歌舞伎町のミッドナイト・フットボール/菊地成孔

歌舞伎町のミッドナイト・フットボール - 世界の9年間と、新宿コマ劇場裏の6日間

菊地成孔



最近まで、何度か恩義に感じてはいたものの、氏のあまりにも素敵な感性にも教養にも、つよく影響受けてしまうのが怖い…

という乙女心からか、手に入れただけで何冊も「積ん読」状態だった、菊地成孔氏の本をついに読んだ。全速力で。ふぅーーーー予想どおり凄かった。

(おわり)

って感じで終わってもいいんだよね。ブログって(笑)

ていうか、その方が普通だよね?

大体、いつも長過ぎるんだって。

長過ぎたなぁっと思って、短く削るのにさらに時間使ったりして、いつも思うのだ。

アホかと。

いったい何をやっているのかと。

それで、この間にフラフープでも回していたら、何カロリー消費できたかとか、ちょっぴり考えるんだけど、やっぱり、菊地氏の本から少しメモしておくことにします。

素敵な本ばかりなので、どれにしようか迷って、最初『ユングのサウンドトラック』にしようと思ったのね。白いジャケットがおしゃれだから。。

でも、その本は個性が光る映画レヴューだから、記録しておきたくない(映画についての誰かの感想をできるだけ覚えておきたくないの)、『スペインの宇宙食』も、デヴュー作だし、おしゃれだし、白いしw、あと、東大の講義録の文庫は単行本に比べて表紙が...残念で、ヒョードルとかノゲイラのことも気になるし、白くていいなって思ったんだけど、

私の苦手な新宿「歌舞伎町」がタイトルの黒い本から、MJに関連した部分を少しだけ。。


「マイケル・ジャクソンの鼻」

(p201~204からつまみ食い)

「どんなに頑張っても、日本人と黒人はノリが違うよ」というのは、現在では80%は信仰で、真実は20%ぐらいじゃないかな。と思います。(中略)

結論を言えば、米製ブラック・ミュージックチャートゲッターは、エレクトロとテクノとの境界を大胆に壊しているのに対して、日本のそれは、全然そこまでいってません。でも、チャートゲッターでなければ、例えば、夜中にやってるクラブカルチャーを紹介する番組で流れてる、もうぼくには名前もわからないDJ達の音楽は、軽々とそれをやってます。

これは、日本のチャートの保守性。というより、米国のチャート、特にブラックミュージックの先鋭性。と考えた方が良いと思います。MIS - TEEQなんて、もうあれCGです。ビヨンセもジャネット・ジャクソンもCG。凄い素材をあらゆる人工化によって、完全に制御しています。極端に言うと、プロトゥールス(編集装置)。切り貼りが過ぎて音が汚いと思う側面すら有ります。(中略)

ですから、米製ブラックミュージックのチャートゲッターに特化される物は「人工美」への徹底と、基礎リズム感であるアフリカ訛り。そしてどういうわけだかあの「宇宙臭さ」。ね?宇宙船と交信してるようなイントロダクションの多いこと多いこと。そしてこの2つは、明らかにマイケル・ジャクソンを発祥にしていると断言して良いでしょう。

野田努さんの名著『ブラック・マシン・ミュージック』は、黒人を筆頭とする、すべての被差別者の哀しみが、何故もう宇宙に向かうしかないのかを克明にルポしているのですが、まあ、マイケル・ジャクソンには触れていない(そういう本じゃないから)。しかし、徹底した人工美と宇宙。もっと言えば、地球の歴史を総て詰め込んだタイムカプセルとしての宇宙船に乗っている感じ。

米製ブラック・ミュージックのチャートゲッターの多くは、マイケルの引力の中にいる。フロイディアンとして言わせていただければ、マイケル・ジャクソンの自我の中にあるわけです。日本人はプリンスの真似は出来ても、マイケル・ジャクソンの真似は出来ません。そしてそれは日本人に限ったことではないんですね。

クレオパトラの「鼻があと1センチ低かったら」歴史は変わっていた。という、古い格言を想いだしました。

(引用終了)

「マイケル・ジャクソンの鼻が低いままだったら、歴史は変わらなかった」

氏の解説によれば、上記の文章は2003年、雑誌「スタジオ・ヴォイス」12月号が初出。私はそれよりずいぶんと気づくの遅かったけど、気づかないよりは「マシ」だったと思う。

[追記]あきらさんからとてもとても素敵な動画を紹介していただきました!


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Commented by あ き ら at 2013-11-21 13:19 x
うふふーーっ。久々にやっと伺えたと思ったら、菊地さんだっ!もし自由の身なら、ぜひ菊地さんのビーバップのパーティーに行ってみたい!!と思っております。ライヴにも。

この前、誰かが編集してあげて下さってる菊地さんをリピートしまくって、あげくカーウァイの映画をみたりなど。かといって、彼に詳しいわけでないワタクシです。貼ってしまっても大丈夫でしょうか?塩梅悪ければ、遠慮なく削除願います!http://www.youtube.com/watch?v=xjDoBV964Ak
Commented by yomodalite at 2013-11-21 16:40
あきらさーーーん!紹介してくれた動画、サイコーーーー!!!!

この映像、キムタクも、私のブログの右上で寝てるチャン・ツィイーも出演してる大好きな映画『2046』だね。編集上手くてめちゃめちゃ素敵だねーーー!紹介ありがとう。本文の方にもこの動画追加しちゃった。

>あげくカーウァイの映画をみたりなど。

音楽から映画を見るの私も好きです。むしろ映画よりも、音楽を楽しみにサントラだけ聴いたりもしちゃう。。菊地さんの『ユングのサウンドトラック』には「音楽がヤバい映画ベストテン」とか、魅惑的な話題がてんこ盛りなんですけど、次章の「甘い悪夢の日々」に登場する『ブラック・ダリア』評の中のマーク・アイシャムの音楽が素晴らしく… 『モダーンズ』の音楽はかーなーりー素晴らしいです)と書かれてあるモダーンズの音楽から(映画はどうってことないんだけどw、サントラは名盤のパターン)!

http://www.youtube.com/watch?v=Naw2BU6S_Zg
http://www.youtube.com/watch?v=N4kyWzEEnbA
http://www.youtube.com/watch?v=6LMW6TM0R0I
http://www.youtube.com/watch?v=Yxg857chdW4
Commented by あ き ら at 2013-11-21 23:46 x
田島貴男ひとりソウルショーというものから、只今帰宅したあきらです。こんばんは。

貼っていただいた音楽、わーいツボですっ! 菊地さんの本は2冊ほどしか読んでいなくて、おかげで「ユング・・」をポチしてきました。「ブラックダリア」はちょうど今月WOWOWでやっていたのを録画してあるのですっ♪ なんだかわくわくし放題だ! 「モダーンズ」で検索したら、モダーンズから名前をもらったウチの近所のBarが出て来てまたもやうきうき。たのしみの塊をポンといただいたような。ありがとうございます。

「2046」の前に、ちょうど最近、久々に「花様年花」を見なおしたところだったのですよ。制作も重なっているらしいですが、あんなに内容も重なっているとは。
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by yomodalite | 2013-11-19 09:02 | 現代文化・音楽・訳詞 | Trackback | Comments(3)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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