プリンスの言葉 Words of Prince

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発売前からとても期待していた本ですが、実際に手にしてみると期待以上の内容。プリンスに興味を持ちつつある人にも、永年プリンスファンだった人にも、どちらにとっても素晴らしく、数多のプリンス本の中でも最優先で読むべき本だと思いました。

マイケルのメッセージは、今でも大勢の人の注目を集めています。MJには世界をより良くした人だという尊敬があるからでしょう。でも、日々、マイケルの言葉に注目し、彼と読書に関するブログを書いている私でも、彼が素晴らしい言葉を多く残しているとは言えないと思うことがよくあります。マイケルは、自分への夥しい数の言及に対して、ほとんど言葉で説明しようとしなかったし、メディアで発言しなかっただけでなく、ファンが集まるライブでも、世界中で同じほんのわずかのコール&レスポンスしかしなかった。

私たちは、ブカレストライブでの冒頭の2分間も、「THIS IS IT」までのあまりにも長い沈黙も、未だに言葉にすることができないまま、MJを語ろうとすると、それを語る人を「鏡」のように映しだすか、もしくは「神の言葉」のように、自分の日常から遠ざかっていくことも・・

彼は素晴らしい言葉を残したのではなく、
永遠に素晴らしいメッセージを「体現」した人なんですよね。

でも、プリンスは・・

どんな楽器も演奏できて、デヴュー作からセルフプロデュースという音楽の天才で、驚異的なダンスパフォーマンスを含む圧巻のステージで魅了しながら、夥しい量の曲を書き、そのほとんどすべてを自分で作詞している。プリンスはMJの長い沈黙期間もずっと言葉を探し続け、

彼は「言葉」において、マイケルとは比較にならないぐらい「創造」している。

マイケルの名言のような言葉を、彼の音楽に乗せられた言葉から探すのは難しい。マイケルの音楽とダンスの素晴らしさは「沈黙」にこそ相応しく、それは、喧騒と混迷を深める時代に永遠の価値をもたらしたけど、

プリンスは、彼が生きた時代に必要な「自分の言葉」を最後まで探し続け、私たちにたくさんの声をかけてくれている。

著者のNew Breed with Takki は、格闘技医学を開拓したドクター。1985年プリンスに衝撃を受け、ペイズリー・パークやファースト・アベニューでのライヴを経験し、プリンス関連のアーティストのツアードクターもされている方で、プリンスの言葉を8つの章にまとめられています。

chapter 1:生きる
chapter 2:自分を創造する
chapter 3:音楽
chapter 4:苦難と戦い
chapter 5:神と愛
chapter 6:時代
chapter 7:勇気と救済
chapter 8:永遠

歌詞やインタヴューなど、パブリックな言葉が中心となっている上記の章以外に、プリンスに大きな影響を受け、プリンスファミリーでもあったアーティストへの貴重なインタビューが5本もあり、彼の優しい人柄やプライヴェートも垣間見れます。

とかくプリンスを語ると、マニアックな話題になる人が多いのですが、著者はこれからのファンに向けて、とても深い内容を優しくわかりやすく書かれています。ビギナーにも、より深く聴きたい人にも、どこをとっても満足度の高い、もっともすばらしい解説本だと思いました。

Must buy!!!

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Commented by mo8_a29 at 2016-10-17 17:15
こんにちは~
考えてみれば・・・MJは言葉というよりパフォーマーとして
レジェンドですよね。
だけど 彼なりの思いがあって好きなのです。
ところで私はプリンスについては超初心者ですが、プリンスの言葉について書かれた本…読んでみたいと思います。
コチラでのご紹介は、とても役立ちます。ありがとうございます!
Commented by yomodalite at 2016-10-18 17:14
>だけど 彼なりの思いがあって好きなのです。

そうそう、マイケルも実際に口にするとき、必ず自分の言葉にして話しているよね。

よくいる、自分のことを知的だと思っていて本を読んでいるようなタイプは、本の中に書かれた言葉をそのまま使って知性を演出するんだけど、マイケルはたくさん本を読んでも、知識をひけらかしたりせずに、本質的な知を重要視してるよね。

一応ここはプリンス立てとかないとって思ったんで苦労したんだけど、プリンスは文学的なんだけど、マイケルは哲学的だと思う。マイケルは100年、200年後のことを考えてた。

とにかく同年代のプリンスを通じて、マイケルのことがよりわかることは多いと思うんだけど、この本は本文にも巻末の年表にも、MJ登場するし、マイケルファンへのオススメ度からいえば、N寺本の数百倍だと思う。
Commented by mo8_a29 at 2016-10-19 13:10
すごい!何百倍なんだ~!
N寺さんの本は ピンと来ないんです。
今日の到着楽しみです!
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by yomodalite | 2016-10-17 13:20 | 現代文化・音楽・訳詞 | Trackback | Comments(3)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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