マイケルと読書[3]弁護士ボブ・サンガーの話

f0134963_19393135.jpg

マイケルの元顧問弁護士ボブ・サンガーの話には、直接、書名は出て来ないものの、
読書好きの方なら、色々と想像できる内容になっています。

何度か引用している内容ですが、こちらに記録しておくことにしました。

英文は、こちらの「Michael's Love For Reading In General」から。
和訳は、こちらの「とてもとても素晴らしいブログ」から転載しています。

Michael’s lawyer, Bob Sanger :

And the third thing was that Michael was extremely well-read.

ボブ:三つ目は、マイケルは非常に広く深く書物に触れていたということです。

I didn’t know that.

知りませんでした

No. Few people did. In trial – and I knew Michael, but I got to know him a lot better at the trial. The judge was doing jury selection, and it was time for break. Judge Melville said, ‘Ladies and gentlemen, I want you to know that jury service is very, very important.’ He’s trying to convince people not to have stupid excuses to get out of jury service. All judges do this. He says, ‘The jury system is a very time-honored system. It’s been around for 200 years. We’re going to take a break and come back in 15 minutes.

ボブ:でしょうね。知っている人はほとんどいませんでした。 私はマイケルと古くからのつきあいですが、あの裁判の時に彼のことをずっと深い意味で知ることになりました。 裁判長が陪審の選定を行っていた時のことです。

休憩時間になり、メルヴェイユ裁判長はこう言いました。「みなさん、陪審の務めは非常に重要なものであるということをご理解下さい」裁判長は、皆がばかな言い逃れをして陪審の務めを逃げたりしないように働きかけていたのです。裁判官の誰もがやることですが。彼はこう言いました。

「陪審制度は、非常に歴史のある制度です。 200年ぐらいも前から続いてきた制度なのです。それでは休憩に入りますが、15分後にはお戻りください」


We stand up and the judge leaves, and Michael turns to me and says, “Bob, the jury system is much older than 200 years, isn’t it?’ I said, ‘Well, yeah, it goes back to the Greeks.’ He says, ‘Oh yeah, Socrates had a jury trial, didn’t he?’ I said, ‘Yeah, well, you know how it turned out for him.’ Michael says, ‘Yeah, he had to drink the hemlock.’ That’s just one little tidbit. We talked about psychology, Freud and Jung, Hawthorne, sociology, black history and sociology dealing with race issues. But he was very well read in the classics of psychology and history and literature.

ボブ:みんな立ち上がり、裁判長は退廷します。
するとマイケルはこちらを向いて言ったのです

マイケル「ボブ、陪審制度は200年どころではなく古い制度だよね?」
私「ええと、そうだね、古代ギリシャ時代からある」
マイケル「そうだよね、ソクラテスも陪審裁判を受けただろう?」
私「そうだ、ほら、どういう結果になったか知っているだろう?」
マイケル「ああ、毒ニンジンの毒薬を飲まなくてはならなくなったんだったね」

これは、ほんの一例です。

マイケルと私は、心理学、フロイトやユング、 ホーソン、社会学、黒人の歴史、人種問題を扱った社会学などについて色々話し合いましたが、彼は心理学の古典的著作や歴史や文学に驚くほど精通していました。

That’s fascinating.

すごいですね


f0134963_19403317.jpg

He loved to read. He had over 10,000 books at his house. And I know that because – and I hate to keep referring to the case, because I don’t want the case – the case should not define him. But one of the things that we learned – the DA went through his entire library and found, for instance, a German art book from 1930-something. And it turned out that the guy who was the artist behind the book had been prosecuted by the Nazis. Nobody knew that, but then the cops get up there and say, ‘We found this book with pictures of nude people in it.’ But it was art, with a lot of text. It was art. And they found some other things, a briefcase that didn’t belong to him that had some Playboys in it or something. But they went through the guy’s entire house, 10,000 books. And it caused us to do the same thing, and look at it.

ボブ:マイケルは心底読書好きでした。 自宅には10,000冊以上の書籍を持っていました。どうして知っているかというと、検察側が彼の書斎を徹底調査したからです。 事件のことにばかり触れるのは嫌なのですが... というのは、彼の人生はあの事件をもって語られるべきではないからです。

ですが、検察側は例えば、1930年代のドイツの画集などを探し出しました。これはナチスに迫害されたアーティストによるアートブックでした。でもそのことは誰も知らず、警察官たちは「ヌードの絵(写真)が入った本を見つけた」と騒いだのです。、、、 検察側はマイケルの家中をしらみつぶしにあたり、そこには10,000冊の本があったのです。弁護側も必然的に同じことをし、本を一冊一冊見ていったのです。


And there were places that he liked to sit, and you could see the books with his bookmarks in it, with notes and everything in it where he liked to sit and read. And I can tell you from talking to him that he had a very – especially for someone who was self-taught, as it were, and had his own reading list – he was very well-read. And I don’t want to say that I’m well-read, but I’ve certainly read a lot, let’s put it that way, and I enjoy philosophy and history and everything myself, and it was very nice to talk to him, because he was very intellectual, and he liked to talk about those things. But he didn’t flaunt it, and it was very seldom that he would initiate the conversation like that, but if you got into a conversation like that with him, he was there.

ボブ:マイケルが腰を落ち着けて本を読むお気に入りの場所がいくつかあり、彼が栞やメモなどをはさんだ本が何冊も置いてありました。色々話して分かったことですが、彼は本当に幅広く読書していました。独学で自分で書籍を選んでいた人とすればなおさらです。私は自分が博識だなどと言うつもりはありませんが、でも実際多くの本は読んできていますし、哲学、歴史、何でも読むのが好きですが、彼との会話は非常に楽しいものでした。

彼は極めて知的でしたし、そういったことを話すのも好きだったからです。もっとも彼は博識さをひけらかすことはありませんでしたし、自分からそういった会話を持ちだすこともめったにありませんでした。ですが、一旦そういう話題が出るといくらでも面白い会話ができる人間だったのです。


f0134963_1941290.jpg

Do you remember the last time you saw him, or talked to him?

彼に最後に会ったり話したりした時のことを?

The last time I talked to him was right after the trial, and then he moved out of the country. I had not seen him personally, in person – I talked to him on the phone – since them. Of course, I talked to people around him, because we still took care of matters for him. But the best I can say, and I don’t want to oversell my significance in his world, but I want to convey this side of him that people didn’t see. I just hate – every time I hear Jay Leno or somebody take a cheap shot – and Jay Leno I think is a very funny man – but every time they take a cheap shot I think, that really isn’t fair, because that’s not who he is. And few people had an opportunity to really experience the kindness of him and his family. And few people really had the opportunity the have these intellectual discussions about great thinkers and writers. Freud and Jung – go down the street and try and find five people who can talk about Freud and Jung.

ボブ:最後に話したのは裁判が終わってすぐのことでした。 その後彼は国外に居を移したのです。直接会ったのではなくて電話で話しました。 もちろん、マイケルのスタッフとはそれ以降も話すことがありました。 あの後も法的事項を任されていたからです。 マイケルに関わる自分の役割を過大に喧伝するつもりはありませんが、 みなさんがお分かりになっていなかったマイケルのこうした側面について、私はお伝えしたいと思っています。

ジェイ・レノのお笑いはうまいと思いますが、それでも彼や他の誰かが マイケルについて卑劣な攻撃をするのを聞くと、本当にアンフェアだと感じますし、遺憾に思います。 本当のマイケルとはかけ離れているからです。

マイケルやその家族の親切を実際に経験する機会に恵まれた人は、ほとんどいませんでした。そしてマイケルと向き合って、偉大な思想家や文筆家について、 知的な会話を楽しむ機会に恵まれた人も数えるほどしかいませんでした。 ちょっと通りに出て試してみてください。フロイトやユングについて、深い会話ができる人間が5人でも見つかるかどうか。


(引用終了)



[PR]
トラックバックURL : http://nikkidoku.exblog.jp/tb/18367575
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by kuma at 2013-01-22 16:23 x
「マイケルと読書」シリーズ、読んでいて目がハートになってしまいました。フロイトやユングについて、マイケルがあの声で「深い会話」してるとこを想像してうっとり...。
そしてyomodaliteさんの勉強ぶり(もちろん、この特集に限らずです)にもびっくり。
Commented by yomodalite at 2013-01-22 17:49
>読んでいて目がハートになってしまいました。

この内容で「目がハート」なんて、kumaさんが、勉強家だからだよぉ。。

サンガー弁護士の話は、リンク先の「素敵ブログ」の方が書いてくれたおかげで、知った話だったんだけど、

「TII」ショックの後、裁判写真を執拗に見ていて、彼が本当にとんでもなく「読書家」だったって気づいたとき、その傍証となってくれた記事で、ものすごく有り難かったんだよね。

で、これを、再度、保管しておかねばって思ったのは、MJと神について考えてたら、ソクラテスが、ちょっぴり来だしたのね。驚くことにw、でも、そういえば『ムーンウォーク』でも、その名前が登場するし、やっぱり、MJはソクラテスが好きなんだってことを、どこかに記録しておきたかったんだよね。。今後のためにw
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by yomodalite | 2013-01-22 08:48 | ☆マイケルの愛読書 | Trackback | Comments(2)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite