和訳 PRINCE “One Song”

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週末は、羽生選手の活躍で「Let's Go Crazy」を何度も聴かれた方も多いと思いますが、プリンスの訳詞11曲目は、それとはかなり雰囲気の違う「One Song」を。

前回の「Last December」の2年前、1999年12月31日に、プリンスのウェブサイト「love4oneanother.com」で公開されたもので、アルバムには収録されていません。

9分間ほどの曲のうち、歌が始まる前のプロローグ(スピーチ?)が6分ほどもあって、プリンスの曲の中でもっとも「言葉」の多い、まさにメッセージといった感じ。

「読んでいるときは、あなたが知覚している言葉で語りかける声が聞こえてくる」とか、「この目標に反する考えを、非難したり変えさせる必要はない。ただ無視すればいい」など、1999年の言葉ですが、今の時代の方がより強く心に響くことも多いのでは?






One Song


1999... and the illusion continues. One begs to ask - "when will it end?"

1999年 ... 幻想はまだ続いている。

人は願うように尋ねる-「いつ、それは終わるのか?」


Unnatural disasters happen seemingly every week. Train crashes, shootings, nuclear accidents; is there any place of refuge one can flee from this insanity? Very few of mankind's creations r designed to make you feel good, unless you get pleasure from seeing the human body desecrated by guns, explosions, fights, and any other things these so-called "artists" create. In the name of freedom, many have used art as a means to destroy the human mind. As an excuse to continue we hear "Art reflects society".


人為的な災害は毎週のように起こる。列車衝突、銃撃、原子力による事故・・そういった愚行から逃れる場所があるだろうか?あなたが、銃や爆発や戦闘や、その他のいわゆる「アーティスト」が作る、人の体が冒涜されるようなものを見て楽しいと思わなければ、人が作ったもので、あなたを幸せな気分にしてくれるものなどほとんどない。自由の名の下に、大勢が、人の心を破壊する手段としてアートを利用し、「芸術は社会を反映する」という言い訳が繰り返されている。


How many times has this lie been repeated: "creations are not real", they say and yet any one of these people can call to mind images and complete scenes of horror in graphic detail.


何度この嘘が繰り返されたことか・・・「作品は現実とはちがう」なんて言いながら、彼らは恐怖シーンの写実的なディテールにこだわり、人の心に映像を焼き付ける。


They will carry these so-called "unreal" creations around with them for the rest of their lives. These images are now a part of their being. In the name of RECREATION these people in fact are re-creating themselves in their own images. SOCIETY THEN REFLECTS ART.


彼らは人生の残り時間を、そういったいわゆる「現実とはちがう」作品とともに歩んでいく。 そのようなイメージは今、彼ら自身の一部であり、リ・クリエーション(再・創造)の名の下、自分のイメージで自分自身を再創造している。「社会が芸術を反映する」ということ。


In man's decision to further separate from God, his re-creation of himself leaves him in a dysfunctional state of confusion. The mind becomes a burial ground for dead waste.


から離れようとして人が自分で自分を再創造すると、その混乱から機能不全を起こすことになり、精神は不要な物の墓場となる。


Isolated from the wholeness of God, Earth and his fellow brothers and sisters, this man seeks solace in activities he thinks will stimulate his mind. He begins downloading into his brain a series of manmade creations designed to destroy it.


の完全性や、地球や、兄弟姉妹や、仲間から孤立した人は、心が刺激されることだけに慰めを求め、 心を破壊するように設計された人工的な作品を脳にダウンロードし始める。


All manmade creations originate from one of 2 sources: the Tree of Knowledge or the Tree of Life. One of these trees contained deadly fruit, the other - Fruit of Everlasting Life. The one who disregards this fact recreates himself and his kind into extinction.


人が創造するものの原点はすべて知恵の樹か、生命の樹(*1)、そのふたつのうちのどちらか。片方の木には毒の実がなることもあるが、もう片方には永遠に続く命の実がなる。この事実を無視する者は、再創造によって、自身と同胞を絶滅に導くだろう。


Your reading these words on a machine created by man. As you read, you hear a voice speaking to you the words that you perceive. They make sense to you because you understand (stand under) the SPELLing. The words are what binds this SPELL to your illusion.


あなたはこれらの言葉を人が作った機械で読む(*2)。読んでいるときは、あなたが知覚している言葉で語りかける声が聞こえてくる。あなたが言葉を理解できるのはスペルが分かるからだけど、言葉は、文字の配列が、あなたの幻想と結びついたものなんだ。


When you hear the truth, like a memory - you recognize it and this recognition releases you from all illusion. Many languages are brilliant in their attempt to confuse you. con meaning: against, fuse meaning: together. Words and their spellbinding illusions have the power to keep man separate from God.


あなたが読んで聞こえてきた真実、それは記憶のようなものだ。その認識さえできれば、あなたはすべての幻想から解放される。多くの言語は、人を混乱させることに長けている。confuse(混乱)con は「反対に」 fuseは「共に」を意味する。言葉における文字の組み合わせによる幻想は、人を神から遠ざける力を持っている。


You were born in an all-knowing state of mind. The first words spoken to you begin the SPELL. The words come from one of 2 sources: the Tree of Knowledge or the Tree of Life. In ignorance or simply lack of respect for God, many use words that confuse the minds of humans and turn them into projections of their own illusions.


あなたは全知の精神を持って生まれているが、最初に言葉をかけられたときから言葉の呪縛は始まる。言葉の原点はいつも、知恵の樹か、生命の樹か、その2つのうちのどちらかだ。に対する無知か、単なる敬意の不足からか、多くの人間が、人の心を混乱させ、そこに自分の幻想を投影するために言葉を利用している。


Because of this fact, many people grow up and blindly assume their pre-selected role under a dictatorship without even being aware of it. When asked what they are doing here on earth, most will answer with statements that do not reflect their natural God-given desires.


こういった事例から、多くの人は成長すると、独裁者のもとで、前もって決められた役割を、意識もせずに引き受けるようになる。一体この世で何をしているのかと聞いても、ほとんどの人は生まれたときに神から与えられた欲望とは異なる答えをするだろう。


This creates a pyramid-like structure with the dictator on top, and each level under it knowing less and less. Upon reaching the bottom level - which is where the majority is, you will find chaos, disorder, and illusion. With ill as its prefix, illusion is a state of insanity.


独裁者が一番上にいるピラミッドでは、下の階層になるほど、知識や情報は少なくなっていく。大多数の人が属する最下層では、混乱と精神の障害と幻想を目にすることになる。頭に、ill(病)がついてるように、illusion(幻想)というのは狂気の状態なんだ。


In the name of democracy, supreme power is vested unto the people in this insane state instead of God. A future re-created, to be ruled by man, is one of isolation and despair. Returning the leadership back into God will allow mankind to achieve its original collective goal which is union with God.


一方、民主主義のもとでは、に代わる最高権力は、この狂気の状態にある人々に与えられる。人間が創ったルールで、再創造される未来は、孤立絶望でしかないが、リーダーシップを神に戻せば、人類は神と融合して、元のあるべき状態へと戻ることができる。


Ideas contrary to this goal should not be blamed or persecuted - just simply ignored. They originated when man first chose to ignore God's rule. Simply put - in the beginning, the Human was made perfect in God's image. They had no need for knowledge. They were also given freedom of choice.


この目標に反する考えを、非難したり変えさせる必要はない。ただ無視すればいい。そういった考えは、人が神のルールを無視することを選んだときに生まれたんだ。簡単に言えば、はじめに、人間は神のイメージにおいて完璧なものだった。彼らには知識は必要なく、選択の自由も与えられていた。


The Tree of Knowledge and the Tree of Life are reflections of this freedom. The human is now a reflection of their choice. They could have simply chose not to choose. God being centrifugal in nature, freedom was the CAUSE and choice was the EFFECT.


知識の樹生命の樹はこの自由の反映で、現在の人間には、彼らの選択が反映されている。人間には知識の樹を選択しないという選択肢もあった。神は近づこうとすれば遠ざかるものだ。神が遠ざかった原因自由であり、知識の樹選択が今の結果をもたらしたのだ。


In knowing their perfection made in God's image, there was no need to choose. In fact, their were NO NEEDS. There was only love in an all-knowing state before the fall. The worst thing you can do is give up your God-given right to choose. For in it - you can choose not to choose. There in is the final judgement. The illusion ceases and you awaken from your dream. Now the healing begins...


神のイメージで作られた完全を知れば、選択する必要はなかったんだ。実際、まったくその必要はなかった。人間が堕落する以前のこの地上には、全知全能のしかなかった。あなたにとって最悪なのは、神から与えられた選ぶ権利を放棄してしまうこと。その権利の中には、選択しないことを選ぶ権利もあるのだから。それが、最後の審判なんだ。幻想は終わり、君は夢から目覚める。そして、そこから癒しが始まるんだ。


With an all-knowing mind, made in God's image you can create as your Creator - God intended. With love, honor and respect for every living thing in the universe. Separation ceases, and we all become One Being singing the One song.


全知の精神であれば、あなたは創造主である神が意図した通りに創造することができる。 愛によって、宇宙のすべての生き物を尊び、敬意をはらう。分離することはなくなり、私たちはひとつになり、ひとつの歌を歌うようになる。


I am the universe

The sun, the moon and sea

I am the energy

for that is what I believe

I can be contradiction

'cause that is all I see

But I am the universe

And the universe is me

I am the one song (Ah yes)

And that one song is free


私は宇宙

太陽である、月であり、海でもある

私は、僕が信じるものによって

エネルギーとなる

私が矛盾することがあるのは

私がすべてを見ているから

それでも、私は宇宙であり

宇宙は私でもある

私はひとつの歌であり(まさに、そう)

そして、その歌は自由である


All things come from this one song (Yes they do, uh)

The garden and the tree

If everything, everything is present

What is will always be

This here is the first and the last song

And all that come between

When language falls like a wounded soldier

And it's covered by the sea

All the sadness


すべてのものがこの歌から来ている(そう、みんなそう)

庭に木があるように

すべてそうあるように、存在して

常にそうあり続ける

ここにあるのは、最初と最後の歌

そして、それらの間のすべて

負傷した兵士から、言葉が零れ落ちるように

そして、すべての哀しみが

海に覆われているように


All these unanswered questions

Keep me company

(Company, company, company come to me, come to me please!)

Here at the center of it all

(I know)

I know that you can only come from me

(I am the universe)

Yes it will, oh, yes it will

(The sun, the moon and sea)

Where else is it gonna come from but me?

(I am the universe)

Oh my, my my my my my my my universe

(The universe is me)


これらすべての答えのない質問について

僕とつきあってほしい

(仲間、仲間、仲間、私の元へ、私の元へ、さあ!)

ここは、そういったものすべての中心

(わかってる)

僕は、君が、僕から来ているものだと知っている

(僕は宇宙)

そう、そうなるんだよ。うん、そうなんだ

(太陽も月と海も)

それ以外にどこから来ることができる?

(僕は宇宙)

ああ僕の、僕の僕の僕の僕の僕の僕の宇宙

(宇宙は僕)


(I am the universe)

(The sun, the moon and sea)

(I am the universe)

(We are the universe) {x2}

(The universe is me)

One truth (One truth)

One song (One song)

One energy


(私は宇宙)

(太陽と月と海)

(私は宇宙であり)

(私たちも宇宙)x2

(宇宙は私)

真実はひとつ(真実はひとつ)

ひとつの歌は(ひとつの歌)

ひとつのエネルギー


(訳:yomodalite)


「神を信じられないなら、誰を信じられるというのか?」


というのは、1989年の「Trust」(『Batman』サウンドトラック)の歌詞ですが、彼の神への気持ちは、改宗前も後も、最初から最後までずっと一貫したものでした。

神は、人が作った「宗教」のせいで貶められ、また、無神論者は、神を幻想だと考えていますが、プリンスのメッセージを聞いていると、神よりも賢い人間がいると思う方が「幻想」だと思えてきて、私はそれをよくわかっていた彼の方に深い知性を感じてなりません。

____________


(*1)知恵の樹か、生命の樹/聖書の創世記に登場する、エデンの園にあった2本の樹。


知恵の樹は、善悪の知識の木とも呼ばれ、知恵の樹の実(禁断の果実)を食べると、神々と等しき善悪の知識を得ることができる。エデンの園に住んでいたアダムとイヴは、食べることを禁じられていた果実を口にした結果、無垢な心が失われ、裸を恥ずかしいと感じるようになり、神はふたりを楽園から追放した。


生命の樹は、命の木とも訳され、生命の樹の実を食べると、神に等しき永遠の命を得るとされる。


プリンスは、神はこの2つの樹を選ぶ「自由」を人間に与えているのであって(人間には知識の樹を選択しないという選択肢もあった)知恵の樹の実を食べてはいけないという「ルール」を与えられたのではない(最悪なのは、神から与えられた選ぶ権利を放棄してしまうこと。その権利の中には、選択しないことを選ぶ権利もあるのだから)。ただ、現代の世から神が遠ざかった「原因」は、その「自由」であり、知識の樹の「選択」が、今の「結果」をもたらしている。


もし、人間が、神のイメージで作られた完全というものをわかっていたら、知恵の樹を選ぶ必要はない(すでに完全だから)。だから、自分でそれを選べるということが「神の審判」となるのだと言っているようです。


(*2)あなたはこれらの言葉を人が作った機械で読む(Your reading these words on a machine created by man) は、違う訳し方があるのかもしれませんが・・・これは1999年の作品なので、ネットや、電子書籍で読むという意味ではなく、印刷機でできた本なども含まれるのだと思います。


和訳の気になる点は、いつでも遠慮なくご指摘くださいませ。


こちらは、マイケルの「One Song」?



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by yomodalite | 2016-12-12 07:00 | 現代文化・音楽・訳詞 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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