敗因と/金子達仁、戸塚啓、木崎伸也(著)

敗因と

金子 達仁,戸塚 啓,木崎 伸也/光文社

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この本を読み出した頃、アジアカップが始まり、U20のWCが、カナダのヴィクトリアで行われていた。このタイミングで、この本を読み出した偶然に本当に感謝。カナダでの若い代表の闘いを観た人なら、この感覚を理解してもらえると思う。

彼らは、ドイツWC後のショックをすっかり洗い流してくれるような、本当に清々しい魅力一杯のチームで、カナダの観客は、彼らを日本の観客以上に暖かく熱狂的に迎えてくれました。

チェコを相手に、2点差でリードしながら、2回連続、相手にPKを与え同点にされ、延長戦の後PKで破れた。そんなおバカなチームだけど、彼らが今後のA代表に成長していくと思うと、楽しみでしょうがない。

アジアカップの次戦はオーストラリア戦だが、WCの時のような不安はない。きっとリベンジしてくれると思うけど、今は勝利よりも大事な経験もある。

この本を読む前、ドイツWCの記憶は、イギリスであり、ポルトガルであり、ドイツであり、ブラジルであり、フランスであり、イタリアだった。日韓WCでは味わえなかった欧州中心の久々にレベルの高いWCという満足感で、早めに日本が消えてくれたおかげで、欧州の試合に集中出来、幼い頃の、まだ日本がWCに参加することなど考えもしなかった頃の感覚で楽しんだと、そう納得していた。

でも、それはやはり違っていた。1ページ1ページ、一言一言にあの時の記憶が蘇る。「拳組」のブログはドイツWC時にライブで見ていたけど、金子氏の疲弊とトップページの「NAKATA.NET」のリンクが、これほどの本を生み出せるようには思えなかった。

表紙に一際大きくクレジットされている「金子達仁」ですが、金子氏の本著での仕事はヒディングインタヴューのみ。プロローグ、あとがき共に、戸塚啓氏が書き、チーム内の確執や、話題になった日本料理店でのドキュメント、「DFラインの高さ」など、読者の興味の核心部分は若い木崎氏が書いている。

一番辛く、しかし今後の日本のために、書かなくてはならない仕事をしたのは、戸塚啓、木崎伸也の両氏です。あのときの代表に、日本の勝利を真剣に願わず、努力しなかった者は1人もいない。それでも「戦犯」はいるし、原因は付きとめなければならない。

戸塚、木崎氏の仕事は、失敗を、糧に変えられるかもしれないと思わせてくれました。

【目次】
プロローグ/最期—2006年6月22日、中田英寿の動けなかった900秒。(戸塚)
第1章/愛憎—「やさしい人」が日本に与えてくれたもの。(戸塚)
第2章/団結—3人の男が背負い続けた、日の丸の誇り。(戸塚)
第3章/確執—「黄金世代」「海外組」とはなんだったのか?(木崎)
第4章/七色—博徒ヒディンクの喜怒哀楽。(金子)
第5章/晩餐—ラスト・サパー ボン日本料理店ドキュメント(木崎)
第6章/齟齬—ピッチ上で起こった、「自由」からの逃走。(木崎)
第7章/消極—それでもプライドは捨てられない。(戸塚)
第8章/落涙—その気持ちで、と彼は言った。(戸塚)
第9章/敗因と—日本サッカーに、未来はあるか? (金子)
あとがき/(戸塚)
___________

【要旨】緊急出版!ドイツW杯、日本代表は内部崩壊していた!稀代のスポーツライター3人がW杯終了後、全世界50人に及ぶ選手・関係者を徹底取材!あの時、日本代表内部になにが起こっていたのか?そして、日本サッカーに未来はあるのか—?その真相に迫った書き下ろし渾身ノンフィクション。 光文社 (2006/12/15)


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by yomodalite | 2007-07-16 23:39 | スポーツ | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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