カテゴリ:美男・美女( 29 )

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木暮実千代さん第二弾!

以前こちらで書いたのですけど、実千代さまの魅力的なお姿をなかなか捕らえきれられず不満だったので、再度の挑戦。

木暮実千代さんのことが気になって仕方ないのは、彼女が全盛期に、その魅力を本当に理解していた創作者が居なかったんじゃないかと思うからです。女優として大成功されているのですが、それでも「早過ぎた個性」だったんじゃないかと。。。



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ウィキペディアの出演映画作品中、1948年の黒澤明『酔いどれ天使』、1949年今井正『青い山脈』、1950年溝口健二『雪夫人絵図』、1951年吉村公三郎『源氏物語』、1952年小津安二郎『お茶漬けの味』を観ましたが、ヴァンプ役、芸者、十二単のコスチュームプレイも、ちゃぶ台も、やっぱり「木暮実千代」を捉えきれていないように思います。

木暮実千代は、当時はほとんどいない大学出身の女優で、女子学生といえばセーラー服の娘しかイメージできない時代にあって、娘にしては大人っぽく、顔の雰囲気は上流婦人なんだけど、それにしては、普段の態度がサバサバしていて男っぽい。進んでいる感じなんだけど、妖婦には上品過ぎる。キモノが似合うんだけど、江戸と繋がっているところがなくて、芸者でもない。。。

当時あっさりと、たった1人で、現代女性だった実千代さまは、男に頼ってもいないけど、特に1人で生きようとも思っていない。。。

プロフェッショナルな方なので、それぞれ評判のいい演技をされているのですが、作品と本人が一体となるような、女優「木暮実千代」のイメージを決定づける「形」にはなっていないように思います。それは、本人のキャラが時代が認知している役柄にないからだと思うんです。



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着物への興味から1940〜60年代の映画を観るようになったのですが、この頃の映画をものすごく大ざっぱに言うと、

これでもかというぐらい首元をつめた着物に、ヒステリックともいえる貞操観念の若い女と、帝大出身の男を中心に、脇役は男の場合は職人、女の場合は芸者や女将といった男社会で働く女で構成されています。着物の衿を抜いて着ているような女は、ネクタイを締めた男とは結婚できないというファッションのルールがものすごくハッキリしています。



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成功した男の妻になる女、妾になる女、馴染みの店を仕切る女や、家の中を仕切る女中から実母まで、1人の男に必要な女の数は、かなり多くて、1人の女の中に色々な顔が
あるとは考えないんですね。


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共演している杉村春子は元妾の役なんですが、杉村春子は、この時代、本当に様々な監督から必要とされていますが、どの監督からも同じような役を求められている。

それは一言で言うと、仕事をもった女の役で、そういう女は、きっと男の仕事を理解してくれるはず。という期待があるようです。

それがどのように反映されるかというと、

昔観て驚いた映画のひとつに、小津安二郎の『浮草』(1960)という作品があるのですが、そこでは、旅芸人の中村鴈治郎の妾が杉村春子で、本妻が京マチ子!



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杉村春子は確か小間物屋をやっていて、その息子は大学生(もしくは予備軍)になっている。京マチ子はキレイで一座の看板女優ですから、華もある美女なのに、徹底的に地味で、所帯染みた杉村春子の妾に嫉妬するという、今ならそれって、フェミニズム?と勘違いしてしまいそうですけど、そうではなくて、おそらくこれは当時の男の夢なんですね。



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逆に言うと、結婚すべきような女には、男の仕事を理解するなんてことは、あってはいけないというか、それは美人にはして欲しくない。現代からは想像つきませんが、杉村春子が男の夢の女であったのは、たぶん、そういうことだと思います。



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で、木暮実千代さんはと言えば、美人女優に違いないのですけど、着物は着物で、それが一番キレイに見える着方で着ていますし、洋装姿はもっと美しく、ファッションだけでなく、表情や、媚態も今見ても古びてないというか、時代的なところがなくて、むしろ今風。

よくある女優のプライドのようなところからも自由で、その後のテレビやCM出演(女優のCM第一号)など、映画全盛期以降の方が、生き生きと見えるのは、そのせいなのかもしれません。



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大女優には、名監督とのコンビというのがつきもので、田中絹代と溝口健二、原節子と小津安二郎、高峰秀子には松山善三、木下恵介、成瀬巳喜男、乙羽信子と新藤兼人、若尾文子と増村保造など、職場恋愛、結婚が多いのですけど、木暮実千代さんには、監督や共演者とも男女の仲になった気配が感じられないんですよね。

実際に彼女は女優になってから、従兄弟と結婚していて(コメント欄参照)、そんな所も女優としてはめずらしいのですが、有名になる前も後も変わっていないからなんじゃないでしょうか。



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とにかく型にはまっていないので、ウィキペディアにある「ヴァンプ女優として有名」いうのも、たまたま記述者が観た作品のイメージでしかなくて、木暮さんを撮った監督たちの様々な要求をこなし、美人女優としては、かなり幅の広い役柄を演じられています。



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この映画では、太田夫人と呼ばれる木暮実千代が、第一妾で、杉村春子が第二妾というか、、木暮実千代によって、杉村春子は永く努めた旦那から捨てられたという過去があり、木暮実千代の美しさと、杉村春子の怖さが爆発していて、この時代の映画としては、めずらしく退屈しないストーリー。



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純粋に愛に生きる太田夫人(木暮実千代)は、旦那の死を受け入れられず、その息子に面影を発見し、息子(森雅之)への愛に燃え上がる。それを放っておけないのは、かつて、太田夫人に男を取られ、現在は茶道の師範として生きる栗本ちか子(杉村春子)。捨てられた後も、現在はその息子が住む家に頻繁に出入りし、息子のお見合いをも画策する栗本には、太田夫人の息子への想いだけは絶対に許せないーー。

実千代さまの役柄は、古い女のタイプですけど当時の美しさがよく撮れています。木暮実千代さんに関しては、まだまだ追いかけたいと思います。


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『千羽鶴』goo映画
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD23567/

制作/1953年
監督/吉村公三郎
原作/川端康成
脚本/新藤兼人

《キャスト》
太田夫人:木暮実千代
太田文子:乙羽信子
栗本ちか子:杉村春子
三谷菊治:森雅之
三谷浩造:清水将夫
稲村ゆき子:木村三津子
婆やとよ:英百合子

【あらすじ】★ネタバレあり★(goo映画より)

三谷菊治は亡き父浩造の愛人、お茶の師匠ちか子の茶会で稲村ゆき子と見合いをしたが、席上、これも父の愛人の太田夫人とその娘文子に会った。童女のような心情の持主太田夫人は、忘れ得ぬ浩造の面かげを菊治に見出して、彼に傾く心をどうする事もできない。菊治を軽井沢の別荘に招いた一夜、ついにその胸へ身をなげた。太田夫人を憎むちか子はゆき子と菊治の仲を急速に進めることで、彼女を苦しめようとするが、若い二人の節度は崩れない。一方、ともすれば菊治の許へ走ろうとする母を押さえているのは、これも節度を知るけなげな娘文子だった。菊治は稲村家を訪問し、いよいよ縁談も定まりかけた矢先、ちか子の術策から惑乱に陥った太田夫人は、三谷家茶室での菊治との出会を最後に、毒をあおってしまった。一人残された文子に同情したゆき子は、菊治に彼女との結婚を勧め、自分は身を退いたが、その文子もまた、菊治への抑えに抑えた思慕を断って、さびしく去ってゆくのだった。

※1969年に増村×若尾コンビ20作目としてリメイク。脚本:新藤兼人 
出演:平幹二朗/若尾文子/京マチ子/船越英二/北林谷栄



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by yomodalite | 2009-06-22 19:37 | 美男・美女 | Trackback | Comments(8)
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黒シリーズ第8作目(1964)。この頃から映画がカラーになっています。
スーツ、煙草、ブランデー、、、当時の男のお洒落アイテムのすべてが完璧に似合う、
田宮二郎にぴったりな、新進気鋭の弁護士役。(原作は、島田一男「屍蝋の市場」)

煙草は男も女もとにかく吸ってます!煙越しにみるイイ男をご堪能くださいませ。


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by yomodalite | 2009-06-04 17:46 | 美男・美女 | Trackback | Comments(0)
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絶滅種となりつつある煙草が似合うイイ男を捕獲したい!という意気込みをもって、一番始めに浮かんだのは田宮二郎さん。

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by yomodalite | 2009-06-04 16:54 | 美男・美女 | Trackback | Comments(0)
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吉田喜重監督がエミリー・ブロンテの『嵐が丘』を日本を舞台に映画化したものという説明を聞いて、鬼気迫る演技の松田優作がヒースクリフなのねと、ようやく気づいたのですが、現在この映画を観る価値は、主演の松田優作ではなくて、絹(キャサリン?)役の田中裕子の魅力に尽きます。

映画そのものの魅力について語るほど、集中して観ていませんが、田中裕子は美しさも演技も絶頂期(当時33歳)を迎えた感があって、流し観していても、どうしても惹き付けられるほど。


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「嵐が丘」じゃなくて『源氏物語』でいいのにと、おもわず考えてしまいますが、蜷川幸雄なんかも含めて、この世代の人の流行なんでしょうか。


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共演者で、やはり美しい盛りだった石田えりや、高部知子も魅力的ですが、田中裕子だけは、殿方に抱かれることにも「詩」を感じさせ、その動きのすべてが、仕種というよりは「所作」という趣き。これは、監督の指示や撮影監督の腕以上に、間違いなく田中裕子の女優としての力量でしょう。


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頻繁に活躍していた頃から、飛び抜けて「日本顔」だった田中氏ですけど、ハーフ顔の蔓延が芸能界の隅々まで覆い尽くされている現在だと、余計に美しく見えるのは私だけでしょうか。


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【Amazon.co.jp】エミリ・ブロンテの小説を、日本に置き換えて吉田喜重監督が映画化した作品。中世。山部一族の東の荘の当主・高丸(三國連太郎)はある日、都から鬼丸と名づけた異様な容貌の少年を連れて帰る。鬼丸(松田優作)は下男として仕える。高丸の嫡子・秀丸(萩原流行)の妹・絹(田中裕子)は西の荘の嫡子・光彦(名高達郎)に嫁ぐことを決めるが、式の前日、鬼丸と愛を誓い合うのだった。

単なる恋愛小説の翻案映画化ではなく、独自の様式美と時代設定、出演者の所作やセリフ回しなど、きわめて演劇的ルックに満ちた作品。中でも松田優作の鬼気迫る熱演が最大の見もので、ラスト、片腕を切り落とされて火山の火口へと消える姿は、その役名通り鬼のような形相が凄まじい。林淳一郎による幻想的な映像と武満徹の美しい音楽が、緊張感に満ちたこの作品を格調高く彩っている。(斉藤守彦) 制作1988年。


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by yomodalite | 2009-05-01 18:39 | 美男・美女 | Trackback | Comments(0)
蔦吉姐さん最後の艶姿です。


(BGM)One Little Creature "You've Gotta Learn"
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「傘・・・貸すんですよ傘。 返しておくんなさいね・・・」

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by yomodalite | 2009-03-17 23:04 | 美男・美女 | Trackback | Comments(0)
御家人斬九郎 最終回「最後の死闘」/斬九郎編(1)の続き


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そんなものはくそくらえだ。



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注:この曲は、監督の渡辺謙自らによる選曲でしたが、
2010年ごろからの再放送では使用されていないようです。
楽曲使用料の関係でしょうか。



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by yomodalite | 2009-03-17 18:12 | 美男・美女 | Trackback | Comments(0)
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御家人斬九郎ファイナルシリーズ最終回。
ご覧になった方だけ、どうぞ思い出しながらご覧くださいませ。
こちらは斬九郎ばかりの写真です。


★続きを観る!!
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by yomodalite | 2009-03-17 17:47 | 美男・美女 | Trackback | Comments(0)
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『酔いどれ天使』では、ギラギラした男臭さが全開だった三船が、この作品では若き青年医師の苦悩と使命感を見事に演じています。

『酔いどれ天使』のイメージから、三船の主演抜擢に周囲は大反対するも、黒澤は断固として三船にこだわり、三船はその期待に大いに応えました。写真は、黒澤が足が震えるほど興奮し涙した千石規子とのシーン。(全17枚)



野戦病院での治療により患者から感染した梅毒に苦しむ青年医師は、
看護婦にその苦悩を初めて口にしてしまう。


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考えてみりゃぼくの欲望なんて奴は可愛そうな奴さ。


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戦争が始まる前は若い潔癖な感情でただ、
ぎゅうぎゅうと押さえつけてきた


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戦争中は帰りさえすれば平和な結婚が待っている。
操さんが待っていてくれると言い聞かせていた。


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ところがある日、
僕の体は破廉恥な男の汚れた血液のために、
何の享楽もなく汚されてしまった。
こんなことなら、
こんなことになるぐらいだったらって、
僕だってときどき考えるよ。



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良心的に考えてたら
いつになったら
僕の欲望は満足させられるのかわかりゃしない。


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第一どうして僕はこんなに苦しまなきゃならないんだ。



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僕は梅毒さ!


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しかし、それは僕の罪でもなければ、
僕の欲望の知ったことじゃない。


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僕の欲望はなんにも知らないんだ!
今まで神聖なんだ!


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そいつがときどき泣きわめくんだよ。


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ところが、その欲望を徹底的に叩きのめして
しまおうとする道徳的な良心て奴が
のさばっているんだ。


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くそつまらない良心って奴がのさばっている。
そいつをはね飛ばして、
この欲望の中に埋もれちゃちゃ、
なぜいけないんだ!


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ねぇ、そのほうが人間として正直なんじゃないか!
こんなやせ我慢している僕はただ滑稽なだけだ。
ただ、センチメンタルになっているだけだ。


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操さんだって、結局あたりまえの女だ。
あたりまえの女の肉体をもっているんだ。
その肉体を6年間も思い続けてきた僕が
なんでそれが他の男の女になるのを
黙って見ていなきゃならないんだ。


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まだ遅くはない。今なら操さんと火遊びができる。


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そうだろ、そう思わないか。
峯岸くん。


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僕は恥ずべきことを
言ってしまったようだな。
僕は医者なんだ!
医者の良心をもって
生きていかなきゃいけないんだ。
それがどんなに辛くても。



この後、看護婦峯岸(千石)は、愛する藤崎(三船)を助けたいと自らが犠牲となることを申し出ますが、藤崎は、医者としての事務的な態度でその場を去っていく。女子も男子も胸キュンMAXのクライマックスシーン。ぜひ映像でご確認くださいませ

★★★★★
___________

【ストーリー】前線の野戦病院で働く軍医・藤崎は、ふとした不注意から手術中に梅毒に感染してしまう。藤崎は秘かに治療をするが効果はなく、復員後も婚約者に隠すが、彼女に触れることが出来ず苦悩する。また、藤崎の婚約者は彼が心変わりしたのかと悩むようになる。

監督/黒澤明
脚本/黒澤明、谷口千吉
出演者/三船敏郎、志村喬、三条美紀、千石規子
音楽/伊福部昭
公開/1949年3月13日



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by yomodalite | 2009-03-14 13:51 | 美男・美女 | Trackback | Comments(0)
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1948年の黒澤映画。木暮実千代さん目当てで観たのですが、一般的には三船敏郎が世に知られた作品として有名で、やっぱり「ミフネ」の魅力がハンパない!



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by yomodalite | 2009-02-19 14:34 | 美男・美女 | Trackback | Comments(2)
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『必殺仕事人III』に続いて特に語りたいことはありません。時代劇チャンネルの『必殺仕事人Ⅳ』が最終回を迎え、勇次さんが名残惜しいので。



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by yomodalite | 2009-02-13 13:31 | 美男・美女 | Trackback | Comments(4)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite