<   2009年 02月 ( 20 )   > この月の画像一覧

煙か土か食い物 (講談社文庫)

舞城 王太郎/講談社



ずいぶん前から噂には聞いていた舞城王太郎の2001年のデヴュー作をついに読了。

町田康に似ているとか、文体に関しての意見をよく耳にしていたのですけど、私は割合オーソドックスだと思いました(←褒め言葉です)
町田康に関しては、「INU」や詩人(町田町蔵)時代の言葉のセンスは大好きだったのですけど、作家になってからの作品はどうもピンとこないんですが、、舞城氏は、もっと変なやつだと思って会ったら意外とカワイイ奴だった、という感じ。

「新本格」(とまとめて評してしまうのもなんですが、、)の作家より、結構文学的素養がある感じがします。

本著はエンターテイメントですが、純文学に活動の幅を拡げたらしい三島賞受賞の『阿修羅ガール』や、芥川賞候補になった『好き好き大好き超愛してる』や、「奈津川サーガ」の続編『暗闇の中で子供』も読んでみたい。
__________

【出版社 / 著者からの内容紹介】これが噂のMaijoだ!小説界を席巻する「圧倒的文圧」を体感せよ!腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。 講談社 (2004/12、単行本2001/03)



[PR]
by yomodalite | 2009-02-27 18:05 | 文学 | Trackback | Comments(2)

ジョゼと虎と魚たち Blu-ray スペシャル・エディション

妻夫木聡,池脇千鶴,上野樹里,新井浩文,新屋英子/TCエンタテインメント



2003年公開のこの映画は桝野浩一氏の『あるきかたがただしくない』に度々登場し、絶賛されていたことから観てみました。

他にハマっているという松尾スズキの『恋の門』は、私のツボとは異なっていたし、タイトルもあまり好きになれないし、、原作はマンガ?と思ったら、田辺聖子氏の80年代の小説だし、とにかくあまり期待しないで観てみたのですが、びっくりしました!本当にイイ映画、ありがとう!桝野。

私はそんなに映画好きではないですし、特に恋愛映画はあまり観ていませんが、40年間ほど生きてきた中で一番好きな恋愛映画のような気がします。観終わったあと泣きはしませんでしたが、胸がいっぱいになりました。これほど「せつない」きもちになったのは、映画では『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』以来。

足が不自由な少女を妻夫木聡が好きになる。まさかそんな映画に感動させられるとは!

少年少女の世界だった『打ち上げ〜』に比べて、『ジョゼ〜』に登場するのは、今どきのモテ系大学生と、底辺生活をする老女と同居する足が不自由で、口も悪く、包丁をふりまわし(!)、トカレフ(!)に興味をもつ少女。

どうして恒夫(妻夫木)がこの少女を好きになったか、不思議に思う人もいるかもしれないけど、ここを女目線じゃなく、男の恋心に沿って演出しているところがスゴイ。原作を読んでいないのだけど、脚本家の渡辺あや氏の力は大きいんじゃないかな。

当然、原作にも興味あるのだけど、読むかどうかは微妙。この映画以外の『ジョゼ〜』を認めたくないというか。。。

恒夫(妻夫木)は、セフレや、美人女学生や、ジョゼと、日本映画ではあまり見ないような、ディープキスなんて言うのは上品すぎる、本当の恋人どうしがセックスの前にするような、すごくリアルなキスを何度もします。まだご覧になっていない方は、ぜひDVDでご確認くださいませ。

他の出演は、美人女学生役に、整形前(ウソ)で、キャラ設定前の上野樹里、板尾創路、ライセンスなど、、、妻夫木主演ということで敬遠しそうな40代以降の男性に特にオススメします。

☆☆☆☆☆(星評価はやめようかと思ったけど、あえてするなら満点しかないです)

監督、脚本が同コンビによる『メゾン・ド・ヒミコ』も観たくなりました。

『ジョゼと虎と魚たち』サイト
http://jozeetora.com/index_f.html
_________

【Amazon.co.jp】大学生の恒夫は、乳母車に乗って祖母と散歩するのが日課の自称・ジョゼこと、くみ子と知り合う。くみ子は足が悪いというハンディキャップを背負っていたが、自分の世界を持つユーモラスで知的な女の子だった。そんな彼女に恒夫はどんどん引かれていき、くみ子も心を許すが、ふたりの関係は永遠ではなかった。
『金髪の草原』の犬童一心監督が、田辺聖子の短編小説を映画化。くみ子演じる池脇千鶴は、関西弁でぶっきらぼうなくみ子の中の女性の部分をデリケートに見せて名演。妻夫木聡は、男の弱さ、ずるさ、情けなさを恒夫を通して見せていくが、恒夫が憎めない男になったのは、心の奥まで透けて見えるような彼の純な演技あってこそだろう。エロティックで美しくて切なくて泣けてしまうラブシーンも出色。恋愛の幸福感と背中合わせの残酷さを見事に描いた傑作だ。(斎藤 香)


[PR]
by yomodalite | 2009-02-26 10:01 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)

東京の流儀

福田和也/光文社



ダーリンが読んでいたのを、ちょいと奪い取って速読しました。

福田和也氏のことは、このブログでは、柳美里氏との対話本の「響くものと流れるもの−小説と批評の対話」だけで、他に読んだ記憶があるのも『作家の値打ち』のみですが、上記2冊で、とりあえず、政治的感性が際立つ小デブのワイン通から、作家の価値を判定できる文学評論家へと印象が変わりました。

大森、豊崎両氏は『文学賞メッタ斬り』の中で、確か、福田氏のことを「政治的な人」と、決して褒め言葉ではなく称していたと思うのですが、日本の文学批評に関わる人がダメな点は「政治」がわからないことだとも言えると思います。(映画評論家もそうですね)

また福田氏は、本著で尊敬する先輩として山崎行太郎、絓 秀実をあげていますが、彼らがダメなのは政治を文学で(しかも辺境の国の)語ろうとした点だとも思う。

どうして、自分がそんなダメ出しをできるのかは不思議ですがww

また、本著の内容に共感する人は、東京に長く住んでいる人でもそんなにはいないように思います。(東京に住んでいない人には、完全に無駄な本にちがいない)

山の手と下町の区分に関してなど、各人様々な見解があるのだけど、成城や田園調布を山の手を思っている人は読まないほうがいいし、その他の戦後鉄道会社に開拓された土地に家を構えた人も読まない方がいいでしょう。

他にも、クリスマスの夜に赤坂プリを使ったことがある人、プリンスホテルで結婚式を挙げることにためらいがなかった人も、本著は読まない方がいいと思う。

でも、上記以外で、どうしても東京にこだわらずにはいられない、失われつつある「東京」に思いをよせている人には磁石のように惹き寄せられる本だと思う。

渋谷、青山がどうしようもない田舎である、とか、銀座好き、一番頻繁に行く蕎麦やが銀座の「よし田」とか、新宿が苦手だとか、「WAVE」「中国飯店」「青山ブックセンター」の六本木とか、あんまり食べないとんかつの店以外は、共感する点が多かったのだけど「よし田」に関しての文章を下記に記録しておきます。

『よし田に来て、蕎麦がどうの、かえしがどうのと云う人がいて、昔は、そういう人を的確に示す言葉があったのですがね。野暮という言葉が。
でも、現在では、一本しか物差しをもっていなくて、それで何でも測れると考えている人が沢山いる。と云うか、ほとんどがそうですね。
野暮とすらも云いようのない、薄くて半端な人たちが、山梨だの、栃木だのの山の中で、熊と猪相手に蕎麦を作っている、武者修行みたいな人が作った蕎麦と、銀座の酒呑み連中が、足場にしている店をくらべて、いいの悪いの云うのですから、嫌になってしまう。まぁ、武者修行なんていうのは、粋なものではないですな。』


私は酒飲みじゃないので「よし田」では、コロッケそばや、にしんそばをいただきます。コロッケは、あのジャガイモに衣つけて揚げたやつとはまったく別物なので、心配しないでください(誰が?)

追記:2013年まで、銀座から遠くない場所に住んでいたので「よし田」にはよく行きましたが、福田氏のような人があまりに甘やかしたせいなのか、「よし田」のレベルは、その後も坂を転げ落ちるように低くなっていき、蕎麦に関しては立ち食い蕎麦の5倍ぐらいマズい・・・と言いたくなるかも。それと、庶民的な店構えに釣られて、夜、飲みに入ると、想定外の金額になることがよくあるので注意が必要です。

____________

【BOOKデータベース】 「鰻屋でビールはよしなさい」「私の東京とんかつ地図」「銀座の柔らかな自負」「取り換えのきかない店」…。街場のそば屋から高級中華・グランメゾンまで、ある日は自分だけの「ぴん」の店に通いつつ、ある日はデジカメを持って撮影行に出向く。大人の見識あふれる極上街歩き。 光文社 (2008/11/21)



[PR]
by yomodalite | 2009-02-25 15:00 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

2月のきもの

f0134963_22461269.jpg

梅が咲いてすっかり春気分だったのに、でもやっぱりまだ冬なのねという毎日。


f0134963_1603361.jpg




f0134963_1643296.jpg



春になったら一気に華色きものに変身しようと、今は冬っぽくて地味な紬を満喫中。ただし襦袢は振袖用生地で作った深紅の襦袢です。


f0134963_1685493.jpg
アクセサリはカメオがプチブームです。




[PR]
by yomodalite | 2009-02-24 16:11 | きもの | Trackback | Comments(0)

文学賞メッタ斬り!〈2007年版〉受賞作はありません編

大森 望,豊崎 由美/PARCO出版



『文学賞メッタ斬り!』に続いて、07年版の続編を読みました。現在までに発刊された4冊すべて読むのはちょっと苦しいかなと思い、06年の『文学賞メッタ斬り!リターンズ』は飛ばしました。

書評本として以外での本著の魅力は中原昌也氏のトークショーが納められているのと、とうとう直木賞の選考委員を辞めた津本陽氏の特集記事。賞選考は作家にとって一大事にも関わらず、選考委員のあまりにもお気楽な感想がまかり通っている現在、このように単行本として記録されることはイイですね。

また、『文学賞メッタ斬り! 』で、高評価だった、日本ファンタジーノベル賞、メフィスト賞の凋落や、今回はとりあげられている作品は知らないものが多かったのですが、私が知らないだけでなく低調な年だったのかな。私が注目した作品は以下の3作。

中原昌也/『名もなき孤児たちの墓』(野間文芸新人賞。芥川賞落選『点滅…』を収録。著者のイラストも楽しめる。

黒井千次/『1日 夢の柵』(野間文芸賞。独特の文体で老いを見つめる傑作短編集。滋味あり)

宇月原晴明/『安徳天皇漂海記』(山本周五郎賞’06。伝奇小説の興奮と幻想文学の美が解け合う傑作。文学賞メッタ斬り!大賞も受賞)

島田清次郎/『地上』
(1918年。20歳で書いたベストセラー。金沢に同氏にちなんだ島清恋愛文学賞がある。精神科医、風野春樹によるファンサイトあり)

_____________

【目 次】
・トークショー “中原昌也、大いに怒る”
・07年度版 公募新人賞の傾向と対策
・選評、選考委員メッタ斬り
・津本先生、さようなら「直木賞と津本陽先生」
・最新版文学賞事情
・第136回芥川・直木賞考察(芥川賞:青山七恵、直木賞:なし)  
・第二回「文学賞メッタ斬り!」大賞
・付録 06〜07版・文学賞の値打ち

【BOOKデータベース】選考の謎、授賞のロジック、おなじみ「選評」評…溢れ出る小説愛で益々冴え渡る文学放談。年に一度の文学賞祭り開幕!第2回「メッタ斬り!」大賞発表。最新受賞作全採点「文学賞の値うち」付。 PARCO出版 (2007/5/10)



[PR]
by yomodalite | 2009-02-24 09:08 | 文学 | Trackback | Comments(0)

文学賞メッタ斬り! (ちくま文庫)

大森 望,豊崎 由美/筑摩書房



本著は枡野浩一氏の『あるきかたがただしくない』をきっかけに読みました。

ブルボン小林(長嶋有)氏の「ぐっとくる題名」読了後から、枡野浩一、穂村弘と芋ずる方式でつられっぱなし。『ジョゼと魚と虎たち』のVDも借りちゃっているし、、、どうしてこんなに釣られているのか、自分でも不思議なんですが、桝野氏がモト旦に似ているから?。。なんてことはまったくなく、とにかく最近あまり小説を読んでいないので、大森、豊崎両氏の芸を楽しみつつ、作品紹介頂こうという以外の理由はありません。

このブログの387冊の記録の中で「文学」カテゴリには79件。そのうち「小説」は56冊。2007年3月のブログ開始から(その前の記録も若干あるのですが。。)約2年。1年で約13冊しか小説を読んでいないので、両氏の話についていけるか心配だったのですが、充分楽しませていただきました。

2004年発行の本著では、03〜04年の各文学賞受賞作品が掲載されているのですが、この中で、これから読んでみようと思った作品は、

舞城王太郎/『阿修羅ガール』(三島由紀夫賞’03)
水村美苗/『本格小説』(読売文学賞小説賞’02)
小川洋子/『博士の愛した数式』(読売文学賞小説賞’03)
森見登美彦/『太陽の塔』(日本ファンタジーノベル賞v03)
多和田葉子/『容疑者の夜行列車』(谷崎潤一郎賞’03)

ちなみに既読だったのは、『蹴りたい背中』『グロテスク』『GOTH』の3冊のみ。

03〜04年以外では、
酒見賢一/『後宮小説』(第1回日本ファンタジーノベル大賞)
佐藤亜紀/『バルタザールの遍歴』(第3回日本ファンタジーノベル大賞)
島田雅彦/『彼岸先生』『無限カノン』三部作
首藤瓜於/『脳男』(江戸川乱歩賞)
小峰元/『アルキメデスは手を汚さない』(江戸川乱歩賞’73)

手を出し損ねていたメフィスト賞作品では下記の有名作品をやっぱり読もうと決意。
★舞城王太郎/『煙か土か食い物』、『九十九十九』(清流院流水トリヴュート)
森博嗣/『すべてがFになる』
清涼院流水/『コズミック』
麻耶雄嵩/『翼ある闇』デヴュー『夏と冬の奏鳴曲」(ミステリの枠を粉砕する超弩級の怪作)『木製の王子』
殊能将之/『ハサミ男』
古泉迦十/『火蛾』

尚、この時点で「文学賞」として両氏の評価が高いのは、
メフィスト賞、日本ファンタジーノベル大賞、谷崎潤一郎賞、泉鏡花賞の4賞でした。

__________

【BOOKデータベース】文学賞ってなに?芥川賞・直木賞から、話題のホラー小説大賞、メフィスト賞、ファンタジーノベル大賞まで、50を越える国内小説賞について、稀代の読書家二人がアンタッチャブル徹底討論!WEBマガジン「エキサイトブックス」で一大センセーションを巻き起こした掟破りの言いたい放題がさらにパワーアップ。 PARCO出版 (2004/3/18)



[PR]
by yomodalite | 2009-02-23 12:36 | 文学 | Trackback | Comments(0)

宿命―「よど号」亡命者たちの秘密工作 (新潮文庫)

高沢 皓司/新潮社



NHK週刊ブックレヴューで、エッセイストの青木るえか氏が(知らない人ですが)本著を推薦していたことから読んでみることに。

今まで北朝鮮および拉致事件に関しては、あまり読書意欲がわきませんでした。今、真実がわかるとは思えないので。本著が出版されたのは1998年。小泉首相が訪朝したのが2002年なので、拉致事件が連日のように報道を賑わす少し前のこと。アメリカが北朝鮮を「悪の枢軸」と呼んだのと前後して、北朝鮮の酷い惨状がこれまでかと報じられるようになり、アメリカの忠実な僕である小泉首相による、初の日朝首脳会議が行われている。

・日本はなぜ「拉致」をこれほど長い期間、無視し続けたのか?
・なぜ北朝鮮はこの時期に「拉致」を認めたのか?
・拉致が真実なら、なぜ北朝鮮は拉致被害者を返せと言えるのか? 
・拉致が真実なら、どうして日本は「日朝平壌宣言」に署名したのか?

わからない点はいくつもありますが、それは北朝鮮が「カルト」だからではないと思う。

本著に書かれてあることは、現在の北朝鮮ならびに金日成やチュチェ思想などに一般の日本人が抱くイメージからズレた点はなく「北朝鮮」の気味の悪さが一層浮き彫りになるのですが「金日成を誰が作ったのか」という点に関しては触れられていない。

とはいえ、私が読んだ単行本版で4センチ近い厚みを感じさせず、集中して読ませる内容は、間違いなく面白いと言っていいでしょう。著者は、全共闘運動に関わったジャーナリストですが、私と同じく当時の独特の用語が今イチわからず「よど号」と言われてもピンとこない世代が読んでも惹き込まれる内容です。

ひとつひとつ謎を問き明かしていく読書の楽しみが半減しそうなので、内容にはあまり触れられませんが、国交のない北朝鮮にハイジャックという手段で渡航したにも関わらず、1年足らずで日本に帰国するつもりだったことなど、「よど号」メンバーの認識には信じられない点が多いのですが、ただひとり小西隆裕のみ、渡航前に恋人だった福井タカ子を北朝鮮に呼び寄せていることから、少なくとも小西には亡命意志ががあったと思われることは要チェック。

他のメンバーにも、その後チュチェ思想を学んだ日本人が「妻」として渡航している点なども、後の「拉致」計画の必要性を疑わせる。また横田めぐみさんのような中学生の拉致に至っては、北朝鮮のイメージダウンと日本との関係を悪くさせるため以外の理由が考えられない。

1992年、ハイジャック事件のとき「身代わり人質」となった山村新治郎衆議院議員が、北朝鮮訪問前日に、精神的不安定な次女により刺される。山村議員は田宮高麿と面会予定があった。その3年後の1995年に、田宮高麿は「心臓麻痺」により突然死亡。すぐに火葬にされた。

著者は、90年以降リーダーである田宮高麿への取材を続け、本著は田宮死亡後に書き上げられている。

____________

[BOOKデータベース]1970年3月末、赤軍派メンバー9人が日航機をハイジャックし、北朝鮮へ亡命した「よど号」事件。謎に包まれた犯人たちのその後の人生とは。犯行の計画、北朝鮮の思想教育、日本人拉致の実態、そして日本潜入工作—。恐るべき国際謀略の尖兵と化し、世界を舞台に暗躍した彼らの秘密工作の全貌を丹念な取材で初めて明らかにした衝撃のルポルタージュ。講談社ノンフィクション賞受賞。 新潮社 (2000/07、単行本初版1998年)




[PR]
by yomodalite | 2009-02-21 12:03 | 報道・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

パラレル/長嶋有

パラレル (文春文庫)

長嶋 有/文藝春秋



本著は『あるきかたがただしくない』で、離婚直後の枡野浩一氏が同じく離婚を描いた小説として絶賛していたことから、初めて長嶋有氏の小説を読んでみました。

物語は淡々と始まりますが、元ゲームデザイナーで長期別居の末離婚した七郎、「なべてこの世はラブとジョブ」を座右の銘とし、顔面至上主義の友人で現在社長の津田。別居後も七郎に頻繁に連絡してくる元妻、整形好きのキャバクラ嬢のサオリ、、、など、淡々とした日常を生きるリアルなキャラクターに訪れるリアルストーリーの辛さ、哀しさ、可笑しさに徐々にハマっていく書けそうで書けない佳作です。

「元妻」は女性作家が描く離婚にはあまり登場しないタイプだけど、「離婚」をどうしても「成功」に導きたい女にはなかなか書けないリアルさに溢れていて、1970年〜生まれの人にオススメ。

◎長嶋有スペシャルインタヴュー

___________

【出版社/著者からの内容紹介】妻の浮気が先か、それとも僕の失職が原因か?
ともかく僕は会社を辞め離婚した。複数の女性と付き合う友人・津田、別れてもなお連絡が来る元妻との関係を軽妙に描いた著者初の長篇。文藝春秋 (2004/6/26)



[PR]
by yomodalite | 2009-02-20 13:15 | 文学 | Trackback | Comments(0)
f0134963_21424008.jpg


1948年の黒澤映画。木暮実千代さん目当てで観たのですが、一般的には三船敏郎が世に知られた作品として有名で、やっぱり「ミフネ」の魅力がハンパない!



f0134963_14184371.jpg





f0134963_1822323.jpg



☆続きを読む!!!
[PR]
by yomodalite | 2009-02-19 14:34 | 美男・美女 | Trackback | Comments(2)

あなたの苦手な彼女について (ちくま新書)

橋本治/筑摩書房



「苦手な彼女」のことを、どうしてこうも書けるのか。

本著はものすごく橋本治っぽい本です。こんな本は橋本治以外ではありえないのだれど、それだけに橋本治初心者は手を出さない方がいいと思う。

著者は、これまでも「女」について数々の先鋭的な著作があるのですが、残念ながらこちらは、それらの決定版とは言い難いかな。70年代〜の現代女通史となるはずだったと思うのだけど、、あまり他でも評判が高くないようなので擁護したいところなんですが、これほど切れ味の悪い橋本治もめずらしい。でも大変な「労作」であることは間違いないです。

◎「もっと、うららかな日々」
_____________

【内容紹介】 たいていの人に「苦手な彼女」がいるという。いったいそれはどういうことなのだろうか? 七〇年代の高度成長期にウーマンリブ運動が起き、時を同じくして消費者運動が登場した。八五年には男女雇用機会均等法が成立し、その年、内需拡大のために個人消費が推進された。その後の好景気とバブルの崩壊、平成不況....この四十年の間に、日本の男女関係がたどってきた変遷を、ときに女帝の時代にまで遡って深く考察する。 筑摩書房 (2008/12/10)



[PR]
by yomodalite | 2009-02-17 11:45 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite