カテゴリ:マイケルと神について( 29 )

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☆人種差別、宗教、反ユダヤ主義[1]『The Michael Jackson Tapes』の続き

P.123~(中段より下)

SB:君は、大人たちがそうだったとしても、若い世代は、優しい心を持っていると信じ続けているの?

MJ:そうだよ。僕は今日までそれを見つけ出そうとしている。僕はユダヤ人の問題もずっと気にかけて来て、すごく大きな問題だと思ってる。

SB:ユダヤ人問題って?

MJ:ホロコーストで孤独に亡くなった子供たちの数を知ったとき…[泣き崩れる]人は何故そんなことができるんだろう? 僕には理解できない。人種が何であるかが、どうして、そんなに重要なんだ? 何であろうが… そんなことは、全く理解できない。人種にどんな条件があるって言うんだ …

僕には、人種差別なんて理解できないし、誰かが、それらを嫌うように、君の心が憎しみでいっぱいになるように、命令するんだろうか? 申し訳ないけど、彼らには、僕の心をそんなふうに変える事はできないよ。君には悪いけど、彼らは君の心は変えられたの?

SB:私たちが影響を受けやすい自分をつくり、正しいことを要求する神との関係を断っていたとしたら、彼らは、私たちの心を変えることが出来ただろうね。


MJ:ヒトラーは天才的な演説家だった。彼は多くの人々の心を憎しみに変えた。彼はショーマンに違いない。彼は演説の前に、少し間を挟んで、少量の水を飲み、のどをすっきりさせ、周囲を見回す。それは、エンターティナーが観客を惹き付けるためにやることと同じなんだ。彼は、演説の最初の言葉から激高していて、その強い口調で叩き付けるように話す。

でも、彼はどこでそんなことを学んだのだろう?彼は学校を退学しているし、彼はそこでは建築家になろうとしていた。彼は多くの失敗を経験している。僕はそういったことは、すべて刑務所で起こったんだと思う。『我が闘争』(☆)にあるようにね。僕は本当にそう信じているんだ。

☆『我が闘争』(Wikipedia)

(SB註:マイケルは、ヒトラーはショーマンとしては素晴らしいものがあると分析していた。私は後になって、ヒトラーの演説を何本も見たがマイケルの分析は間違いなく正しかった。ヒトラーは演説を始めるとき、少し間を取り、そして観衆の期待が高まった後で、ゆっくりと話し始めるのだ。)

SB:彼がその本を書き始めた場所で、彼の計画は練り上げられたと?


MJ:ああ、そうだね。彼は強い怒りを込めてその計画を練り上げた。ネルソン・マンデラとは真逆だね。彼は刑務所で子羊になり、恨みを持たなかった。彼は青春期が過ぎ去ってしまった80才の今日まで、長い間刑務所で過ごした後悔を口にしない。

SB:彼の青春時代が過ぎ去ってしまっていても?

MJ:そう、彼はかわいいんだよね。すごく子供っぽくて

SB:彼もくすくすと笑うの?(☆註2)

MJ:彼は子供たちが大好きで、僕が彼に会いにいったとき、何人かの子供たちと一緒にいたんだけど、「子供たちはここにいてください。マイケル・ジャクソンさんだけこちらにどうぞ」と言われて、僕は「マンデラ氏は子供たちに会うのを嫌がったりしないよ。子供たちが一緒に行けないのなら、僕も行かない」と行ったんだ。マンデラ氏の代理の人が、険しい表情で、僕の顔を見てきたことを憶えているよ。

そのあと代理の人が戻って来て、「みなさん、お入りください」と言った。マンデラ氏は、初めに子供たちのところにかけよってハグをしたんだ。僕はね、マンデラ氏がそんな優しい人だと知っていたし、彼も子供たちが大好きだった。彼は子供たちに話しかけた後に、僕と握手したんだ。それが正しい順序というものだよ。(☆註3)

SB:君はヒトラーとは真逆なんだろうか? 神は驚異的なカリスマ性を君に与えた。ヒトラーが、人間の獣性を表わすなら、君は人間の純真さや神性を引き出したいと考えている。最強の暗黒の力が、ヒトラーの指示によりドイツから放たれることになり、神は今、君に驚異的なカリスマを与えた。君はそのカリスマ性を、人の心にある純真さや神性を引き出すために使っているの?

MJ:僕はそう信じている。僕のショーに来れば、君も変わることが出来るよ。僕のショーは宗教体験のようなものだから。そこに来る前は君はただの1人の男だけど、そこから出て行く頃には、違う人間になっている。実際そうなるんだから。

SB:君は、ショーの目的のひとつとして、人々からそれらを引出すようにしているということ? ただ、観客を楽しませるだけではなく?

MJ:もちろん。観客も僕もそうなんだ。僕たちがコンサートでやっていることを、君にも見せてあげられたらいいのに。ステージに巨大な戦車が登場して、戦車と兵士が、観客に狙いを定め、それから、彼は僕に対して、銃口を向けると、観客全体からブーイングが起こる。どんな国でもそうなんだ… そして僕が銃を取って、それを下に向けると、兵士たちは嘆き始める。そこに、小さな女の子が登場して ーーいつも貧しい農家の少女なんだけどーー 花をひとつ持っていて、兵士の顔を見て渡す。兵士の膝が折れて泣き崩れると、観衆はいつも熱狂するんだ。

それから、僕のスピーチが始まって、別の少年がやってきて手話をする。君がそこにいたら、観客がみんな泣いているのが見るだろう。それは、どこの国でも起こることで、『Earth Song』という曲でのことなんだ。

僕は親善大使のように、世界中でそういったメッセージを広めて来たんだ。その後『Heal the world』では、全世界の子供たちが巨大な地球を取り巻いて、後ろにある大きなスクリーンには、世界中のリーダーたちが映し出されて、それは驚くよ。

一方、他のシンガーたちは、セックスについてとか「ベイビィ、バスタブの中で、君の体のすべてに触りたい」とか歌っていて、僕だけが、どこかのマスコミに変な奴だと叩かれてる。君はその感覚をどう思う?

SB:それは、もちろん正しくないね。

MJ:おかしいと思うだろう?

SB:君が見たものとは、変わっているね。

(SB註:その頃、マイケルはオックスフォードのような場所でスピーチをしたことによって、彼の周囲には信頼のおける尊敬すべき政治家や、育児の専門家が集まり、彼は良い評価を得るようになり、失われていた尊敬を回復しつつあった)

SB:彼らはなぜ理解できなかったんだろう?なぜ、彼らはナチスのような、邪悪(evil)な人たちになったのだろう。


MJ:僕には、彼らの心に近づく方法がないとは思えない。

SB:それは、君がヒトラーと直接向かい合って話すことができたら、ということ…

MJ:そうだよ。まさにそのとおり!彼の周囲には、彼を恐れていた人々ばかりが大勢いたんだ。

SB:もし君がヒトラーと1時間会うことが出来たら、君は何らかの方法で、彼の心に触れることが出来ると信じているということ?

MJ:僕は、絶対に出来ると確信してる。

SB:ヒトラーだよ。マイケル!君は誰であろうと、心の底から邪悪(evil)な人はいないと思っていて、それで、彼の心にも触れられると信じているんだね。だから、君は不正を罰すること良しとしない…

MJ:僕は彼らのような人たちは救って、セラピーを受けさせなければならないと思う。君は、彼らに教えてあげなくちゃ。人生のどこで、何を間違ったのか、彼らは自分が何をしているかわからなくて、それがどれだけ間違っているかもよくわかっていないんだ。

SB:しかし、マイケル、ヒトラーのように、明確に矯正不可能な人々もいる。彼は悪(evil)そのものだ。君が同席するような人間性の欠片もない人間で、見たことがないような深海や暗闇に話しかけるようなものだ。いったいどれだけ大勢の人を殺したと思っている?彼らに与えるセラピーなんてないだろう?彼らは殺人者なんだから、厳しい罰を与えるべきだよ。

MJ:それは、恐ろしいことだと僕は思う。彼らの心に届くような人がいることを僕は望むね。

SB:彼らがすでに罪を犯していて、彼らが殺した犠牲者がいるのに? 

MJ:彼らがすでに罪を犯してしまっていたとしたら、それは間違っているけどね。

(SB註:これは、馬鹿げた話だ。ヒトラーを1時間で変えられると信じている人がいるとは。ヒトラーは、かつて、この世に存在した中で、最も邪悪(evil)な人間だ。その男は、600万人のユダヤ人の殺害はもちろん、100万人の子供たちも同じように計画的にガス室で殺害した。マイケルは純真だから許すことができるのだろう。

しかし、暗闇を光に、悪(evil)を善(goodness)に変えることができると信じている人間には、通常の善悪のルールは通用しない。マイケルは自分には、子供たちを癒す特別なヒーリングパワーがあると信じていて、その能力は、他の人々には間違って見えたとしても、彼には心地よいものだった。

実際のところ、私は、マイケルのヒトラーへのコメントについて、彼をもっと説得すべきだった。私は、彼に、「マイケル!君は救世主(Messiah)じゃないんだ」と言うべきだった。君は、第二次世界大戦を止められなかったじゃないか。私はそうしなかった自分の臆病を後悔している。しかし、私は重大な判断をせまる問題に対しては、柔軟な姿勢でアプローチすることにした)

SB:ここまでの話をまとめてみると、君が、世界を子供の目を通して見ようという意見は面白い。了解だ。だが一方で、子供にとって、本当に邪悪(truly evil)な人間を見分けることは難しい。それは、子供が人を信じやすいという問題でもあり、同時に、君が抱えている問題でもある。(☆註4)

たとえ、どんなに有害な悪人であっても、君は良いところがあると言いたい。それなら、人を裁くシステムについては誰かに依頼したらどうだろう。それは君が世界に貢献するようなことではなく、率直に言って、その件に関して君は良くない仕事をしてしまう恐れがある。(☆註5)

残酷な行為による「大人の世界」の罪を知れば、君も刑罰が必要だと思うようになる。しかし、子供の世界ではそれらは存在しないので、君は処罰を必要としないなどと言うんだろう。しかし、マイケル、君はヒトラーの心に触れることが出来るなんて、本当に考えているの?


MJ:間違いなくそう思ってるよ。

SB:何らかの方法で、ヒトラーの良いところを見つけることが出来ると?

MJ:うん。僕はできると思っているし、実際に出来るよ。誰も彼と本当に話をしたことがないんだよ。僕が思うに、彼は、こんな言い方は嫌いなんだけど、ご機嫌取りのような連中に囲まれていたと思う。事実、彼らはそんな感じで、それは、ヒトラーが求めたことでもあり、彼の周囲もそうしていた。

SB:ヒトラーには、挑む人間が誰もいなかったということ?

MJ:ドイツには、ヒトラーに反対する人間もいた。彼らはヒトラーを殺すことだって挑戦したよ。憶えてるだろう?

SB:ああ、クラウス・フォン・シュタウフェンベルク(☆)だね。しかし、彼と彼の賛同者は、1千万人の人口のうち、多くても数百人だった。このような話の場合、私と君の意見にはかなりの距離がある。ヒトラーは本質的に邪悪だ(intrinsically evil)。君には彼の心に触れることは出来ない。この問題で人々ができる唯一の方法は、彼らをこの世界から追い出すことだけだ。(☆註6)

☆クラウス・フォン・シュタウフェンベルク(Wikipedia)

◎ヒトラー暗殺計画(Wikipedia)

SB:君は酷い報道をして来た人々や、子供を傷つける人々を除いて、君の心の中のすべての人々を許して来たのかい?

MJ:そうだよ。(☆註7)

☆人種差別、宗教、反ユダヤ主義(註釈)に続く



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by yomodalite | 2012-08-21 12:17 | マイケルと神について | Trackback | Comments(5)
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☆カルマと正義[2]『The Michael Jackson Tapes』と、
☆カルマと正義[2](註釈)の続き

ラビ・シュムリーの著書『The Michael Jackson Tapes』から、Part 2「Jehovh's Witnesses years and Religion」(エホバの証人時代と宗教)にある「Racim, Religion, and Anti - Semitism」の和訳です。

Racim, Religion, and Anti - Semitism
人種差別、宗教、反ユダヤ主義


P.120~

SB:マイケルは彼の曲「They Don't Care About Us」で、ユダヤ人を侮辱する言葉である「Kike」を使用したことによって、激しい非難を浴びた。私とマイケルが友人であることを知っている多くのユダヤ人たちが、私にマイケルは反ユダヤ主義だと言って来た。しかし、マイケルの人生で非難されたことの中で、反ユダヤ主義だと言われることなど、それらのうちのひとつに過ぎない。

私は、むしろ、マイケルがユダヤ人に直感的に親近感を抱いていたと思う。(☆註1)マイケルは、私がラビであるということに非常に敬意を払い、私が持っていたユダヤ学の知恵から、多くを学んでいた。私はマイケルがユダヤ人を誹謗するような2006年頃のボイスメッセージについても、よく知っている。

◎[ボイスメッセージ]Michael Jacksons opinion about jews

そういった不快な行動を援護するつもりはないが、私が彼を守ることが出来なかった期間、マイケルは処方箋薬の問題を抱えていて、彼は薬物の影響下にあった。そして、誰がそれらをマイケルに与えていたかについては、誰にもわからないが、マイケルは常に私の前では、ユダヤ人と、ユダヤ教に対して、最上級の尊敬を表していた(☆)


☆[関連記事]Michael Jackson and The Jews:Rabbi Shmuley Boteach

(会話はここから)

SB:君は、社会から取り残された多くの人々の声になろうとしてきた。「They Don't Care About Us」もそうだね。この曲の重要なメッセージである、誰からも見捨てられているのは誰だろう? 貧しい人々? それとも第三世界?

MJ:僕が言いたかったのは、誰からも見捨てられていて、不当な扱いを受けている人々、結婚していない両親から生まれたり、「ニガー」(黒人への差別用語)なんて言われたり、これは、僕が言ったことで、誤解を受けた言葉だけど「カイク」(ユダヤ人への差別用語)もね。

少年の頃、ユダヤ人の弁護士と、ユダヤ人の会計士が、僕が寝ているベッドの隣で、お互いに “カイク” と呼び合ってた。僕が「そうはどういう意味?」と聞くと、彼らは「ユダヤ人に対する悪い意味の言葉だよ。黒人に対して “ニガー” というのと同じさ」って、僕は「ああ、そうなんだ」と答えた。

だから、 “ニガー” も “カイク” も、人々が不当に扱われるときの言葉だって知っていて、そう言ったんだ。大勢の人に誤解されたけど、僕は決して… わかるだろう?

SB:君は声なき人たちのために、立ち上がろうとしたんだね?

Yeah, who don't have a voice. I would never teach hatred, ever. That's not what I'm about.

MJ:そう。声なき人のためにね。僕は憎むことは決して教えない。それは僕が言いたいことじゃない。

SB:君にはアメリカ人としての誇りがある? 外国でコンサートを行うとき、いろんな意味でアメリカの代表だと感じることは?

MJ:これから言うことを、誤解して欲しくないんだけど、僕は自分を世界の一員だと感じている。だから、どちらか一方につくのはいやだ。アメリカ人として、この国に生まれ、アメリカについて誇りに思うことがたくさんあっても、そうは思えないことも… 偏見と言うか… ノーマン・ロックウェルが描いた、学校で学ぼうとする少女に物を投げている絵とかね…


(SB註:ロックウェルは、南部の人種差別が撤廃されたばかりの学校に、白人の攻撃から彼女を守る連邦保安官に警護されて、通学する黒人の少女の絵を描いた。マイケルと私は、ノーマン・ロックウェル美術館にその絵を見に行ったことがあった)


MJ:僕には人種差別が理解できない。僕の母親、彼女は天使とか聖人のような人なんだけど、エンシノの家から1ブロック先にあるマーケットに、ベンツで買い物に行った日、母はみんなを愛しているのに、車に乗った白人の男性に「アフリカに帰れ!ニガー!」と怒鳴られた。母がそんな目に会うなんて、今から5年ほど前のことだけど、僕はすごく傷ついた。その白人男性は妬んでいたんだと思うよ。

僕が知っている話としては、僕の兄弟が乗っていたロールスロイスに鍵をかけて出かけて戻って来たら、誰かが自分の鍵で、その車に傷をつけていた。黒人がロールスロイスを運転していたからだよ。そういうことにはうんざりするね。皮膚の色と、その人の人間性とは何の関係もないじゃないか。

僕は、ユダヤ人の子供も、ドイツ人の子供も、アジアや、ロシアの子供もみんな愛している。僕たちは、みんな同じで、僕はそれを完璧に証明できるよ。

僕はあらゆる国で、コンサートをして来たけど、彼らは、みんな同じ場面で泣いて、同じ場面で笑って、同じ場面で興奮する。気絶して倒れるところまで同じなんだから、それは完全な証明だと言えるよね。僕たちには、みんな同じ共通性があるんだ。

ロシア人は抜け目がなく、ドイツ人は感性や感情がないなんて聞いたことがあるけど、僕のコンサートでは、ドイツ人は僕たちと同じか、それ以上に感情的だった。ドイツにもロシアにも、僕を大好きなファンがいて、彼らは、寒い日でも、暑い日でも、僕を一目見ようとずっと外で立っている。

彼らは「世界を癒したい!」「私たちはあなたを愛してる!」って叫ぶ。そういうのは若い人々で、戦争や他のくだらない状況とは何の関係もない。彼らはこれまでとは違う、新しい種類の人たちだ。とても素晴らしいし、僕も世界のひとりになったように感じる。だから、僕には、どちらの側にもつくことは出来ないよ。「僕はアメリカ人です」と言うのが嫌いなのは、そういう理由なんだ。

SB:実際のところ、君は信じられないほど成功した初めての黒人有名男性として、そのキャリアがどんな影響を及ぼしたと思う? 例えば、誰かから不公平な行為をされたとか、君の母親が経験したような人種差別とかはあった?

MJ:そうだね。僕の前には、ハリー・ベラフォンテや、サミー・ディヴィス・ジュニア、ナット・キング・コールがいた。 彼らはエンターティナーとして、人々は彼らの音楽が大好きだったけど、でも、彼らは、ちやほやされたり、キャーキャー言われたり「愛してるわ!結婚して!」なんて、言われたことはなかった。

彼らは観客に服を破かれることもなかったし、ヒステリックに叫ばれたり、スタジアムで演奏することもなかった。僕は、最初にそういったスタイルを破って、白人の女の子、スコットランドや、アイルランドの女の子たちにも「愛してるわ!あなたが欲しいの!…」とか叫ばれたんだ。

多くの白人の記者たちは、それが気に入らなかった。僕がパイオニアだったから、彼らは僕に冷たかったんだ。 それが作り話の始まりだった。「彼は奇妙だ」「彼はゲイだ」「彼は高圧酸素室で寝ている」「エレファントマンの骨を買いたがっている」 … 人々が僕に背を向けるようなことを、彼らは本当に酷いことをやってきた。僕じゃなくて、他の誰かがそんな目にあったら、今ごろ麻薬中毒で死んでいるだろう。

SB:君がそんなことに耐える力はどこから与えられたの?

MJ:こどもたちを信じること。若者を信じること。こどもたちを守るために、神が僕にこういった試練を与えたんだと信じることだよ。

☆人種差別、宗教、反ユダヤ主義[2] 『The Michael Jackson Tapes』に続く



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by yomodalite | 2012-08-20 17:31 | マイケルと神について | Trackback | Comments(0)
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☆註1

スタンリー・ドーネンは、元ダンサーで、振付師でもあり、ジーン・ケリーの『雨に歌えば』だけでなく、MJのSF『Ghost』でも取り入れられた、天井ダンスで有名なアステアの『Royal Wedding』、「Dangerous」の雛型とも言われる『The Pajama Game』などを監督したMGM映画の伝説的名監督。MGMから離れた後は、オードリー・ヘップバーンの『パリの恋人』『シャレード』も監督。

◎[参考記事]マイケル・ジャクソンの顔について(27)“Sammy Davis Jr”

MJは、スタンリー・ドーネンがユダヤ人で、両親が共にユダヤ教徒でありながら、無神論者だったということを知っていて、シュムリーに話している… と、私は思います。

ちなみに、MJの親友エリザベス・テーラーは、ドーネンと家出騒ぎを起こすほどの熱愛関係がありました(しかもエリザベスのユダヤ教改宗後)。他にも、ドーネンはエリザベスだけでなく、様々な宗教を持つ、多くの美女と恋愛し、結婚もしているようです。

エリザベスも結婚、離婚を繰り返したことで有名ですが、ほとんどの宗教で、それは「良くないこと」と言われてますよね。また、エリザベスは、ユダヤ教改修後も、ゲイだったモンゴメリー・クリフトと生涯に渡る友人でもありました。

この文章は、一読すると、MJがドーネンが無神論者だったことにショックを受けているようにも読めるのですが、彼は少年時代、人々が「神の存在を信じてない」ことが信じられなくて、多くの人に神の存在を感じさせたいと思っていた。また、布教活動をしていた頃は、その教義でそれができないものかと思っていた。

でも、

「エホバの証人」の脱会した青年期以降は、神の存在は強く信じているものの、「宗教」は必要ないと思っていたり、また「宗教」の教義に縛られずに、愛に走ったりする行動に対しては、寛容というよりは、むしろ「そっちの方が好き!」なのではないでしょうか。

だって、エリザベスと親友だし、マーロン・ブランドもそんな感じだし、ドーネンのことも好感をもってることは間違いないでしょう。

☆註2

アンチキリストとは、イエス・キリストの教えに背く人、イエスがキリストであることを否定する者、また、キリスト教の終末論においては、真実に対極し、悪魔の具現化であり、最後の審判の際に苦しみが与えられ、救いは決して得られないとされる。

◎[参考記事]アンチキリスト「松岡正剛の千夜千冊」

☆註3

シュムリーは、父親の罪を、こどもに押し付けないと言っているけど、MJが言っているように、ドイツ人が支払った賠償金が税金であることを考えれば、子供の世代まで責任を負わされているのは、明らかだと思う。

しかも、その賠償金額はドイツ一国によるものですが、ユダヤ人の犠牲者が600万人という数字は、その総数への疑問はさておき、少なくともドイツ国内だけではあり得ないし、亡くなったユダヤ人がすべて「ガス室」で殺害されているというような表現も… 

◎ホロコースト(Wikipedia)

戦争犠牲者数の数字の正確性には信頼がおけないものが多いですが、例えば、こちらの表では、日本の犠牲者は、兵士230万人(朝鮮、台湾の5万人を含む)、一般人が80万人。

◎第二次世界大戦での主な国の犠牲者数

MJは、自分の人種である黒人の受難の歴史を語り、ユダヤ人も同様だと語っています。

(ちなみに、ヒトラー時代のドイツでは、ユダヤ人だけでなく「エホバの証人」の信者たちへの弾圧が激しかったことも有名)

私も、MJが言うように、ヒトラーとナポレオンは同じだと思うし、日本が、非戦闘員である、女性も子供も無差別に空爆を受け、原発を2発も落とされたことと、ユダヤ人が受けたホロコーストが違うものとは思えないのですが。。(ただし、世界にはホロコースト否認を禁じる法律がある国が10カ国もある。仏、独、ベルギー、スイスなど)

黙って見過ごしていた親の世代の責任・・・

シュムリーが支持していると思われるイスラエルと敵対している国の子供たちに、シュムリーは、どう「責任」をとるのでしょう?

第二次大戦が始まる前も、メディアは今と同じように団結していて、米国民にとって、9.11はある日突然起こり、今はものすごく大勢の人があのときのことを後悔してる。。

一体どうしたら、黙って見過ごしてないと言えるんでしょうか。。

☆人種差別、宗教、反ユダヤ主義[1]『The Michael Jackson Tapes』に続く



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by yomodalite | 2012-08-19 09:09 | マイケルと神について | Trackback | Comments(0)
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夏休みに、東京から車で2時間ぐらいの場所でキャンプをしてきました。美しい虹は見ませんでしたが、ずっと気持ちがいい青空で、草原を跳びまわる鹿にも会えませんでしたが、見たこともないような巨大な虫をしばらく眺めたりして、夜はテントから星空を眺めながら、ちょっぴり神に感謝してみました。

下記は、

☆カルマと正義[1]『The Michael Jackson Tapes』と、
☆カルマと正義[1](註釈)の続きです。

P.118~(中段より下)

MJ:僕がドアからドアへ訪問して布教活動をしていたとき[エホバの証人のパイオニアリング]、人は「私たちは無神論者だから」なんて言うんだ。どうして?なぜ彼らは神を信じないんだろう?… 僕はそれを何度も聞いたし、僕の兄弟もしばらくの間、無神論者で、ティトは母の宗教の信者として厳しく育てられたけど、その後は無神論者だったんだ。今は違うみたいだけど。僕が知っている有名な映画監督では、『雨に歌えば』でアカデミー賞を取ったスタンリー・ドーネン(☆註1)も… 。

SB:君は訪問先の人々から「私たちは無神論者だから」と言われたとき、彼らとどういった議論をしたの?

MJ:僕は生命の奇跡によって、それを試みようとした。子供たちの目や、体が、いかにすべてが正しく動いているか。それらのすべてが、自ら偶然現れるなんて方法はない。

それから、僕たちがなぜここに存在し、なぜ、互いに破壊し合うことが許されているのか? 僕たち人類だけが、この惑星の中でお互いを破壊しようとする、唯一の種属なんだ。僕には、様々な不公平がどうしておこるのかわからない。なぜ、天国は、ホロコーストや世界中で起っている大量虐殺や、リンチや奴隷制度、スターリンとか、、そういったすべての重要な問題を止めることができないのか。

こんなことは言いたくないけど、僕はナポレオンも嫌いなんだ。彼が起こした大量虐殺は賞賛されている。[SB : マイケルはナポレオンが行なったすべての戦争のことを言っているのだと思う]それに対して、ヒトラーは悪魔(Devil)と呼ばれている。でも、彼らは同じことを、同じようにやっている。ナポレオンのことは国のためにやったことだと言う人がいるけど、それはヒトラーも同じだよ!ナポレオンと共に大勢の人が亡くなっているのに、ナポレオン像まである。

SB:いいかい、ヒトラー以上に邪悪(evil)な人物なんていない。それから、ナポレオン。彼は多くの戦争を始めたが、未だに、慈悲深い独裁者だと言われている、この人物は、ヒトラーと比較されることは決してない。現代でも、彼の時代においても、英国やヨーロッパの国々からは「獣(the beast)」と呼ばれ、アンチキリスト(☆註2)だと言われているんだ。

MJ:でも、彼はたった1人で、島で亡くなった孤独な男だろう。

SB:君は歴史書を読むのが好きなの?

MJ:僕は、歴史についての本を良く読むよ。でも、何を信じていいかわからないね。だって僕は、自分に関しての記事が、どれだけ捻じ曲げられて書かれたか知っているからね。歴史も、僕と同じように捻じ曲げられていると思う。この国(米国)は、インディアンから、そしてオーストラリアは黒人から。そしてアパルトヘイトも。彼らがどれほど多くの黒人を殺したか。

You know that most of the death of the indigenous peoples here in the Americas, as well as most of the slaves who were brought from Africa, was through disease and germs. Almost ninety percent of Native Americans died because of European diseases. You see the Europeans had so much disease in their bllod they developed immunity to it. But the Native Americans had no such immunity and European germs killed off about eighty seven percent of indigenous peoples in the Americas, and something like ninety five percent of the Aborigines died of disease. They lived in more wholesome environments without all the European illness.

SB:君も知っているだろうが、アメリカにいた原住民や、アフリカから奴隷として買われて来た者たちも、主な死因は病気と病原菌だ。90%のネイティブ・アメリカンは、ヨーロッパ人の病原菌で亡くなった。ヨーロッパ人は、彼らの血の中に病原菌をもっていたけど、彼らにはその免疫があった。でも、ネイティブ・アメリカンには、そのような免疫はなく、87%のアメリカ原住民が亡くなった。また、95%のアボリジニも病気で亡くなった。アボリジニは、ヨーロッパ人がかかるような病気がない、健全な環境に住んでいたんだ。


MJ:嫌な話だね。申し訳ないけど、そういう話は本当に嫌いなんだ。

SB:最近、オーストラリアに行ったんだけど、そこでは、オーストラリア政府は、アポリジニの人々に謝罪すべきかどうかという議論があったよ。

MJ:それについてはよく知ってる。フランクにも(カシオのこと)それについて話したよね。憶えてない?[SB註:フランク・カシオはこの会話の間、私たちと同じ部屋にいた]

they say that if they apologize then they have to pay them the way they are paying the Jews for the Holocaust. And they don't want to pay them so they can it say they are sorry. They made a mistake because they are worried that they will stick their hand out and ask for money.

MJ:ドイツ人が、ホロコーストに対する謝罪をユダヤ人にしているのと同じように、アボリジニの人々にも、賠償金を支払わなければならないと言う人もいれば、また、オーストラリア政府は、謝罪も、賠償金を支払うこともしたくないという人もいる。アボリジニの人々が、金銭を要求することばかりを心配しているなんて、オーストラリア政府は間違ってるよ。

SB:君は、彼らは謝罪すべきだと思う?

Absolutely, and I give the Jews credit for standing up for the past. Yes. The Germans paid the Jews $47 billion a year in taxes because of the Holocaust.

MJ:もちろんそうだよ。僕はユダヤ人が過去に対して抗議するのは当然だと思うし、ドイツ人はユダヤ人にホロコーストの賠償金として、年間470億ドルもの税金を支払った。

It's actually nowhere near that much, But the Jews were never paid for their slave labor and certainly never accepted blood money for the six million killed.

SB:それは、実際に近い話とは言えない。ユダヤ人には強制労働の賃金は支払われなかったし、亡くなった600万人の犠牲者に対する謝罪金は受け取っていない。

Rather, they were compensated for the tens of billions of dollars in confiscated property that was stolen and destroyed by the Nazis and their collaborators, and even then only got a fraction of what they lost.

もっと正確に言えば、それらは、ナチスとその協力者によって強奪された財産のうち、数百億ドルは償われたが、それらは失ったものの一部に過ぎない。


But I hate when people to this day think that all Germans are bad, because they are not.

MJ:でも僕は、今日まで、すべてのドイツ人が悪いだなんて言われるのは嫌なんだ。だって、彼らが悪い訳じゃないだろう。

In the Bible there is horizontal, rather than vertical accountability. So if I saw you beating up Frank and I didn't stop you, I am also responsible because I was here witnessing it but chose to do so without stopping you. But Prince wouldn't be responsible just because he is your son.

SB:聖書には、縦の関係より、横の関係に責任があると書かれている。例えば、もし君がフランクを殴りつけるのを見て、私が君を止めなかったとしたら、それは私にも同様の責任がある。なぜなら、私はそれを目撃していたのに、君を止めなかったのだから。しかし、プリンス(MJの息子)には、責任はない。プリンスは君の息子だというだけだ。

We do not visit the sins of the fathers upon the children. So, horizontal accountability, but not vertical. He can't be accountable for what his father does. So we of course don't hold this generation of Germans responsible for what their parents did. But we do hold the generation who perpetrated it, and those who watched in silence, we hold them accountable.

SB:私たち(ユダヤ人)は、父親の罪を、こどもに押し付けようとはしない。責任は縦の関係ではなく、横の関係にある。息子には、彼の父親が行なったことについて責任はない。私たちは、もちろん、今の世代のドイツ人に、親が行なったことの責任を負わせることはしない。しかし、私たちは、それを行ない、黙って見過ごしていた親の世代の責任を忘れることはない。
(☆註3)

☆カルマと正義[2](註釈)に続く



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by yomodalite | 2012-08-18 14:01 | マイケルと神について | Trackback | Comments(7)
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☆カルマと正義[1]の続き

この章は全体を通して、MJが、世界中の様々なバイブルのどんなところに疑問をもっているかが、よくわかる話だと思いました。

カルマと正義は[2]まで続きますが、一旦「註釈」を挟みます。

☆註1

私は、今まで「Scream」からは、メディアの嘘によって傷つけられた、MJ自身の叫びを強く感じていたので、この曲の話題から、彼がすぐに「カルマ」の問題を持ち出したことを唐突に感じたのですが、

でも、こういったところからも、彼が個人的なカウンセリングで、シュムリーと話しているわけではないことがわかるというか、、

MJは、TV界に影響力がある宗教関係者と会話したいという意図があって、シュムリーから学んでいるという姿勢を取りつつも、むしろ、彼を変えたいと思っているんだと思います。

私は、この文章を読んでいたら、ジョン・レノンの『インスタント・カーマ』という曲を思い出して、ジョンとMJの繋がりを感じてしまいました。

現代の日本人は「カルマ」について、因果への恐怖を煽ったり、生まれ変わりなど良いイメージを語ったり、その矛盾に気づく人が少ないのですが、MJの「カルマはゴミ」という強い言葉の中には矛盾がなく、より広い意味にもそれは広がっているようです。

世界のトップが仕組んでいるというのは、戦争を手段と考え、経済と、情報を独占する人々がもつ力を意味し、人々には互いの違いを意識させることで、対立を演出し、世界を常に緊張状態にしておきたい。

また、人々が好んでいると言うのは、国際金融資本の共同謀議による不正を具体的に考えるより、反知性的で人種差別に繋がる、ユダヤ陰謀論に惹かれてしまう人が多いように、

人々は不公平と感じることを、低レベルな差別感情に誘導させられていることに気づかないで、夢中になってしまう。

すべてのことには「原因があって結果がある」(因果律)のかもしれませんが、その「原因」も「結果」も、単純化され「創られている」。それが、現在の「報道の問題」であり、人々の心に大きな悪影響を及ぼしている。私は、MJが強く「カルマ」に憤っている文章からは、そんなことも感じてしまいました。

この言葉に対する感覚といい、本当にMJは「リアリスト」だと思う。

MJのことを「純真」で、「騙されやすかった」なんて思っている人も多いけど、彼は、神に対しても、愛に対しても本当の意味で「現実的」だと私は思います。

だから、あんなに気軽に、誰にでも「I Love You」と言ってても、
グッときちゃうんだってば。。



☆註2

障害がある子供たちは、前世で悪いことをしたから、神がその子供に障害をあたえる。こういった不幸な子供たちのことを例に出されると、すぐにそのとおりだと感じる人も多いと思いますが、

「カルマ」を否定するというのは、素晴らしい魂をもった人は、来世も素晴らしい運命を与えられるとか、輪廻転生や、天国の審判や、魂の上昇といったようなことも否定することになる。という理屈がわかりますか?

自分の魂の成長とか、レベルを認められたいとか、神や、天に何かしてほしいと思う人には「審判」という考えが好ましく感じられ「カルマ」という考えを受け入れやすいのですが、

MJのように、自分の魂がどうとかではなく、今、苦しんでいる人を、現実に救いたいと思う人には、そんなことを、神がするわけがなく(神はもともと間違っていることなどしないから)それらは、結局「人が創ったものさし」だと気づくようです。

☆註3

シュムリーは、東洋の…と言っていますが、60年代から東洋思想が安易に流行した影響もあり、東洋思想を前面にだしていない西洋のスピリチュアル系も「カルマ」が大好きですよね。それらはカトリックの設定を物理学用語でコーティングしただけで「宇宙風味」を醸し出していたり・・・インスタントな「カルマ」は、現代では、神よりも至るところに存在しているようです。

☆註4

人が創ったものさしを「神」や「宇宙が創った」と勘違いさせるのが多くの宗教なんですよね。

MJは、人々が救いを求めている教えを批判するのは避けたいと思っているのだと思います。(ちなみに、私もです)

でも、実際のところ「カルマ」を否定すると、ほとんどの宗教を否定することになってしまうので、それで、MJは言いたくないんだけど・・と。

彼は、宗教家でも、思想家でもなく、エンターティナーとして、すべての人々に夢を与えられるようになることが、自分の使命であり、最も尊い仕事だと考えているので。。

しかし、それでもカルマ・セオリーは許すことができない。

と、MJが言っていることを、ぜひスピリチュアル好きな方に覚えておいて欲しいですね(苦笑)。

MJは熱心な信者である母に育てられ、母の宗教の信者だったことを後悔も否定もしていませんし、親友にも、結婚した女性にも、様々な宗教をもった人がいました。彼は宗教の良さはよくわかっていて、そこには人の叡智が詰まっているけれど、間違っている部分もあって、それは「human made」だから仕方がないと思っている。

ただ、「human made」である部分を、人々が「神の意志」とか「宇宙の意志」と感じ、絶対だと信じているあまり、とても重大な不幸を招いていることがあるということについて、TVや出版を通じて人々に語りかけることができる宗教者には、深く考えてもらいたかったのではないでしょうか。

☆註5

MJはビッグバンを否定してますね。私はこれを読んだときちょっと驚きました。最近「ヒッグス粒子発見」のニュースがありましたが、ビッグバンは、神の否定と考える人と、その逆の考え方の人もいて、別名、神の粒子とも言われるヒッグス粒子の発見を喜んだ人もいるようです。

MJが、そのニュースを聞いてどう思ったのか、ものすごく聞いてみたいんですけど・・・

私は、「I YOU we」をアップしたとき、柳澤桂子氏が訳された「般若心経」の解釈に感心していたせいもあって、うっかり、これは「空」に近いと書いてしまったのですが、今は少し微妙かなぁと思っています。

近いことはそんなに間違っていないと思うのですが、ただ、このときのMJの理屈を聞いていると、彼は「無」からは何も生まれない。「無」は存在しない。という考えの方が「しっくり」くるタイプなのかも… それは「カルマ」否定とも整合性がありますしね。

私には、MJのこの理屈でビッグバンを否定できるのかどうかはわかりませんが、ただ、彼が「5次元」的なことや「空間」について、どーでもいいと思っていることは間違いないでしょう。(MJが「空間」に興味がないことは、彼が書いた絵からもわかりますね)

アインシュタインやホーキングの量子と、チョプラの量子はどう違うのかなど、私には説明できませんが、ただ、シュムリーと違って、チョプラとは晩年まで交流がありましたし、ここから、多少考えが変化している可能性もあると思うので、チョプラについては、もう少し勉強してみます。

☆カルマと正義[2]に続く


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by yomodalite | 2012-08-15 10:59 | マイケルと神について | Trackback | Comments(2)
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☆マイケルと宗教との関係(註釈2)続き

ラビ・シュムリーの著書『The Michael Jackson Tapes』から、Part 2「Jehovh's Witnesses years and Religion」(エホバの証人時代と宗教)にある「Karma and Justice」の和訳です。


Karma and Justice
カルマと正義


p116より(以下、SB = ラビ・シュムリー、MJ = マイケル)

SB:I really like the fact that at Neverlamd the Security are called Safety… it's on their Badges, uniforms, and hats.

MJ:I don't know.

英文表記はここまでで省略。本をお持ちの方は、和訳の内容をご確認のうえ、気になる点や間違いは、遠慮なくご指摘くださいませ。途中ポイントになるような箇所のみ、英文も併記しました。

SB:ネヴァーランドのセキュリティ(警備)を、セイフティ(安全)と呼んでいるのは実にいいね。彼らのバッジ、制服、帽子にも...

MJ:どういう意味?

SB:「セキュリティ(警備)」じゃなくて、「セイフティ(安全)」と書いてあるだろう。それは、「私たちは、ここから閉め出すためではなく、ただ、ここを訪れる皆さんの安全のためにいるのです」ということだね。 威圧的ではなく、人間的だ。子供たちは正義に対しての感覚が、本当に鋭いからね。私の子供たちもよく、「それはフェアじゃない」って言うんだ。君もパフォーマンスに対してフェアじゃないことをして、平気な顔をしている人たちがいると言っていたよね。フェアじゃないことに対して敏感な感覚を持っている子供もいれば、一方で、卑怯なことをしてもとがめられない人々もいて、誰も彼らを止めない。

MJ:そういうことは、常に起っているね。多くの不正が世界中でまかり通っているから、公平であることは重要だと思う。「不正にはうんざりだ」この前のアルバム(この時点では『HISTory』のこと)の1曲目の「Scream」という曲で、僕は最初にそう言う。それから、ジャネットが「ああ、神さま、今夜TVで信じられないようなものを目にしました。何もかもが不正に溢れていて、もううんざり」と言う。

because I wanted people to know about that and people get away with it and I don't believe in karma. I think that is a bunch of crap. because so many mean - spirited, evil people are on top of the would and doing well and people love them, no matter how evil they are.

僕は、不正なことをしてもとがめられない人々がいることを知って欲しかった。僕はカルマなんて信じない。そんなのはゴミだよ。なぜって、世界のトップに君臨する多くの邪悪な精神を持つ悪人たちは上手くやっているし、人々も彼らを好んでる。彼らはどんなに邪悪であっても、おとがめなしさ。(☆註1)

SB:君がそんな風に強く主張するのは、いいことだね。

Well, I'm sorry, it's crap. Karma is a theory like any other theory that some human made up.

MJ:うん、残念だけどゴミだね。カルマなんていうセオリーは誰かがでっち上げたものだよ。

SB:そうだね。「自分がしたことの結果は、自分にはね返ってくる」というのはいい。それは、偉大な真実だ。だけど、カルマは、障害をもった子供たちに「それはなにか前世で悪い行いをした報いだ」というように、実際に害を及ぼす。

MJ:それは微妙だね。こんなことはあんまり言いたくないんだけど、でも、僕は誰かがそういったことを言うのは本当に嫌なんだ。障害がある子供たちは、前世で悪いことをしたから、神がその子供に障害をあたえる?(☆註2)

以前ある国から飛行機でアメリカに養子に迎えられる孤児たちがいた。その飛行機は墜落し、乗っていた子供たちはひとり残らず亡くなった。なぜだろう? もし誰かが天国にいて、子供たちを守れるならこう言ってるはずだ。「この飛行機は落ちない。他の飛行機は落ちることがあってもこれは落ちない」僕ならそうするね。

SB:東洋のスピリチュアルな導師たちから、「マイケル、子供たちがトラックにはねられたりするのは、彼らが前世で姦通罪を犯したからだ」などと言われたことがあるの?(☆註3)

MJ:ないよ。もしそんなことを言う導師がいたら怒り狂って、カルマがゴミだっていう理由について全て彼らに教えてあげるよ。そんなのウンコだって(doo doo)。そんなのは宇宙について誰かが作ったセオリーなんだよ。(☆註4)

ある人はビックバンを信じている。僕にはわからないけどね。また、ある人は聖書の天地創造や、アダムとイブの話を信じ、宇宙が出来たのは偶然ではないと言う。

宇宙が、ビッグバンや偶然によって出来たって言うのは、「車のエンジンを例にとれば、バラバラにしたエンジンの部品を、それぞれみんなでバスタブの中に入れて、それからバスタブを揺さぶって・・」みたいなことだよ。100年間バスタブを揺らしたってエンジンは完成しないのに、部品を集めさえすれば、エンジンが出来ることになってる。

ビッグバン説というのは、大きな爆発(ビッグバン)によって、すべてのピースが合わさって、子供がうまれ、木や、植物や、空気や酸素ができたと言っているようなものだよ。この世界は、誰かが設計して創ったに違いない。僕たちの睫毛とか唇から消化器系までね。君はそう思わないの?(☆註5)

SB:神が、生命の起源だというのは、どの宗教の信条の中でも最も重要なことだね。

☆カルマと正義[1](註釈)に続く

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by yomodalite | 2012-08-14 13:58 | マイケルと神について | Trackback | Comments(2)
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☆(註釈1)の続き

MJとシュムリーの関係は、1999年から2001年頃まで続いていたと言われています。『The Michael Jackson Tapes』については、これまでマイケルがプライヴェートに関して赤裸々に告白しているところのみ、センセーショナルに伝えられていて残念なんですが、

でも、MJは、なぜシュムリーにこれほど自分のことを語ろうと思ったのでしょうか?

シュムリーは、これは隠し撮りしたものではなく、公開されることをMJも望んでいたと語っていますが、私もそれが嘘だとは思っていません。

また、仮にそうでなかったとしても、この頃のMJは、自分に「一切のプライヴァシーがない」ということを自覚しているだけでなく、他の誰にも不可能なレベルで克服していたと思っているので、シュムリーがこれを出版したことにも、会話の相手になってくれたことにも、感謝の気持ちをもっています。

ただし、

シュムリーが、自分が優れた宗教的指導者だから、彼の個人的なカウンセラーに選ばれ、また同じ理由で、彼の慈善事業の片腕にも選ばれたと思っていること、そして、その慈善事業が不調に終わり、蜜月期が去ったこと、また、MJが旅立った後は、周囲にいた多くの人々と同様「彼を救うことができなかった」と考えていることには、

少し異なる感想を抱いています。

私は、シュムリーを一般的なMJファンが考えているよりは人格者だと思いますし、大勢の人を導いてきた宗教的指導者だと思っていて、MJは、自分のことを告白するだけの価値があると思ったから、シュムリーにこれほど多くを語っているのだと思いますが、

なぜ、彼は「ユダヤ教のラビ」に、自分のことを語ろうと思ったのでしょうか?

☆ ☆ ☆

米国の一般的なキリスト教徒というように、一括りにすることは難しいのですが、新約聖書には、パリサイ派とか、サドカイ派とか、すごく批判されてますよね。私も詳しくはわかりませんが、要するに、それはユダヤ教の一派で、イエスがユダヤ人に殺されたと、イエスがユダヤ人であることも知らずに、激しい敵意をもっている人もいて・・・

一般的なクリスチャンのユダヤ人への反感は根深いもののようです。

ただ、一般的な米国人の中ではユダヤ教徒が占める割合は、キリスト教徒よりずっと少ないのですが、MJが尊敬していた、サミー・ディヴィス・Jr や、親友エリザベス・テーラーもユダヤ教に改宗していますし、ハリウッドや、セレブ社会といった、MJの周辺は、米国一般社会よりずっと多くのユダヤ教信者がいる世界だと思います。

こちらの冒頭で、シュムリーとMJは、「イエスの存在」について、質問し合っています。

MJは、イエスの実在を信じていて、自分はイエスと繋がっていると感じている。

シュムリーは、イエスを、信心深い道徳の教師で、素晴らしい人物だったと信じていますが、神が人々に使わしたというような意味での「救世主」だとは考えていない。(これは、シュムリーの個人的意見ではなく、現代ユダヤ教の一般的な考え)

2人は、イエスは神ではなく、ユダヤ教の教師だったという点では合意しているようです。

聖書はイエスが書いたわけではないということは、みなさんご存知ですよね。ですから「キリスト教」というものを創ったのは、イエスではなくて、パウロとペテロです。ユダヤ教にも、宗教の始祖というべき人はいなくて、モーセという預言者が神から預かった(と言われている)10の戒律が「モーセの十戒」と呼ばれるものです。

ちなみに、仏教もブッディズムと言われてますが、仏教の神髄とよく言われている「般若心経」を書いたのは、ナーガルジュナ(龍樹)で、シャーリープトラー(舎利子)が言ったことを記したものらしく、このお経にはブッダの名前すら出て来ません。

ただし、

ブッダとイエスが実在の人物だったということは、歴史的にも認められている。

聖書は、これまでの教会の教えに反旗を翻した男の人気に慌てた教会が、イエスを取り込むことで、教会の人気と権威を回復しようとしたものなので(私の意見)、口調も偉そうで、MJが言っているようにイエスが子供のような人にはあまり思えないんですが、

偉そうにしたいのは「教会」であって、イエスではないと、
MJは思っているんじゃないでしょうか。


実際のイエスは、女性にも、こどもにも、障害をもった人や、犯罪者にも慕われていて、人々の人気者だったと言われていて、そーゆー人は、大抵の場合、無邪気で、こどもっぽいところがあるし、ガンジーや、マンデラも笑顔が可愛いし、イエスの場合は、マリアという奥さんもいて、他にも、多くの女性に守られていたということも伝わっているので、セクシーな男という部分もあったはず….

MJは、ずっとそんな風に考えてイエスを見習ってきて、この頃には、強く実感を伴って、そんな風に感じていたのではないでしょうか。



「目には目を」というのも、誤解されて伝わっている部分もありますが、これは「1に対して1を返す」ということで、それ以上は復讐してはいけないという「律法」です。

それに対し、イエスが言ったとされているのは「1も返してはいけない」と言うことですよね。なぜなら、1+1+1+… と、永遠に続いてしまう可能性がありますし、人は主観的ですから、両者で等しい「1」を見つけるということは、すごくむつかしい。

後にやられた方は、絶対に先にやった方が、何倍も悪いと思うし、そもそも、復讐したいと思う相手は「民族」とか「集団」で、個人ではないことも多い。

だから、あなたが復讐しないことで、哀しみの連鎖を止めることができるし、また復讐を遂げることが哀しみを癒すとは限らないし、罪を犯してしまった人が悔い改めるには、見捨ててしまってはいけない。

イエスは、律法に縛られている世界で、幸せになれない人々のすべてに、優しく、楽しく諭していたはずだと

MJはそんな風に「山上の説教」を読んでいるんじゃないかなぁ。。

でも、、、

イエスが亡くなった後、彼のエッセンスが「聖書」という戒律に組み込まれてしまうと、やはり、それに縛られて、幸せや、自由を得られない人が増え、人々の不満が高まってくる。確かに、これらの説教を現実世界で守っていくのは、厳しいことですよね。

その決まりを守っていたら、現実に生きていけないと考える人のために、教会は、現実の世界で幸せになれない人のために、天国(天の国)を強調するようになります。

天国の存在は、古い聖書にはないものです。

宗教改革とか、新しい流派とか、新宗教も、常に、

◎教えを守ったことへの対価(神からのご褒美)
◎教えによって、自由が縛られたり、差別が生まれること(神からの苦難)

という2つを大きな柱にして、様々なバリエーションを創りだしていて、

・教えを守ったものは、天国に行くことができる。
・教えから外れたものは、天国に行けない。

信者を広く求める、多くの宗教が「天国」のような存在を必要とし、「来世」や「過去世」というようなシステムをも生み出し、これらは、亡くなった後だけでなく、生きている間の「魂の成長」を判断するシステムにも繋がっていきます。

それらは一見、人が成長するうえでとても良いシステムに見え、そのシステムに自分を適合させやすい人や、自分の魂の成績表が欲しいと思っている人に喜ばれるような、魂のステップアップを「売り」にする宗教も自己啓発もあとを絶ちません。

何が正しくて、何が間違っているのか?

この基準がない「宗教」はあまりないと思うのですが、それが「審判」とか、正義と悪魔という区分、カルマ(因果律)を生むことになります。

☆カルマと正義[1]『The Michael Jackson Tapes』に続く

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by yomodalite | 2012-08-13 09:27 | マイケルと神について | Trackback | Comments(0)
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☆マイケルと宗教との関係『The Michael Jackson Tapes』の続き

昨晩は、東京湾大花火を見ながら「わぁーー!!」「ピカチュー!」「パンダーー!」とか、ギャーギャー騒いで、飲み過ぎてしまいました!(ファンタ・オレンジをw)それで、まだ、脳内では「キラキラ」が「ドーンドーン」ってなってるんですが、

下記は「註釈」です。

☆註1

山上の説教(垂訓とも言う)は、マタイの福音書5章~7章(ルカ伝にも重複した内容がある)のことで、イエスが最初に弟子に行なった説教として、一番重要な教えだと言われているもの。キリスト教は、ユダヤ教の批判から生まれた宗教なので、この説教は、ユダヤ教の律法を引用し(「あなた方も聞いているとおり… 」)、これまでの解釈を述べた後に、「しかし、私は言っておく」という前置きをして、新しい教えを提示するというスタイルになっているようです。

例えば、

下記の日本語は、『新約聖書1』を参考に要約。

「復讐してはならない」
あなた方も聞いているとおり「目には目を、歯には歯を」と命じられている。しかし、私は言っておく「誰かが、あなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい」


「敵を愛しなさい」
あなたがたも聞いているとおり「隣人を愛し、敵を憎め」と命じられている。しかし、私は言っておく「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。あなた方の天の父の子となるためである」


と言ったように、これまでの律法とは異なる、イエスの思想が集約されていて、ガンジーもこの説教に大きな影響を受けたとされています。

☆『新約聖書Ⅰ』(新共同訳 解説:佐藤優 p26~)から、
山上の説教(マタイの福音書5章~7章)のタイトル(日本語部分)は、以下のとおり


幸い The Beatitudes
地の塩、世の光 Believers Are Salt and Light
律法について Christ Fulfills the Law
腹を立ててはならない Murder Begins in the Heart
姦淫してはならない Adultery in the Heart
離縁してはならない Marriage Is Sacred and Binding
誓ってはならない Jesus Forbids Oaths
復讐してはならない Go the Second Mile
敵を愛しなさい Love Your Enemies
施しをするときには Do Good to Please God
祈るときには The Model Prayer
断食するときには Fasting to Be Seen Only by God
天に富を積みなさい Lay Up Treasures in Heaven
体のともし火は目 The Lamp of the Body
神と富 You Cannot Serve God and Riches
思い悩むな Do Not Worry
人を裁くな Do Not Judge
求めなさい Keep Asking, Seeking, Knocking
狭い門 The Narrow Way
実によって木を知る You Will Know Them by Their Fruits
あなたたちのことは知らない I Never Knew You
家と土台 Build on the Rock

上記の「人を裁くな」から「家と土台」までの第7章を、マイケルが思うイエスをイメージして日本語にしてみました。


☆「モーセの十戒」(ユダヤ教の律法)との違いは、下記を参考に。
(モーセの十戒は旧約聖書に含まれている。旧約聖書はユダヤ教のバイブルでもあり、キリスト教のバイブルは旧約聖書+新約聖書)
http://ja.wikipedia.org/wiki/モーセの十戒
http://ebible.web.fc2.com/rippo02.htm


☆註2

弟子たちの中で、誰が一番偉いのかを議論していると…

これは、マタイによる福音書(マルコ伝、ルカ伝にもあり)にある「天の国でいちばん偉い者」

下記の日本語は、『新約聖書1』を参考に要約。

弟子たちがイエスのところに来て、「いったい誰が、天国でいちばん偉いのでしょうか」と言った。イエスは1人のこどもを呼び寄せ、「心を入れ替えて子供のようにならなければ、決して天国に入ることはできない。自分を低くして、この子供のようになる人が、天国でいちばん偉いのだ。私の名のもとに、このような子供を受け入れる者が、私を受け入れるのである」(要約終了)

MJが子供を常に見習おうとしている「根拠」のような内容ですね。

ただ、MJは聖書にそう書いてあるからそうしなきゃと思っているわけではありません。また、純真でいるだけでは、親になることは出来ませんが、MJは、自分の子供を大人になるための教育もしっかりとしていました。


☆註3

MJは、少年時代と同様、シュムリーにも質問しているんだけど、シュムリーも「神さま業界の人」なので、やっぱり答えられないw

私には、MJが少年時代に長老達にしていたことを、目の前のラビ・シュムリーに対してもやっているように感じます。それは、この部分だけでなく、この本全体から私は感じることなんですが。。

☆マイケルと神について(3)に続く


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by yomodalite | 2012-08-12 09:59 | マイケルと神について | Trackback | Comments(0)
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「マイケルと神について」というシリーズ記事は、マイケルが信じていた「神」とはどういったものだったのか、について、少しまとめられたらという趣旨で、

まずは、ラビ・シュムリーの著書『The Michael Jackson Tapes』の、Part 2「Jehovh's Witnesses years and Religion」(エホバの証人時代と宗教)にある「Michael's Relationship with Religion」の和訳から始めました。

この本は、一般的にはあまり評判のいい本ではないようですが、私は苦手な英語力を駆使しても読みたいと思うほど面白くて、

今までに読んだインタヴューとは、質問内容がまったく異なっていて、今まで自分のファン層を出来るかぎり限定せず、日常的に本を読まない人(米国は日本よりもずっと多い)や、知的に障害があったり、子供のファンにまで気を遣ってきたMJですが、本書では、これまで彼が普段は絶対に言わないことも話しているという点が魅力的です。

MJが旅立った後に、勝手に公開したという点が、低評価の主な理由だと思われますが、MJが親しい関係にあった宗教指導者とした会話は、私には、これまでの未発表曲がすべて愛おしいのと同様に魅力的で・・・

☆ ☆ ☆

本書の、p.111より(会話の冒頭部分を少し省略しています)

Michael's Relationship with Religion
マイケルと宗教との関係

以下、SB = ラビ・シュムリー、MJ = マイケル


SB:君は、自分がイエスと繋がっていると思う?

MJ:もちろん。だけど、そういう君はイエスを信じていないだろう?

SB:彼が救世主とか、神であったということは信じていない。

MJ:イエスの存在については?

SB:それは、私たちだって彼が存在したことは信じている。イエスが素晴らしい人物で、信心深いユダヤ人で、偉大な徳を持った教師であったことも信じている。ただ、神の子であるとか、救世主だったとは信じていない。私は最近、ラリー・キング・ショー(TV番組)に、ビリー・グラハム(有名なキリスト教伝道師)の娘と出演して、その話をしたよ。

君は、イエスの人格に親近感を感じるんだね。イエスは「Kidult」(大人になっても子供の心をもち続けている人)だと思っている。イエスは、道徳的にすばらしいメッセージを伝える人で、見た目も上品で穏やかに描かれているよね。君はイエスは、子供のような内面をもった人の典型だと思っているのかな?

MJ:そう、そのとおり。

SB:それゆえ彼は、子供に囲まれているのが好きだったと?

MJ:僕が思うに、イエスと同じ部屋にいるとしたら、彼について回って、常に彼の存在を感じていたいと思う。まるでこどもみたいに、ガンジーのようなね。

SB:ガンジーが笑うところを見たことがあるの?

MJ:あるよ。ガンジーは子供みたいにくすくす笑って、、、すごく可愛いんだ。この人は、名もない場所から現れて、国全体を導いた。政治的な地位もなく、政府の要職にも就いてなかったのに。僕は、それが本当の力だと思う。驚くべきことだね。あの『ガンジー』という映画は凄かったよね。驚異的な映画だよ。君は観た?(私は「観た」と答えた)

SB:君が聖書の中で、印象に残る話は?

MJ:僕は「Sermon on the Mount」(マタイ伝、ルカ伝にある「山上の説教」)が大好きなんだ。(☆註1)それから、この話も好きなんだけど、弟子たちの中で、誰が一番偉いのかを議論していると、イエスがこう言った。「あなたたちは、この小さな子供のように謙虚に…子供のようにならなくては」(☆註2)完璧な答えだね。人は無垢な状態に戻らないと。

SB:君がここ(ネバーランド)を創ったのは、大人の狂った世界からの避難地として、君が考える完璧な楽園、つまりエデンの園を創りたかったからではないか、と言った人はいる?

MJ:君が初めてだよ。

SB:アダムとイブの話は、君にとって特別な意味がある?

MJ:もちろんだよ。

SB:君は、直感的に、アダムとイブもこどものような性質だったと思った?

MJ:そうだね。それを実際に見ることができたらいいのにね。それは、何かを象徴しているのかな?それとも現実?本当にあったことなのかな? 僕はよく悩むんだよね。そこには、なにか抜け落ちているところがあるから。僕は、「エホバの証人」の長老でも時々答えに詰まってしまうような質問をしたよ。

SB:君は聖書について、彼らにたくさん質問をしたの?

MJ:そう。僕は、マイクをつかんで、彼らに「では、これはどういうことですか?それでは、あれについてはどうなんですか?」って聞くようなタイプだったんだ。でも、長老たちは「ブラザー・ジャクソン、その話はあとにしよう」とか言って、変な答えとか、要点をずらした答えしかくれなかった。

SB:アダムとイブはふたりでいることで完全に満ち足りていて、彼らはこどものようだった。神は、ふたりを成人として創造したけど、彼らは生まれたばかりで、子供でもあった。創造されたばかりだったからね。だから、彼らは大人であると同時に子供で、だからこそ完璧だった。彼らは両方の美点を融合をしている。この話の重要な点は、我々が、外見は大人として発達しながら、内側に子供のような資質を持ちつづけて、いかに成長していくか、ということにあると思う。そういう意味で、この話は君にとっていつも意味のあるものだったんじゃないかな?

MJ:ただ、神が、禁断の果実で彼らを試したっていうのがね。神なら、結果はわかるだろうし、神なら、過ちを犯すことのない完璧な人間を創造したはずで、わざわざ試したりすると思う?他にも、過ちを犯したといって、アダムとイブを怒ったり、蛇に誘惑させたりして、彼らを追い出すとか、そんなことを神がするだろうか? 僕が自分の子供たちに、そんなことをするかどうか考えてみても、いや、そんなことはしないね。

僕は、神を責めたり、非難したいわけではなくて、それは、なにか、僕たちに教訓を与えるためのものじゃないかな。僕にはそれが本当に起ったことなのかはわからない。僕なら、正しいことをするか、間違ったことをするか見るためだけに、何かをさせるということはしないよ。それから2人の子供[カインとアベル]… 彼らは近親相姦なの? 彼らは2人とも少年なのに、どうして子供ができたの? 他にも色々質問したけど、長老たちは僕に答えてくれなかった。

SB:君は、長老たちにそんな質問をしてたのかい? (☆註3)

MJ:うん。

☆マイケルと宗教との関係(註釈)に続く



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by yomodalite | 2012-08-11 09:39 | マイケルと神について | Trackback | Comments(2)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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