カテゴリ:文学( 166 )

幻夜/東野圭吾

明確ではありませんが、「白夜行」の続編とも言える内容。TVドラマであらすじを知っていた「白夜行」より、こちらを先に読むことにしました。結論として、「幻夜」を楽しむにおいては、順番を重視する必要はなかったと思います。

下記は、http://from1985.pekori.to/keigotaku/review/genya.html より

1995年1月17日午前5時46分に発生した「兵庫県南部地震」が、この地方に住む人々の人生を大きく変容させた。死者6,433名、行方不明者3名、負傷者43,792名という、未曾有の大惨事を生んだこの災害は、後に、「阪神・淡路大震災」と称される事となる。

その前夜、水原雅也の家では、彼の父親である幸夫の通夜が営まれていた。借金を抱えた挙句の自殺だった。 眠れない夜を過ごした雅也に、突然の奇禍が訪れる。轟音・激震・破裂音の果てに、雅也の周囲では、幾つもの瓦礫の山が築かれた。「兵庫県南部地震」の発生であった。

水原家の母屋に寝ていた叔父の俊郎は、梁の下敷きになってぴくりとも動かない。呆然となる雅也だが、叔父の懐から飛び出している書類、父親が残した借用書に気付き、奪い取った。ところが、俊郎は絶命していなかった。動揺した雅也は叔父の頭部を殴打し、殺害してしまう。 「もうここには用はない」と、その場を去ろうとした雅也であったが、彼の目の前には若い女が立っていた。 大震災の混乱の中で出会った男女の、運命の変遷を描く長編サスペンス。

●登場人物一覧/
新海美冬:阪神・淡路大震災の被災者/水原雅也:阪神・淡路大震災の被災者
水原幸夫 :雅也の父親・経営する町工場の業績不振で自殺/米倉俊郎 :雅也の母方の叔父・時計眼鏡の卸売業/米倉佐貴子 :米倉俊郎の娘/小谷信二 :米倉佐貴子の内縁の夫/新海武雄 :美冬の父親・元商社勤務/新海澄子 :美冬の母親/木村 :ビデオの撮影者/藤村奈美恵 :ホステス・被災した木村が身を寄せている/倉沢克子 :テレビ局勤務・レポーター/塩野 :テレビ局勤務・カメラマン/秋村隆治 :高級宝飾店「華屋」の社長/畑山彰子 :高級宝飾店「華屋」の販売員/桜木 :高級宝飾店「華屋」の販売員/中洋一 :高級宝飾店「華屋」のフロア長/浜中順子 :浜中洋一の妻/坂井静子 :高級宝飾店「華屋」の販売員/加藤亘 :警視庁捜査一課の刑事/向井班長 :警視庁捜査一課の刑事/西崎刑事 :警視庁捜査一課に勤務/福田 :フクタ工業の経営者/中川 :フクタ工業の職人/前村 :フクタ工業の職人/安浦達夫 :フクタ工業の元職人/有子 :定食屋「おかだ」の娘/青江真一郎 :美容師/飯塚千絵 :美容師・青江の恋人/曽我孝道 :商社勤務/曽我恭子 :曽我孝道の妻/曽我遙香 :曽我孝道の娘/菅原 :商社勤務・曽我孝道の同僚/神崎 :商社勤務・曽我孝道の元同僚/坂本 :新海夫妻が借りていたアパートの家主/浜田美香 :美容室「モン・アミ」の従業員/中野亜美 :美容室「モン・アミ」の従業員/緒方刑事 :玉川署勤務/桑野刑事 :玉川署勤務/倉田頼江 :秋村隆治の実姉/倉田茂樹 :頼江のの航空工学博士/倉田光一 :頼江の息子・医師/草野 :倉田茂樹の助手/長井夫妻 :新海武雄・澄子夫妻の元隣人/中越慎太郎 :京都の土産物屋「ミツヤ工芸」店主/深沢元教諭・「深沢書店」店主 :/日下部 :雅也の取引相手/野瀬真奈美 :家具メーカーのショールームに勤務・新海美冬の元同僚/西部春子 :秋村隆治宅の家政婦/富岡刑事 :生活安全課勤務
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【出版社/著者からの内容紹介】 1995年、西宮。父の通夜の翌朝起きた未曾有の大地震。狂騒の中、男と女は出会った。美しく冷徹なヒロインと、彼女の意のままに動く男。女の過去に疑念を持つ刑事。あの『白夜行』の衝撃が蘇る!




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by yomodalite | 2007-03-21 17:41 | 文学 | Trackback | Comments(0)

陰日向に咲く/劇団ひとり

陰日向に咲く (幻冬舎文庫)

劇団ひとり/幻冬舎



短編集で、新人作家がデヴューするのはめずらしく、有名作家であってもヒットすることはほとんどありません。

本著は、短編小説の魅力を広く知らしめた佳作であると思います。充分なレベルにある小説ですが、作家ネームにしなかったところは、出版社の営業意向だけでなく、「劇団ひとり」なんでしょうか。
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【MARCデータベース】お笑い芸人・劇団ひとり、衝撃の小説デビュー! 「道草」「拝啓、僕のアイドル様」「ピンボケな私」ほか全5篇を収録。落ちこぼれたちの哀しいまでの純真を、愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説集。

【著者略歴】劇団ひとり/1977年千葉県生まれ。父の仕事の関係で幼少期をアラスカで過ごす。1992年デビュー。コンビ「スープレックス」を結成するが2000年解散。ピン芸人として再出発後、総勢十名のキャラクターを演じる一人芝居で注目される。映画「嫌われ松子の一生」やTVドラマ「電車男」等で俳優としても活躍。『陰日向に咲く』が初の著作であり、処女小説となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 幻冬舎 (2006/01)


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by yomodalite | 2007-03-19 11:36 | 文学 | Trackback | Comments(0)

嗤う伊右衛門/京極夏彦

嗤う伊右衛門 (角川文庫)

京極 夏彦/角川書店



タイトルの印象とは異なり、大人が泣ける悲恋物語。お岩の美しさを描き、伊右衛門のみならず登場人物の魅力は格段に増している。

物語のリズム感も素晴らしい、めったにない傑作!

★★★★★(満点)
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【Amazon.co.jp】ミステリー作家京極夏彦が、斬新な解釈を施して現代に蘇らせた「四谷怪談」。4世鶴屋南北の最高傑作とされる『東海道四谷怪談』とは趣の異なる、凛とした岩の姿が強く心に残る作品である。直助やお袖、宅悦や喜兵衛、お梅といった南北版の登場人物に、自身の著作『巷説百物語』の主人公又市をからませながら、伊右衛門とお岩が繰り広げる凄惨な怪談話を、悲恋の物語へと昇華させている。第25回泉鏡花文学賞受賞作品。

小股潜りの又市は、足力按摩の宅悦に、民谷又左衛門の娘、岩の仲人口を頼まれる。娘を手ごめにされた薬種問屋の依頼を受け、御先手組与力の伊東喜兵衛に直談判した際、窮地に立たされた又市らを救ったのが又左衛門だった。不慮の事故で隠居を余儀なくされた又左衛門は、家名断絶の危機にあるというのだ。しかし、疱瘡(ほうそう)を患う岩の顔は崩れ、髪も抜け落ち、腰も曲がるほど醜くなっていた。

岩を裏切る極悪人である南北版の伊右衛門を、著者は大胆にも、運命に翻弄される不器用で実直な侍として描く。また、幽霊や怪異を持ち出すことなく、人間の心のおぞましさを際立たせることよって、最大の恐怖を生み出しているのも大きく異なる点だ。首を吊った妹の仇を討つ直助の慟哭、喜兵衛に犯されたお梅の悲劇、悪逆非道な喜兵衛の卑劣さ、「伊右衛門様は何故幸せにならぬ」と叫びながら鬼女と化す岩の狂気。彼らの情念のおどろおどろしさを重層的に、丹念に描写することによって、著者は奥行きの深い、きわめて現代的な怪談を作りあげている。(中島正敏)


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by yomodalite | 2007-03-17 20:36 | 文学 | Trackback | Comments(0)

金毘羅/笙野頼子

笙野頼子の作品を読むのは、10年以上前に『タイムスリップ・コンビナート』を読んで以来。この10年余りで、著者には大分変化があったようです。

讃岐の金毘羅には数年前に訪れたことがあったのですが、長い参道を最後まで昇ることができなかった。体力的な問題ではなく、なにか違和感というか、場のもっている雰囲気に嫌気がさしたのだ。その違和感の元は何なのかを求めてこの作品に巡り会い、答えがほんの少しわかったような気がした。

作品は奇書といってもいい味わい。著者の作品は、またいずれ、読む機会があると思うけど、すこし先のことになりそう。

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【出版社/著者からの内容紹介】臨界を超えた現代文学の到達点。
40を過ぎて自分が金毘羅だったことに気づいた「私」。幾多の危機とバッシングを奇跡的に乗り越え、野生の金毘羅へ。奇想あふれる、ぶっちぎりの「金毘羅」一代記。大反響の21世紀世界文学の誕生。




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by yomodalite | 2007-03-14 19:32 | 文学 | Trackback | Comments(0)

レディジョーカー/高村薫

めったにない傑作。ミステリーの枠を遥かに超えた水準の本格小説

日本のドストエフスキーという形容に偽りなく、最重量級の上下刊ですが、読了後も物語から離れがたい程でした。

著者は、3年半に渡り、グリコ森永事件の犯人逮捕の誤報を出した毎日新聞を取材したらしいですが、実際の事件の真相に迫ったかどうかは、もはや関係ないでしょう。

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【MARCデータベース】「要求は20億。人質は350万klのビールだ。金が支払われない場合、人質は死ぬ。話は以上だ。」 一兆円企業・日之出麦酒を狙った未曽有の企業テロはなぜ起こったか。男たちを呑み込む闇社会の凄絶な営みと暴力を描く。
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by yomodalite | 2007-03-14 15:13 | 文学 | Trackback | Comments(0)

ドロップ/品川ヒロシ

正真正銘、王道の少年マンガ。小説なんですが。。。なんだか妙に三ツ矢サイダーやファンタが飲みたくなる感じ。情熱系マンガオタクとして、マンガ原作、企画など、今後の活動にも期待。
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青春はマンガだ。そして、ここには、ひとコマずつ、
切なさと甘酸っぱさが溢れている 一一一リリー・フランキー

僕が泣き虫なんじゃなくて
この本が素敵なんだと思います 一一一劇団ひとり

超人気お笑いコンビ・品川庄司の品川祐が、
書き下ろした、だいぶフィクション、
抱腹絶倒の青春小説、威風堂々と登場!

東京・狛江を舞台に、退屈な中学生活に飽き足らず、
喧嘩と悪戯に明け暮れる日々。
一緒にいればどんなに殴られてもへっちゃらだった。
ときに切なく胸に迫る母親や姉とのやりとり。
90年代を代表する伝説的不良漫画『クローズ』の
著者・高橋ヒロシが表紙画を描き下ろした。
落ちこぼれたちが必死にもがく様を、
品川が軽快な筆致で綴った傑作青春小説!
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【内容「BOOK」データベース】お笑いコンビ・品川庄司の品川による青春小説。80年代東京・根性焼き・木刀・バット・鉄パイプ…不良になると決めたから、不良でいよう。 リトルモア (2006/8/4)




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by yomodalite | 2007-03-13 11:16 | 文学 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite