昭和恋々 — あのころ、こんな暮らしがあった (文春文庫)/山本夏彦、久世光彦

昭和恋々―あのころ、こんな暮らしがあった

山本 夏彦,久世 光彦/清流出版




本著のデータを確認しようとして、山本夏彦研究サイト「年を歴た鰐の棲処」が消えているのに気づきました。熱心な個人の研究サイトを管理人が自ら消去してしまうというのはどういった心境なのか想像もできませんが、とても残念です。

本書の初版は、山本翁が亡くなくなる4年前、83歳の時に出版されています。

内容は、翁が5/1、久世氏が2/1を書き、その他が対談。最後の作品集のタイトルで自嘲的に語っていたように、すべては寄せては返す波、この後も87歳で亡くなるまで、翁は消え去ってしまった生活を語ることを繰り返された。わたしも、山本翁の本を人生最後の日まで折々に読み返して死んで行きたいと思う。
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【日経ビジネス】世の中の変化の速度が速くなった今、「十年ひと昔」という言葉ももはや廃れてしまったのだろうか。年号が昭和から平成へと変わって丸十年が過ぎた。改めて振り返ってみると、生活のなかで昭和を感じさせるものがだんだんと消え去っていることに気が付くはずだ。

作家の山本夏彦氏と、演出家で作家としても知られる久世光彦氏が、エッセイで昭和の暮らしをよみがえらせた。山本氏は「下宿屋」「髪床」「質屋」などを引き合いに戦前の東京の街を描き、久世氏は「入学式」「虫干し」「七輪」「障子洗い」といった季節の風物詩から戦中、戦後の庶民の生活ぶりを浮かび上がらせた。

久世氏の「汽車」という章にはこんな一節がある。

「汽車にあって電車にないのは《未練》である。このまま行こうか戻ろうか。発車のベルが鳴っても、まだ間に合うのが汽車だった」。すべての章にタイトルに合うように「あのころ」の写真が添えられており、それが昭和への郷愁をいっそうかき立てる。
文藝春秋 (2002/06)初版 清流出版(1998/11)

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by yomodalite | 2008-07-07 13:07 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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