William Blake “A Divine Image”(『無垢の経験の歌』)

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『無垢の経験の歌』(Songs of Innocence and of Experience)の「人の姿(The Human Abstract)と「神の姿(The Divine Image)」の翻訳を見てくださった、みっちさんが、

◎人の姿(The Human Abstract)
◎神の姿(The Divine Image)

ご自身でも、この詩を訳してくださっただけでなく、

http://mitchhaga.exblog.jp/20522889

なんと「The Divine Image」だけでなく、「A Divine Image」もある。

と教えてくださいました!

みっちさんによれば『無垢の経験の歌』の中でも、「A Divine Image」という詩が納められた版は極一部らしく、未完成なのかもしれませんし、由来についてもよくわからないのですが、

ブレイクらしい巧緻が感じられるというか、「The Divine Image」よりも皮肉めいていて、また、この詩での人類のイメージは、有名な「虎(Tyger)」という詩と比較できる点も興味深くて、

◎William Blake “The Tyger” Thriller 25 The Book

またまた、うっかり訳してしまいました。


A Divine Image
神聖についての断片

Cruelty has a human heart,
And Jealousy a human face;
Terror the human form divine,
And secrecy the human dress.

人の心臓には、残虐があり
人の顔には、嫉妬がにじむ
人が神聖を形づくると、恐怖を必要とし
だから、
人の衣装は、秘密で整えられている

The human dress is forged iron,
The human form a fiery forge,
The human face a furnace seal'd,
The human heart its hungry gorge.

人の衣装は、鍛えられた鉄により
人の形は、鉄工所の火から
人の顔は、溶鉱炉ではりつけられ
人の心臓は、飢えた胃袋で造られたのだ

(訳:yomodalite)

なぜ、人の心には「残酷」なところがあるのか、、

この詩の「Divine Image」とは “God's Creation” のことではなく “Human made” の「Divine Image」(宗教業界とそれを信じる人々の合作)とは、こういうものである。ということではないでしょうか。


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Commented by mitch_hagane at 2013-07-22 22:31
みっちです。こんばんわ!

この"A Divine Image"という詩、内容は過激なのに、絵の方は、ハンマー持った男の子(?)が可愛いですよね。(嬉)
ブレイクが生前発表しなかった所を見ると、内容に不満があったか、他の詩との兼ね合いで収録できなかったのでしょう。
しかし、こんな可愛い顔書いたら、捨てるには惜しいやね。(笑)

短い詩ですが、最初のスタンザで、heart, face, form, dressと並べ、次のスタンザで、これが逆順となって、heartで終わる。最後のheartの行は、最初のheartの行に繋がっていく、永遠に終わりなく。
流石の構成だと思います。

あっ、文末ですが、MJの音楽の拙き感想をブログにアップしました。どうもありがとうございました。お暇な時に、ご笑覧下さい。<(_ _)>
Commented by yomodalite at 2013-07-23 00:32
ではでは、そちらにおじゃまします!
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by yomodalite | 2013-07-21 10:36 | 文学 | Trackback | Comments(2)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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