カテゴリ:きもの( 73 )

グラン・シャレ夢の刻

節子・クロソフスカ・ド ローラ/世界文化社



グラン・シャレの庭でくつろぐ節子氏の美しいお姿が表紙になっていますが、扉を開けば、他では観られないような美しい着物を、小物まで完璧なコーディネートで着こなす節子氏が、山荘の見事な内部や自然を背景に薔薇のような笑顔に彩られた写真が一杯。

かつて文豪ヴィクトル・ユゴーが愛したスイスの歴史的山荘「グラン・シャレ」。1977年から、画家バルテュスとともに移住した節子氏のグラン・シャレ生活は、雑誌『家庭画報』『和楽』などに連載されていたことからも想像できるように、腕のいいカメラマンによる写真が満載で2500円はたいへんリーズナブル。

スイスの山に囲まれた自然豊かな環境で、乗馬を楽しみ、庭の花の手入れや、毎日のティータイム、わたしたち庶民には味わえないような優雅な生活ではありますが、その生活の豊かさは、世界各国から集められた品々からだけでなく、お茶やジャム、鉛筆立て、レターペーパーケース、書誌の袋、娘のための絵草紙、指人形にまで、手のこんだ手作り品に溢れていて、日本のきものに見られる、ものを大事に使う精神にも感動させられます。

名家に生まれ、若くして成功した画家で貴族の夫と結婚し、何不自由ない美人の生活には、通常あまり興味を持たないのですが、日経新聞「わたしの履歴書」にありがちな、どうしても「自慢」してしまうという文章が見当たらないのは、やっぱり「人徳」としか言いようがないです。心の贅肉が感じられない本当に美しい方です。

着物が好きで、うっとりしたい人は是非。

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【BOOKデータベース】“上の郷”(ペイ・ダン・オー)と呼ばれる山あいの村ロシニエールにはスイスで最も大きな木造建築物グラン・シャレがあります。そこは“二十世紀最後の巨匠”といわれた画家バルテュスの終の住処となりました。夫亡き後も、節子夫人は自然をこよなく愛し、和の心を慈しみ西洋と東洋の美しい融合の暮らしを続けています。バルテュスと過ごしたその宝石のような時間、“夢の刻”を綴った珠玉のエッセイ集。

【MARCデータベース】20世紀最後の巨匠バルテュス夫人のフォトエッセイ。巨匠バルテュスと愛しんだ和の心、そしてスイス山荘で紡ぐ日々の暮らしを綴る。『家庭画報』連載をまとめる。 世界文化社 (2005/05)



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by yomodalite | 2009-06-25 13:28 | きもの | Trackback | Comments(0)
図書館でお目当ての本がなかったのに加え、活字中毒者にありがちな活字ぎれの症状が。。。『きもの〜』と書いてある本なら、どれでもイイ!そんな状態で手に取りましたって、ホント著者に失礼だなぁ〜。

大橋歩コレクションは大体10冊ほどあるみたいで、本書以外も『ゆかたでわくわく』など、きもの関連本が3冊ほどあるようです。流石は平凡パンチ創刊号(1964)の表紙からずっと売れっ子イラストレーターだった著者。現在は69歳ですが、こちらは2005年に出版されているもの。

新書の左右を1センチほど拡げたぐらいのサイズで厚さは8ミリほど。これで1200円高!という印象ですが、カラーページが多いからなんですね。

日本の雑誌文化が一番華開いた時代に永く活躍されているクリエーターのきもの生活に興味があったのですが、どこをとっても初心者向けのキモノ本の平均値で、しかも情報に関しては、「私が着物を時々買っている、センスのよい着物を置いている呉服屋さんに。。。。」など、お店の名前は一切出てこないし、コーディネート写真にも、店情報も、着物の名前もなし。大橋さんの感性はあまり表現されていませんが、腕力は感じられます。

マナーやルールに関する話も、ごく一般的なものを踏襲されていて、大橋さん独自の工夫とかアイデアなどもなく、記憶に残る点が見当たりません。

大橋歩さんのファンの人はこれで楽しめるのでしょうか?

★★☆
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【出版社 / 著者からの内容紹介】着物のおしゃれを楽しむための本です。着物を自分らしく着るためのアドバイスが満載。着物はどうやって手に入れるの、値段は、コーディネートは。それ以外にも柔らかい着物/夏の着物/帯で着る/着物の小物と下着など、役立つ情報がいっぱいです。マガジンハウス (2005/7/14)





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by yomodalite | 2009-06-25 10:43 | きもの | Trackback | Comments(0)

宇野千代きもの手帖―お洒落しゃれても

宇野 千代/二見書房




おしゃれ大好き人間で、着物デザイナーでもある宇野千代氏。

本書は、氏の着物人生を、自ら創刊した、雑誌『スタイル』創刊時から現在(出版当時)までを網羅した本。着物の流行の話、様々なアイデア・工夫を生き生きと楽しげに語られていて、最後まで飽きずに読ませられるのですが、最終章の結びで、

「今年、私は97歳を迎えますが、こんな齢になっても、なお、きものを作ることが愉しいのです。自分の作ったきものどの一つを見ても、これは私にも着られる、と、そう思うのですから呆れたものではありませんか。」

本書は2004年に出版されていて、宇野氏が、高齢でありながら、つい最近までたいへんお元気で活躍されていたことも知っておりますが、それでも最後にこの文章を読んで驚かずにはいられませんでした。

茶道や着付け、老舗呉服店などの業界人には、様々なマナーやルールを、客に守らせることが仕事かのように振舞っている人が多いですよね。そんな伝統など、20〜30年にも満たず、自分の先生に教わっただけの、ほとんど業界の都合でしかないようなことばかりなのに、本当にエラそーに押し付けようとする人が多くて困ります。

巷のキモノ本にも、そのようなマナーとルールばっかりの本が溢れていて、著者と同様のセンスを学ぶことがポイントである本が多いのですが、本書は、著者のセンスやアイデアに興味がなくても、自分の中で色々アイデアが拡がるというか、キモノを着ることが益々愉しく感じられる本です。
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【出版社/著者からの内容紹介】小説家として活躍をしながら、精力的にきもののデザインを手がけ、ファッション雑誌「スタイル」「きもの読本」を刊行。さらに銀座に「きものの店」を出店と、生涯を「きもの」と関わり、そして「きもの」と生きた宇野千代の「きもの」「おしゃれ」にまつわる随筆集です。日本のファッション誌の先駆けとも言える「スタイル」誌、「きもの読本」の貴重な資料もふんだんに収録。 二見書房 (2004/10)



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by yomodalite | 2009-06-20 12:26 | きもの | Trackback | Comments(0)

梅雨のきもの

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前々から思っているんですが、ゆかたって6月に最適なキモノじゃないでしょうか? 
雨で縮まないですし、この蒸し暑い季節に雨ゴートなんてありえないし・・


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ゆかた販売も年ごとに華やかになっていますが、7月8月だけで、毎年ゆかたをこれ以上売ろうなんて無理ですよ。きもの業界は「梅雨こそゆかた!」のキャンペーンすればいいと思うんですけど。。。それで今更単衣の売れ行きが下がることもないでしょう。

残念ながら6月の東京銀座界隈では、まだゆかたの方はいませんね。竺仙製や有松絞りなどの高級品で半襟、名古屋帯の着こなしだったら、今の季節の街着にぴったりだと思うのですが、キモノ業界の慣習はまだまだ厳しいです。

で、わたしはと言えば、竺仙のような高級ゆかたには程遠い、旅館の浴衣と同様な素材感ですが、傘柄が気に入って手に入れたものが1枚あるのみ。これに、半襟、名古屋帯で梅雨時お出かけしたら、やっぱダメかな〜。



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とりあえず、勇気がないので、本日は浜松木綿にしました!


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竺仙 
http://www.chikusen.co.jp/


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by yomodalite | 2009-06-15 22:24 | きもの | Trackback | Comments(0)

6月のきもの

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この赤い紬帯、きものを着初めてまだ間もない頃に、嫁ぎ先から譲り受けたんですけど、なかなか上手く合わせられなくて、ずっとこやし状態だったんですが、先日、書店でこの本を見たら久しぶりに締めてみたくなりました。

画家バルテュスの奥様としても有名な節子・クロソウフスカ・ド・ローラさんの
『きものを纏う美』。


きものを纏う美

節子・クロソフスカ・ド・ローラ/扶桑社

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こういう美人なうえに高級なきものを着られる環境の方の着こなしを真似てみるなんてこと、恐れ多いのですけど。。。。。もう2度としないから今回は許してm(_ _)m。(帯揚げはやっぱり暖色系にした方が良かったかなぁ。)

相変わらず単衣きものは盛夏用を除いて2枚しかないので、5月と同じ着物を帯を変えるしかないです。


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ところで、とうとう梅雨入り宣言出ましたね〜雨の日はきものを着ない主義は変わっていませんが、今年は木綿きものがあるので、少しの雨や、降りそうな日などは、どんどんチャレンジする予定。


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by yomodalite | 2009-06-11 15:09 | きもの | Trackback | Comments(0)
めずらしくキモノ関係3連発。衣替えの季節だからでしょうか。以前から行きたかった浅草の履物問屋「長谷川商店」に行って参りました。場所は地下鉄浅草橋駅?出口から徒歩1分。雷門郵便局の対面。「長谷川」という看板ですぐわかりました。台も、鼻緒も一杯あってリーズナブル。値段をお店の人に聞かないとわからないのが面倒なのですけど、聞いてがっかりすることは一切ないお値段ばかり。こういう安いお店で、通常売っていない組み合わせを試してみたかったんですよね。

例えば、黒塗りの千両に、ツボまで真っ白なエナメル鼻緒。超激シンプル!な組み合わせ


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ゴム付き千両+エナメル鼻緒 5020円(税抜)



これに合わせようと持っていた爪掛けを、店の女主人らしき人物に一旦取り上げられたんですが、別の担当に、こっそり会計時に入れてもらいました。。。千両下駄には、爪掛けはつけないとは知っていると何度も言ったんですけどね〜千両につけられるような、ちっちゃな工夫をするよりも、客を叱って制することが好きな人がまだまだ多いキモノ業界。。。

ところで爪掛けって、どうして後まで伸ばすのでしょう。


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ゴム短くしてこれじゃダメなの?


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爪掛け1000円(これはそんなに安くないかな)



理由をご存知の方、ぜひ教えて下さい。ゴムがゆるい方が、商品重ねやすいからなんて理由だったら嫌すぎる。。。

すげている間に、メンズ用の紺×ベージュの印伝鼻緒を見つけてしまい、どうしても白木の舟形下駄に合わせたくなってしまって、予定外の2足買い。

印伝の鼻緒、2種類で迷っていたら、お店の人が言うには、一方は本天が紺色の皮で、男子用には、表面の皮に加工がされていないので、色移りがするからダメらしい。なんでも男子はあまり白い足袋は履かないので、これで良いらしいとか、なんとか・・色移りは、男子も女子もしない方がいいにきまっているんですけどね。ていうか、鼻緒ぐらい分けなくてもいいのになぁ。。。赤いツボは少し飽きました。

私が買ったビロード素材も、皮よりマシだけど、色移りはしますよ。としっかり脅されつつも強引にメンズ鼻緒をすげてもらう。


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舟形白木下駄+印伝鼻緒 6594円(税込)



それと、男子用は、鼻緒の先端が角ばっていることに初めて気づきました。

すげた後なので、伸びて少しわかりにくいですが。。。

これが男子用↓
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こちらが女子用↓

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男子用の鼻緒は、他にもはっきりした縞模様ので、紬に合いそうな良いものがあったのだけど、そちらは10本単位でしか購入できなくて残念でした。



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by yomodalite | 2009-06-03 11:40 | きもの | Trackback | Comments(0)

本日の手仕事

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↑ヤフオクID:fumiw1223さん、いつも素敵な和の手仕事商品を格安で出品されているのですが、

http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n71197129

今回こちらの帯締めを真似して、最近バラしたターコイズの3連ネックレスのビーズで、
私も飾り付き帯締めを創ってみました。

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by yomodalite | 2009-06-01 18:18 | きもの | Trackback | Comments(0)
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5月29日は「呉服の日」といっても、呉服屋や、和装小物店には一切行かず「ちくちくきもの」さんの趣旨により「意味なく着物を着ています。」

いつもは、家内安全を願って、ご近所の鉄砲州神社にお参りに行ったり、
築地や人形町でお寿司をつまんだり、甘味を求めて日本橋など、様々な用でキモノを着ておりますが(←これってキモノの用事じゃない?)

生憎今日は雨。わたくし、雨の日はキモノを着ない主義なのですが、なんといっても今日は「用も無いのにキモノを着る。」ということなので、お家で、お抹茶頂くためだけに着てみました。

ちなみに今日の最高気温は19度。日中20度以下というのは、久しぶりでは?

とは言っても、5月の東京に「袷」は合いません。通常は、キモノも帯も単衣ですが、今日は帯だけ袷の帯。ペイズリー模様の帯に、アジアンペンダントを帯飾りにしてちょっぴりエスニックに。


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最近、洋服時代のアクセサリが必要なくなってきて、キモノ用にどんどん造りかえたりしてます。


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大きな黒蝶貝のペンダントトップに、ユニコーンと要らないピアスも、まとめて帯飾りに


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そのペンダントトップのネックレス部分は、羽織ひもに。


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ぷっくりしたハート型ガラスに、金色の風神さま


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アンティーク風ロケットペンダントも根付けに。中には白檀のお香を入れてみる。


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アルマーニのガラスのペンダントトップも帯留に。


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100%DESIGN TOKYOで買ったこの子も帯飾りにする予定

「 ちくちくきもの」
http://plaza.rakuten.co.jp/tikutikukimono/diary/200905290000/



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by yomodalite | 2009-05-29 15:57 | きもの | Trackback | Comments(0)

5月のきもの

f0134963_1729101.jpg5月はまだ袷だなどと言う人がいますけど、日中30度近い気温になる日も多いし、どうしてそんな無理をしなくてはいけないのでしょう。単衣でも暑いこの季節が一番きものにとって難しい季節に感じます。

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by yomodalite | 2009-05-24 17:34 | きもの | Trackback | Comments(0)

池田重子流きものコーディネート 夏のおしゃれ

池田 重子/実業之日本社




『冬のおしゃれ』『春のおしゃれ』に続いての出版。 『日本のおしゃれ』展のカタログも全冊もっているので、ここまで購入を我慢していたのですが、5月とは思えない暑い日に書店で立ち見してしまったら、暑さを忘れるほどの清涼感溢れる美しいコーディネートに、つい惹き込まれて、うっかり買ってしまいました。


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3990円は確かにお高いのですが、コレクション級のきものがコーディネート解説つきで、美しいエディトリアルデザイン。

細部のアップ写真や歳時記版というのも観やすいので、『日本のおしゃれ』展カタログを持っていない方なら、即買いの一品です。これに、履物も合わせてくれていたらもっと最高だったんですけど・・・



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【内容紹介】きもののおしゃれは自由で知的で芸術的。明治・大正・昭和初期の和装美を、日本を代表するきものデザイナー「池田重子」がきもの絵巻で伝える待望の日本の歳時記——「夏編」

池田重子が魅せるきもの美学。きものや帯、小物のそれぞれがきもの姿でみごとに物語性を紡ぎ出し、いっそう美しいオーラを放つ池田重子コレクション。本書は「日本のおしゃれ展」で圧倒的な人気を誇るコレクションの中から、未公開数点を含む夏の装い70点と小物を厳選した、夏のおしゃれの決定版。「冬のおしゃれ」 「春のおしゃれ」に続く、待望の夏編。シンプルで優美なコーディネートテクニックを現代のきもののおしゃれに生かしていただきたい。夏のきもの姿の美しさを堪能できる一冊です。
実業之日本社 (2009/4/28)



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by yomodalite | 2009-05-24 15:48 | きもの | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite