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ウェブ炎上—ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書)/荻上チキ

ウェブ炎上―ネット群集の暴走と可能性 (ちくま新書)

荻上 チキ/筑摩書房



今読むには微妙に遅いタイミング。内容は「炎上」のメカニズムに関してより、「サイバーカスケード」というキーワードの紹介に力点が置かれている感じ。知性一般はヒートアップより、クールダウンの方が好相性ではあるようで、それは一般的な東大的知性によく見られるものですが、荻上氏にも同様の凡庸さが感じられたかな。

公開中の「まえがき」
http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20071007/p2

「著者インタヴュー」
http://www.sbbit.jp/article/6929/

【目 次】
一章/ウェブ炎上とは何か
日常化したインターネット/注目をあつめる「web2.0」/盛り上がるマーケティング言説/「怪物」としてのインターネット/「メディアはメッセージである」/「可視化」と「つながり」/「ロングテール」という期待の地平/集合知は信用できるか/サイバーカスケードという言葉/ブログへのコメントスクラム/個人情報をめぐる騒動/企業と「祭り」/商品をめぐる「祭り」/盛り上がる「投票ゲーム」/流行語をめぐる騒動/「怪物」の二面性/
二章/サイバーカスケードを分析する
デイリー・ミーとエコーチェンバー/エコーチェンバーがもたらす分極化/「デリート・ユー」の誘惑/集団分極化とサイバーカスケード/インターネットの起源/のび太くんに見る道具と欲望の関係/メディアの不透明性/アーキテクチャという思想/議論を左右するアーキテクチャ/自走するコミュニケーション空間/ブロガーとして、ニュースサイト管理人として/複数のコミュニケーションへの常時接続/可視化とつながりによる「誤配」の増大/記号流通回路の変容/
三章/ウェブ社会の新たな問題
イラク人質事件へのバッシング/「自作自演説」というハイパーリアリティ/流言飛語はなぜ生まれるのか/デマの出現とリアリティの構築/「分かりやすさ」へのカスケード/立ち位置のカスケード、争点のカスケード/「浅田彰の戯言」という流言飛語/潜在的カスケードと顕在的カスケード/「ジェンダーフリー」をめぐる騒動/まとめサイトと抵抗カスケード/アンチサイトの揺るがなさ/「福島瑞穂の迷言」をめぐって/リアリティと「ソース」をめぐる困難/自走するハイパーリアリティ/言説空間の不可避的困難とは?/
四章/ウェブ社会はどこへ行く?
サイバーカスケードの功罪/ネットがもたらす過剰性/道徳の過剰/ウェブにおける行動と予期の変化/ウェブと政治の不幸な結婚?/批判の語彙/「2ちゃんねらー=右傾化した若者」という間違い/シニシズムの回路と向き合うこと/監視の過剰/討議を豊かにするアーキテクチャへ/ハブサイトの役目/「鮫島事件」と自走への自覚/合意によるリアリティ/悲観論と楽観論を超えて/



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by yomodalite | 2008-07-31 18:13 | 雑学・Web | Trackback | Comments(0)

東・西・南・北・右・左ー方位のはなし/西岡秀雄

東・西・南・北・右・左―方位のはなし

西岡 秀雄/北隆館




目次からわかるように、方位に関しての雑学のほとんどが網羅されているが、厚さ1センチ程で学者らしからぬ大変読みやすい文章。著者は1978年に地球温暖化の原因はCO2だけではないことを著わした『寒暖700年周期説』が最近新書で復刻された西岡秀雄氏。こちらも新書版で復活希望。

この本と何の関係もないけど、7/14に退院した遠藤保仁選手の現在の体調はだいじょうぶなんでしょうか? 「ウィルス感染症」という謎めいた発表しかされていないだけに「色々」心配です。エンドぅーが代表関係時にウィルス感染したのは、06年に続いて2回目。。。。エンドぅーが心理的に日本代表を敬遠するような気持ちにならないことを切に願います。

【目 次】
《一章》前方後円墳と神社・仏閣の方向
・前方後円墳主軸の方向
・神社の方向
・伊勢神宮の位置について
・謎の北緯34度32分
・伊勢神宮に関する新しい研究

《二章》十二支と十二神将
・十二支が生まれるまで
・中国の四神について
・方向と配色
・十二神将

《三章》占いにみる方位
・方位と吉凶判断
・家相・鬼門・恵方・明きの方・金神・風水

《四章》風向
・風向と信仰・神話
・北の方向からくる霜巨人
・日本の風

《五章》「右」と「左」のはなし
・中国の指南書と磁石
・日本の右と左
・右回転・左回転
・赤ちゃんはどちら側に抱く
・民俗学からみた右・左
・車両交通の右・左
・右ハンドルと左ハンドル
・船舶の右・左
・航空機の右・左

《六章》地磁気と方位
・地図と方位
・考古地磁気学

「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」
http://amesei.exblog.jp/8333392
___________

【MARCデータベース】方位、方向について、神社・仏閣から、十二支、家相、鬼門、交通の右・左など、さまざまな視点から考察しわかりやすく解説。日常生活のなかから身近な例を多数紹介。北隆館(1996/11)

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by yomodalite | 2008-07-31 13:05 | 雑学・Web | Trackback | Comments(0)

美の死 — ぼくの感傷的読書 (ちくま文庫)/久世光彦

美の死―ぼくの感傷的読書 (ちくま文庫)

久世 光彦/筑摩書房




著者は、『美の死』というタイトルにとくに説明はしていませんが、ここに集録された作品にある「美」が失われてしまったという意味ではないでしょうか。

記憶の底にある著者の仕事はテレビドラマの演出も含め、失われていく何ものかを常に意識させてくれるものでした。

梶井基次郎の3つの短編を分類して、

『檸檬』は白い紙に赤や青や緑のインクで書いたカルテで、『城のある町にて』は患者に自由に描かせた淡彩画、そして『Kの昇天』は、患者の目に映画のレンズを嵌め込んで彼が見たものを撮影したフィルムと、もう一台のカメラで撮った彼自身の生態を記録したフィルムとを、交互に、しかも任意に繋ぎあわせた〈奇妙なもの〉と言うことができるかもしれない。

とい比喩は至極納得。また、太宰治について書かれた「太宰元年」で、

私には年号が三つある。西暦と、明治・大正・昭和の、いわゆる元号歴と、今日まで隠していたが、その他に、私にはまったく個人的な〈太宰〉という年号があるのだ。

という表現には、ドキッとさせられました。家族よりも、親友よりも、自分自身よりも太宰が身近だった時代が私にもあったからです。〈太宰〉は何年続いたでしょう。その後は何になったのか確かではありませんが、〈太宰〉時代は熱く燃え尽き、20代前半で太宰の墓の近くに住んでいたときも、太宰ゆかりの地ということに興味がなく過ごしていましたが、「太宰元年」という言葉により、何十年ぶりに、私の〈太宰〉歴が急激に蘇りました。

他の集録作品は、川端康成「片腕」、内田百間「サラサーテの盤」、川上弘美「春立つ」、織田作之助「蛍」、岡本かの子「老妓抄」、福永武彦「草の花」、渡辺温「可哀相な姉」、梶井基次郎「Kの昇天」、吉村昭「少女架刑」、半村良「箪笥」、江藤淳「南州残影」、高樹のぶ子「透光の樹」、庄野潤三「庭のつるばら」、谷川俊太郎「和田夏十の本」、樋田慶子『つまらぬ男と結婚するより「一流の男の妾におなり」』、星野智幸「目覚めよと人魚は歌う」、坪内祐三編「明治文学遊学案内」、原武史「大正天皇」、渡辺啓助「ネメクモア」、高平哲郎「あなたの思い出」、瀬戸内寂聴「場所」、なかにし礼「愛人学」、柳美里「家族の標本」、水原紫苑「客人」、松浦寿輝「花腐し」、福田和也「甘美な人生」、野溝七生子「眉輪」、筒井康隆「魚藍観音記」、山本夏彦「私の岩波物語」。。。

____________

【BOOKデータベース】「一冊の本を読むことは、一人の女と寝ることに似ている—外見だの評判だのは、むろん当てにならない。女は寝てみなければわからない」とは、著者久世光彦の言葉だが、言いえて妙である。稀代の本読みが心を震わせる本と、三島由紀夫、江藤淳、吉行淳之介、保田與重郎、太宰治など思いを寄せる作家に熱く迫る。 筑摩書房 (2006/03)

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by yomodalite | 2008-07-30 22:17 | 文学 | Trackback | Comments(0)

7月のきもの

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最近、ノンフィクション、政治・外交、歴史などのジャンルの本に面白そうな本がなくて、読書生活が若干退屈気味なので、キモノのことなど。。。

今年はじめて仕立てたウェルキィの襦袢のおかげで、夏のキモノの涼しさに目覚めました!この涼しさは、想像以上というか、「着たほうが涼しい!!」
高い浴衣を購入する前に、ぜひ一度お試しあれ。浴衣なんて暑くて着られなくなっちゃいます。2万円ぐらいでウエルキィ襦袢つくって、夏キモノをヤフオクで落札した方が俄然お買い得じゃないかな。。。大人が納得できる浴衣はお高いですからね。

とにかく、真夏に自分だけが涼しくて、Tシャツで汗だらだらの人が可哀想になっちゃうほど。急に冷房が効いた室内に入っても寒くないし、日焼けも安心だし、ホント最高!
足下も浴衣で素足より、麻の足袋の方がきもちイイし、足も痛くなりませんしね。

ちなみに、ウェルキィ襦袢を購入したのは「染織こだま」さん
http://someorikodamas.com/natujyuban.shtml

「夏襦袢駒絽01」で、袖の長いキモノ用に、お袖はセパレートで、仕立ててもらって、
長い袖は、普通の正絹襦袢生地で、うそつき袖をつけてます。つるりさらりで、驚くほど肌にペタつかない。。。。感動ものです。

麻の足袋は「まねきや」さん
http://www.rakuten.co.jp/okajitsu/1100118/
柄足袋もお安くて優れものです。

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by yomodalite | 2008-07-28 17:08 | きもの | Trackback | Comments(0)

バカのための読書術 (ちくま新書)/小谷野敦

バカのための読書術 (ちくま新書)

小谷野敦/筑摩書房




新刊本と勘違いして読んだところ「アラン・ソーカル事件」や『「知」の欺瞞』などのニューアカ批判で、ちょっと話題が古いなぁと思い奥付確認したところ6年前の出版だったことに気づきました。(/・_・\)アチャ-・・…

『バカの壁』より先攻本だったんですね。

「読んではいけない本」「難解でない歴史入門ブックガイド」「バカのための年齢、性別古今東西小説ガイド」の3種類のブックガイドが掲載されていますが、

第6章の「バカのための〜」の中から、未読を中心に以下に抜粋。

☆バカのための年齢性別古今東西小説ガイド

【女・・・25歳以下】
『いらくさの家』/萩原葉子(講談社文芸文庫)
『天人唐草』/山岸涼子
『辺境警備』/紫堂恭子(角川書店あすかコミックス)
『一輪』/佐伯一麦(新潮文庫)
『魔風恋風』/小杉天外(岩波文庫)
『多情多恨』/尾崎紅葉(岩波文庫)

【男・・・25歳以下】
『カズイスチカ』/森鴎外(新潮文庫『山椒大夫・高瀬舟』所収)
『×だらけの社説』、『アモンティリャアドの酒樽』/エドガー・アラン・ポー
『テロルの決算』/沢木耕太郎(文春文庫)
『マッハの恐怖』/柳田邦男(新潮文庫)
『脱走と追跡のサンバ』、『虚人たち』/筒井康隆

【女・・・25歳以上】
『昔の恋人』、『ふたつの季節』/藤堂志津子
『波うつ土地』/富岡多恵子(講談社文芸文庫) 男ってこうよねと思ったら大人。こんな男いない、と思ったら子供。
『金瓶梅』/わたなべまさこ(双葉社)
『序の舞』/宮尾登美子
『アフリカ農場』/カーレン・ブリクセン(筑摩業書)
『淀川にちかい町から』/岩阪恵子(講談社文芸文庫)
『鳩の翼』/ヘンリー・ジェイムズ(集英社世界文学全集、ジェイムズ著作集)
20世紀文学最高傑作かも。アイヴォリーの映画でも粗筋はわかる。
『神様』/川上弘美(中央公論新社)
『花のれん』/山崎豊子(新潮文庫)
『伸子』/宮本百合子

【男・・・25歳以上】
『従妹ベッド』/バルザック(新潮文庫)
『氾濫』/伊藤整
『夢の木坂分岐点』/筒井康隆
『阿部一族』/森鴎外

☆☆☆☆(小谷野氏が難儀な男という印象は相変わらずですが...)

【目 次】
第1章 「難解本」とのつきあい方
第2章 私の「知的生活の方法 」
第3章 入門書の探し方
第4章 書評を信用しないこと
第5章 歴史をどう学ぶか
第6章 「文学」は無理に勉強しなくていい
終章 「意見」によって「事実」を捩じ曲げてはならない
バカには難しいかもしれないあとがき  
_____________

【BOOKデータベース】現在、「知」は混迷状態に陥っている。インテリたちはかつてないほど熱心に西洋の新理論の輸入に血道をあげ、難解な言葉と言い回しに身をやつしている。その一方で、有名大学の学生がフランス革命の存在を知らなかったりする。では、この両極の中間に位置する人は、何をどう読めばよいのか。学校は出たけれどもっと勉強したい人、抽象的な議論がどうも苦手だという人。そういう「バカ」たちのために、本書はひたすら「事実」に就くことを指針とし、インチキ現代思想やオカルト学問、一時の流行に惑わされず、本を読み勉強するための羅針盤となるべき一冊である。本邦初「読んではいけない」リスト付き。 筑摩書房 (2001/01)

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by yomodalite | 2008-07-27 20:04 | 文学 | Trackback | Comments(0)

先端で、さすわさされるわそらええわ/川上未映子

先端で、さすわさされるわそらええわ

川上 未映子/青土社




川上未映子作品を初めて読みました。これは小説というよりは散文詩のようなスタイル。好みからは、ボール一個半ほどズレているのだけど、これがデヴュー作なら、あと2作ぐらいは読んでみたいと思わせる魅力は充分感じられます。『乳と卵』も読んでみよっと。

【目 次】
「先端で、さすわ さされるわ そらええわ」
「少女はおしっこの不安を爆破、心はあせるわ」
「ちょっきん、なー」
「彼女は四時の性交にうっとり、うっとりよ」
「象の目を煮ても焼いても」
「告白室の保存」
「夜の目硝子」
__________

【出版社による紹介】わたしのいっとう好きな意味は、どうして。よるべなき虚空をゆく一個の疑問符は何を貫き、何に融けるのか?“少女” という憑坐(よりまし)を得て、いま言葉はうたい、さわぎだす。圧倒的新星の伝説的デビュー作を含む7編、ここに爆誕 !! 青土社 (2007/12)
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by yomodalite | 2008-07-24 21:53 | 文学 | Trackback | Comments(0)

サッカー番長 0号 — ヨイショ記事にはもう飽き飽きだ/杉山茂樹

サッカー番長 0号―ヨイショ記事にはもう飽き飽きだ。

杉山 茂樹/飛鳥新社




同時期に出版された『4‐2‐3‐1』とは手法を変えた岡田監督批判本。戦術とか興味がない人も楽しく読めるので、落ち着いて岡田監督への不安を募らせよう!そして協会が今から新監督の人選に着手せざるを得ないような世論を盛り上げよう!

川淵氏は、代表試合の観客数減少を気にしているが、クラブ観客数の増加と考えあわせれば、代表にファンの気持ちが届かないことに不満があるのは明らかで、反町、岡田で代表試合が盛り上がるわけない。

最近は電通との連携でもイイところがない。スポークスマンとしてのパワーや眼力がないゆえ、平山をU21の顔にして失敗し(あたりまえ)、次世代のスターを創る気が全く感じられず、バーレーン戦での不甲斐なさも選手のせいにするなど、老害ばかりが目立つ。

杉山氏は欧州サッカーというイメージが強いが、松木、原、宮本、岡野、日本サッカー界の異なるキャラクターへのインタビューは話の引き出し方が巧く、各人のイイ話が楽しめる。

特に岡野のインタヴューは爆笑必須なので読み逃さないように!!
番長が会長だったらな〜。

※[日本も日本サッカーも変わらない](文:苅部謙一)では、『広告批評2006年11月号』で橋本治氏が、「オシムへのバッシングは起きないのかな?」という文章を書いていたのを初めて知った。

【特集】ちょっとまってよ、岡田ジャパン!
・なぜそんなに急ぐのか?日本協会の迷走人事
・岡田武史の監督としての実績
・識者5人に聞く!2010年の岡田ジャパンの姿を大胆予想!
・欠落した世界基準 岡田監督の危うい未来
・[スギヤマ司令塔の突撃指令]岡田監督の支持率を探れ!
・[新聞記者覆面座談会]紙面では絶対に書けない 日本サッカー界の裏事情
【コラム】日本も日本サッカーも変わらない
【特別対談】岡野雅行/ロン毛の"野人"が振り返る一風変わったサッカー人生とは!?」
【インタヴュー】 
・松木安太郎/松木バカヤローって人と良いって人と半々でいい
・原博美(FC東京前監督)/監督像に正解はないと思う。真似したってボロが出る。
・宮本恒靖/日本は世界基準と別の道を歩んでいる
・岡野雅行/岡野ってバカがいたねって、そう思われると嬉しいですね
【コラム】スギヤマ先生が疑問にお答え! 「日本サッカー協会はなぜお金持ちなの?」
【居酒屋サッカー放談】荒井義行記者(70歳)がサッカー界とメディアに喝
【巻末スペシャル対談】 
高木豊(野球解説者)×杉山茂樹 「アジアの枠で考えないと野球もサッカーも危ない」
_____________

【内容紹介】サッカー本の異端児登場!ヨイショ記事と記事広告あふれる既存のメディアに対して一石!本音と笑いのちょい辛蹴球読本、発刊!  飛鳥新社 (2008/2/29)

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by yomodalite | 2008-07-22 20:45 | スポーツ | Trackback | Comments(0)

里山ビジネス (集英社新書)/玉村豊男

里山ビジネス (集英社新書)

玉村 豊男/集英社




「一番効率の悪い里山で最も割りにあわないビジネスがなぜ成功したのか?」という帯コピーに惹かれて購入した起業家マインド全開の人は気をつけて読んで欲しい。

著者は、ワイナリーに必要な設備の購入費用なども公開しているが、このビジネスの成功要因の第一位に挙げられるのは、調達費用などの問題よりも、著者の人格ではないかと思う。
「里山ビジネス」という矛盾(里山がビジネスとして成りうると思う人が多くなれば里山環境は崩壊する)を、著者であるオーナーがその人生のすべてをかけてバランスをとっている。

ビジネスモデルとして見るには危うく稀有な成功モデルではありますが、生き方モデルとしては、現代に生きるかなり多くの人が参考にできる指南書であるように思う。

特に、エコを安易にビジネスに結びつけようとする有名タレントや、起業人は必読。
______________

【出版社 / 著者からの内容紹介】最も割に合わないビジネスが何故成功したか?里山という一番効率の悪い中山間地域で何故ワイナリー&レストラン経営に成功したのか。著者自らの体験で語る、愚直で素朴なビジネス観こそ、グローバル化の嵐の中の有効な処方箋である。 集英社 (2008/06)

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by yomodalite | 2008-07-17 22:25 | ビジネス・経済・金融 | Trackback(1) | Comments(0)

雨の日も、晴れ男 (文春文庫)/水野敬也

雨の日も、晴れ男 (文春文庫)

水野 敬也/文藝春秋




わたしの水野敬也氏に対する目線は、17歳の女の子が小栗旬のことを想っている時か、53歳の美女がパク・ヨンハを見るときの目に近い。

もしかすると68歳の少女が氷川きよしを見ている時にも近いかもしれない。

そんなわけで、未だに『夢をかなえるゾウ』は読んでません。だってワタシだけのミズノンノや、愛也先生でいて欲しいんだもん。

この本は、小説仕立ての自己啓発本。原題の『バッドラック』の方が内容の雰囲気に合ってたかな。
______________

【著者からのコメント】昔から自分に自信の持てなかった僕は「悩み」や「劣等感」に関する本をたくさん読んできました。しかしこれらの本にはいつも不満がありました。それは、悩みに関する本のタイトルが『これであなたもポジティブになれる!』みたいなものばかりだからです。「こんなタイトルの本が家の本棚にあったら、家に遊びにきた人に僕がネガティブ人間だと思われてしまう……」とか「この本をレジに持っていったらあの可愛らしい店員さんは確実に僕のことをネガティブな人間だと思うだろう……」などと悩み始め、そもそも悩みを解決するために本屋に来たのにここで悩んでる俺って何? という、まさに悩みのデフレスパイラルに陥ってしまうのでした。そこで、いつの日か、持っていても読んでいても恥ずかしくない、「悩み」や「不幸」を癒すことのできる本を書きたいと思っていました。その試みの結晶が「雨の日も、晴れ男」です。幼い神様のイタズラによって、アレックスは不運だらけの一日を送ることになります。会社をクビになり、見知らぬ男に殴られ、詐欺にあい、妻子に愛想をつかされて一人ぼっちになってしまいます。しかしアレックスは持ち前のポジティブさでこれらの不運に立ち向かいます。もしかしたらこの本の序盤ではアレックスの奇想天外な行動を理解できないかもしれません。しかし最後には「悩み」や「不幸」にどう立ち向かっていけばいいのかをアレックスははっきりと示してくれます。この本は、できれば途中であきらめずに最後まで読んでいただけるとうれしいです。 文藝春秋 (2008/6/10) 初版インデックスコミュニケーションズ『バッドラック』(2005/03)再構成・改題

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by yomodalite | 2008-07-17 10:45 | 精神・教育・自己啓発 | Trackback | Comments(0)

変身 (講談社文庫) /東野圭吾

変身 (講談社文庫)

東野 圭吾/講談社



同一人物に宿るふたつの魂という意味では『秘密』が思い出されるが、私はこちらの作品の方が好きです。

だいぶ以前に読んで、今回ひさしぶりの再読なんですけど、、、実は、、講談社文庫版p366

「女だよ。女が教えてくれたんだ」「おんな?」「あんたの仲間さ。だけどよ、あの女はあんたを裏切ってるぜ」
が未だにわかんないんです。。。どなたか、教えてくださいませ。m(__)m
___________

【作品Outline】職場では「お利口さん」という渾名をもらう少し気弱な好青年、成瀬純一が、狙撃事件に巻き込まれて瀕死の重傷を負った。幼女を助けようとして、自らが被害に遭ったものである。善意の青年を救うために、最先端医療が施された。脳移植手術である。純一の体力は順調に回復し、職場復帰も果たすのだが—。純一は、深い愛情を寄せていた恋人、葉村恵を疎んじ始めている自分に気付き、愕然とする。画家になる日を夢見た頃もあったのに、今は絵筆を握る事にも大きな苦痛を覚える。変わっていく自分に恐れを抱いた純一は、その原因を探るための行動を起こした。
そこで彼は、巧妙に隠蔽されていた、恐るべき真実に辿り着く。自己崩壊がもたらす苦悩を、緻密な構成と丁寧な情景描写で綴った長編サスペンス。
(http://from1985.pekori.to/keigotaku/review/henshin.html より。講談社ノベルス(1993/06)文庫(1994/06)

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by yomodalite | 2008-07-16 10:37 | 文学 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite