サムライとヤクザ 「男」の来た道/氏家幹人

サムライとヤクザ―「男」の来た道 (ちくま新書)

氏家 幹人/筑摩書房

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サムライとヤクザ―「男」の来た道 (ちくま文庫)

氏家 幹人/筑摩書房

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私は、男には5つの型があると思うんですよね。ヤクザ、役人、商人、芸人、奴隷。

本書はヤクザとサムライの関係を読み解くという内容なんですが、ヤクザもサムライも、時代によりかなり性格が異なると思います。

例えば、

・戦国武将はヤクザである
・江戸時代の武士は役人である
・江戸文化は商人と芸人が創り、農民が奴隷
・明治維新は、国際金融ヤクザとの出会い
・明治から第二次大戦までは、役人と奴隷の時代
・戦後は一億総奴隷で、夢はヤクザか役人(上流奴隷)
・昭和後期は、商人と奴隷の時代になり、芸人が重用される
・現代は、アメリカの奴隷とそれに仕える奴隷の時代で芸人は憧れの職業!

で、本著なのですが、武士と任侠の関係を「男らしさ」の来歴という観点から読み解くというテーマ自体に、やはり難があると思う。

武士がヤクザであった時代もあれば、役人だった時代もあり、またヤクザが任侠だった時代もあれば、金がすべてだった時代もあり、本著でのヤクザも、サムライも、その定義がはっきりしていません。文章も読んでいて少しまどろっこしいというか、端的に言ってあまり面白い本とはいえないかな。

「戦争を稼業に人殺しを本領にしてきた荒々しい男たちの一部が、戦国の世の終焉によって武将や大名に上昇転化し、徳川の体制に組み込まれていった。その過程で戦士(戦場)の作法だった『男道(おとこどう)』は色あせ、治者あるいは役人(奉公人)の心得である『武士道』へと様変わりしていく」

ということを、まだ知らなかったという人へ。

【目 次】
1章 男とはなにか
2章 逸平と金平
3章 任侠の精神
4章 男の色
5章 新しい男たち
6章 されど武士の一分
7章 悪の華
8章 戦士失格
9章 ノーブレス・オブリージュ、ヤクザ

◎「カオスの縁」
◎「毎日一冊新書レヴュー」
◎「神足裕司のそれは違うぜ」
__________

【本の内容】なぜ政治家も企業家もヤクザに引け目を感じるのか。「ヤクザは武士道の継承者」説が浸透しているのは何故か。本書は武士と任侠の関係を「男らしさ」の来歴という観点から読み解いていく。戦国の世から徳川の泰平の世への転換と軌を一にして、戦士の作法だった「男道」は色あせ、役人の心得である「武士道」へと様変わりする。江戸前期に鳴らした「かぶき者」が幕府から弾圧されると、「男」を継承したのは江戸の藩邸が雇い入れた駕籠かきなど町の男達だった。武士が武威を彼ら荒くれ男に肩代わりさせた帰結が、幕府のあっけない倒壊…。武士道神話・任侠神話を排し史料の博捜により明らかにする「男」の江戸時代史。 筑摩書 2007年9月

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by yomodalite | 2007-12-06 17:53 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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