MJ's handwritten notes AEG trial motions[Note 2]

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引きつづきAEG裁判の中であらわれたMJのメモです。文字の解読も和訳も手探りでやっています。色々とご指摘を頂けると幸いです。

下記の英文は、MJJCが読み解いたものを基本にしています。


[Note 2]

Tohmey away from my $ NOW(*1)
No Contact
Where's My “House”
Phillips is Conflict(*2)
Where's Money for 50 shows

トーメには、ぼくのお金の管理から今すぐ去ってもらう
もう会わない
ぼくの「家」はどこになるんだろう
ランディ・フィリップは矛盾している
50回のショーのお金はどこにあるのか



Source : http://www.mjjcommunity.com/


◎わたしの感想

(*1)
トーメ(MJのスペルは少し違いますが、Dr.Tohme Tohmeのこと)は、MJの財政マネージャー。これは、彼に退職を求める決意をしたということで間違いないと思いますが、その理由について、私はトーメに特に問題があったとは思いません。

彼は、他の多くのマネージャー達と同じく、MJの財政難を救うために常識的な選択をし、MJにもそれを要求したため、それで、MJは他のマネージャーと同じく、トーメもクビにしたのでしょう。

私は巷間言われているように、MJのマネージャーが「金の亡者」で、彼を騙していたのではなく、MJが雇ったマネージャーは、皆それなりに優秀で、自分なら、MJを財政難から救い出せると、誰もが思っていたのではないかと思っています。

MJが財政難に陥っていた時期は、アメリカ国民の多くがお金がお金を生み出すというマネーゲームに夢中になり、住宅価格の上昇や株売買によって潤っていたときです。若い頃からエンターテイメントだけでなく、ビジネスをも勉強し、いち早く版権ビジネスを手中にした彼は、やろうと思えば、そのゲームの中で勝者になることもできたはずですし、少なくとも、財産を目減りさせることはなかったはずです。

◎マイケルは富と名声の獲得ゲームにおいても、間違いなくトップクラスだった。
◎King of Pop and Entrepreneurs(Joe Vogel Interview)

2001年に所属レコード会社を批判したときも、会社がこれまでの「物づくり精神」から離れ、自分がめざしてきた「一番いいものが一番売れる」というビジネスが崩壊したことに反発したもので、彼は、自分がいいと思ったこと以外でビジネスをしないということを、マイケル・ジャクソンの商品だけでなく、表に出ないプライヴェートビジネスにまで徹底したかったのではないでしょうか。

プライヴェートを切り売りする芸能人は多いですが、MJはプライヴェートこそが「MJブランド」を支える土壌だと思っていて、最後まで、背に腹は変えられない。というような言い訳を自分に許さず「MJブランド」を守ったからだと思います。

MJのマネージャーは睡眠や食事といった健康面において、看過できない習慣を目にし、
改善を図ろうとしても、受け入れられることなく、

求められている財政の建て直しに有効な方法を目の前にしても
雇い主が満足できる方法は、ごくわずかな手段に限られ、

大勢が判を押したように失敗していき、諦めないMJは次々に解雇していった。

それらはすべて、MJが「常識的」な方法を拒否したからでしょう。

私は、MJの「非常識」は、多くの天才アーティストに見られる奇矯な行動とは違い、わたしたちに、世間の常識への疑問をいだかせ、忘れていた「理想」を思い出させてくれるような「非常識」だったのだと思っています。


(*2)
ランディ・フィリップと、50回のショーについて意見の相違があったという内容だと思いますが、ここでは、50回という回数に対して「受け入れていない」のかどうなのかは微妙ですね。ただ、以前のインタヴューや、「Note 1」のメモからも、MJは、生のショーを少なくすることで、むしろ映画を成功させたかったのでしょう。

一方、フィリップ(AEG)は、映画制作・配給においては専門ではなく、まずはショーを成功させることを第一と考え、その後、それと付随するように、映画(映像)という発展を考えていたのでしょう。

50回のショーのお金はどこにあるのか?

これは、頭の痛い問題です。

2人がショーにかかる費用をどうするかで対立しているとすれば、その詳細については分かりませんが、ただ、マイケル・ジャクソンというアーティストを振り返って考えてみて、彼があまり費用がかからない、シンプルなスタイルのステージを受け入れることがありうるでしょうか?

答え:ない。

MJの人生で、サイズダウンを目指したのは、
体重と鼻のみ!(キッパリw とはいえ、他に思いついた人は速攻で教えてね! ^_^; )

では、目指さなくても、受け入れるしかなかったことは?

答え:ない。(でも、他にも思いついた人は速攻で教えてね! ^_^; )

アルバム『オフ・ザ・ウォール』でグラミー賞を総なめだと思ったのに「たった1個しかとれなかった(!)」ことに発奮し、10倍返しを目論む → 結果:スリラーで8部門受賞

PVに億単位の予算を使い、アメリカ国内だけで200万枚も売れ、世界各国でNo.1にチャートインしたアルバムを「自分が思ったほど売れなかった」ため、会社が販促活動を怠ったとド派手に主張 → 結果:社長が解任(まるで少年マンガのような展開w)

高いレベルの作品を創っているアーティストが、そんなに受賞にこだわることも、また、すでに売れまくった後でさえ、そこまで売れることに一生懸命なのも、同様の例が見当たらないのですが、MJは、とにかく諦めないうえに、マインドは常に「倍返し」の姿勢を崩していません。

ツアーも、ジャクソンズの最後のツアーである、ヴィクトリーツアーの時から「これで最後」、ツアーは肉体的に過酷で、生のステージは映画のように遺らない。とずっとぼやいていたにも関わらず、結局、ヒストリーツアーまで右肩上がりで派手になり、それと比例して、公演を行なった国の数も公演数も増えています。

何度、ツアーでぼろぼろになった記憶があっても、誰より派手で、画期的で、みんなが驚くような魔法のような時間!結局そこを最優先に考えてしまうMJは「TII」をヒスツアーより地味には出来ない。と、またもや考えたのではないでしょうか。

とすれば、10回にしても、50回にしても、彼が必要としたステージ費用は同じで、その高額費用を考えれば、プロモーターが少しでも回数多く行ないたいのは当然で、そうした費用を前売りチケットから捻出し、売れなかったら公演中止、もっと売れるようなら追加公演は常套手段です。

MJが構想していた壮大なステージを考えれば、50回という回数は、両者が折り合った末の回数として妥当だと思います。バッドツアーは123公演、デンジャラスツアーから米国では一切公演をしなくなって69回、ヒスツアーは82回。イギリス国内だけで行なわれる「TII」は、時差ぼけに苦しむこともないのですから。

ライブ日程が詰っているのは、ステージの高額予算のしわ寄せもあるでしょうし、とにかく、交渉ばかりに時間がかかっていても、会場を押さえて、とりあえずチケット売っておかないと始まらない。とか、MJのようなアーティストは、日程決定しないと、どんどん企画をぶちあげて、あれもこれも要求してくるし、とか、何度か公演中止になって、延期もするだろうから、その分まで、会場押さえておかないと、またセット組み直さなくちゃいけなくなって無駄だし、、とか、そんな感じなんじゃないでしょうか。

2003年から始まったセリーヌ・ディオンのラスベガスのショーは、10年目の2013年に、2019年までの6年間で、さらに400公演が決定だそうです。べガスにはセリーヌだけのための特別ステージが常設され、年間66回だとすれば、ダンスもしなくてはならないMJよりずっと楽な日程ですね。MJがもし後半生をエンターティナーとして、ショーをしていくと思っていたなら、彼にはそれより有利なスケジュールで、長く続けられるようなステージを創ることも可能だったでしょう。

もしかしたら、[Note 1]のマルセル・マルソーにインタヴューを求める。という中には、MJの中にもそういった生き方が、頭をよぎったからなのかもしれません。

ですが、踊るセリーヌも、歌うマルソーも、期待されていませんが、人々が求め、彼自身がそうでなくてはならないと思っている「マイケル・ジャクソン」は、やっぱりそうではない。ツアーが実現にむけて動き出してから、MJは日に日に、そのことを実感し、自分がこれまでやってきたことが間違っていなかったと確信すると同時に、追いつめられていったのではないでしょうか。

AEGはラスベガスのショーのプロモーターではなく、O2アリーナのような大会場に、若い観客を大勢集めるようなイベントを運営する会社です。MJが考えているような収益が確定するには時間がかかり過ぎます。O2アリーナはAEG所有の会場で、そこでの利益を確定させなければ、フィリップのような責任者だって解任されてしまいます。とにかく、プロモーターが考えそうなことは、どこも同じで、私には不思議だと感じる点はどこにもありません。

一方、MJがどう考えたかを想像するのは、すごく難しい。

なぜなら、彼は稀に見る天才で、自ら、歴史に残る偉大なエンターティナーの誰よりも上を行くことを考えているからです。

10回程度の少ない回数にしたい。それを、後世に残るような映像として残したい。

この2つが実現できる道は、MJが遺したショートフィルムも、音楽も、すべてが「クラシック」になりつつある現在、私にはあったと思えてなりませんが、彼が遺そうと思った時間はもっとずっと未来で、彼はそこまでやらなければ、ミケランジェロや、チャップリンを越えられると思えなかった。

そして、彼に憧れ、目指してきたダンサーや、エンターテイメントの頂点での仕事だと感じてくれているスタッフたちにも、もっと完璧な自分のベストを見せなくてはならない。

折り合いをつけたはずの50回という回数に、彼が蝕まれていったのは、常識的に考えるなら、MJが矛盾していた。私にはそう思えてなりません。

☆MJ's handwritten notes AEG trial motions[Note 3、Note 4]に続く


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Commented by kuma at 2013-10-09 21:02 x
>MJの人生で、サイズダウンを目指したのは、体重と鼻のみ!

に諸手を挙げて賛成!

したあとは、もうyomodaliteさんの考察が、読み物として面白すぎて、はぁはぁ言いながら読み進めるのみ。役に立つ提案なんか、ちっとも考えつきませんでした。
痛快な考察の裏にある探求心と努力に感謝。
Commented by yomodalite at 2013-10-09 21:49
>yomodaliteさんの考察が、読み物として面白すぎて。。

ありがとうございます!これに関してそんなに面白く書いてるつもりはないですし、地味に淡々と最後まで行く予定ですが、でも面白く感じてくださったら、それは一番ウレシいことです。小さな小さな「Heal The Would」を達成できていると思えるからです。

誰かのことを知ろうとするときも、自分の鏡を見ることを忘れないこと(Man In The Mirror)に必死ですし、

固いポリシーとしてw「暇だからやっている」という姿勢を崩すつもりもないですけど、時勢柄、今回に限り「小声」で言っちゃいますけど、I would never teach hatred, ever. That's not what I'm about. (僕は憎むことは決して教えない。それは僕が言いたいことじゃない)というMJの教えも必死で守ろうとしているという「努力」を、認めてくださったものと受けとらせてくださいませ。
Commented by kuma at 2013-10-11 00:39 x
>I would never teach hatred, ever. That's not what I'm about.

にも、それを守ろうとするyomodaliteさんの姿勢にも、激しく賛同!
そうありたいです、私も。(う~~ん、むずかしそう)
Commented by yomodalite at 2013-10-11 20:51
MJが「思考の現実化」には、書き出すことが大事とか、、
そんな感じのを見たあとだったんだもん。。うぇーーーん(。・_・。)ポッ
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by yomodalite | 2013-10-08 13:23 | マイケルの言葉 | Trackback | Comments(4)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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