枢密院議長の日記(新書)/佐野眞一

まるで日記を書くために生まれてきたとしか思えないようなパーソナリティーが枢密院議長だったら。。。

歴史好きにはもうたまらない奇跡なんですけど、そのあまりにも判読しがたい文章は、チーム佐野にかかっても、精読出来たのは大正10.11年のたった2年分だけ!!宮中某重大事件や、日韓併合の舞台裏など興味深い事件が記されているものの、読者側の期待値にはどうしても到達しにくい性質の本です。

ただ当時の皇室、貴族社会の雰囲気を知るには良書。

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【要旨】これは一種の奇書である。なぜなら本書が対象にする枢密院議長・倉富勇三郎(1853〜1948)の日記を、著者も含め誰も読み通せなかったからである。明治・大正・昭和の三代の天皇に仕えた倉富の日記には、昭和天皇の婚姻をめぐって世間を騒がせた「宮中某重大事件」や白蓮騒動などを間近で見聞した記述が残され超一級史料とされているが、本にすれば50冊以上と、とてつもなく長いのである。しかも、ミミズがのたくったような字の判読は困難を極め、記述の大半は細々と、延々と、淡々とつづられた日常の些事(さじ)。死ぬほど退屈で、読む作業は〈渺茫(びょうぼう)たる砂漠のなかから、一粒の砂金を見つける作業に似ている〉のである。
 しかし、日記を〈一点一画たりとも創作のない究極のノンフィクション〉と感じた著者は、大正10年と11年を中心とした約2年分を7年かけて解読、本書にした。日記の最後は〈午後五時三十分頃、硬便中量〉だったという。記録する人間の熱意と、人間を知ろうとするノンフィクション作家の熱意がぶつかり、スパークする力作だ。 (2007年10月31日読売新聞より)  講談社 (2007/10/19)

【目次】
序章/誰も読み通せなかった日記
第1章/宮中某重大事件—怪文書をめぐる「噂の真相」
第2章/懊悩また懊悩—倉富勇三郎の修業時代
第3章/朝鮮王族の事件簿—黒衣が見た日韓併合裏面史
第4章/柳原白蓮騒動—皇族・華族のスキャンダル
第5章/日記中毒者の生活と意見—素顔の倉富勇三郎
第6章/有馬伯爵家の困った人びと—若殿様と三太夫
第7章/ロンドン海軍条約—枢密院議長の栄光と無念
終章/倉富、故郷に帰る





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by yomodalite | 2008-01-08 20:00 | 天皇・皇室 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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