京都で友人に会う。。(日夏耿之介と「衆生悉皆の国王」)

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[急遽、日夏耿之介の霊が降りてきたためw、後半に追記]


出張で京都にきた友人と会ったときのこと。


y:そうそう、、あの「愛従姉妹」でね、最初に思い出したのがマンディアルグの『満潮』っていう小説で、、生田耕作が翻訳で、今は亡き京都の「アスタルテ書房」で買ったステキな装幀の本なんだけど、、久しぶりに手にとって、少し読んでみたら、思った以上にエロくてさw ちょっとブログにはアップ出来ないって思って、それで人形に走ったんだ(笑)



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で、マンディアルグだけじゃなく、なんか甘美で、悦楽的で、、最近ていうか、この数年、あのKINGのおかげで、そーゆー感じの文学って全然読んでなかったなぁ、、とか思ってるうちに、ふと、日夏耿之介のことを思い出して、、知らない? 詩人で翻訳家なんだけど、すっごく高踏的っていうか、荘厳華麗な翻訳をするひとで、、、私ね、何度もいうようだけどw、例のKINGのせいで「散文的に訳さねば!」とか、もう必死で自分に言い聞かせてたじゃんw。それで、まるっきり真逆の世界のものが恋しくなってきたこともあって、日夏耿之介訳の本を片っぱしから借りてみたのね。


そしたら、、もう思ってた以上にすごくてさ、、


特にスゴかったのが、ポーの「大鴉(The Raven)」の翻訳で、英語よりも、日本語の方が、さっぱりわかんないの。うん。もうね、何度読んでも、さっぱり!英語と並べてみないと


本当にまるっきり意味がわかんないの(笑)


で、ブログアップしようにも、もう部首もわかんない、絶対に変換できないような漢字もいっぱいあって、ルビも一字一字打たなきゃいけなくなりそうで、そうなると、すべての文字にカッコつきになっちゃって、とにかく無理なの。


それで、ああ、昔はこういうの「視覚的」に読んでたんだなぁって、つくづく思ったのね。今は、それを禁じてるけど、、英語って視覚的に読めないから、、、


(と、言ってたのが下記で、太字は変換不可の漢字、最初のパラグラフのみ)


The Raven

大鴉 


Once upon a midnight dreary, while I pondered weak and weary,

Over many a quaint and curious volume of forgotten lore,

While I nodded, nearly napping, suddenly there came a tapping,

As of some one gently rapping, rapping at my chamber door.

`'Tis some visitor,' I muttered, `tapping at my chamber door -

Only this, and nothing more.'


むかし荒涼たる夜半なりけり いたづきみつれ黙坐しつも

忘却の古学のふみの奇古なるを繁(しじ)に披(ひら)きて

黄奶(くわうねい)のおろねぶりしつ交睫(まどろ)めば

忽然(こちねん)と叩叩の欵門(おとなひ)あり。

この房室(へや)の扉(と)をほとほとと 

ひとありて剥啄(はくたく:啄は旧字)の声あるごとく。

儂(われ)呟(つぶや)きぬ

「賓客(まれびと)のこの房室(へや)の扉(と)をほとほとと叩けるのみぞ。

さは然(さ)のみ あだごとならじ。」


沖積社『大鴉』日夏耿之介訳より


* * *


まさかと思って調べてみたら、

日夏訳の「大鴉」をアップしてくださっている方を発見!

こちらの講談社版の訳は、

4段目から6段目までの訳ですね

http://kusakai.jugem.jp/?eid=295


ちなみに、「サロメ」の方は、希律(ヘロデ)とか、希羅底(ヘロデア)とか、色々面倒くさいけどw、戯曲だから「大鴉」よりはわかりやすいかも。。



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河原町から、JP京都駅への乗換え駅「東福寺」のカフェ(ここはな)は、冷房だけでなく、なぜか暖房まで効いていた


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トイレの写真撮ってきてって、moulinさんが言うからぁ。。


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私はアイスコーヒーだったけど、
どこでもワインのmoulinさんはこの日二杯目。。


そんな、moulinさんの「その日の思い出」はこちらです。

http://yasukuni0423.blogspot.jp/2015/09/yomodalite.html




追記)日夏氏の本をみていたら、氏の霊が降りてきたーーーww



KING OF POP

衆生悉皆(ひとみな)の国王(おほぎみ)


嗟呼(ああ)、彌額爾釈尊(みかえる・しやくそん)の

真名(まな)を何と称(よ)ぼうか

その肉体は、たくましきかの埃及(えぢぷと)の若者のやうで

鋼(はがね)の彫像のやうでありながら

象牙のやうに白く耀き、月のやうに浄らか

黝(かぐろ)きその睫毛の先には

長い長い真暗な夜、その夜とても

彼の眼(まなこ)のやうには黒くなく

然ても柔媚(しをらし)い眼光(まなざし)よ


血汐の上で舞を舞う

紅色(こうしょく)の衣(きぬ)の嬋娟(あてやか)さも

彼の魂(たま)の底(そこひ)のやうに絳(あか)くはなく

その仁(ひと)が現れれば、荒蕪(こうぶ)した諸所にも歓声が上がる

その音色は、聾者(みみしいたるもの)の耳にも通じ

その声音(こわね)は、楽の音色のやうで

主なる神の御声か 天球の音楽か

現世(うつしよ)の救ひ主とは、そなたのこと


(作:日夏耿之介じゃなくて、yomodalite!)


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Commented by mitch_hagane at 2015-09-16 09:47
おおっ、京都で頂上会談ですかぁ。いいですんねぇ。(愉)
ほほぉ、ここの赤ワインは冷やしてあるのかな?
ここって、喫茶店じゃなさそうですね。ああっ、カフェなんだ。

ポーの「大鴉」って、どうしてこんな大袈裟な訳になっちゃうんでしょう。読めない。(汗)

みっち的には、カラスというと、ワーグナーの「神々の黄昏」です。(呆)
記憶が戻り始めたジークフリートに、悪役ハーゲンが、「お前はあのカラスたち(大神ヴォータンが物見に放ったもの)のつぶやきも理解できるのか?」と尋ね、「やつらはわしに復讐を勧めるのだ!」と叫んで、ジークフリートの背中を槍で突いて斃すクライマックス・シーンです。
Commented by yomodalite at 2015-09-16 21:42
>頂上会談ですかぁ。

それってどんな頂きなんでしょう、崖っぷち感ハンパないんですけどw

>ああっ、カフェなんだ。

そうなんですよ。オーガニックカフェで、オーガニックワインwと、オーガニックコーヒーwなんですよ。

>読めない。(汗)

みっちさんなら、スラスラ読めるかと(驚)

>カラスというと、ワーグナーの「神々の黄昏」です。

二羽のカラスが飛び立っていくんですよね。。相変わらずオペラさっぱりわかんないんですけどぉ、、そういえば、ワーグナーと言えば(異論はあるかと思いますが)ヒトラーですよね。それで、みっちさんにお願いなんですが、ヒトラーに関連した英文で、ちょっぴりご相談したいことがあって、、近日中にメールしますので、何卒お力をお貸しくださいませ。よろしくお願いします!!
Commented by jean moulin at 2015-09-16 22:04 x
yomodaliteさん!
素敵な記事をありがとう!

>ここの赤ワインは冷やしてあるのかな?
みっちさん、そうなんです。
冷えてるし、アルコール発酵は最低限だし、全く健康的でした。

>マンディアルグの『満潮』
読んだよ-
教えてくれてありがとう!
すっごい綺麗な小説だった
もう、従姉妹とエロティシズムは切り離せないって事になったしね。
私が読んだのは、河出の細田直孝さんの訳だったけど。

日夏訳恐るべしだねえ。
でも、なんか、一言一言というより、一文字一文字が興味深くて、愛らしくて、yomodariteさんがおっしゃるように、視覚的にも魅力的だよね。
Commented by yomodalite at 2015-09-16 22:25
Wow!moulinさーーん、あの日は色々楽しかったよね!

>河出の細田直孝さんの訳、、

マンディアルグは澁澤訳か、生田訳じゃないと、受け付けられないような気が一瞬したんだけど、、やっぱ、そっちも気になってきた。

>なんか、一言一言というより、一文字一文字が興味深くて、

それでね、私が、今日も今日とてKINGのビデオを見てたら、
日夏耿之介の霊が降りてきて、
「衆生悉皆の国王」という詩を、私に託してくれたの(笑)

追記したから見てみてね!
Commented by jean moulin at 2015-09-17 17:05 x
>「衆生悉皆の国王」という詩
yomodaliteさん、すごい!
完全に、日夏霊降臨だね。
日夏言語と、yomodaliteさんの彌釈(これ、MJ的な感じね)愛が相まって、すごい名作が生み出されちゃったね!

あ、それから遅くなちゃったけど、退廃的でかっこいい人みたいに、素敵に写真を撮ってくれてありがとう!

トイレも行って良かったね。
こんな、凝った感じだったんだ。
yomodaliteさんの写真で見て良かったかな。
Commented by yomodalite at 2015-09-17 22:28
>完全に、日夏霊降臨だね。

なんちゃって日夏(笑)
なんか、しばらく「日夏ならこう言うね」みたいなの自分のプチブームになりそう。

>退廃的でかっこいい人みたいに、、

上半身は落ち着いたマダムみたいに写ってるかもしれないけど、この下は、膝上20センチぐらいの黒レザーのミニスカートだ
からね!
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by yomodalite | 2015-09-16 08:00 | 日常と写真 | Trackback | Comments(6)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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