永遠の仔(上下)/天童荒太

最近ケーブルTVで、TVドラマ版を観たことをきっかけに、しばらく前のベストセラー作品ですが、ようやく読書する機会に恵まれました。ドラマは非常によくできた作品でしたが、驚いたのは、セリフなども含め、小説とほとんど同じにつくられていたことでした。期待に違わぬ力作であることは間違いなく、天童氏の作品はまたいずれ読みたくなるだろうと思います。

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【BOOKデータベース】《上巻》再会は地獄への扉だった。十七年前、霧の霊峰で少年たちが起こした聖なる事件が、今鮮やかに蘇る—。山本周五郎賞受賞作から三年余。沈黙を破って放つ最高傑作ミステリー。
《下巻》人は救いを求めて罪を重ねる。連続殺人、放火、母の死…。無垢なる三つの魂に下された恐るべき審判は—。「救いなき現在」の生の復活を描く圧倒的迫力の2385枚。 幻冬舎 (1999/02)

【メタローグ】
幼い頃の秘密を抱えた3人の若者が再会し、悲劇が……と書くと凡百のサスペンスのようだが、張りつめた文体と複雑に入り組むプロットがただならぬ雰囲気を醸し出すこの物語に一部でも接した読者なら、「永遠の仔」が特別な小説であることに気づくはずだ。読み進むにつれて高みから眺める余裕や謎解きの興味は失せ、3人が受ける苦痛が我が身のことのように感じられてくる。救いのない苦しい世界なのに、ずっと3人と時間を共有していたいと感じる。トラウマとか、幼児虐待とか、分かりやすい言葉では片づけられない心の闇を、作家が掘り起こしたからなのだろう。(藤谷浩二)





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by yomodalite | 2007-11-24 21:11 | 文学 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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