不滅のキング・オブ・ポップ Michael Jackson : Auction/アルノ・バニ[1]

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どうして今頃、この本をって思うよね?

わたしもそう思わなくもないんだけどw、でも、なんとなく記録しておきたくなったので、ニュースにはあまり興味がないという方のみ、どうか、続きをお読みくださいませ。

さて、、

一応美術系という自分のチャンネルとは別のチューニングで、ミケランジェロのことを考えるようになって数年が経ち、最近、益々そう思うのだけど、

『インヴィンシブル』発売前、MJは本当に苦悩していたと思うんです。

それは、どこかの会社との軋轢とか、メディアの偏向報道とか、例のとんでもない濡れ衣の疑惑とか、、そーゆーことではなくて、

純粋に、この最後のアルバム(にしてもいいと思ってた)を、どう提示し、どんな風に発表するのがいいのか、音楽部分だけでなく、宣伝や、パッケージにも、売り方も、これまで以上に悩み...

子供の精神の素晴らしさへの希求は、ますます強くなる一方で、完璧に成熟した作品を創りたいという、自分への厳しい要求... すべてに究極レベルを求めることで、彼は、自分で自分をどこまでも追い込んでいく

それは、周囲からは無駄の多い行動にも見え、彼の行動に矛盾を感じるひとや、また、彼の精神状態の危うさを心配するひともいれば、馬鹿にする人もいる...

でも、天才とは、普通の人が抱えきれないような苦悩を自ら背負い込み、それらを表現していくものでしょう。

周囲からでなく、自分自身の「深い矛盾」に最後まで耐え抜くことができた者こそ、真の天才で、MJはその歴史的天才の基準で、常に自分を測ってきた。


MJを語るとき、そういった「天才としての苦悩」ではなく「周囲による被害者史観」ばかりが語られるのは、彼が「キング・オブ・ポップ」として、超天才でありながら、普通の人々への親しみをも大事にしたからですが、その視点にばかり囚われていると、MJが『インヴィンシブル』と命名した作品の境地に、ほんの少しでも近づくことはできないのではないかと。

それで、『インヴィンシブル』のジャケットのことが気になってしかたないんですが、、

最近「An Appreciation of Little Susie」のコメント欄で、ヘルンヴァインや、アルノ・バニとの撮影現場を想像したことが、またもや気になってきて、掲載されている写真はネットで散々見ていたんですが、文章も読みたくなってきたので買ってみたんです。

結果から言えば、送料込み500円ほどで手に入れたせいか、私にはとても満足な内容で、

当時のMJが『インヴィンシブル』な「マイケル・ジャクソン」を求めて、どんなことを考えていたのか、に興味がある人、アメリカン・レヴューに飽き飽きしている人、また、自分以外はすべて「金の亡者」にしてしまう、あまりクリエイティブではないヘアメイクの人の独善的な扇動に疲れたという人のために、

本書の「ファンスタスティック」な部分を共有したいと思いました。


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Arno Bani



この本は、オークションカタログとして出版され、MJのバイオグラフィーから始まり、写真家のアルノ・バニの写真と、その撮影時のエピソードを、ジェロミーヌ・サヴィニョンがまとめて書いている。という構成で、ジェロミーヌ・サヴィニョン(Jeromine Savignon)は、サン・ローランや、ジャン・ルイ・シェレル、キャシュレル、ジャック・ファットに関する著書がある、ファッション業界の優秀な執筆者です。



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Jean Louis Scherrer and Jeromine Savignon



また、このオークションの主催者であるピエール・ベルジェは、あのベルナール・ビュフェの“恋人”でもあり、若きイブ・サン・ローランの才能を発見し、彼が亡くなるまで公私ともに唯一無二のパートナーと言われたひと!

◎[参考記事]イヴ・サンローラン、 天才デザイナーの苦悩と真実[1]
◎[参考記事]イヴ・サンローラン、 天才デザイナーの苦悩と真実[2]
◎[参考記事]イヴ・サンローラン、 天才デザイナーの苦悩と真実[3]

米国の映画産業では映画が創れなくなった、モンタナ州ミズーラ出身で、イーグル・スカウト(最高位のボーイスカウト団員) 出身のデヴィッド・リンチが、フランスに助けられたように、フランスには、一般的にアメリカ人が苦手とする芸術や、アーティスト自身をも支援する土壌がありますよね。

アルノ・バニ自身も、そういった「アート好き」の土壌で、若くして才能を発掘されたアーティストで、MJが彼を発見した「サンデー・タイムズ」(英国の高級紙)で、バニを取り上げた、イザベラ・ブロウは、英国版VOGUEの編集スタイリストとして、ステラ・マッカートニーや、アレクサンダー・マックイーンなど多くの新人デザイナーを発掘しただけでなく、彼女自身もスゴいひと!(今のレディ・ガガに負けないぐらいぶっ飛んでた)



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彼女自身が発掘した帽子デザイナー(フィリップ・トレーシー)
の帽子を身につけたイザベラ・ブロウ




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photo by Arno Bani :THE SUNDAY TIMES(1999.4.11)

天才発掘において、確固たる審美眼をもつイザベラ・ブロウが、
発見したばかりの若き才能に、MJが、心を奪われ...

という本書の中身については、

☆不滅のキング・オブ・ポップ/アルノ・バニ[2]に続く

《関連記事》

◎マイケル・ジャクソンの顔について(21)“Invincibleアルバムジャケット”
◎『Invincible』アルバムジャケット[補足1]
◎『Invincible』アルバムジャケット[補足2]

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by yomodalite | 2012-11-28 09:16 | マイケルジャクソン書籍 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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