原爆の秘密(国内篇)/鬼塚英昭

原爆の秘密 (国内編)昭和天皇は知っていた

鬼塚 英昭/成甲書房



自分のブログのアクセス解析が出来るようになって、もっとも意外だったのは検索キーワードの1位が「鬼塚英昭」だったこと。鬼塚氏の著作は『天皇のロザリオ』と、『日本のいちばん醜い日』の2冊をこれまでに読んでいるだけなのだけど、タブーに挑んだというか、衝撃的ともいえる内容なので、検索する人が多いのかもしれない。

本著は、国外編と国内編の2冊分冊で、どちらから読むべきか迷ったのだけど、読了後は、国外編を先に読めば良かったと思った。未だに国外編を読んでいないので全体として評価出来ないのだけど、この国内編だけの感想は、正直あまり芳しいものではない。

鬼塚氏の著作を読んだことがある人なら想像がつくことだけど、あまりにも天皇への呪詛に満ち満ちていて資料への解釈に疑問を感じることが多い。
鬼塚氏の著作の魅力は、凡百な陰謀論本とは違い、内外の膨大な資料を駆使し、巻末にも、きちんと資料が明記されている点なのだけど、本著では、原爆被害者の声が著者に書くことの原動力を与えたという「造り」が、冷静さを欠く原因になっている。

被害者の痛みを通して「世界の真実」を直視することはできないし、被害者でなくても、どうして「国民」という総体が、国の「象徴」の責任を問うことができるのだろう。皇国日本の「玉」であった天皇なら、尚更ではないか。私は「玉」に責任を投げる「国民」に国際政治の過酷なゲームを勝ち残っていけるとは思わない。むしろ、そうしなかったからこそ、大戦後の高度成長も、バブル崩壊後も生き抜いてこれたのではないか。

旺盛な読書をこなし、資料の隙間には大胆な推理力をも駆使できる鬼塚氏のような著述家が、もう少し偏向を押さえて書いてくれればなぁといつも思ってしまう。真実を探求する姿勢に目を見張る点が多いだけに残念でならない。

核兵器カルテルが日本を核爆弾の見本市にしたのは間違いないと思うが、私には、鬼塚氏が世界帝国運営をわかっているにも関わらず、小国の国王の責任論で相変わらず終始している姿勢がわからない。そういった傾きは、当初からのものではあるけれど、平成の世に現れた鬼才である鬼塚氏が、「天皇責任論者」(天皇の真実探求者とは厳然と異なる)をこれからも続けて行くとしたら残念だなぁと思う。

しかし、延々と続くように思えた天皇への呪詛は、途中から「神々への疑問」へと向かい、最終章『天皇と神と原爆と』で、著者は“微笑み”を心の内に持ち得たと言い、「これ以上の幸せがあろうか」で物語を終わりとしている。これが鬼塚氏の神への問いの終わりなのかどうかは、次作を読んで判断するしかない。
★★★

「窓辺でお茶を」
http://plaza.rakuten.co.jp/sawakai/diary/200809160001/
「移ろうままに」
http://oshosina.blog.so-net.ne.jp/2008-09-15
___________

【内容紹介】日本人はまだ原爆の真実を知らない
原爆はどうして広島と長崎に落とされたのか?多くの本は、軍国主義国家たる日本を敗北させるために、また、ソヴィエトが日本進攻をする前に落とした、とか書いている。なかでも、アメリカ軍が日本本土に上陸して決戦となれば多数の死者を出すことが考えられるので、しかたなく原爆を投下した、という説が有力である。しかし私は広島と長崎に原爆が落とされた最大の原因は、核兵器カルテルが狂気ともいえる金儲けに走ったからであるとする説を推す。本書はこの私の推論が正しいことを立証するものである。ただ、その過程では、日本人として知るに堪えない数々の事実が浮上してくる。読者よ、どうか最後まで、この国の隠された歴史を暴く旅におつき合いいただきたい。それこそが、より確かな明日を築くための寄辺となるであろうから。 成甲書房(2008/7/19)

【目 次】
第1章 原爆投下計画と第二総軍の設立
第2章 「原爆殺し」の主犯を追跡する
第3章 長崎への原爆投下は真珠湾奇襲の復讐である
第4章 悲しき記録、広島・長崎の惨禍を見よ
第5章 見棄てられた被爆者たち
第6章 天皇と神と原爆と

【コメント】 
日本人は被爆モルモットなのか? ハナから決定していた標的は日本。原爆産業でボロ儲けの構図を明らかにする。アインシュタイン書簡の通説は嘘っぱち、ヒトラーのユダヤ人追放で原爆完成説など笑止、ポツダム宣言を遅らせてまで日本に降伏を躊躇させ、ウラン原爆・プルトニウム原爆両弾の実験場にした生き血で稼ぐ奴等の悪相を見よ!



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by yomodalite | 2008-10-14 11:44 | 天皇・皇室 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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