日本人だけが知らないアメリカ「世界支配」の終わり/カレル・ヴァン・ウォルフレン (著) 井上実 (訳)

アメリカによるジャパン・バッシングの時代に書かれた『日本権力構造の謎』以来、久しぶりにウォルフレンの本を読みました。『日本権力〜』は、力作ではありますが、日本の謎に挑んだ数々の外国人による著作同様、鮮やかな解答が得られるものではなかったし、その後の「日本」本も一部のマゾヒズム傾向の反日受けを狙ったようなタイトルに興味を抱きませんでしたが、この本は「世界」のことなので、久しぶりに読んでみました。

相変わらず「日本人だけが知らない〜」などの余計な一言や(苦笑)、身勝手な日本への期待で締めるという流れにはうんざりなんですが、第4章 貧困撲滅〜や、第6章のEUに関しては読みごたえあり。

日本が唯一成功した社会主義国家と言われていた時代には、世界はグローバリゼーションという超資本主義が蔓延し、日本は市場を開放しろと散々叩かれ、EUが社会主義に舵取りをしたころ、日本は益々アメリカに牛耳られ、逆方向へと歩み出しました。

ズレているのは承知ですが、ヨーロッパでも、米の顔色を伺うのに必死だった時代に、日本の当時のシステムを批判をしてきたウォルフレンが今さら何を?という気持ちが拭えません。ウォルフレンの略歴にはフィリピンや、東アジアでの報道により評価を得た記述がありますが、「オランダ」の政治、歴史にどうのような総括をしているのか、彼の著作を読むとその疑問が気になって仕方がありません。

___________

【書籍紹介】すでに世界はアメリカ抜きで動き始めた。日本はいつまでアメリカに縋りつくのか?アメリカの不在が露わにしつつある政治・経済の新しい現実を、綿密な取材と緻密な分析で明らかに。 徳間書店 (2007/7/20)

【目 次】
第1章 アメリカの覇権は終わった
第2章 テロリズムは脅威ではない
第3章 グローバリゼーションは崩壊した
第4章 貧困撲滅という虚構
第5章 地殻変動を起こす地球経済
第6章 新しい現実の中での欧州連合
第7章 中国は信頼できるか?
第8章 虚構にとって代わる真実





[PR]
トラックバックURL : http://nikkidoku.exblog.jp/tb/6927853
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by yomodalite | 2007-11-26 11:20 | 政治・外交 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite