ミケランジェロの暗号/ベンジャミン・ブレック、ロイ・ドリナー(著)

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つまらない本が多い「ミケランジェロ本」ですが、本書はちょっぴり面白い本です。




まず、開くとポスターになるという、豪華特製ジャケットなんですけど、、



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例のPHONEYなレコード会社だけでなく、何の工夫もない「折り目がついてるポスター」を、《特典》と言い張る姿勢には、常に「寒い」思いを抱いてまいりましたが、このポスターは、豪華とは言えないものの「超イるぅ!」と思いました。

カヴァーは、こんな風に折りたたまれていて、


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全部開くと、こうなるんですが


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この大きさでも、細かい部分はわかりにくいぐらいで、天井画の全体像を把握するには最低限のサイズだと思いました。図版が豊富な本は他にもありますが、この大きさは、魅力です。

さて、特製ジャケットではなく、中身の方なんですが、

タイトルから、ダヴィンチコードのような「謎解き」を期待される方も多いと思いますが、内容は、これまでに、ミケランジェロや、ルネサンスについての本を何冊か読んでいる人向けで、時間をかけて、図像を読み解きたい方向け。

ベンジャミン・ブレックは、タルムードの研究者でユダヤ教のラビ、ロイ・ドリナーも、同じく、カバラの研究者でもあるため、ミケランジェロの絵の解釈について、ユダヤ教の教義から語られていて、ミケランジェロが当時のカトリック教会に反旗を翻したことのすべてが、ユダヤ教の知識から。と言いた気なのが若干、鼻につくといった部分もあるのですが、

フィレンツェの宗教・文化運動が、当時のヴァチカンへの激しい抵抗だったというルネサンスの意味をほとんど伝えない「ルネサンス本」が多い中、「異教」であるユダヤ教サイドからの「見方」には、興味深い点が多々あり、

天井画や、最後の審判の構図は、ユダヤ教のカバラーだけでなく、曼荼羅や、様々な「神秘教義」に通じるものなので、解釈学に優れているユダヤ教から学べることは多いと思いました。

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Commented by jean moulin at 2013-02-13 18:24 x
すっごい素敵な本のご紹介ありがとう!
これ、読みたい!というか見てみたい。
なかなかシスティーナ礼拝堂には行けそうにないし、図版がたっぷりというのは、すごく魅力的。
ユダヤ教視点のミケランジェロ解釈というのも興味深いし。

ちょうど週末に、録画していた「ミケランジェロの暗号」という映画を観て、全然「ミケランジェロの暗号」じゃないっと思ってたところなので・・
この本なら、たっぷりミケランジェロが堪能できそう。
ちなみに、映画「ミケランジェロの暗号」はとってもおもいしろい映画で、原題は「Mein bester Feind」ドイツ語で、「私の最高の敵」という意味だそうです。
これなら納得の内容なんだけど、どうして「ミケランジェロの暗号」になっちゃったのかな。
Commented by yomodalite at 2013-02-13 19:32
>これ、読みたい!というか見てみたい。

でも、あくまでも「ちょっぴり面白い」だからね。それに、ミケラン本の善し悪しとか、もうわかんないような気がする、お腹いっぱい過ぎて。。この本も「礼拝堂」の解読が出てくるまで長くて、、半分ぐらい読まないと、絵解きに入らないし、、でも、この位置に「リベリアン・ガール」じゃなくて、、「リビアの巫女」かぁ、、とかね、やっぱ全体把握するのって、意外とむつかしかったし、頭の中で「最後の審判」と混同しちゃうところとかあったから、そーゆー意味で良かったという感じ。

>図版がたっぷりというのは、すごく魅力的。

「図版120点以上!」というのは、えっ、そんなにあった?って思った。

>映画「ミケランジェロの暗号」はとってもおもいしろい映画

そうなんだぁ。同じタイトルの映画があるんだなぁと思って、予告編とか見たんだけど、この本とは何の関係もないというところまでしかわかんなくて、どーしよーかなーと思ってたとこ。サスペンスとしては楽しめそうなのね。ちなみに、本の方はそーゆー面白さはないと思う。
Commented by jean moulin at 2013-02-14 18:15 x
>「ちょっぴり面白い」だからね。
そっか。じゃあ、お手頃古書が出るまで待ってようかな。

>サスペンスとしては・・
サスペンスとしても、大した事ないの。
最初からネタバレだし・・。
でもなんとなく愛らしい映画なの。
ナチス統治下が舞台なのにね。
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by yomodalite | 2013-02-09 12:19 | 歴史・文化 | Trackback | Comments(3)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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