映画『大日本人』監督・主演:松本人志

読書限定と思って始めたブログですが、例外的に(たまに?)映画の感想も書くことにしました。

松本人志初監督作品『大日本人』の初日から10日以上経っての反響はそれほど芳しいものではないようですが、本日観賞後、それらの雑音は無理もないと思いました。なぜなら、この作品は、笑いも、涙も、癒しもなく、勇気も与えられないから。(笑いがない、とは「お笑い」ではないという意味)

平日昼間、3割ほどの客席は、思いのほか静かでした。何度もクスっとさせられましたが、声が漏れるほどの笑いではなかった。でも、面白いか、面白くないかと言われれば、確実に面白かった。

もちろん迷っての判断ではありません。

TV番組で、かつてのような「天才松本」を感じることが少なくなりましたが、この映画で、やはりこの人は、超一流のクリエーターだと改めて感動しました。カンヌの賞などもらえなくても、この映画を『大佐藤』でなく、『大日本人』としたセンスには「大拍手」を送ります。

どこかのブログに、松本は、映画の神に愛されなかったと書いてあった。

アホか。北野の映画が人気があるのは、それが遅れてきたヨーロッパで、これまでの映画の良き生徒であるからでしょう。

松本人志は、日本が最も刺激的なカルチャーを生み出してきた時代の「若者の神」に君臨してきたひと。年老いた「神」との比較などできない。松本の映画のような「映画」を創れる国は日本しかない。

松本人志が書いた映画評は、なんだかツマラナイと感じていたんですが、(この映画のメッセージで)人とカブらないために映画観ていたと語れるクリエーターが、現在世界で何人いるだろう。(これが、彼の教養のなさからくるものではないことも、今回はっきりした)

この映画が、世界発信されることを、同世代の日本人としてとても誇らしく思う。

松本人志の次回作まで、もう映画館に行く必要はないでしょう(嘘。『インランド・エンパイア』も観ます!)

《最後に不満を少しだけ》

カンヌでの先行上映という戦略から考えると、スーパージャスティス一家はきっちり「アメリカ人」にしたほうが、カンヌで受けたと思うけど、そこが、真性「ハニカミ王子」である松本の弱点でしょうか。

☆☆☆☆(次回作にもおおいに期待)





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by yomodalite | 2007-06-13 20:38 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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