分解『HIStoryティーザー』

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HIStoryティーザーについて、長々と書いてきましたが、今回と次回でティーザー解読の長い旅を一旦終了したいと思います。


今回は、マイケルが細部にまで注意を払って、さまざまな普遍的なシンボルを使っている点について分解してみます。


これらは隠された意味というよりw、マイケルはあらゆるものを混合させ、統合しようとしていたのだと思います。



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ローマ帝国や、オーストリア=ハンガリー帝国、ナチス・ドイツ、ロシア、アメリカなどで、軍隊のシンボルとして使われている鷲と剣(鷲と武具)の像。




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太陽は、太古からあるシンボル。




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神の軍隊を表す「鷲と武具」のシンボルから、兵士たちがあらわれる。



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工場、労働者、道具は、共産主義や全体主義のプロパガンダとしてよく用いられたシンボル。



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(実際のポスター。労働者の地位と向上を目指し、
労働の価値観を重要視していた)




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この場所にいた男はエスペラント語で話し、それは、チャップリンの『独裁者』の引用でもあるのですが、チャップリンがユダヤ人のゲットーにエスペラント語を忍ばせたのは、ナチス対ユダヤ人という対立において、ユダヤ人の側からのみで描きたくなかったからでしょう。マイケルのこの「星」も、エスペラントのマークとしてではなく、ロシア、アメリカその他様々なシンボルに使われている「星」だと思います。




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文字は全て架空のものですが、ロシア語のようなデザイン。最初にナチスを思わせた軍隊に、ソ連のイメージを重ねている。




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像が造られている場所では、《眼》の部分がクローズアップされる。眼のシンボルは、古代エジプトからあるもので、『HIStory』のブックレットには、MJがカフラー(Khaf-Ra)王に扮しているような写真もありました(→リンク)。この王の姿は、ハヤブサの姿あるいは頭部を持つ天空神ホルスが元になっていて、この神の目が世界中の眼のシンボルの元型になったとされる。ホルスの左目は月の象徴、右目は太陽の象徴とされ、この場面では像の右目(太陽)がクローズアップされている)




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ヒトラーの映像でも、兵士たちに惹かれる子どもは重要だった




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建築中の像の《星》。左手に見える鉄骨は、その星よりもずっと小さな《十字架》に見える。





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兵士を率いるマイケルの腕の《星》と、ヘブライ語やルーン文字のような古代を思わせる文字





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最初にナチスを思わせた兵士たちは、実はソ連軍のユニフォームを着ている。





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MJのコンサートでもお約束の《熱狂で倒れる少女》





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ナチスのパレードを思わせる光景の中にマイケルの《眼》のシンボル。マイケルの眼は《左目》なので月のシンボルといえるのかも・・・




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実際のマイケルの《眼》は隠され、サングラスを外す瞬間に期待が高まる




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再びコンサート会場のように、人々の熱狂は高まる。





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サングラスを外したマイケルが最高の「スマイル」を人々におくる




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最初にナチスを思わせたパレードは、花吹雪や紙テープによってアメリカ的な様相をも見せる。観衆と兵士たちは、同じぐらい大勢。




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この場面も『意志の勝利』と酷似していますが、マイケルの映像では、凱旋門の前の広大な道の両側にハンガリーの英雄広場にある大天使ガブリエルを頂く円柱がいくつも並んでいる。ここから、マイケルを「大天使ミカエル」と捉えることができるが、一方で、ガブリエルは何体もコピーされ、大天使の意味は失われている。


マイケルがHIStoryの冒頭に、ムソルグスキーの組曲『展覧会の絵』を使っていることも考えると、この凱旋門から、ハンガリーが侵攻したウクライナの「キエフの大門」のことも思い出される・・・マイケルが率いる兵士たちの哀しみは、レッド・オクトーバー賛歌によって歌われていますが(→リンク)「キエフの大門」は、ムソルグスキーが亡き友人を追悼するためのレクイエム。建築家だった友人は、モンゴル帝国によって壊されたキエフの門の再建コンペに応募していたが、再建は行われないまま、友人も亡くなってしまった。





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兵士たちは、撃つことのできない、木で出来た《銃》をもっている




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『地獄の黙示録』と酷似したシーン。これも《太陽》のシンボルですが、この映像の中の太陽はすべて「夕陽」になっている。





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ヘリコプターの登場でこれまでとは雰囲気が一変し、暴動や攻撃への恐怖からパニックが起こる。





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ハンガリーの「英雄広場」にある千年記念碑。ライトアップされているのは、正面右側にある政治家や将軍たちの像




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像の除幕式への期待と、攻撃への恐怖に混乱する群衆(視聴者も同様)




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天使ガブリエル像越し(手前の影)にサーチライトを浴びる像




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英雄たちの像が納められたハンガリーの千年記念碑は、実際は2つしかないのですが、ここでは、巨大な像の周囲にいくつも建てられている。彼が考える英雄はHIStoryという曲で歌われたように大勢いるからでしょう。



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像にかけられた幕を縛っていたロープが爆破によって解かれる・・



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彫像が建っている下の部分は、アメリカ国防省、通称ペンタゴンと言われる「五角形」から、各床に環状に広がる構造を模しているが、彫像の台座は、ダビデの星と同じ《六芒星》になっていて、それぞれの星の先が、「千年記念碑(英雄たちの像)」に繋がっている。星のシンボルは幾重にも意味が重ねられている)





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(ペンタゴン)






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実際の千年記念碑の中央にあるガブリエル像が取り払われ、戦争と平和の像の対比をピックアップしている




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現実の英雄広場と比較すると、マイケルの像が建つ広場では、歴代の王たちとガブリエルが一貫して消去され、マイケルの像は、ガブリエル像をさらに巨大化させ、その存在と交換されているようにも見える。




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(実際の千年記念碑)





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エスペラント語で、「さまざまな国が、世界共通の母と、愛と、音楽の癒やしの力の名のもとに、この像を建てよう!」といって建てられた巨大な像は、デンジャラスツアーの、オープニングと同じ衣装を着たマイケルの像で、「Jam(団結)」を歌ったときのもの。




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そして、腕にも、そのときと同じバッジ・・・




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このバッジを衣装から拡大すると・・・




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「六芒星」と「円」と「五芒星」をミックスした上に、上部を「鷲」、下部に「POLICEを重ねてデザインされていることがわかる




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世界共通の母と、愛と、音楽の癒やしの力の名のもとに建てられた像は、なぜ、「POLICE」なのか?





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攻撃するかのように見えたヘリコプターは、この像に「降参」したかのように、股の下をくぐり、祝祭を盛り上げているかのように旋回し・・・




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人々は歓声をあげ、誰もが「KING OP POP」を祝っているかのよう・・・




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でも、この結末はチャップリンが『独裁者』で演説した世界観をあらわしたものと言えるのでしょうか?私には、ただの床屋が「独裁者」と間違われて、演説した世界とはあきらかに異なる《要素》が混入されているように見えます。




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by yomodalite | 2016-03-30 08:00 | ☆MJアカデミア | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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