's other Kingdom

Remember us―if at all―not as lost

Violent souls, but only

As the hollow men

The stuffed men.


目を見開いて、

死後にある別の王国に渡った者が

もし我々のことを覚えていたとしても

それは、荒ぶる魂というよりは

ただ、無意味だけが

詰め込まれた人間としてだ


II

Eyes I dare not meet in dreams

In death's dream kingdom

These do not appear:

There, the eyes are

Sunlight on a broken column

There, is a tree swinging

And voices are

In the wind's singing

More distant and more solemn

Than a fading star.


この目は、私が夢に出会うことを怖れ

死後の夢の王国が

目の前に現れることはないが、

そこでは

折れた円柱に陽射しが注がれ

木々は揺れ、

そして、声は響き、風は歌う

この消えゆく星よりも

ずっと遠くにあって、より厳かに


Let me be no nearer

In death's dream kingdom

Let me also wear

Such deliberate disguises

Rat's coat, crowskin, crossed staves(*3)

In a field

Behaving as the wind behaves

No nearer―


死後の夢の王国のそばに

俺を行かせないでくれ

あの念入りに見つくろった

死装束をまとわせるのも、だ。

鼠の毛皮、カラスの肌、十字にした棒

この場所では

風が振舞うように、振る舞う

それ以外にはない


Not that final meeting

In the twilight kingdom


あの黄昏の王国での

最後の集いとは違うのだ


III

This is the dead land

This is cactus land

Here the stone images

Are raised, here they receive

The supplication of a dead man's hand

Under the twinkle of a fading star.


ここは、死んだ国

サボテンの国

ここにある石の像は

消えていく星の煌めきの下

死んだ者たちの嘆願を

受け入れるために建てられた


Is it like this

In death's other kingdom

Waking alone

At the hour when we are

Trembling with tenderness

Lips that would kiss

Form prayers to broken stone.


それは、死後の王国で

ひとり目覚めたとき

誰かがそこにいて

優しく震えるように

唇にキスをする者によって

石が崩れ去る、ということか


IV

The eyes are not here

There are no eyes here

In this valley of dying stars

In this hollow valley

This broken jaw of our lost kingdoms


この目に見えるのはそんな場所ではなく

ここにある世界はそうではない

この谷では、星は死にゆき

ここは、空ろな谷でしかなく

この壊れた骸骨が、失われた王国なのだ


In this last of meeting places

We grope together

And avoid speech

Gathered on this beach of the tumid river


最後の集いの場所では

みんなが探りあい

意見を言うことを避け

人々は水が膨張した河の岸辺に

ただ群がっている


Sightless, unless

The eyes reappear

As the perpetual star

Multifoliate rose

Of death's twilight kingdom

The hope only

Of empty men.


盲目でないとすれば

この目にも、永遠の星や

花びらが幾重にも重なった薔薇が

見えるだろう

死にゆく黄昏の王国で

空っぽな人間の

残された希望として


V

Here we go round the prickly pear(*4)

Prickly pear prickly pear

Here we go round the prickly pear

At five o'clock in the morning.


手のひらみたいなサボテンのまわりを

サボテン、サボテン、みんなでまわろう

手のひらみたいなサボテンのまわりを

みんなでまわろう、朝の五時


Between the idea

And the reality

Between the motion

And the act

Falls the Shadow

     For Thine is the Kingdom(*5)


理念と現実の間に

動きと行いの間に

幻影があらわれる        

     神の王国のために


Between the conception

And the creation

Between the emotion

And the response

Falls the Shadow(*6)

     Life is very long(*7)


構想と創造の間に

感情と反応の間に

幻影があらわれる

     人生はとても長い


Between the desire

And the spasm

Between the potency

And the existence

Between the essence

And the descent

Falls the Shadow

     For Thine is the Kingdom


欲望と発作の間に

潜在と実在の間に

本質と堕落の間に

幻影があらわれる

     神の王国のために


For Thine is

Life is

For Thine is the(*8)


あなたのための

人生とは

それを、あなたのために


This is the way the world ends (*9)

This is the way the world ends

This is the way the world ends

Not with a bang but a whimper.


こんなふうに、世界は終わる

こんなふうに、世界は終わる

世界の終りは、

爆発音ではなく、すすり泣く声で。


(訳:yomodalite)

下記の訳注も含め、間違いに気付かれた方は遠慮なくご指摘くださいませ


訳注)________


(*1)コンラッド『闇の奥』からの引用、主人公クルツの死を告げる黒人のボーイの言葉。


(*2)1605年、ジェイムズ一世とその政権を転覆させるため、少数のカトリック教徒の中で、国会議事堂の爆破が計画された(「火薬陰謀事件」と呼ばれる)。しかし、実行予定の前夜、議事堂地下室で火薬の見張りに立っていたガイ・フォークスは捕らえられ、仲間とともに処刑された。英国ではこの日にちなんで、11月5日を「ガイ・フォークスの日」として、彼の張りぼて人形を引き回し、爆竹をはぜさせながら、人形を火に投じる習慣があった。「ガイさんに1ペニー」は、この日に子供たちが、家々をまわって爆竹を買うための小銭をもらうときの言葉。


(*3)Rat's coat, crowskin, crossed staves

このパラグラフ(スタンザ)は、岩波文庫『四つの四重奏』(岩崎宗治・訳)の「詩集1909 - 1925年」に納められた〈空ろな人間たち〉の訳では、

これ以上近くには行かせないでください
死の夢の国で
そしてわたしにまとわせてください
とくに入念な変装を
鼠の毛皮(コート)、烏皮(からすがわ)、十字に組んだ棒
麦畑で
振る舞いは風の振る舞いのように
これ以上近くには----

になっています。訳注では(訳者は、the stuffed men を、案山子人間と訳している。The Hollow Men に案山子の絵が使用されている例は多い)、

「わたし」は、中身の空ろな案山子として生きようとする。案山子はここでは棒を十字に組んで古着を着せたもの。畑を荒らす野鼠や烏を脅すために、そうした動物の死骸を結びつけることがある。原文のRat's coat の ‘coat’ は、「上着」または、「(獣の)毛皮」で、‘crowskin’ は、‘backskin’ (鹿革)に似せた造語で、「烏皮」といったところか。ともあれ、魂のない「案山子人間」には・・・

とありますが、私には「畑を荒らす野鼠や烏を脅すため」や、「まとわせてください」というのは納得できません。


鼠やカラスといった動物から喚起されるイメージと、「I」の〈rats' feet〉との音韻だけでなく、人間の社会では、鼠の上着(毛皮)は、動物の毛皮としては薄くて価値がないし、カラスは羽根に覆われていて、その肌がかえりみられることはありませんが、どちらも自然なもので、同じように、自然社会にあるのは、棒を十字にしたものだけであって「十字架」ではない。


その場所で身につけるものは、人間社会での葬送の儀式で、遺体に着せられるようなものではなく・・という意味からの言葉ではないでしょうか。


(*4)prickly pear


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ウチワサボテンとも言われるようですが、このスタンザは童謡を歌っているようになっているので、このサボテンの能天気な感じを出すために「手のひら」みたいな、にしました。


(*5)For Thine is the Kingdom

これは「主の祈り」とも言われる、『マタイによる福音書』6章9-13にからの引用だと思われます。(→https://ja.wikipedia.org/wiki/主の祈り)


Between the idea ~ And the act までは、「王殺し」をイメージしていて、「For Thine is the Kingdom」は、その行為を後押しする言葉にもなっている。


岩波文庫訳では、

For Thine is the Kingdom
それ〈御国〉は〈汝〉のものなればけり

という訳のわからない(私だけ?)訳になっていて、確かに、Thine は古語で、英語辞書では、「汝」もしくは「そなた」などと書いてあり、


「汝」は、日本の国語辞典では、

二人称の人称代名詞。本来は、尊敬の意を含む語だが、徐々に敬意を失って、同等または目下の者に対する代名詞となり、中世以降はもっぱら目下の者に対する代名詞となった。

と、あります。でも、英語のThine は、「同等かもしくは尊敬の意」なので、Thine=汝というのは、現代の日本人にとって勘違いしやすい訳になっているように思います。例を挙げれば、シェイクスピアのセリフでは「汝」(もしくは「そなた」)で問題ありませんが、『マタイによる福音書』などの聖書訳の場合、「thy」は、神を指している場合も多く、これを「汝」と訳すのは間違いの元ではないかと。


「主の祈り」の英語訳は、


Our Father, which art in heaven,

hallowed be thy name;

thy kingdom come;

thy will be done,

in earth as it is in heaven.

Give us this day our daily bread.

And forgive us our trespasses,

as we forgive them that trespass against us.

And lead us not into temptation;

but deliver us from evil.

[For thine is the kingdom,

the power, and the glory,

for ever and ever.]

Amen.


上記のウィキペディアのリンク先にある日本語訳でも、「thy」がわかりにくい訳になっているので、下記は私訳ですが、


天国にいる、我らの父よ

あなたの名が讃えられ

あなたの王国がやってきますように

あなたはこの地上を

天国のようにされるでしょう

そして、私たちに今日のパンを与え

私たちが、罪を犯した者を許すように、

私たちの罪も許してください

そして、私たちが誘惑に導かれないように

私たちを悪から救ってください

[あなたのための王国、その力、そして栄光は、永遠に続きます]

アーメン。


thyや、thineは、すべて、Our Father, which art in heaven(天国におられる我らの父)を指しています。(ちなみに、ウィキペディアにはもっとも普及していると思われる「新共同訳」が載っていませんが、そちらは、天におられるわたしたちの父よ、御名が崇められますように。御国が来ますように・・・で、[ ]内はありません。ただ、文春新書の『新約聖書Ⅰ』にある佐藤優氏のマタイの福音書の案内によれば、[ ]内は、2世紀頃に付加されるようになったもので、「国とちからと栄とは限りなくなんじのものなればけり」という頌栄がつけられることもある。とのこと

それ〈御国〉は〈汝〉のものなればけり

とにかく、上記の岩波文庫訳では、神の国が「あなた(自分)」のものだと言っているか、もしくは、神に「上から目線」になってしまいませんか?


岩波文庫訳への疑問に文字数を使いすぎてしまいましたが、日本人が考える「神」と「God」の違いは、「God」がこの世界の創造主というだけでなく、


「God」を信じる宗教には「神の王国をこれから創る」という目標があることが、重要で、それは、この詩でも、また『地獄の黙示録』でも、現代の世界戦争においても、重要なテーマになっていると思います。


(*6)Falls the Shadow

Falls も、Shadowも意味深い言葉で、私訳では “幻影があらわれる” としましたが、Fall は、「人間の堕落や原罪」という意味を感じさせる言葉ですね。


(*7)Life is very long

(*5)と同じ文字装飾になっているので、なんらかの引用かもしれませんが、岩波文庫の訳注では、コンラッドの『島の流れ者(邦題「文化果つるところ」』の中で、重大な背信行為を犯した主人公に、年配の船長リンガードが言う言葉。とあり、恩寵に出会えぬまま苦悩し続ける人間にとって「人生は長い」ということ。だと説明されています。


(*8)

For Thine is

Life is

For Thine is the


このスタンザでは、ここまでの言葉の語尾が消されていて、


For thine is (the kingdom)

Life is (very long)

For Thine is thekingdom)


消された部分を繋げると、


その王国はとても遠い王国


という意味になり、ここから、最後の「This is the way the world ends」に続きます。


(*9)

この部分は[V]のサボテンの歌と同じく、童謡をベースにしていて、岩波文庫の訳注によれば、パロディの本歌となった童謡では「こんなふうにぼくらは手を叩く」という童謡があるそうです。




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by yomodalite | 2015-11-16 06:00 | 文学 | Trackback | Comments(0)

地政学の逆襲 「影のCIA」が予測する覇権の世界地図

ロバート・D・カプラン/朝日新聞出版



タイトルにある「影のCIA」というのは、世界的大企業を顧客に持つ、米国の民間情報機関(インテリジェンス)かつ出版社である、ストラテジック・フォーカスティング(通称ストラトフォー)社のことで、著者はそこに所属する地政学のチーフ・アナリスト。

本書の目次には、小見出しもすべて記載されていて、それを見るだけで、興味深い本だということがわかる内容なんですが、序章には「なぜアラブの春はチュニジアから始まったか」について言及があり、

また、第一部では、現代の戦争から地理感覚が失われた理由を、ベルリンの壁が崩壊から語り、ポスト冷戦と、グローバリゼーションの関係、また、地政学の開祖といえる、マッキンダーの「ハートランド論」や、それを受け継ぎ発展させたスパイクマンの「リムランド論」や、といった地誌学の基本的な知識を交えての解説があります。

第二部で、現代の世界地図を、ヨーロッパ、ロシア、中国、インド・・といった現在の世界情勢の基本的な分析になっているので、この部分を最初に立ち読みするのがいいかもしれません。

本書には、日本がほとんど登場しないのですが、下記は少しだけ言及されている「第11章・大中華圏」から引用。

中国政府は、ゆくゆくは自国にいる数千人の脱北者を北朝鮮に送り込んで政治基盤を築き、そこを拠点として豆満江地域を経済的に支配する計画である。ここは中国、北朝鮮、極東ロシアが交わる地域であり、また日本の対岸に優れた港湾施設がある。

 中国が北朝鮮に期待しているのは、今より近代的なゴルバチョフ風の権威主義政権が誕生することだ。そうすればここを緩衝地帯として、韓国の中産階級主体の活力ある民主主義社会と距離を置くことができる。しかし北朝鮮の動向は、中国でさえ掌握でぎない。ベトナム、ドイツ、イエメンなど、過去数十年に存在した分断国家は、すべて続一に向かう力に屈した。だがいずれの場合も、統一は意図的なプロセスを通じて実現したのではなく、むしろ当事者の利益などおかまいなしに、荒々しい方法でいきなり実現したのである。
 
 中国は朝鮮再統一を恐れているが、最終的に統一は中国の有利にはたらくはずだ。統一後の大朝鮮は、韓国政府がおおむね支配し、その韓国にとって、中国は最大の貿易相手国である。再統一された朝鮮は民族主義的な国家となり、過去に朝鮮を支配、占領した隣国の中国と日本に根深い敵意を抱くだろう。
 
 だが朝鮮にとっては中国よりも、朝鮮半島を1910年から1945年まで占領していた日本への憎しみの方がずっと強い(また日本と韓国は、竹島の領有権をめぐって今も争っている)。そのうえ経済の牽引力は、日本より中国の方が強い。再統一後の朝鮮は中国寄りにシフトし、日本からは遠ざかるため、アメリカ軍の駐留を認めるべき理由がほとんどなくなる。このことは、結果的に日本の再軍備を促すだろう。

いいかえれば、北東アジアにおけるアメリカ軍の地上兵力が縮小するなか、朝鮮半島は将来的に大中華圈にくみ込まれる可能性が高い。したがって中国は、中央アジアのハートランドに食い込みつつ、リムランド(東南アジアと朝鮮半島を含む)に対しても多大な影響力をもつだろう。

◎安全な陸の国境
 
 現時点での中国の陸の国境は、危険よりも機会に満ちあふれているように思われる。シカゴ大学の政治学者ジョン・J・ミアシャイマーも、著書『大国政治の悲劇』(奥山真司訳、五月書房)でこのことを指摘している。「国際システムにおける最も危険な国は、大規模な軍隊をもつ大陸国である」。だが中国は、この説明に完全にはあてはまらない。たしかに中国は拡大を続けるランドパワー国家であり、人民解放軍の陸軍は兵力160万人と、世界最大規模だ。しかし先にも述べたように、中国はインド亜大陸と朝鮮半島を除けば、競合諸国とぶつかり合っているのではなく、単に真空を埋めているだけなのだ。
 
 それに、人民解放軍の陸軍が十分な遠征能力をもつまでにはまだ何年もかかりそうだ。人民解放軍は2008年の四川大地震やチベット騒乱、2009年のウイグル騒乱、また2008年の北京才リンピックでの安全確保に対処しなくてはならなかった。だがアメリカ海軍分析センターのエイブラハム・デンマークによれば、こうした「地域横断機動演習」によって露呈したのは、人民解放軍が大陸中国の端から端まで部隊を移動させることはできても、軍事物資や重い装備品を迅速に移動させる能力がまだ不足しているということだ。人民解放軍が中国国境を越える状況として唯一考えられるのは、誤算が生じた場合である。・・・・

日本の政治本には飽きた、という方に。



ストラトフォーの創設者
ジョージ・フリードマンの動画



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by yomodalite | 2015-11-14 19:15 | 政治・外交 | Trackback | Comments(2)
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家から、その場所へは、大勢の通勤客が家路につくコースを逆流するように歩いて行くとあって、到着すると、開演までまだ1時間以上あるのに、すでにライブハウスの前には大勢の人が待っていた。


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こういう場所に行くのは、ものすごく久しぶりなんだけど、開演前の会場では、ABCの「The Look Of Love」とか、ジャパンの「Life in Tokyo」とか、私が一番ライブハウスに行ってた時代の音楽が流れてて、その中で、すっかり忘れていたけど、一番懐かしかったがこの曲。


Altered Images "Happy Birthday"





この曲のあとに、Siouxsie & the Bansheesの「Hong Kong Garden」がかかったら、私が10代の頃に行ってたライブハウスの雰囲気のまんまで、






この雰囲気の間に始まらないかなぁって思ってたんだけど、会場の音楽テープは一巡して、「ラジオスターの悲劇」に戻り・・・とにかく、なんの演出もなく、メンバーがあらわれ始めると、私の隣にいた「サカナクションのファン」だと言うのが一番ぴったり来るような若い男の子をはじめ、長年のファンらしきグレイヘアのオジさまとか、絶対にメタルバンド好きって感じの全身タトゥーの方などなど、あちこちから、まるでアイドルに声をかけるときのような、「純ちゃーーーん」という声が響いた。

女性ファンの方が絶対に多いと思っていたけど、予想以上に男性ファンが大勢いた。「純ちゃん」は、私よりもずっと年上だし、腰を痛めたせいで、以前よりもかなりふっくらして、元気そうでもなかったのに、今でも、こんな風に愛されてるなんて・・と驚いたんだけど、やっぱり「パンク」だからかな。。あくまで、人生のタイミングの問題なんだけど、あの時代に、マイケル・ジャクソンではなく、ロンドン・パンクを聴いてて良かったなぁなんて、私が知らない曲が続いてるあいだに思ったりしていると、

空の彼方に浮かぶは雲
嗚呼我が恋愛の名において

「諦念プシガンガ」が始まって、

牛のように豚のように殺してもいい
いいのよ我一塊の肉塊なり

ソチ五輪で、ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』が始まったときのように、胸が締め付けられ、

月光も凍てつく森で
樹液すする私は虫の女・・・

“蛹化の女” で、ラフマニノフが終わったときのように涙が溢れ、

空を覆え、駅に溢れろ
火事に飛び込め、地下に這いずれ・・・

第一部の終わりに “昆虫軍” が続くと、全身の血が湧き立って「生理」が始まってしまう。


そこで第一部は終了し、休憩時間は、『ヒストリー・ティーザー』絡みで、今日買ったばかりのT・Sエリオットの『空ろな人間たち』を、ネットで原文を見ながら読みつつ、後ろにいた、メタル好きっぽい全身タトゥーのメンズが、知り合いらしい普通のOL風女子二人組に、空港で厳重なチェックを受けたときの話を関西弁で絶妙にしゃべっているのに耳を澄ましていると、あっという間に二部が始まって、


ジンジンジンジン、血がジンジン
梅も桜もほころびて

という “バージンブルース” で、もはや「出血」は抑えることはできず、


誇りや意地って何
ペシミスティックな話ね

“バーバラ・セクサロイド” で、踊りまくり、

“電車でGo” で一旦フィニッシュ。アンコールは“パンク蛹化の女” だった。

ああ、それはあなたを思いすぎて
変わり果てた私の姿・・・


「純ちゃん」は、腰の痛みからか、座っていても苦しそうだったけど、唄声は驚くほど変わってなかった。

自分が若い頃に好きだったスターが、ずっと若々しいままという嬉しさもわかるけど、自分と同じように、年をとり、衰えて、そうしてギリギリで頑張っている。という姿も、それと同じか、もっと大切で、愛おしいのだと、54歳になった戸川純に教えられるなんて、10代の頃は思ってもみなかったけど、

前方に陣取っていたファンの人たちが、「また、大阪に来てねーー!」と叫んでいて、私も、大阪で、今日ここにいた人たちと、また純ちゃんに会いたいと思った。


2014年の曲「lilac」






ライブが終了したのは、9時半ぐらい。ライブハウスから、家までゆっくり歩いても10時には着いてしまう。なんだかもったいない気もしたけど、帰宅したら、飲みに出かけたダーリンは、まだ帰ってなくて、真っ暗な玄関が1人暮らしのように、寂しくて、ちょっぴり新鮮にみえた。




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by yomodalite | 2015-11-12 11:04 | 現代文化・音楽・訳詞 | Trackback | Comments(0)

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マイケル・ジャクソンが1992年に出版した『Dancing the Dream』から

berlin1989」の和訳です。



berlin1989

1989年、ベルリン



They hated the Wall, but what could they do? It was too strong to break through.


彼らは壁が嫌いだった。でも、彼らに何ができただろう? それは、壊すにはあまりにも頑丈だった。


They feared the Wall, but didn't that make sense? Many who tried to climb over it were killed.


彼らは壁を恐れていたが、それは当然だろう? 壁を越えようとした多くの人々が殺されたのだから。


They distrusted the Wall, but who wouldn't? Their enemies refused to tear down one brick, no matter how long the peace talks dragged on.


彼らは壁を疑っていた。だが、誰が信じただろう? どんなに長く和平の話し合いをしても、お互いレンガひとつでさえ、壊そうとはしなかった。


The Wall laughed grimly. "I'm teaching you a good lesson," it boasted. "If you want to build for eternity, don't bother with stones. Hatred, fear, and distrust are so much stronger.”


壁は、ニヤりと笑い、「おまえにいいことを教えてやろう」と、威張って言った。 「もし、永遠に壁を建てておきたいのなら、石を使うまでもない。憎悪や、恐れや、疑念は、とても強いものだからな」


They knew the Wall was right, and they almost gave up. Only one thing stopped them. They remembered who was on the other side. Grandmother, cousin, sister, wife. Beloved faces that yearned to be seen.


壁が言っていることは正しく、誰もがあきらめかけたが、たったひとつだけ、それをくい止めたものがあった。人々は向こう側にいる人々のことを思い出し、祖母や、いとこ、姉妹、愛しい顔のひとつひとつを思い浮かべ、会いたいと思ったのだ。


"What's happening?" the Wall asked, trembling. Without knowing what they did, they were looking through the Wall, trying to find their dear ones. Silently, from one person to another, love kept up its invisible work.


「いったいどうしたんだ?」と、壁は震えながら尋ねた。 人々は知らず知らずのうちに、壁の向こうをのぞいて、親しいものの顔を見つけようとした。そして、静かに、ひとり、またひとりと、そこには、目には見えないが、愛が芽生えはじめた。


"Stop it!" the Wall shrieked. "I'm falling apart." But it was too late. A million hearts had found each other. The Wall had fallen before it came down.


壁はわめきながら言った。「やめろ!」 「俺を壊す気か!」 しかし、それはもう遅すぎた。 無数の人々の心が、お互いを見つけ出し、彼らが壁を降りる前に、それは崩れ落ちたのだ。


(訳:yomodalite)



『ダンシング〜』の訳は、あと2篇になりました。この詩に関しては、「ヒストリー・ティーザー」にからんで、色々言いたいこともあったのだけど、今日はもうイッパイイッパイなので・・・(でも、気になる点は遠慮なくご指摘くださいね!)







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by yomodalite | 2015-11-10 06:00 | ☆Dancing the Dream | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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