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赤坂ACTシアターでの初めての落語公演。いつものことですけど、平日の昼間の回なのに満席。立ち見席にも人が。

こちらのホールは傾斜が大きいせいか、1階の後の方の席だったのですが、志の輔師匠が大分下の方に見えました。まくらは、八つ場ダム〜菊池雄星のドラフト会議後、石川遼がカメラフラッシュのために優勝を逃した後のコメントが素晴らしい〜大人になるとダメになる?〜『24』シーズン7レンタル開始など。

演目は、
「はんどたおる」
「ねずみ」
「政談・月の鏡」

「はんどたおる」は初めて。「ねずみ」は08年のパルコ劇場、「政談・月の鏡」は、07年の国立劇場大劇場で聞いて以来2度目の演目。

「政談・月の鏡」は、まさか今日もう一度聞けるとは思わなかった!確かに大ホール向きの演目ですし、苦労して編集した“アレ”の使いどころと思われたわけですね。しかし、もう一回聞いてみたいと思っていた印象的なネタではありますが、「24」のフリから、すべて同じ内容なので、ちょっとガックリしたのも確か。

こういう実験的なネタを聞けるのは、志の輔師匠ならではないんですが、国立劇場で観た人のために、何か一言付け加えて欲しかったなぁ。落語は、何度でも同じ噺を聞けるものなんですが、このネタに関しては、2回目の人には、ひと工夫必要かも。。今回は、国立劇場のときよりも更に千円高くなっているので、どうしても厳しくなってしまいます。(と言っても、そこまで苦労されて倒れられても困るのですけど。。。)

今年の落語は、あと年末に市馬さんを観に行く予定。





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by yomodalite | 2009-10-30 23:28 | お笑い・落語 | Trackback(1) | Comments(0)
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この映画の試写を観た姉のラトーヤは、感想を聞かれて不快な表情だった。

下記のニュースにある、MJファンの気持ちも理解できる。生前、マイケルに苦痛を与えた連中がマイケルの死後、平然と金儲けしているということには、まったく腹が立つ。

一部MJファン、アンチ”This Is It”を呼びかけ。

“This Is Not It”と称するアンチThis Is Itキャンペーンで、イベントプロモーターのAEG Liveなどがマイケル・ジャクソンに過酷なライブ日程を強制、激しいリハーサルを強いたことで心理的、体力的に彼を追い込み、最終的に死に至る要因を作ったと主張している。
http://www.barks.jp/news/?id=1000054590


それでも、やっぱり、この映画を観ずにはいられない。

マイケルが、このコンサートを発表したニュースを見たとき、わたしはマイケルのことを何もわかっていなかった。トレードマークにもなっている、あの“ミリタリー風シャツ”は、もう古くさく見えて仕方なかったし、頭髪も不自然すぎる。50回という途方もない回数をこなせるはずがないし、熱狂する観衆の映像を冷ややかに眺めるだけだった。

最後のバラエティ番組出演となった「SMAP×SMAP」での、人間離れした容貌、歩くのさえ辛そうな雰囲気だったマイケルには、もう観客の期待に応えるステージなど、到底無理に思えたのだ。

ところが、死後に残されたリハーサル映像をニュースで見て驚いた。マイケルは、絶頂期と変わらないキレのある動きで、会見のときとはまったく違って、ものすごくカッコ良かった。これだったら、コンサートはきっと素晴らしいものになったに違いない。誰もがそう思ったであろう数日後、このリハーサル映像は、映画として公開されることになった。

映画は、オーディションに集まったダンサーたちの言葉で始まります。
そこから、映画終了まで、胸のずっとずっと上の方まで、なにかが一杯になった状態が続いて、帰宅後もそれはなかなか治まりません。

アンチ”This Is It”の「激しいリハーサルを強いたことで心理的、体力的に彼を追い込み・・・」というのは、気持ちはよくわかるし、間違っているとはいえない。

でも、マイケルは、完璧のそのまた向こう側、完璧主義のさらに上を行く究極主義でコンサートが素晴らしいものになるように、極限の努力を自らの意志で続けていた。誰かに追い込まれたわけではない。ダンスも、音楽も、舞台演出も、それぞれの監督よりも、ずっと高いものを求め、細かい点まで把握し、全体を見通し、そして、それをスタッフや共演者に求めるときも、声を荒げたり、怒ったりすることなく、いつも言葉を選び、穏やかに。。。。究極をめざしながら、どんなときでも荒々しい態度を自らに絶対に許さない。こんな人、他にいるだろうか。。。

クリエーターやアーティストの多くが厳しい不眠症に悩まされた経験があると思うけど、マイケルほど研ぎすまされた神経では寝られるわけがないと思う。驚異的な量の麻酔剤というのも、このリハーサル映像を見た後だと、納得してしまいそうになります。

オーディション映像や舞台裏でセットを組んだりしている絵を長々と撮ったりだとか、マイケルの過去の映像を目一杯付け足しているんじゃないかとか、そういう悪い方の想像はすべて打ち砕かれて、会見で言っていたとおり、みんなが聞きたい曲、みんなが観たいと思っていたマイケルが期待を遥かに超える水準で観られると同時に、まったく想像も出来なかった地点に立っていた彼の姿をも垣間見られます。

彼の死に、どんなにドス黒い陰謀があったとしても、最後まで、アーティストとしての魂が燃え尽きることがなかった、そして、そのことが、彼の肉体の極限を超えたのは間違いないでしょう。それなら、ファンは拍手で彼を見送って、哀れな“奴ら”には金を恵んであげればいい。

全世界の人へ
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★……………………



マイケルとは関係ないんですが、、、
グランプリシリーズでの惨敗後の会見で、浅田真央は、トリプルアクセルを百発百中で決めたいと、百発百中を何度も強調して語った。試合後、協会には選曲ミスやコーチ変更などの意見がたくさん寄せられたようです。確かに、会見前は私も同様の意見だったけど、「百発百中」発言を聞いた後は、ああやっぱり、彼女は伊藤みどりの血筋なんだなぁと思いました。

現役時代の伊藤みどりは、あまり好きではなく、むしろ、美しさを競う競技の中で、彼女だけが、こぶしをどらえもんのように握りしめて、ジャンプする姿がキライだった。でも今、過去の映像で見て、あの頃、あれほど美しかったカトリーナ・ビットの演技が色褪せて見えるのに反して、伊藤みどりのジャンプは今尚輝いてみえる。

浅田真央も、天才少女から、オリンピックの金メダルの上をいく「伝説」の入口に立ったのかもしれないなぁ。。
________

【解説】2009年6月に急逝したマイケル・ジャクソンによって、死の数日前まで行われていたコンサート・リハーサルを収録したドキュメンタリー。何百時間にも及ぶリハーサルを一本の映画にまとめあげたのは、『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』の監督兼振付師で、予定されていたロンドン公演のクリエーティブ・パートナーでもあったケニー・オルテガ。コンサートを創り上げる過程では、偉大なスターであり才能あふれるアーティストでもありながらなおも進化を続けたマイケル・ジャクソンの素顔が垣間見える。

【あらすじ】2009年6月、1か月後に迫ったロンドンでのコンサートを控え、突然この世を去ったマイケル・ジャクソン。照明、美術、ステージ上で流れるビデオ映像にまでこだわり、唯一無二のアーティストとしての才能を復帰ステージに賭けながら、歌やダンスの猛特訓は死の直前まで繰り返されていた。

【スタッフ】
監督: ケニー・オルテガ
振り付け: トラビス・ペイン
音楽監督: マイケル・ビアーデン
プロデューサー: ランディ・フィリップス

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by yomodalite | 2009-10-29 02:28 | マイケルジャクソン資料 | Trackback | Comments(4)
内容に偽りのないタイトル。そのせいでしょうか、数ページ読んだだけで、もうわかったような気になってしまいました。初版は2003年。著者は通販会社「フェリシモ」に10年在籍した後、翻訳家で、NPO法人グリーンピースジャパン事務局長、星川 淳氏の「半農半著」にインスパイアされ、半農半X研究所を設立、「半農半X」というライフスタイルを提唱する活動を行なっている模様。

「半農半X」は、説明を聞かなくてもわかる“言葉”だと思うんですが、最後までコンセプト紹介が続き、具体的な方法に乏しい印象なのは、著者のブログのプロフィールにある 「講演等は間際であっても対応させていただきます。」という姿勢のためでしょうか。

半分を農作業、残りの半分は自分の得意なことや好きな事をする。それをエックス(X) とする。っていう説明が必要な人。なんで、そんな生活をしなくちゃいけないの? と思う人、それと、NPOビジネスに興味がある人にはオススメ。

著者は農業よりも“X”デザインに力点を置いているようなので、“X”がわかっていて、農業を知りたい人には不向きかな。

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【出版社 / 著者からの内容紹介】原油高騰・食糧危機・生活不安・環境破壊・・・
個人・世の中が抱える悩みを一度に全て解消する方法

ガソリンや食品の価格高騰、温暖化といった環境問題、生活・職業の格差など、いま個人にとっても世界にとっても、未来は不透明さを増している。

しかし、すべての難題を一挙に解決できる方法がある。それが「半農半Xという生き方」。

自分たちが食べる分だけの作物を育てる「小さな農」を行いながら、好きなこと、個性、天賦の才を生かした仕事をして一定の生活費を得る。
お金や時間に追われることなく、人間も地球もストレスから解放されるライフスタイルである。ソニーマガジンズ (2008/08 初版2003/07)






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by yomodalite | 2009-10-28 14:21 | 科学・環境問題 | Trackback | Comments(0)

モンガイカンの美術館 (朝日文庫)

南 伸坊/朝日新聞社



久しぶりに行った実家にあった本。「お父さん、こんな本読んでいたんだぁ」と、娘気分でパラパラとページをめくっていたんですが、ぐんぐん惹き込まれて、3センチ近くある分厚い文庫ですが、あっという間に読了してしました。

本書は1978〜1982年に雑誌「みづゑ」に連載。初版は1983年。エッセイストとしてもイラストレイターとしても著名な氏のキャリアの最初期のものですが、内容に古びたところは全然なく、ゲージュツ好きな人から、そうでもない人まで、今後の美術鑑賞に役立ちそう。ブックオフなどで見つけたら、購入されるとお得な一冊だと思います。(写真の下半分のモナリザは帯で、取ると白地に文字だけのカバーです)

図版が多いところも本書の魅力のひとつなんですが、その図版の多さがネックで、なかなか文庫化できなかったと、あとがきに書かれています。雑誌掲載のときは、宣伝になるので「快く」図版の貸与が行なわれるのに、単行本となると「話が違う」ということのようです。

図版の貸与の権利は、その作品を購入した美術館にあるんでしょうか。単行本、文庫と、その度に、その権利を主張する、ということのようですね。

アーティストには色々な人がいて、様々なアートがありますが、どんな「権利」でも、それを握っているのは、同じ人たちというか、本当に、うんざりする話です。

「私がこの本で、始終一つ覚えのように言ってたのは、オレはどこかのエライさんのいいなりに何かを見たり考えたりはヤダ、ヘタでもクソでも、自分で見たり考えたりしたい。ということでした」

美術展の入口近くにある、あいさつとか、解説を混雑して並んでみるより、自分で考えてみた方が、やっぱり楽しいと思います。
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【BOOKデータベース】「自分にとって面白いモノとは?」という観点に立って、門外漢の立場から「ゲージュツ」の「ゲージュツ」たるゆえんを、「南伸坊コトバ」で説く異色の美術エッセイ。古今東西の名画・名作から、著者の手による名作まで図版多数収録。冗談かと思うと哲学、哲学かと思うと冗談の不思議な一冊。朝日新聞社 (1997/04)



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by yomodalite | 2009-10-27 13:20 | 現代文化・音楽・訳詞 | Trackback | Comments(0)

大不況には本を読む (河出文庫)

橋本 治/河出書房新社



不況でも、好景気でも本を読むのに理由はいらないのですけど、なんだか、大いに納得させられてしまうタイトル。

異論もなく、まったく疑問も感じないのですけど、橋本氏がそれをどう語ったか、興味があったので、読んでみたのですが、読書中も、読後もやっぱり読む必要なかったのかなぁ〜と、個人的には思いましたが、決してつまらない本ではないです。

もしかしたら、現在の不況を作っている(?)ビジネスマンには、ここに書かれてあることが新鮮なんでしょうね。橋本氏が、これほど親切に長々と説明してくれているということは、そういうことなんでしょう。ふむふむ。。

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【BOOKデータベース】
もはや読書と出版の復権はありえないのか。「思想性ゼロの国」日本でいま起きている日本人の魂のドラマを描き、「本を読む」人間をここに取り戻すための方法を深く考察した、硬骨の力作。中央公論新社 (2009/06)



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by yomodalite | 2009-10-26 23:39 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

秘密とウソと報道 (幻冬舎新書)

日垣 隆/幻冬舎



自由民主党のように、現マスコミもすべて一斉に政権交代できないものか、と日々思っておりますが、気鋭のジャーナリスト、日垣隆氏は、メディアにどう斬り込まれたのでしょうか。

第1章 「正義」のイヤらしさ
元官房長官の鴻池祥肇氏の女性問題は何が問題なのか?かつての新聞は、現在のような薄っぺらい正義を振りかざす存在ではなかった。確認を手抜きする編集者。
特捜が扱う事件は、すべて「国策捜査」である。

第2章 他人の秘密は蜜の味
「秘密を暴露する」「広報する」「データベースを着々と積み上げる」、新聞記事をいうものは、この3つだけで98%が埋まってしまう。しかし、政府公報も警察発表も、そのまんまの記事は非常に多い。少し気をつけて見れば、新聞記事は「・・・という」だらけ。

第3章 スクープかフェアネスか
スクープを手に入れるため、ルール違反を犯すこと。社会正義のためなら泥棒しても許されるのか。。。
“からゆきさん”の息子から写真とパスポートを盗んだ、山崎豊子『サンダカン八番娼館』、警察の内部資料をコピーした、佐木隆三『復讐するは我にあり』、工場の中で知り得たことは、絶対口外してはならないという服務規律違反、鎌田慧『自動車絶望工場』、盗聴器を仕掛けた、朝日新聞「談合」キャンペーン。。。
後ろ暗い取材方法を奨励してきた新聞記者の「正義」を笠にきた傲慢な態度。

第4章 奈良少年調書漏洩事件
草薙厚子『僕はパパを殺すことに決めた』の問題点。本の中味は、八〜九割方は調書の引用。崎濱医師による鑑定書は、広汎性発達障害への逆差別。精神鑑定書の著作権は精神科医のもの。本書はその内容から草薙厚子著はありえない。
33年間、情報源を隠し続けた米ジャーナリスト。大統領にもFBIにも萎縮しないアメリカ民主主義。

第5章 「週間新潮」第誤報事件
朝日新聞阪神支局襲撃を実名で告白した手記を掲載した「週間新潮」が陥った罠。
「空想虚言」の特徴。官僚や警察が記者クラブで発表した情報をそのまま流している新聞記者が、週刊誌に「ウラを取れ」と偉そうにいうこと。

第6章 この世はウソの地雷原
ウソには5つの種類がある。社交辞令、皮肉、その場の雰囲気、特定組織や自分の防衛本能、世論操作。「不自然だから」とかえって信じてしまう心理。「犯人隠匿罪」と「大スクープ」のせめぎ合い。

第7章 足利事件ー誰が捏造したのか
「精液のDNA型が一致」と発表した科捜研は、当初、付着精液が微量すぎるため鑑定は不能と辞退していた。その後しぶしぶ鑑定を引き受けると、付着していた精子の数が「頭部のみ3個」からいきなり「一万五百から一万二千個」に増えた。
著者はかつて『論座』で、この事件を冤罪と断定したところ、科捜研から呼び出しを受けたが、データの開示もなく、試料はすべて使ったなど、科学的証拠を一切示されず、今後は情報を一切出さないという脅しをかけられた。
お上が「DNA型が一致した」と言われれば、すんなり納得するのが日本の新聞ジャーナリズム。

第8章 名誉毀損ー高騰して何が悪い
なぜ賠償額が高騰したのか。高騰して何が悪いのか。日本の法律家が名誉毀損の損害額の算定に着手したのは2000年前後。きっかけは池田大作氏への度重なるスキャンダル報道。空想虚言記者は大勢いる。デタラメ報道の被害者。。。清原、龍円愛梨・・・言論弾圧と言い続ける発想は不健全。

第9章 リスクとチャレンジと謝罪
西山事件(外務省機密漏洩事件)の問題点。西山記者は、外務省審議官付きの女性と男女の仲になることで情報を得た。女性は外務省を退職し、離婚。警察の取調べの際も、西山氏からも守られることはなかったが、事件は、澤地久枝、山崎豊子らにより本も出版され、西山氏はその後も講演会などで活躍した。

松川事件(福島県の脱線列車事故)では、国鉄労働組合、東芝労組、共産党に容疑がかかり、20人が逮捕され、17人が有罪判決を受けた。検察は、被告人の無罪を証明できる「諏訪メモ」を隠していたことを知った、毎日新聞の倉嶋記者は、福島地検の職員の女性からこっそり資料を得てスクープを書き、その後、その職員と結婚している。死刑判決を受けた4人、実刑判決を受けた13人を救わねばならないという使命感に燃え、戦後史に残る冤罪事件をひっくり返し、情報を受けた女性とも結婚した、松川事件のスクープこそ、後世に語り継ぐべき。

謝罪に絶対必要な3つの要素ー謝意を誠実に表明すること。失敗に至る経過を詳しくそのつど説明すること。償いをすること。その3つがあまりにも実現困難すぎる場合、そのような失敗をおかさないことが如何に究極の保身であるかを、あらかじめ心得ておくことが肝心である。

ジャーナリズムの反対語は「マンネリズム」。今の新聞や雑誌には“非マンネリ”に挑戦するという自覚があるのだろうか。

第10章 有料ジャーナリズムの終焉?
総合週刊誌もマンガ雑誌も、部数の落ち込みが激しい。多くの購読者がいた時代、広告が潤沢に入っていた時代と同じモデルのままでは、生き残れない。少部数で充分ペイできている媒体も存在する。悲観するにはまだ早い。

以上が内容の簡略メモ。
ジャーナリズムの問題点へは大勢の人が共感すると思いますし、目新しいものではありませんが、著者ほどの鮮やかな手腕では誰も本にすることができない、といった内容の本。共感できなかったのは下記ぐらいでしょうか。。。

第1章の最後、土木工事の口利きをする見返りに多額の金を受け取る。そういうことを許してはいけない、と検察は考えている・・・から小沢一郎公設秘書逮捕というのはどうでしょう。小沢一郎は、田中角栄の正統な継承者かもしれませんが、土建政治を継承してきたのは、与党に居続けた自民党議員の大勢であって、当時野党であった小沢に対しての容疑としては、タイミング的にもおかしい。

第4章 大統領にもFBIにも萎縮しないアメリカ民主主義は些か言い過ぎ。ボブ・ウッドワード氏は、なにか特別に守られているように思いますし、草薙氏と比較する対象としてふさわしくない。

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【BOOKデータベース】鑑定医が秘密をバラす相手を間違えた奈良少年調書漏洩事件。「空想虚言癖」の典型的パターンに引っかかった「週刊新潮」大誤報。賠償額が高騰する名誉毀損訴訟。数々の事件で、メディアが一線を越えるか踏みとどまるかの分かれ目は、秘密の手に入れ方・バラし方、ウソの見破り方の巧拙にある。それを「言論弾圧」「取材力の低下」としか語れないのは、ただの思考停止、メディアの自殺行為だ—秘密とウソというユニークな視点から、「ジャーナリズムの危機」に斬り込む挑発の書。幻冬舎 (2009/07)



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by yomodalite | 2009-10-20 15:58 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

廃墟建築士/三崎亜記

廃墟建築士 (集英社文庫)

三崎 亜記/集英社

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タイトルに惹かれて、はじめて三崎亜記氏の作品を読みました。

建物をテーマにした4つの短編集は、どれもシュールにして、純文学の香りがするものばかりですが、一番後に書かれている『蔵守』が、もっとも完成度が高いと感じました。

ちょっと毛色が変わった小説を読みたいと思っている方に。

『七階闘争』 生後まもない赤ん坊を残して主婦が惨殺、いじめを苦にした中学生の飛び降り自殺、火遊びが発端になった火事で幼い兄弟が犠牲になり、独居老人は腐乱死体となって発見される。。それらの事件に一つだけ共通していたのは、それが全てビルの七階で起こったという点。市は七階を撤去しようという決議をし、七階に住む僕は、同僚の並川さんに誘われて反対運動に参加することになったが…七階撤去反対住民たちは言う。「世界最初の七階は、地面の上に直接造られていたそうですよ」

『廃墟建築士』 私が廃墟に魅せられたのは、一つの廃墟との運命的な出会いがあったからだ。建築を総指揮したワイクマール卿の「廃墟を感じるには、時間軸と平面軸の尺度を自らの内に持つことである」という理念は、氏が故人となった現在でも二百年以上経った今日でも、厳然と守られている。
「廃墟とは、人の不完全さを許容し、欠落を充たしてくれる、精神的な面で都市機能を補完する建築物です。都市の成熟とともに、人の心が無意識かつ必然的に求めることになった「魂の安らぎ」の空間なのです。

『図書館』 私が駅から程遠い片田舎のこの図書館に来たのは、夜間開館の準備をするためだった。本が“野性”に戻った姿を皆に見せるためには、図書館“調教”が必要なのだ。

『蔵守』 私は、自分の機能のほとんどを「守る」ことに限定して、ここに存在し続けています。意識を「私」として認識される「建物」の形に同質化させ、隅々まで守る意志を張り巡らせています。
_____________

【BOOKデータベース】ありえないことなど、ありえない。不思議なことも不思議じゃなくなる、この日常世界へようこそ。七階を撤去する。廃墟を新築する。図書館に野性がある。蔵に意識がある。ちょっと不思議な建物をめぐる奇妙な事件たち。現実と非現実が同居する4編収録の最新作。集英社 (2009/1/26)



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by yomodalite | 2009-10-15 22:08 | 文学 | Trackback | Comments(0)

懸念

f0134963_18521868.jpgキリンチャレンジカップ2009
日本 5-0 トーゴ

下記は、試合前に見た記事。

犬飼会長「日帰りでも行かせたい」12月〜来年2月の間にアウェーでの国際親善試合追加計画を明かす。

★続きを読む!!
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by yomodalite | 2009-10-15 16:45 | スポーツ | Trackback | Comments(4)

国語入試問題必勝法 (講談社文庫)

清水 義範/講談社



清水義範氏の作品を読むのは久しぶりです。なんだか急にお名前を思い出して読みたくなり、最初に選んだのが本書。確かずっと前に読んだはずなんですが、初読のときと同様に楽しめました。タイトル作を著者は、小説集のあとがきで「虚構」だと述べ、翌年に発表したエッセイ「我が『必勝法』と共通一次試験国語問題」(講談社刊『パスティーシュと透明人間』所収)において、「出鱈目必勝法」だと書いていますが、1988年度大学共通一次試験の「現代文」の問題において、「長短除外の法則」を検証したところ、11問中8問がこの法則に当てはまったそうです。

実際の入試にも多大な影響をあたえたタイトル作以外も、いずれも名作揃いの短編集。

【内容】

『猿蟹合戦とは何か』
太宰治の『お伽草子』には、なぜ「猿蟹合戦」が書かれていないのか?という謎を探る。。。

『国語入試問題必勝法』
国語入試問題の本当の解き方とは? 

『時代食堂の特別料理』
うらぶれた小さな商店街の裏道にひっそりと開店する「時代食堂」。そこでは、客は皆“特別料理”を注文する。。。

『靄の中の終章』
腹が減って目が回りそうである。起きてからかなりの時間がたつというのに、まだ朝食を食べていないのだ。加津子さんは私に食事をさせない気らしい・・・

『ブガロンチョのルノワール風マルケロ酒煮』
まず、ブガロンチョのもも肉を1枚用意する。ブガロンチョというのは和名をかかし鳥という鶏の倍くらいのサイズの鳥で、原産地は・・・

『人間の風景』
老人会の役員で、元新聞記者の新実は、仲間を誘ってリレー小説を書いた。小説家の佐伯はそれを見てほしいと依頼されるが・・・
_____________

【出版社/著者からの内容紹介】ピントが外れている文章こそ正解!問題を読まないでも答はわかる!?国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は意表を突く秘技。国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれたとてつもない小説集。吉川英治文学新人賞受賞作。解説・丸谷才一 講談社 (1990/10 初版1987/10)



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by yomodalite | 2009-10-14 18:05 | 文学 | Trackback | Comments(0)

差別をしよう!(14歳の世渡り術)

ホーキング青山/河出書房新社

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“史上初の身障者お笑い芸人”ホーキング青山氏による差別論。

大銀座落語祭で初めてライブを観て以来、青山氏には注目していて、月1のトークライブにも何度か行っていますが、著書を読むのは今回がはじめてです。

本書は河出書房の“14歳の世渡り術”というシリーズのもので、他にも雨宮処凛の『右翼と左翼はどうちがう?』、あさのあつこの『復讐プランナー』、豊崎由美の『勝てる読書』、伊勢崎賢治の『さよなら紛争〜武装解除人が見た世界の現実』など、興味深いラインナップの中、青山氏は、中学生に「差別」をどう語ったのでしょうか。

第1章『障害者ですが、障害者が嫌いです』では、
氏がお笑い芸人になるまでの紹介に加え、芸人として15年やってこれたことを「障害者のくせに障害者が嫌いだったから」と理由づけている

第2章『「障害者」は商売道具なんでしょうか』では、
“お年寄りや障害者ともっと真正面から向き合わないと”という風潮から、これまでの障害者のイメージを払拭しそうな存在として重宝された自身のこれまでの成功と失敗。自分に関わってきた様々な人々は“障害者”をどう見ているか。

第3章『自分だって「障害者」を利用してきた』では、
まだまだもの珍しさで飯食う日々への苛立ち、周囲から消えない“面倒を見てやっている”という意識への苦しみ、デビュー当時に支援してくれた人々を失ってから気付いたこと。

第4章『オレが「差別しよう!」と訴えるワケ』では、
人間は皆差別したりされたりして生きている。自分が障害者が嫌いな理由のひとつは、“自分たちはなにもしてないのに差別されている”と本気で思っている点。人が人として生きていくための一番必要なものは「自信」。イジメにもニートにも、それは当てはまる。自信をもつためには差別してもイイ。

第5章『過剰平等社会って、本当に苦しいんです』では、
「お笑い」は、そもそも差別である。障害者を見て自信をもつのはアリ。人は皆他人と比べることによって、自信を培っていく。自分が介護施設を作るハメになった理由。

第6章『だから、差別をしよう』では、
モテないのを障害のせいにするな。差別をすることが自信に繋がる。コンプレックスは必要。「平等」は「個性」を奪う。「差別」をなくすために「差別」をしよう!

さて、章ごとの内容の簡略メモは以上ですが、「差別」を中学生にどう語るか?という点での評価は、アラフォーも卒業準備に入った、元中学生にはよくわかりません。

ただ芸人青山ファンとしては、本書は複雑です。

青山氏には、大銀座落語祭で出会ったせいか、落語家としてのイメージがあります。高座で座っておられますし。。(笑)。そのせいでしょうか、自分にとっては、青山氏は、落語をやるうえでは、何の障害もないどころか、乙武氏を交えた、氏にしかできない鉄板ネタをもっているうえに、座っておられるお姿は“テディベア”ぽい♡

第一級の障害者でありながら、それを“個性”に昇華させている青山氏には、今からでももっと「落語」にもっと接近して欲しい。古典落語でなくても、型がある芸の方が、青山氏の芸に合っているし、落語家としての方が、メジャー化計画は容易いのでは?と考えていました。

ところが、トークライブに行ってわかったのですが、青山氏は、障害者タレントだけのライブを開催したり、本書にもあるように、介護施設を作ったり、最初の出会いから、若干感づいてはいましたが、その誇り高い性格から、何かとリーダー的な仕事を次々と受けてしまわれるようです。

芸人ホーキング青山しか見ていなかったので、想像していなかったというか、彼の芸を堪能するうえで、障害者だから、大変そうという見方は失礼だと思っていた、日常での苦労話や、スタッフとの軋轢話は、特に複雑な心境で読みました。

まだ、ホーキング青山を知らない中学生には、氏が言うように「障害者を見て優越感に浸って、大いに『自信』を持つ」ことにより、成長することが出来るのかもしれませんが、15年芸人として、観客を楽しませてきたことの重みがわかる大人には、第3章の世間の「壁」の話は、やっぱり“ 言わぬが華 ”だったのでは?とも感じました。

また、第2章のスタッフとのトラブルの話は中学生にはわかりにくく、大人にはもっと具体的な内容の方がよかったように思うのですが、いずれにしろ、障害者は商売道具か?という問いに、キャリアを積んだ芸人である、青山氏自身がまだ悩んでいる、ことが感じられて、その点で結論との違和感を覚えました。

とにもかくにも、色々やきもきさせられてしまうホーキング青山氏には、今後も目が離せないのですが、本書は、芸人“青山”を好きな人よりも、教育者の方にオススメかな。


◎ホーキング青山ブログ
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【内容紹介】友達に嫌われないための平等なんておかしい。だったら、差別して差別されて、そこから個性を探せばイイ。身体障害者芸人が、自ら浴びてきた視線を跳ね返す差別のススメ。ビートたけし推薦!

【著者について】94年に“史上初の身体障害者のお笑い芸人” としてデビュー。お笑い活動と平行して、09年4月に「訪問介護事業所ENJOY」を開設。主な著書に『お笑い! バリアフリー・セックス』などがある。河出書房新社 (2009/9/19)



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by yomodalite | 2009-10-13 14:09 | 精神・教育・自己啓発 | Trackback | Comments(4)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite