無垢の予兆/パティ・スミス詩集

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最近、10年ぶりに来日公演も行なったパティ・スミス。私も久しぶりに彼女の音楽を聴いたり、本を読んだりしてます。



以前は、彼女の「パンクの母」としての存在感や、アンドロギュヌスなルックスに、なんとなく惹かれていたのですが、

この詩集の前に読んだ『ジャスト・キッズ』で、ミケランジェロ、ウィリアム・ブレイク…といった、マイケルを探っていて、ようやく少しだけ感じられるようになった、詩人たちや、神についてのことも多く登場し、

◎[関連記事]William Blake “The Tyger” Thriller 25 The Book

ニューアルバム「バンガ」に、ルネサンスの画家、ピエロ・デラ・フランチェスコについて勉強し始めて出来たという「Constantine's Dream」という曲が入っていたり、なんだか私の関心について、先回りしてくれているかのようでもあり、

芸術的パートナーのメイプルソープ、永年夫婦関係だったフレッド・スミスの死を乗り越え、アーティストのミューズで、妻でもあり、母でもあった、現在66歳のパティには、最近、色々と教えてもらえそうな気がして、、

特に「INNOCENCE」に関して。。

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本書のタイトルは、ウィリアム・ブレイクの『ピカリング草稿』に納められた
「無垢の予兆」から。


ひばりは羽根を傷め
智天使(ケルビム)たちは歌うのをやめる
ー ウィリアム・ブレイク



◎[追記]“Auguries of Innocence”(無垢の予兆)を訳してみました。


『ジャスト・キッズ』には、パティが『無垢と経験の歌』の美しい復刻版を持っていて、メイプルソープは『ミルトン』を持っていたこと。パティは、寝る前にブレイクの詩をメイプルソープに読んであげ、メイプルソープは、ブレンターノ書店で、ブレイクの頭文字の透かしが入った版画を盗み、その発覚を恐れ、トイレでズタズタに切り裂き、水に流してしまった。ことが語られていましたが、

この本の中の「我々のためにほふられた貴重な子羊」という詩にも、
ブレイクのような目をした男が登場しました。


本書の詩の中から、「マリゴールド」という詩を書き記しておきます。



MARIGOLD



彼はとても昔の顔をして
とても悲しい目をしたいかれた男で
そのほほえみは楽園を彷彿とさせる

彼女は丘に群れを放ち
高いところから彼を見守った
光にぼやけ、金色を赤く染めながら
彼は星や太陽の小道をたどっていった

分別が回転するとともに性質が裂かれ
魅了された者の目を見据えた

彼女は山野を越えてすばやく逃げ出した
暴かれた空に、ボンネットが滑り落ち
浅瀬に投げ込まれた いいダイビング
彼の立つところには信頼の花が

天帝は別の舌でものを言う
彼は星や太陽の小道をたどっていった
その癒しの手で彼ぱ道をなでつけた
そしてとても冷たい風の中に分け入っていった

心はそれ自身のもの
神の計画ですらない
彼女は決して知ることがないだろう
彼がとてもりっぱな男だということを



この詩は、いつか自分でも訳してみたいなぁ。。



訳者の東玲子氏は、あとがきで、翻訳のあいだ『The Jackson Song』が頭に鳴り響いてやまなかった。と書かれていました。彼女の息子のことを歌った曲のようです。




☆パティと永年夫婦だったフレッド・スミス(ギター)が在籍していた「MC5」のライブ












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by yomodalite | 2013-02-12 07:39 | 文学 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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