戸川純のライブに行った(梅田AKASO)

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家から、その場所へは、大勢の通勤客が家路につくコースを逆流するように歩いて行くとあって、到着すると、開演までまだ1時間以上あるのに、すでにライブハウスの前には大勢の人が待っていた。


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こういう場所に行くのは、ものすごく久しぶりなんだけど、開演前の会場では、ABCの「The Look Of Love」とか、ジャパンの「Life in Tokyo」とか、私が一番ライブハウスに行ってた時代の音楽が流れてて、その中で、すっかり忘れていたけど、一番懐かしかったがこの曲。


Altered Images "Happy Birthday"





この曲のあとに、Siouxsie & the Bansheesの「Hong Kong Garden」がかかったら、私が10代の頃に行ってたライブハウスの雰囲気のまんまで、






この雰囲気の間に始まらないかなぁって思ってたんだけど、会場の音楽テープは一巡して、「ラジオスターの悲劇」に戻り・・・とにかく、なんの演出もなく、メンバーがあらわれ始めると、私の隣にいた「サカナクションのファン」だと言うのが一番ぴったり来るような若い男の子をはじめ、長年のファンらしきグレイヘアのオジさまとか、絶対にメタルバンド好きって感じの全身タトゥーの方などなど、あちこちから、まるでアイドルに声をかけるときのような、「純ちゃーーーん」という声が響いた。

女性ファンの方が絶対に多いと思っていたけど、予想以上に男性ファンが大勢いた。「純ちゃん」は、私よりもずっと年上だし、腰を痛めたせいで、以前よりもかなりふっくらして、元気そうでもなかったのに、今でも、こんな風に愛されてるなんて・・と驚いたんだけど、やっぱり「パンク」だからかな。。あくまで、人生のタイミングの問題なんだけど、あの時代に、マイケル・ジャクソンではなく、ロンドン・パンクを聴いてて良かったなぁなんて、私が知らない曲が続いてるあいだに思ったりしていると、

空の彼方に浮かぶは雲
嗚呼我が恋愛の名において

「諦念プシガンガ」が始まって、

牛のように豚のように殺してもいい
いいのよ我一塊の肉塊なり

ソチ五輪で、ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』が始まったときのように、胸が締め付けられ、

月光も凍てつく森で
樹液すする私は虫の女・・・

“蛹化の女” で、ラフマニノフが終わったときのように涙が溢れ、

空を覆え、駅に溢れろ
火事に飛び込め、地下に這いずれ・・・

第一部の終わりに “昆虫軍” が続くと、全身の血が湧き立って「生理」が始まってしまう。


そこで第一部は終了し、休憩時間は、『ヒストリー・ティーザー』絡みで、今日買ったばかりのT・Sエリオットの『空ろな人間たち』を、ネットで原文を見ながら読みつつ、後ろにいた、メタル好きっぽい全身タトゥーのメンズが、知り合いらしい普通のOL風女子二人組に、空港で厳重なチェックを受けたときの話を関西弁で絶妙にしゃべっているのに耳を澄ましていると、あっという間に二部が始まって、


ジンジンジンジン、血がジンジン
梅も桜もほころびて

という “バージンブルース” で、もはや「出血」は抑えることはできず、


誇りや意地って何
ペシミスティックな話ね

“バーバラ・セクサロイド” で、踊りまくり、

“電車でGo” で一旦フィニッシュ。アンコールは“パンク蛹化の女” だった。

ああ、それはあなたを思いすぎて
変わり果てた私の姿・・・


「純ちゃん」は、腰の痛みからか、座っていても苦しそうだったけど、唄声は驚くほど変わってなかった。

自分が若い頃に好きだったスターが、ずっと若々しいままという嬉しさもわかるけど、自分と同じように、年をとり、衰えて、そうしてギリギリで頑張っている。という姿も、それと同じか、もっと大切で、愛おしいのだと、54歳になった戸川純に教えられるなんて、10代の頃は思ってもみなかったけど、

前方に陣取っていたファンの人たちが、「また、大阪に来てねーー!」と叫んでいて、私も、大阪で、今日ここにいた人たちと、また純ちゃんに会いたいと思った。


2014年の曲「lilac」






ライブが終了したのは、9時半ぐらい。ライブハウスから、家までゆっくり歩いても10時には着いてしまう。なんだかもったいない気もしたけど、帰宅したら、飲みに出かけたダーリンは、まだ帰ってなくて、真っ暗な玄関が1人暮らしのように、寂しくて、ちょっぴり新鮮にみえた。




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by yomodalite | 2015-11-12 11:04 | 現代文化・音楽・訳詞 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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