プリンス私的ベストセレクション(1978ー2015)③

f0134963_21420661.jpg



②の続き・・・


ジミ・ヘンドリックスや、ジェームズ・ブラウン、マイルス・ディヴィスや、マーク・ボラン、そして、ジョニ・ミッチェルや、ディヴィッド・ボウイといった天才たちの要素をすべて兼ね備え、ギター・レジェンドでありながら、モダンダンサーのような佇まい、アメリカのポップスターらしくありながら、どこか第三世界のカリスマ的な雰囲気も漂わせ、中性的だけど、ゲイではなく・・・また、ミュージカルスターとしてのキャラ立ち具合や、「ピーターパン」感においても、マイケルを凌駕しそうになる、プリンスなんですが、


「1996 - 2015」は、プリンス自身の変化もあって、落ち着いた曲調のものからスタート。



f0134963_12290033.jpeg

最初は、「Chaos And Disorder」から3ヶ月後にリリースされ、


ジャケットに鎖を引きちぎる両手が描かれ、「解放」と題された・・・「もう奴隷ではない」というプリンスの強い意志・・・マイテと結婚・・妊娠発表・・「祝福」のムードに拍車をかけた


という3枚組アルバム『Emancipation』から続けて5曲。でも、私の選曲ではそんなに楽しそうな感じになってないかもw とにかく粘っこく糸を引くようなソウルフルなボーカルが魅力の2曲と、アホ耳のダーリンからは、「これ、マイケルの曲?」と言われてた「Curious Child」、5曲目の「One Of Us」は、Joan Osborneで有名だけど、プリンスVerの方が、私は好き!(→訳詞)


6曲目からは、5曲続けて『Rave Un2 The Joy Fantastic』から。


こちらの曲の方が、むしろ、「マイテと結婚・・妊娠発表・・祝福のムード」といった穏やかさが感じられるかもしれないんですが、実は、離婚や子供の死という悲劇を経て、シンボルマークへの改名から、再びプリンス名義に戻した最初のアルバム。


11曲目は、『The Vault : Old Friends 4 Sale』から。下記はCDライナーより。


渋谷「とりあえずプリンスの新譜というのがこの『ザ・ヴォルト』なんですが、たとえば、この〈オールド・フレンズ・フォー・セール〉というサブ・タイトルはプリンス自身が付けたものなんですか」

井本「そうです。同名の曲も収録されていて、非常に皮肉っぽいタイトルなんですけどね」

渋谷「だけどまあ、このアルバムにはタイトルとして非常にピッタリというか」

高見「(笑)」

井本「ビックリ(笑)。つまり、Warner Bros.とプリンスの確執がこうした事情の背景にあることは、ライナー読んでるみなさんもわかってると思うんですけど、単純にこれをパッと見ると、Warner Bros.の方が自分のアーティストだったプリンスを最後に売り飛ばすっていうか、そういうニュアンスにも取れて、今となっては非常に皮肉なことになっていますよね」

渋谷「大体十年ぐらい録音年月日の広がりがあるわけですよね。その中から、プリンス自身が選曲したと考えていいんですか」

井本「そうですね」

渋谷「はっきりとした傾向性があるよね。わりと聴きやすい、すごくくいいアルバムじゃないですか。リスナー・フレンドリーになっているし、まあ、この辺の事情はこれからちょっとレコード会社の井本さんに解説してもらいますが、これは実はプリンスにとって不本意な作品かもしれないけれども、でも、聴く側にとってはすごく嬉しい作品だよ」

高見「うん。特に『ダイアモンド・アンド・パールス』以降の音の風通しのよさがあって、今、渋谷さんが言ったようにリスナー・フレンドリーな、かなりハイ・ファイな感じの音で、でもアンサンブル主体っていう、プリンスとバンドのミュージシャンシッブがよく出たアルバムになってるし」

渋谷「で、何故ここで出たのかというアルバムの経緯を井本さんに説明してもらいたいんですけれども。これはどういう経緯があるんですか?」

井本「えーと、96年に『カオス・アンド・ディスオーダー』がWamer Bros.からの最後のアルバムだよっていう形で出たのはみなさんよく御存知だと思うんですが、実はこの年にプリンスは『ガール6』っていうサントラを『カオス』の三ヵ月前に出してて、この時実は、『ガール6』、それから『カオス』、そしてこの『ザ・ヴォルト』、この三枚をほとんど同時に出そうとしていたんですよ。で、プリンスはその三枚をそれそれに単体で作ってて、それをWarner Bros.に『これを一年で出してくれや、それでもうお前んとことはさよならだよ』という出方できたんですが、当時Warner Bros.は『せめて一年に一枚にしてくれ』っていうポリシーを貫いていて、結局『ガール6』と『カオス』を合わせて二枚出すのが限界だったっていうことですね」

渋谷「となると、この作品はどちらかというとWarner Bros.の意志によってここまで引っ張られていたという風に考えた方が自然ですけど、プリンスとしては、あそこでいろいろな自分の局面を見せて終わりたいというところだったのかもしれないし、それにあの時点でこれを聴けた方が、ファンとしてはホッとしたよね(笑)」

高見「(笑)やっぱり『カオス』はかなりショッキングなレコードだったし」

渋谷「そうだね。あの、ささくれ立った気持ちがね。で、この作品がここに来て突然リリースされたというのは、レコード会社的にはどういう事情からなんでしょうか」

井本「えーと、プリンスは、例の『エマンシペーション』という三枚組アルバム以降は独自のディストリビューションをその度に変えるという特異な行動をとっていて、結局我々レコード会社としては、プリンスの動きが常に読めない。一方で、プリンスは作ったものをインターネットでバーンと出して、すぐに受注して通信販売で売る事ができる。その上、実はプリンスがWamer Bros.をはなれる時にある契約を交わしていたらしいんです。これは僕個人の推測なんですが、Wamer Bros.に『俺はアルバムを今から出していくけど、そのアルバムを出した直後とかには、このアルバム(『ザ・ヴォルト』)、あとWamer Bros.関連の音は出すな』っていうことだったんじやないかと。そうなるとWarnerBros.としては困っちやうんですよね。相手にインターネットとかっていう販売の仕方をされると・・・



で、、結局のところ、選曲した「The Rest Of My Life」は、92年にプリンスが手がけた『アイル・ドゥ・エニシング』という映画のサントラだったんだけど、映画の編集でプリンスの曲がカットされて・・・という曲。



12曲目は、プリンス論で、『Rave Un2~』と『Musicology』の間で、完無視されてる『The Rainbow Children』から「She Loves Me 4 Me」。


13曲目は、


みんなが大好きだった、あのプリンスが帰ってきた!」と叫びたくなるような衝動・・・僕の周囲にも「ずっとプリンスのことを深く好きにはなれなかったけれど、このアルバムをきっかけに他の作品も聴くようになった」と語る同世代や、若いミュージシャンも多い。


という『Musicology』から「Cinnamon Girl」。確かに『The Rainbow Children』はR&BやRockにはジャンル分けできないような音楽で、そのあと、ライブやインストアルバムが続いたので、プリンスの通常のアルバムとしては『Musicology』は、3年ぶりだったんですね。


14曲目は、


デヴュー30周年を射程に入れた47歳のプリンスは、もう一度時代にリンクした音を響かせることに成功したのだ。


という『3121』から。西寺さんが聴いて欲しいと言われているのは「Lolita」で、シングルカットは、”Te Amo Corazón”、”Black Sweat”、”Fury”ですが・・・「Beautiful, Loved & Blessed」も普通にイイ曲なんだってば(デュエット曲で、プリンスあんまり目立ってないけど)。


15曲目は、発売前にイギリスの新聞「デイリー・メール」の日曜版の付録として無料配布されたという『Planet Earth』から「Guitar」。私はプリンスがギターを弾いてる姿が大好物で、この曲は、そんなプリンスの素晴らしいギターが最も楽しめるかと言えば、そうとも言えなくてw、他にもっとカッコイイのがあると思うんだけど、、このあたりで曲調を変えたかった・・というセレクトです。


16、17曲目は、これも『プリンス論』で、『Planet Earth』から『ART OFFICIAL AGE』の間で、完無視された『LOtUSFLOW3R』から、普通に名曲「4ever」と、このアルバムのジャケットの印象とは違う感じの曲「$」。


18、19、20曲目は、ART OFFICIAL AGE』や『20Ten』のあと、こちらも、「あのプリンスが帰ってきた!」と叫んでいる方が多そうな最新アルバム『HITNRUN Phase One』から、嬉し恥ずかしウキウキ感満載の「フォーリンラブトゥナイト」(←ここはあえてカタカナw)、エロいシングル曲「This Could B Us」、このタイトルの意味がまだわからないけど、締め感のある「1000 X's & O’s」で!



動画は、最近のものではないですが・・・



2000年の『Rave Un2』のツアーで

『Let's Go Crazy』を歌う






元妻マイテと・・




プリンスの軌跡を辿るように聴いていたら、日本のミュージシャンの中には、マイケルファンもいっぱいいるけど、実際の音楽やスタイルに影響を受けているミュージシャンは、プリンスの方が圧倒的に多いような気がしました。

では、ようやく気が済んだので、、
マイケルに戻ります・・w




[PR]
トラックバックURL : http://nikkidoku.exblog.jp/tb/24645139
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by yomodalite | 2015-11-08 06:00 | 現代文化・音楽・訳詞 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite