Walked two moons「人を判断してはならない」

f0134963_15165827.jpg


1987年 Bad Tour 日本公演の最中に、海外のメディアに向けて書かれた言葉。

この言葉は、以前読んだときも虚偽報道へのものなのに、とても冷静で思慮深い文章だと思ったのですが、今回あらためて読んでみて、これは、マスコミに対してであっても、彼らだけに向けた文章じゃないんだなぁと思い、ますます深すぎるぅーーと思いました。


SOURCE http://michaeljacksonrememberedwithlove.com

Michael's handwritten note, published in People Magazine
12 October 1987


When Michael went on the BAD World Tour in 1987, he agreed to answer one question from PEOPLE magazine journalist Todd Gold. Todd asked Michael what misconceptions the public had of him.

1987年、マイケルがバッドツアーを行っていたとき、彼はピープル誌のジャーナリスト、トッド・ゴールドからの質問に答えることに同意し、トッドは大衆がマイケルに対してどんな誤解をしているかについて、彼に尋ねました。

Michael Jackson gave this written reply :

マイケルの返信

“Like the old Indian proverb says, Do not judge a man until you’ve walked two moons in his moccasins. Most people don’t know me, that is why they write such things in which most is not true. I cry very, very often because it hurts, and I worry about the children, all my children all over the world, I live for them. If a man could say nothing against a character but what he can prove, history could not be written. Animals strike not from malice, but because they want to live, it is the same with those who criticize, they desire our blood, not our pain. But still I must achieve. I must seek Truth in all things. I must endure for the power I was sent forth, for the world, for the children. But have mercy, for I’ve been bleeding a long time now. MJ.“

古くからあるインディアンの諺に

「その人のモカシンを履いて、ふたつの月を歩くまでは、人を判断してはならない」というものがあります。

多くの人々は僕を知りません。それで、真実からかけ離れたことを書くのです。

ぼくは、そういった記事だけでなく、子供たちのことで心を痛めよく泣きます。世界中の子供たちのために、ぼくは生きているからです。

もし、人が自分で証明できない人に対して何も言えないとしたら、歴史が書かれることはなかったでしょう。

動物は、悪意から襲うのではありません。それは生きるためです。

あらゆる批判をする人々も、彼らと同じく、生きるためでしょう。

彼らが欲しいのは、ぼくたちの血であって、痛みではない。

しかし、ぼくはまだ何も成し遂げてはいないし、あらゆることの中に真実を求めていかねばならない。

ぼくは、自分が授かった力を、世界と子供たちに使うために耐えていきます。

でも、神の慈悲が与えられんことを。

ぼくはもう長い間、血を流し続けています。

ーーーMJ



(引用終了)

two moons(*)以前これを引用したときは「月まで2往復」にしていました。このことわざは、米国で一般的によく知られているもののようなんですが、この和訳の正解はむずかしいですね。「充分すぎるほど長い間」というような意味は間違ってないと思いますが、

two moonsを「2ヶ月」というのは、なんだか短過ぎて、現代の裁判期間とあまり変わらないような気がしますし、その日にちの数え方は、欧米人が使うカレンダーのもので、インディアンのものではない。

ちなみに、MJの親友マーロン・ブランドが娘の名前にもした、Cheyenne族には「Two Moons」というインディアンがいて、映画にもなっている有名人のようです。ただ、その映画は見ていないので、なんともいえないのですが・・

two moonsは、2ヶ月ではなく、「ふたつの月」の方がいいと思うんですよね。

月に行って帰ってくることなら、米ソは一応やったことになってるし、ひとつの月になら何度も行ったことになってる。

でも、人の靴を履いて、月まで行ったからと言って、人が人を間違って判断しない。なんてことにはなりそうになくて、今、現在も人は間違ってばかりいる。

インディアンは、2ヶ月なんていう西欧の暦は使っていなかったし、彼らの世界では、月はひとつじゃない。

だから、インディアンの賢者は、

その人のモカシン(靴)を履いて、2つの月を歩いてみなくては人を判断してはいけない。と、言ったんじゃないかと。


f0134963_15212117.jpg

シャイエン族の勇士「Two Moons」にも聞いてみたいですけどね。

日本語訳に関して、その他の気になる点も遠慮なくご指摘くださいませ。


☆なんだか、素敵そうな本!
◎Walk Two Moons by Sharon Creech

☆上記の翻訳本はこちら(こちらでもふたつの月と訳されていました)
◎[Amazon]『めぐりめぐる月』シャロン・クリーチ


f0134963_15303930.jpg


[追記]下記のコメント欄の経緯により、MJが、ボズウェル著『サミュエル・ジョンソン伝』を読んでいたことが判明!

シェイクスピア研究家で、英国人なら誰でも知っていると言われるサミュエル・ジョンソンの名言の中から、moulinさんが、この記事に相応しい言葉を見つけてくれました。

God himself, sir, doesn't propose to judge man until the end of his days.
神様ですら、この世の終わりがくるまでは、人間を裁こうとはなさらないのだ


kumaさんからも「Study the great of your field and become Greater」に繋がる、こんな名言を紹介していただきました。

To love one that is great, is almost to be great one's self.
偉大なものを愛すると言うことは、自分自身も偉大なものになると言うことに近い。


MJが学んでいたものを見ていくと、いつも「素晴らしいもの」に出会えるので、本を読んだり、いろいろ調べたりすることが、だんだん苦ではなくなってくる。という経験を、私は3年ぐらいずっとしています。

原文は発見していませんが、これも、ジョンソンの名言から

彼の死を悲しんではならない。彼のようなすばらしい奴と出会えたことを喜ばなくてはならない。

☆『サミュエル・ジョンソン伝』についての参考記事



[PR]
トラックバックURL : http://nikkidoku.exblog.jp/tb/18369966
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by Jean moulin at 2013-01-23 17:48 x
yomodaliteさん、素敵なマイケルの言葉を伝えてくれてありがとう!
二つの月の写真もすごく綺麗!
「two moons」の訳「二つの月」っていうのもとっても良いと思います。
あの、今から、ものすごく面倒くさい事を言っちゃうんだけど、許してくれる???
長いのも好きって言ってたよね。

今回訳してくれたマイケルの言葉ほとんど素敵なんだけど、 If a man could say nothing against a character but what he can prove, his story could not be written. のところが、どうもすっきり解らなくて、yomodaliteさんの訳を見せてもらってもよく解らなくて、単語を調べたり、構文を考えたりしてたの。
そしたら、この文章が、1700年代のJames Boswellていう作家の「Life of Jhonson」ていう伝記からの引用だという事が解ったの。(ちなみにVolume 3 1776-1780)
yomodaliteさん、知ってた?
これね。
http://p.tl/OPWY
Commented by Jean moulin at 2013-01-23 17:49 x
日本語版も一応、ジェイムズ・ボズウェル「サミュエル・ジョンソン伝」としてあるみたい。
このサミュエル・ジョンソンさんも1700年代の文学者で、たくさん格言を残しているんだけど、その中からこの言葉の日本語訳は見つけられなかった。
結局、サミュエル・ジョンソンさんの言葉なのか、ジェイムズ・ボズウェルさんの言葉なのかは、よくわからない。

でも、この言葉の掲載ページが見つかったので、前後を読んで見る事に。
そしたら、これが驚きの内容で・・。
以下私の適当な訳なんだけど、参考までに。
Commented by Jean moulin at 2013-01-23 17:53 x
「精神的損傷は、かれの生涯において、彼を中傷する人たちによって与えられるだろう。
彼は、彼に向けられる世界的な興味において傷つけられるだろう。少なくとも、彼の精神は傷つけられる。しかし、法律は彼の相続人が中傷される事によって感じる不安には、関心を払わない。
それはそれで良い。彼に言われている事を否定させれば良い。そして、話し合う事によって、公正な機会を与えれば良い。
しかし、」となって、
If a man could say nothing against a character but what he can prove, history could not be written.
この言葉が入ります。でその後、
Commented by Jean moulin at 2013-01-23 17:55 x
「多くの事は、それをきちんと証明できない人によってもたらされます。
大臣は賄賂を受け取る事で、良く知られているでしょう。
しかし、その事は証明する事ができないかもしれません。
なので、マーレー氏はこのように示唆されました。
当事者は何か証拠になる物を提出する必要があります。
彼は厳密な法律的証明を要求しませんでした。
しかし、ジョンソンは、断固としてその事に対抗しました。」
と続きます。
Commented by Jean moulin at 2013-01-23 17:57 x
で、If-以下を考えると、

「もし人が、彼自身で証明する事のできる人格にについて、何も言うことができないのだとしたら、歴史が書かれる事はないだろう」

てなったのだけど、いかがでしょうか?

取りあえず、MJが「Life of Jhonson」を読んでいた事は、間違いなさそうだ、という事で許してね。

ついでに、サミュエル・ジョンソンさんの格言にはこんなのもあった。
「God himself, sir, doesn't propose to judge man until the end of his days.」
Commented by yomodalite at 2013-01-23 19:32
>ものすごく面倒くさい事を言っちゃうんだけど、許してくれる???

許す!(笑)

>長いのも好きって言ってたよね。

言った!間違いなく言った。。けど、、、どんだけ長いのよーーー(笑)
でも、すっごく面白い内容だから、やっぱり好きーーー!

それで、、mourinさんが「どうもすっきり解らなくて」と言ってくれたので、気づいたんだけど、but what he can prove, his story ←ここね、私は、his story じゃなくて、history で訳してた。で、英文リンク貼ったところは、his story なんだけど、history になってるところも多いよね。それで、実際にMJが書いた手書きを見てみたら(リンク先の写真をクリックすると拡大)、MJは History と書いてるね。

なので、そこは直すね。それと、、

>yomodaliteさん、知ってた?

さっぱり知らなかった。。でも、his story が、history だとしても、mourinさんは、すっきりしないんだよね? それと、ジョンソンさんか、ボズウェルさんの言葉も、history みたいだね。
Commented by yomodalite at 2013-01-23 19:33
>これが驚きの内容で・・。

その驚きポイントが、私にはまだピンと来てないんだけど、、サミュエル・ジョンソンは、英語辞典とシェイクスピア研究の大御所らしいのだけど、彼の名言集 http://www.earth-words.net/human/samuel-johnson.html(2ページ)にも載ってないね。で、その評伝を書いた、ジェイムズ・ボズウェルも名言が遺ってるぐらいスゴい人みたいだけど、私もその言葉はみつけられなかった。。

でも、すごく応用が利きそうな言葉なので「ジョンソン伝」を読んでなくても、知られている言葉かもね。。

>「もし人が、彼自身で証明する事のできる人格にについて、何も言うことができないのだとしたら、歴史が書かれる事はないだろう」

証明できる人格について → 何も言えない → 歴史が書かれない

確かに、これでも歴史は書けないけど(ごめんね。。わたしまだ理解できてない?)
Commented by yomodalite at 2013-01-23 19:36
ちなみに、私の訳文は、

もし、人が、自分が証明できる人格以外に、何も言うことができないなら、
歴史は書くことができない。

から、例のごとく、できるだけ「シンプル」したつもりで、

もし、人が自分で証明できない人に対して何も言えないとしたら、
歴史が書かれることはなかったでしょう。

に、しちゃったんだけど、やっぱり「できる以外」の方がいいかな?

もし、も、いらないよね。。

人は、自分で証明することができる以外に、何も言うことができないなら
歴史が書かれることはなかったでしょう。

これはどう?
Commented by yomodalite at 2013-01-23 19:47
でも、、この言葉が「サミュエル・ジョンソン伝」を読んでるような人じゃないと、使わないような言葉だったり、そうでなくても、さらっと出てくるあたりが、やっぱり、MJの教養の証拠だよね!

mourinさんのおかげで、サミュエル・ジョンソンとか、ジェイムズ・ボズウェルのことに、少し触れられることができました!サンキューーーーーーー!!!
Commented by kuma at 2013-01-24 10:22 x
マイケルはサミュエル・ジョンソン伝、読んでますよね。むかーし、学生だったとき、この人の名前、聞いたことあります。シェイクスピアの注釈者として、英語の辞書作った人として。ボズウェルの「サミュエル・ジョンソン伝」、英文学では、かなり有名な伝記だったような気が…。歴史好き、伝記きのマイケルが、古典的伝記のこの本、見逃してるはずはないと思うんです。

それに、ジョンソンの名言には、上でmoulinさんがあげてくださったもの以外にも以下のようなものがあり、これらを見ると、ますます「マイケル、読んでた」って思いたくなるんです。(拙訳ごめんなさい)




To love one that is great, is almost to be great one's self.

偉大なものを愛するということは、自分自身も偉大なものになるということに近い。

(マイケルの"stdy greats, and become greater"っていう言葉に繋がりませんか?)




Curiosity is one of the most permanent and certain characteristics of a vigorous intellect.

好奇心は、力強い知性の最も永久的な特性の一つである。

(マイケルの飽くなき読書欲は、彼の、枯れることのない好奇心から来ているのですよね)
Commented by yomodalite at 2013-01-24 11:38
kumaさんも、ありがとーーーーーー!!!

ジョンソンさんの名言、もう数限りなくいいのがあるし、しかも、聞いたことがあるような有名なのもいっぱいだね。「勤勉と熟達があれば、不可能なことなど、この世には、ほとんど無いのだ」とか「死に方など、どうでもいいのだ。問題は、生き方である」とかも、MJぽいし、

「愛国主義は無頼漢の最後の避難所である」とか「地獄は善意で舗装されている」なんていう、現代日本でもよく使われているのも、ジョンソンさんだったのね。

最初は、訳文や、転載した英文のミス発見のことで、いっぱいいっぱいだったけど、ようやくmourinさんの「驚きポイント」が少しわかってきたみたい。

ひょんなことから、新たに “マイケルの愛読書” が1冊発見できて、これは「瓢箪から駒」というべき?

mourinさんが紹介してくれた「God himself, sir, doesn't propose to judge man until the end of his days.」

日本語名言集によれば「神様ですら、この世の終わりがくるまでは、人間を裁こうとはなさらないのだ」は、まさに、この記事にぴったりだね!本文中にも追記しておこうかな。。
Commented by yomodalite at 2013-01-24 11:39
前のコメで「ジョンソン伝」を読んでなくても、知られている言葉かも。って書いたけど、

使えそうな言葉であるにも関わらず、ふたりの名言集にない。という点と、オックスフォード辞書以前の、もっとも権威ある英語辞書を作り、これだけの名言をたくさん遺している「シェイクスピア研究の大御所」について書かれている、有名な評伝を、MJが読んでないわけないよね。

しっかりメモして、読まねば!って思ったんだけど、、、それにしても『ジョンソン伝』って文字が小さい昔の岩波文庫で上・中・下の3冊… すでに、ミケランジェロと各種宗教関係でヘトヘトなのに、、私を殺す気なの?って一瞬思ったものの、やっぱり、不思議と「うんざり」してなくて、なんか、楽しい。。(『ジョンソン博士の言葉』という本がジョンソン伝の簡略版みたい)

どうして、MJはこんなに「いい先生」なんだろう?って、昨日考えて、うまく言葉にできなかったんだけど、知ってる知識を何でもすぐに教えてくれるような、先生だったら、こんな気持ちにはならなかったと思うんだよね。。
Commented by kuma at 2013-01-24 15:22 x
>それにしても『ジョンソン伝』って文字が小さい昔の岩波文庫で上・中・下の3冊…

ひえ~~。以前の記事から察するところ、yomodaliteさんは今、MJとソクラテス関連も抱えてらっしゃるのではないかと・・・。
のんきな外野から「がんばれ」って言うのは気が引けるんだけど、応援してますっ!

>どうして、MJはこんなに「いい先生」なんだろう?
本当ですねぇ。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by yomodalite | 2013-01-23 08:07 | ☆マイケルの言葉 | Trackback | Comments(13)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite