白夜行/東野圭吾

白夜行 (集英社文庫)

東野 圭吾/集英社




同名ドラマと、続編ともいえる『幻夜』読了後に読んだせいか、雪穂と亮司の特異な愛の物語よりも、雪穂を主人公にした特異なミステリーという印象を受けました。血も、暗黒街もなく、物語の発端では、主人公二人が小学生という舞台設定、主役の内面を

描かないにも関わらず、決して少なくない登場人物にも無駄がない緻密な構成は、再再読に堪える傑作です。

「あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。太陽ほど明るくはないけれど、あたしには十分だった。」(雪穂のセリフ

下記は、http://from1985.pekori.to/keigotaku/review/byakuya1.html 参考

1973(昭和48)年10月、近鉄布施駅近くの廃墟ビルで、質屋の店主、桐原洋介が殺害された。足取り捜査の結果、質店の顧客である西本文代に嫌疑が掛けられるが、アリバイが成立する。捜査の手は、文代と親しくしていた雑貨商・洋介の妻・質店の使用人にも及ぶ。中でも、雑貨商の容疑は極めて濃厚なものであったが、渦中に事故死を遂げた。

翌年、事件が迷宮入りの様相を呈し始めた頃に、容疑者の1人であった文代も一酸化炭素中毒で亡くなる。現場の状況は自殺の可能性を伺わせたが、特定には至らなかった。

被害者の息子である亮司と、文代の娘、雪穂は、共に、幼くして親を失うと言う逆境の中で、それぞれの人生を歩み始める。深い愛憎が織り成す複雑な人間模様、度重なる不可解な事件、息詰まる日々の繰り返しであった19年後の世界に、彼らの瞳は何を捉えていただろうか?

暗い目をした寡黙な少年、桐原亮司と、際立った美貌で周囲を魅了し続ける少女、西本雪穂—、主人公2人の成長と変遷の系譜が、緻密な構成と巧みな筆致で描かれる長編傑作ミステリ。

西本(唐沢・高宮・篠塚)雪穂/桐原洋介刺殺事件時は小学5年生
桐原亮司/桐原洋介刺殺事件時は小学5年生

笹垣潤三/大阪府警捜査一課の刑事、笹垣克子/笹垣潤三の妻、塚班長/大阪府警捜査一課勤務、松野秀臣教授/大阪府監察医、古賀刑事/大阪府警捜査一課勤務、小林刑事/大阪府警捜査一課勤務、桐原洋介/質店「きりはら」の店主・亮司の父親、桐原弥生子/亮司の母親、松浦勇/質店「きりはら」の店長、西本文代/雪穂の母親・うどん屋「きく屋」の店員、木下弓枝/西本文代のアリバイ証人、寺崎忠夫/雑貨商(店名は「アゲハ商事」)・「きく屋」の常連客、田川敏夫/不動産業・西本母娘が入居する「吉田ハイツ」を管理、唐沢礼子/雪穂の継母・雪穂の実父の縁者、秋吉雄一/桐原亮司の中学(大江中学)時代の同級生・カメラを趣味にしている、菊池文彦/桐原亮司の中学時代の同級生・弟は桐原洋介刺殺事件の第一発見者、牟田俊之/桐原亮司の中学時代の同級生・素行不良で知られる、熊沢教諭 :大江中学の理科教師、川島江利子/唐沢雪穂の中学(清華学園中等部)時代からの友人、藤村都子/唐沢雪穂の中学時代の同級生、園村友彦/桐原亮司の高校(集文館高校)時代の同級生、村下/桐原亮司の高校(集文館高校)時代の友人、園村房子/園村友彦の母親、西口奈美江/大都銀行昭和支店勤務の行員、中道正晴 :北大阪大学工学部の学生・雪穂の家庭教師、篠塚一成 :永明大学経済学部出身・在学中はソシアルダンス部の部長・父親は大手製薬会社、篠塚薬品の重役(伯父が社長)、倉橋香苗/清華女子大のソシアルダンス部に所属、榎本宏/西口奈美江の愛人・ヤクザ、高宮誠/永明大学経済学部出身・在学中はソシアルダンス部の副部長・東西電装東京本社勤務・雪穂の一回目の結婚相手 、高宮頼子/高宮誠の母親、高宮仁一郎/高宮誠の祖父、高宮文子/高宮誠の祖母、三沢千都留/東西電装の派遣社員、中島弘恵/「パソコンショップ MUGEN」の従業員・園村友彦の恋人、金城/榎本宏の知人・パソコンゲームの違法コピーで生計を立てている、成田/東西電装東京本社特許ライセンス部の係長、今枝直巳/探偵事務所を経営、安西徹/ソフトウェア開発会社「メモリックス」の経営者・元プログラマ、篠塚康晴/篠塚薬品の常務取締役・篠塚一成の従兄・雪穂の再婚相手、篠塚総輔/篠塚薬品の社長・康晴の父親、菅原絵里/専門学校生・居酒屋でアルバイトをしている、元岡邦子/精華女子学園出身・インテリアコーディネーター、益田均/大手調査会社勤務、栗原典子/薬剤師・帝都大学付属病院に勤務、藤井保/結婚相談所を介して知り合った栗原典子の交際相手、浜本夏美/雪穂の部下、広田淳子/雪穂の部下、篠塚美佳/篠塚康晴の娘
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【メタローグ】 前作「秘密」で、温かくて切ない物語を紡いだ東野圭吾が、今回は読む者の心を冷え冷えと切なくさせる。 1973年に起こった質屋殺しがプロローグ。最後に被害者と会った女がガス中毒死して、事件は迷宮入りする。物語の主人公は、質屋の息子と女の娘だ。当時小学生だった二人が成長し、社会で“活躍”するようになるまでを、世相とともに描ききる。2人の人生は順風満帆ではなく、次々忌まわしい事件が降りかかる……。当然ミステリーだから謎が隠されているわけだが、真相は途中で暗示されてしまう。しかし謎の存在などどうでもよくなるほどのスケールの大きさが読後に残る。(石飛徳樹) (解説・馳 星周)

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Commented at 2014-12-17 15:33 x
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by yomodalite | 2007-03-29 11:40 | 文学 | Trackback | Comments(1)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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