図説 着物の歴史 (ふくろうの本)/橋本澄子(編)

図説 着物の歴史 (ふくろうの本/日本の文化)

橋本 澄子(編集)/河出書房新社



今年の夏のサントリー美術館での「小袖ー江戸のオートクチュール」展は、着物着用者に入場割引があったこともあり、老若男女さまざまなキモノ愛好者と、美しい小袖の展示が見られ、とても楽しいイベントでした。

「小袖ー江戸のオートクチュール」展

会場で売られていたカタログも何度眺めても飽きない美しさですし、

・江戸初期では、女子は立て膝が普通であったこと、江戸後期の方が初期より身幅がせまくなり、丈は長くなり、帯が幅広になったこと。

・歌川国貞の1853年頃の絵から、裕福な夫人と娘は染めの小紋に丸帯だが、使用人や売り子は紬か木綿というように、絹の着物が一般庶民のものではなくなったこと。また襟が大きく開いている着付けもオシャレができる裕福な階級の人にみられたもの。(ただし足袋は全員履いていない)

・慶応2年(1866)の勝海舟の娘の裾は長いが、明治24年(1891)の勝家の家族写真(正装)では、妻(60代以上に見える)は黒の紋羽織、長女次女は無地で裾が短い現在とほぼ同じような着物、三女のみ少し長めの裾を開けているが、襟は全員広く開いている。


などということもわかりましたが、小袖から今の着物の袖になったのはいつ頃か?という疑問の答えはありませんでした。

本著は、厚さ8ミリ程のソフトカバーなんですが、半分以上のページにカラー写真が掲載され、それ以外のページもほぼオールページ図版入りで1800円。お買い得だと思います。

・桃山から江戸初期
・江戸中期
・幕末から明治

までをカラー写真満載で見せ、残り2/1を、古墳時代からの「装いの歴史」としてまとめているのも、興味を惹きやすく面白い。ほとんどの文章を書いている橋本澄子氏は、東京国立博物館染織室長〜東京国立博物館名誉館員にして、青梅の櫛かんざし美術館の顧問もされていて内容が深いうえに読みやすい文章で流石です。ただ小袖から現在の着物への流れについてはやっぱりよくわからなかった。見落としているのかな〜

Les Livres

モードの世紀
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【MARCデータベース】着物の歴史をさかのぼると、小袖という衣裳にいきつく。小袖から着物への装いの美を、名品の写真とともにたどる。装いの歴史、色と文様、近世服飾品の素材と技法ほかも収録。 河出書房新社 (2005/8/20)



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by yomodalite | 2008-11-09 00:07 | きもの | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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