和訳 “Heaven Can Wait”

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『インヴィンシブル』からの和訳11曲目。プリンスのあと、マイケルの訳詞を紹介すると、MJの言葉が軽く見えてしまわないか心配なので、ちょっぴり言い訳からw


プリンスが書く歌詞は、彼が尊敬するジョニ・ミッチェルなどと同じく、英米詩人の系譜に連なるものですが、マイケルは大変な読書家でありながら、文学的に評価されるような様々なテクニックをほとんど使っていません。


それは、プリンスが「One Song」で言っていたように「知恵の樹を選ぶ必要はない」ことをプリンス以上に理解し、知恵の樹の実(禁断の果実)を選ぶ前の人間の状態、すなわち「無垢な状態」を学ぶことの方に一生懸命だったからこそ、なんです!(鼻息w)



私は、マイケルの言葉に取り憑かれている人間のひとりですが、彼の言葉の意味を見出すための、メタファーや裏読みといったレトリック分解はまったく意味を成さない、と思っています。KING OF POPの世界は、そのような小さな世界とは無縁だと。


ジョセフ・ボーゲルは『Heven Can Wait』について、

これは、死から逃れたいという欲求についての歌だ。ついに愛と喜びを見つけた男は、それを奪われることを恐れるようになる。・・・曲の最後でマイケルは歌う。「僕たちをそっとしておいて」(しかし、興味深いことに最後の最後にはあえぐように「僕をそっとしておいて」と歌っている)。曲の後半で歌われる痛ましい感情は、真に迫っている。彼が本当に恐れているのは、死ではなく、別れ、孤独に戻ること。『Heven Can Wait』は、時間を請い求める歌ーー何の妨げもなく愛し愛される時間を求める歌なのだ。(『コンプリート・ワークス』より)

と書いていますが、私は、マイケルが別れや孤独に戻ることを、死よりも恐れていたとは思いません。彼にとって別れは、新たな出会いのためであり、また孤独について彼は、

彼女たちは、僕の孤独を分かち合いたがっているように見える。でも、僕は誰にもそんなことは望んでいない。僕は、自分が世界で一番孤独な人間のひとりだと信じている。(『ムーンウォーク』)

と答えていました。


この曲はテディ・ライリーのデモから創られているのですが、「僕たちをそっとしておいて」の最後が、BAD時代のヒット曲「Leave Me Alone」と同じく「僕をそっとしておいて」になっているのは、特にMJらしい部分だと思います。マイケルが歌うと、「ふたりきり」も、「ひとりきり」も、私も、あなたも、生きることも、死ぬことも、溶け合っていくんですよね・・。



自分の愛は惜しみなく与えた、もう神への使命を果たせたのではないかという思いと、まだ永遠の命には足らないのではないか、という不安。そして、あらたに加わった父親として、子供を育てるという役目・・私には、そんなことが交錯して感じられる曲です。






Heaven Can Wait


CHORUS

Tell the angels no, I don't wanna leave my baby alone

I don't want nobody else to hold you

that's the chance I'll take

Baby I'll stay, Heaven can wait

No, if the angels took me from this earth

I would tell them bring me back to her

it's the chance I'll take, maybe I'll stay

Heaven can wait


天使に言うよ、僕のベイビィをひとりにしたくないって

君がほかの誰かに抱かれるなんて嫌なんだ

運に賭けるしかないけど、

僕はここにとどまる、天国は待ってくれる

行けないよ、天使たちが僕をここから連れ去ったとしても

僕は、彼女の元に戻してほしいって言う

運に賭けるしかないけど、きっとここに居られるよ

天国は待ってくれる


You're beautiful, wonderful, incredible, I love you so

you're beautiful, each moment spent with you is simply wonderful

This love I have for you girl it's incredible

And I don't know what I'd do,

if I can't be with you

The world could not go on so every night I pray

If the Lord should come for me before I wake

I wouldn't wanna go if I can't see your

face, can't hold you close

What good would Heaven be

If the angels came for me I'd tell them no


君はきれいで、素晴しくて、信じられないほど、愛してる

美しい君、君と過ごした一瞬一瞬がただもう素晴しくて

僕の君への愛は桁外れだから

もし君と一緒にいられなくなったら

僕はどうしたらいいのかわからない

世界が続くのかさえも・・だから毎晩祈るんだ

もし目覚める前に、主が迎えに来たとしても

行きたくないよ

君の顔を見られず、抱きしめることもできないのなら

天国なんてどこがいいんだろう

もし、天使が来たって、僕は行かないって言うよ


CHORUS


Unthinkable

Me sitting up in the clouds and you're all alone

The time might come around

when you'd be moving on (moving on)

I'd turn it all around and try to get

back down to my baby girl

can't stand to see nobody kissing, touching her

couldn't take nobody loving you the way we were

What good would Heaven be

If the angels come for me I'd tell them no


考えられないよ

僕が雲の上にいて、君がひとりぼっちだなんて

そんなときが来るかもしれない

君が次の愛へと進んでいくなら

僕はなんとしてでも君の元へ戻ろうとするだろう

君が誰かとキスしたり、触れられているだなんて耐えられないんだ

僕らのように愛しあうなんて、誰にもできない

天国のどこがいいんだろう

天使が迎えに来たって、僕は行かないって言うよ


CHORUS


Oh no, can't be without my baby

Wont go, without her I'd go crazy

Oh no, guess Heaven will be waiting

Ooh

Oh no, can't be without my baby

Wont go, without her I'd go crazy

Oh no, guess Heaven will be waiting

Ooh


もう、君なしじゃいられない

行きたくない、君がいなかったら僕はおかしくなってしまう

いやだ、天国に行くのは、もっと後でいいから・・・


CHORUS


Just leave us alone,

Leave us alone, leave us alone

Please leave us alone

Leave me alone

Please leave me alone

I said leave me alone


僕たちにかまわないで

ふたりっきりにしておいて

僕たちだけでいたいんだ

僕にかまわないで

お願いだから、放っておいて

僕にかまわないで、って言っただろう


(訳:yomodalite)


この男性(マイケル?)は、普段から、天使と会話していて、最初、「天使に言うよ、僕のベイビィを・・」と言っているのも、彼女に直接言っているというよりは、ひとりでいるときの感情かもしれませんね。


一番最後の、I said ・・は、天使に言っているようなので、天使のお迎えというシチュエーションと通して、現世の素晴らしさを表現しているというか・・


和訳の気になる点は、いつでも遠慮なくおしらせくださいませ。


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by yomodalite | 2016-12-16 07:00 | ☆マイケルの言葉 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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