アイドルにっぽん/中森明夫

アイドルにっぽん

中森 明夫/新潮社



新人類三人組と呼ばれた、野々村文宏、田口賢司が消えた中、現在も衰えることのない中森氏の底力が伝わる書。

80年代、新人類、ニューアカ、ポストモダン、『ビックリハウス』、『宝島』「ヘンタイよいこ新聞」、戸川純。。。。

懐かしく愛おしいそれらに対して、中森氏は、当時よりも、ずっと貴重な存在になっている。

中森氏は、少女の魅力を捉えることにおいて、「写真」の素晴らしさを篠山紀信を通して語っているのですが、あの頃の小泉今日子のパワーも、オリーブの栗尾美恵子の煌めきも、写真にすら残すことは出来ないのだ。

中森氏の文章ほど、移りゆく時の悲しみを気付かせてくれるものはそうはないでしょう。

序章「アイドルにっぽん」宣言

アイドルとは何か。
その答えは、日本国憲法に書いてある。

第一章、第一条ーーー。
天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。

今、私はこの「象徴」を「アイドル」と読み替えてみたい。
天皇は、日本国のアイドルである。
つまり我が国は、天皇をアイドルとする芸能国家なのだ、と。逆に天皇を「アイドル」と読み換えたらどうなるか。その際、日本国民は「ファン」と読み換えられるだろう。
アイドルとは、ファンの統合の象徴であって、その地位は、ファンの総意に基づく。そう、主権はあくまでファンの側に存在するのだ。


【目 次】
序章 「アイドルにっぽん」宣言
第1章 ニュースなアイドルたち
第2章 八〇年代/アイドルの肖像
第3章 アイドル論を超えて
第4章 “美少女”たちの伝説
第5章 王子たちへの手紙
第6章 篠山紀信という迷宮
終章 三〇〇一年、「アイドルにっぽん」の旅
_________

【日販MARCより】美しい国から、かわいい国へ。アイドルは時代の象徴ではなく、時代がアイドルを模倣する。アイドルを読むこと、それはすなわち日本を読むことだ。著者25年分の論考集成、憂国のアイドル論。

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by yomodalite | 2007-08-10 09:34 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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