2008年 10月 01日
察知力(幻冬舎新書)/中村俊輔 |
シドニー五輪でも、02W杯予選でも活躍し、JリーグのMVPにも選ばれた。本戦には呼ばれなかったけど、セリエAに挑戦し、スコットランドリーグのセルティックに移籍してからは、ホームでの毎回の大観客の前でもっとも期待される選手になり、リーグのMVPに選ばれ、チャンピンズリーグ本戦で日本人として初めて得点した。
フィジカルが弱い、走れないと言われてきたが、セルティックでも、代表でも積極的な守備を見せるようになり、セルティックでもっとも走行距離の長いプレーヤーにもなった。黄金世代と言われた選手の中でも、これほど困難を乗り越え挑戦することで、更に輝きを増すという年月を現在まで続けられた選手はいない。試合後のコメント、インタヴューも的確で、相手チームやゲームの分析には、将来指導者としても期待がもてる。
もちろんまだまだ現役を続けて欲しいけど、最後に指導者への夢を語ってくれたことは嬉しかった。魅力的な選手は大勢いるけど、将来の日本代表監督にまで期待できそうな選手は、俊輔しかいない。
なぜなら俊輔は足技だけでなく「言葉」も磨いてきたからだ。この本はそのことを再確認させてくれる。同世代のサッカー選手の中でルックス的には地味な存在だった俊輔だけど、最近すごくかっこ良くなった。努力は男を美しくする最高のものだね。
【目 次】
第1章/成功へ向かうとき、必要なものが「察知力」だ
第2章/僕はこうして「察知力」を磨いてきた
・サッカーノートが僕を作った
・フリーキックを徹底追求して見えたもの
・自分の“引き出し”の数が、未来の可能性になる
・僕を育てた「壁」
・海外へ移籍した理由
・イタリアからグラスゴー、海外での壁に向かった
・すべての監督から、学びがある
・チームメイトから察知できる学び
・妥協しない姿勢
第3章/「察知力」を活かして未来へ進む
・僕にとっての日本代表
・ベテランの価値
・指導者として歩む夢
☆☆☆☆(中村俊輔が大好きなもので。。。)
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【BOOKデータベースより】自分より身体能力の高い選手と戦うには、相手よりも先に動き出すこと。そのときに必須なのが、瞬時に状況判断をして正解を導く力だ。それを、中村俊輔は「察知力」と呼ぶ。サッカーでは一瞬の判断が勝敗を決する。彼は、毎日の反復練習と情報収集、こまめな目標設定と自己反省を、特にノートに「書き付ける」ことで、自分を客観視し、この力を磨いてきた。世界から注目される名選手の心身鍛練術は“シンプルなことの継続”だった。幻冬舎 (2008/05)
by yomodalite
| 2008-10-01 14:15
| スポーツ
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